毎年、この時期になると、なぜかHIROちゃんもベートーヴェンの「第九」を良く聴きます。

166種類の第九をLPやCDで持っていますが、こうなると今年はどの演奏を聴こうかと迷います。昨日は25日に亡くなったばかりのテノール歌手、ペーター・シュライヤーが歌っているカラヤン盤と、ブロムシュテット盤を聴いたのですが、今日は少し変わった聴き方をしてみようと考えてみました。

 

「演奏時間の最も短い第九」と、「最も演奏時間の長い第九」を聴いてみようかと思ったのですが・・・

さて、166種類もあると一つ一つの演奏時間がどうだったかまでは、覚えていません。全部調べるのも大変・・・

そこで頭の中の引き出しから記憶に残っている、「自分のライブラリー166種類の中では、これが最も短い最速の演奏と、最長時間の演奏」と思われるのをいくつか選んでみました。

 

この「第九」でHIROちゃんの最も好きな楽章は、第3楽章です。それだけにこの第3楽章の演奏時間は、とても気になるのです。結論から言うと大体でも16分以上でないと、この楽章の美しさをHIROちゃんは堪能できません。

フルトヴェングラーの第3楽章はゆっくり過ぎる・・・とおっしゃる方もおられるのですが、HIROちゃんはフルトヴェングラーや、バーンスタイン指揮によるドイツの壁崩壊の記念演奏会での第九でのゆったりとした第3楽章をこよなく愛しています。この楽章は天国的な美しさ、そして心に入ってくるような演奏でなければだめなのです。

 

この第3楽章だけの演奏時間の違いを見てみると・・・フルトヴェングラーや前記のバーンスタイン/バイエルン放送響+5団体メンバーによる第3楽章は約19分から20分と長時間なのに対し、とんでもなく最速の第3楽章は、何とわずか12分前後・・・

 

ジョン・エリオット・ガーディナー指揮

  オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンテック

  12分05秒

 

ヘルマン・シェルヘン指揮/ルガノ放送交響楽団

  1965年ライブ盤

  12分01秒

 

ミヒャエル・ギーレン指揮/SWF交響楽団 1990年代EMI盤

  11分44秒

 

とまあ、この他にも12分から13分前後の演奏は結構あるのですが・・・なんと11分を切る第3楽章が・・・

クリストファー・ホグウッド指揮/エンシェント室内管弦楽団

  10分43秒

 

こうなると同じ第3楽章だけでも最短と最長で2倍の差とは・・・どういうことだろう・・・?

 

第九の全曲での演奏時間で見るとどうだろうか・・・?ヘルベルト・フォン・カラヤンは自分の演奏する第九の演奏時間に合わせて今のCDの規格を作ったという話があるのですが・・・

 

HIROちゃんのライブラリーの中で全曲を通しての最速演奏は・・・

ジョン・エリオット・ガーディナー指揮

オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンテック

・・・なんと59分43秒だ!

こんなせかせかしたような演奏はHIROちゃんの好みにあいません。62分から63分位の早い演奏は結構多いのですが全曲で1時間を切るような演奏とは驚くばかりです。

 

逆に長い時間の演奏と言えば・・・約80分

カール・ベームは多くの録音の第九の中で次の録音が最も長時間で約79分です。

カール・ベーム指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

  1980年録音DG盤

その他では・・・・

バーンスタイン指揮/バイエルン放送響+5団体メンバー

  1989年12月25日ライブ盤

チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

  1989年ライブ盤などがあります。

 

これら3種類の中ではバーンスタイン盤が素晴らしい。総合的に見ればバーンスタインは1979年録音のウィーン・フィル盤(演奏時間約71分)が最も優れているかもしれませんが、1989年ライブ盤は歴史的な面もあるのですが第3楽章が素晴らしいのです。20分位と長時間ですが、ダレた感じは見られません。フルトヴェングラーと同じようにあくまで天国的な美しさを感じます。

 

まあ、クラシック音楽もいろいろな聴き方や解釈がありますが、演奏時間について比較するのも面白いかもしれません。

 

今回の投稿記事の中にでてきた演奏のCDです。

(バーンスタイン盤はDVD)

 

 

 

 

 

 

 

 

これらの中から今日は最速のガーディナー盤と、長時間のバーンスタイン盤(映像)を聴きました。今回は調べるのも大変なのでHIROちゃんのライブラリーの中には、紹介しても良いような短時間演奏や長時間演奏がまだまだあると思いますが、今日はこれだけ・・・

さて大晦日の明日は誰のどの演奏を聴こうかな・・・

では、またね・・・HIROちゃんでした。