今回は、カール・ベームの指揮するドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」を紹介します。

 ベームの演奏するチャイコフスキーの交響曲の投稿でも書きましたが、ベーム・ファンの方の中には「チャイコフスキーとドヴォルザークは録音を残さないほうが良かった・・などと仰る方もおられ、どちらかというとマニアの中ではドヴォルザークも評価は低いのでしょうか?

しかし、ベームのマニアさんなら、やはり聞くべき演奏で、ドヴォルザークの「新世界」は素晴らしい演奏だと思います。

 

 セッションによる「新世界」の録音はドイツ・グラモフォンへの1978年の録音と映像しかありませんが、ベームは結構この曲が気に入っていたのでしょうか・・コンサートでもとりあげ、ライヴ録音も残っています。現在、HIROちゃんの手元にあるベームの「新世界」は下記の3種類です。

 

①   シュトゥットガルト放送交響楽団 録音:1954/12/10ライヴ

 SWR CLASSIC

 

 

②   ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1978年録音 DG

 

 

③   ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1978/08/06

ザルツブルク音楽祭ライヴ  ANF(海賊盤)

 

 

 3種類の演奏を聴いてみると、基本的な演奏スタイルは同じように感じます。どの演奏も重心が低く、強靭で壮大、第1楽章や終楽章は力強い迫力が感じられます。

 特に①のシュトゥットガルト放送交響楽団との演奏や、③のザルツブルク音楽祭でのウィーン・フィル盤ではライヴならではの緊張感や激しさがあります。

 なお、シュトゥットガルト放送交響楽団との演奏ですが、放送局の録音ということもあってか1954年のモノラル録音ですが聴きやすい音質です。(このCDは1951年から1979年にかけてのSWR録音集6枚組CDのBOXの中の1枚です)

 また、②のセッションによるDG盤では、特に第2楽章でのウィーン・フィルの美音が素晴らしく、心が洗われる慈愛を感じます。(なお、ご参考までにこのCDにカップリングされた1977年6月のライヴ録音のシューベルトの「未完成」ですが、ベームのシューベルトでは紹介が洩れましたが、素晴らしい演奏です)

 

HIROちゃんは、結構この「新世界」が好きで、かなり多くの音盤が手元にあります。

クーベリック(6種類)、カラヤン(6種類)をはじめ、名盤とされるケルテスの他、フリッチャイ(2種類)、ノイマン(2種類)、ペシェク(2種類)、バーンスタイン(2種類)、ジュリーニ(2種類)や、デイヴィス、ケンペ、シルヴェストリ、ワルター、トスカニーニ、クレンペラー、ターリッヒ、アンチェル、コシュラー、ヤルヴィ、小沢征爾など40種類近くのライブラリーが手元にあるのですが、ベームの「新世界」も同じウィーン・フィルのケルテスとは違った迫力があり、名演奏だと思います。このベームの「新世界」を聴くと、ない物ねだりですが第8番も聴いてみたかったと思いますね・・

 

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。