今回はカール・ベームの指揮したアルバン・ベルクの歌劇「ルル」について簡単に紹介します。
ベルクと親交があったベームですが、歌劇「ルル」の録音がいくつか残されています。未完の作品で、2幕版として演奏されています。
1962年にアン・デア・ウィーン劇場で上演されたオーストリア初演の舞台映像を収録した、ウィーン交響楽団とのモノクロ映像、そして1968年2月にドイツ・グラモフォンに録音したベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団やディースカウらと共演したライヴ録音がありますが、これらは未聴です。
HIROちゃんの手元にあるのは、DGへの録音直後、OFR音源のウィーン国立歌劇場アーカイヴによる1968年12月16日のウィーン国立歌劇場でのライヴ録音のANDANTEレーベルの2枚組CDです。
カール・ベーム(指揮)、ウィーン国立歌劇場管弦楽団
ルル:アニア・シリア(S)
猛獣使い:ゲルト・ニーンシュテット(Bs)
シェーン博士:エルンスト・グートゥシュタイン(Br)
アルヴァ(作曲家):ワルデマール・クメント(T)
画家ヴァルター:ウィリアム・ブランケンシップ(T)
衛生顧問官:ハンス・ブラント(語り)
シゴルヒ(老人):ハンス・ホッター(Bs-Br)
劇場支配人:マンフレッド・ユンクヴィルト(Bs)
劇場の衣裳係:ヒルデ・コネッツニー(A)
公爵:マリオ・グッジア(T)
ゲシュヴィッツ伯爵令嬢:マルタ・メードル(S)
ロドリーゴ(力技者):オスカー・ツェルヴェンカ(Bs)
ギムナジウムの学生:ロハンジス・ヤハミ(A)
従僕:ハインツ・ツェトゥニク(T)
【録音】1968年12月16日、ウィーン国立歌劇場ライヴ
【音源】ORF、ウィーン国立歌劇場アーカイヴ
この2枚組CDですが、立派なケースで、3カ国の解説や、対訳も素晴らしく製本されたものが入っていますが、日本語ではありません。歌詞が分からなくても演奏や表現などから歌い手の感情を感じ取ることは、ある程度出来るものの、映像無しの約2時間の鑑賞は疲れます。あらすじだけ理解していても、魔性のような女性のルルが次々と夫を殺していく・・というスキャンダラスな内容で、ドラマチックな展開の歌劇ではあるのですが、序曲も無ければオーケストラだけの部分も少なく、十分に楽しむことはできず、正直、チンプンカンプン・・
ベームのモーツアルトやベートーヴェンなどは大好きでも、R・シュトラウスのオペラや、このベルクの「ルル」は、やはり苦手です。
「正しいオペラの鑑賞方法?」ではないので、HIROちゃんにとってはオペラは苦手で、評価は困難ですね。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。