先週の土日は、家族心理学の勉強に行ってきました。
家族をひとつの「構造」「しくみ」としてとらえる考え方です。
今回はその一部をシェアしますね。
家族にかぎらず、人と人が集まると そこに化学反応が起きます。
「いい人」と「いい人」が結婚したら、必ずしも「いい関係」になれるとは限りません。
いい人+いい人=いい関係
のように、人間関係は たし算ではないのですね。
ましてや夫婦は、お互いにないものを持っているからこそ、引き寄せられた面があります。
最初は魅力だと感じたものが、だんだんと欠点に見えてくることもあるでしょう。
そして、その欠点だと感じているものが「自分自身の課題だった」なんてことも よくあります。
(この辺の話は、今回は置いといて…)。
たとえば、不登校の子がいたとします。
(不登校が、よいとか悪い、という意味ではなくて、そういう「現象」が起きている、と 考えてくださいね(*^_^*))
教員時代に、不登校を抱える家族に何度も面談しましたが、子どもも 両親もその家族も、ふつうの人たちです。
一人一人は、いわゆる「大きな問題」を抱えているようには みえません。
誰が悪いというわけではなく、家族の中のバランスで出てきた現象なんですね。
ある家庭では、お母さんがカウンセリングに通いました。
その中で、義理の両親に対する不信感をとりのぞいたり、言いたいことを率直に言えるよう、関係を変えていったら、
子どもが学校に通えるようになってきた、という事例がありました。
子ども自身は何も変わっていないのですが、家族のバランスが変わったことで、ちがった化学変化が起きたのです。
ひとりが変わることで、全体の関係性が変わる、というのは よくあることです。
それから、こんな話もありました。
「世代間に境界線がない家族は、問題が起きやすい」。
「世代間の境界線」というのは、夫婦をひとつの単位として考える方法です。
祖父母世代と、親世代と、自分たちの世代と、子どもの世代。
みな、世代と世代の間に 見えない境界線があります。
お互いの世代の価値観を 尊重しなかったり、
親と子が 友達のようにな関係になったり、
夫婦よりも、母子の間で強くつながってしまうことも、
境界線がこわれている事例として挙げられていました。
私は、コーチングを通して『横の関係でいること』の大切さをお伝えしています。
でも、「横の関係になること」は、友達になることではありません。
「親と子が友達になる弊害」は、いろいろな場面で感じることがあります。
家族としての方針や、親としてのスタンスは、子どもの年齢によって 変わりますが、
子どもが小さければ小さいほど、親が主導権を持つのは 自然なことです。
親と子の間にも「境界線」が、必要なのです。
学校現場でも同じです。
学級崩壊が起きるのは 2つのパターンがあります。
上から目線で強圧的な教師。
もうひとつは、友達のような教師です。
昔の記事でも書いていますが、
⇒子どもをのびのび育てたいけど、わがままになるのが心配
⇒授業参観に行ったら ここを見る 3
厳しく管理しないと子どもはダメになる!なんて思っていたら、子どもたちは反抗的になります。
かといって、なんでも自由に、放任で、というのも、かえって子どもが不安になるのです。
放牧ぐらいがいいですね。
ダメなものは ダメ
ここまではいいけど、ここからはダメ
ここは 自由にしていいよ 自分で考えよう 自分の責任で行動しよう
そういった大きな枠組みを持っていない学級は、バラバラになります。
(教室に入れば 子どもがいなくてもわかります。
物が所定の位置に戻っていない、床が汚いなど、すでに空間がバラバラなのです)
でもね。
それを「先生が悪い」と 決めつけるのは どうかなあ。
「誰が悪いのか」
よりも、
「何を変えていったら、よいバランスが戻ってくるのか」
を 考えていけたらいいなあ~と 思います。
「子どもの、家庭でのしつけがなってない!」「先生がそんなんだからだ!」
といった論争は、無意味だと感じます。
私が、家族心理学でいいなーと思ったのは、そこに「犯人」を作らないということ。
最近 はやっている心理学(?)は、
「私が原因で このような現実を引き寄せているから、私が変わらなくては!」
のような、
「さて、誰が この現実を作り上げている 犯人でしょうか?」
「お前だ!!!」
という問いが 隠されているものが多く、私は 苦しく感じるときがあります。
家族心理学では、家族全体を見ていきます。
世代間に受け継がれているものであったり、心理的な境界線であったり…。
そして、今できることを 考えていくのです。
「気が付いた人が行動を起こす」という言い方をされていました。
一人が変われば、まわりとの関係性が変わり、家族全体のバランスも変わります。
誰が問題の元凶というわけではなく、誰かが 今までのパターンを崩していけばいい、それだけのこと。
今回学んできたことも、セッションや講座に行かしていきたいと思います。
ちょっと固いレポートになっちゃったけど(*^_^*)
参考になることがあったら、幸いです。
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