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脳卒中・脳梗塞ランキング
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私の考える脳の可塑性−14(現在のリハビリ方法の疑問−1)


脳卒中(脳梗塞・脳出血)

のリハビリ(場所)は、

急性期病院


回復期病院(リハビリ本格化)


自宅


という流れが一般的です。



また、時期によるリハビリの違いは、


急性期のリハビリ(発症後2〜4週間)→脳梗塞発症後の急性期のリハビリ→脳の炎症による浮腫などがあるために脳の機能が損なわれることが多いですが浮腫の改善と伴に脳の機能回復認められます。


回復期のリハビリ(発症後5〜6ヵ月)→容体がある程度安定し退院後の生活に向けてリハビリを行う回復期のリハビリ→発症後6カ月以内脳機能の改善著しく見込まれる時期になります。


生活期のリハビリ(発症後6月以降)→自宅での日常生活動作維持・向上を図るリハビリや社会参加に向けてリハビリを行う生活期のリハビリになります。


参考文・図→時期によるリハビリの違い・脳梗塞リハビリBOT静岡


関節可動域訓練のリハビリは日常生活動作の維持・向上を図るためにも重要です。



参照図→脳梗塞の治療の流れ・中京病院・JCHO

保険診療では、発症から最大180日までと期限とされています。この保険の変更により多くの脳卒中経験者が困っています。


回復期病院での入院およびリハビリの可能な期間は、最大で発症から150日、約5か月(高次脳機能障害を伴う場合は180日)と決まっています。

 

具体的には動作の反復訓練・歩行訓練(筋肉を繰り返し動かすことによって筋肉が硬くなるリハビリの壁あり)・徒手によるマッサージ(筋肉の浅部までで深部には届かない)が施術されているように思われます。


このようにリハビリ治療施術されているのですが、


現在のリハビリ方法(保険診療)には不思議に思うことがあります。


それは、脳梗塞後遺症の運動障害の回復に痙縮の悪化(拘縮)一番の原因である末端の線維化硬化・短縮(骨格筋・筋膜・腱・靭帯・関節・関節周囲組織)に対しての治療が為されていないことです。


◎脳卒中(脳梗塞・脳出血)

発症後に脳からの指令が出なくなると


筋肉に力が入らない弛緩性麻痺(ぶらぶら麻痺)が起こります。


数日後から痙縮(つっぱり)が始まり、だいたい6ヶ月後にはほとんどが痙性麻痺(つっぱり麻痺・痙縮)となります。


この原因は脳からの指令(錐体路=運動指令と錐体外路=運動抑制指令)が出ないために脊髄と筋肉との間での問題(筋紡錘の感度アップによる伸長反射更新→痙縮)が起こるからです。


そして、次第に筋肉(骨格筋)が動かなくなり、筋肉ポンプが稼働せず末端に栄養・酸素が充分に行き渡らなくなってしまい慢性炎症状態になります。そして麻痺部分の浮腫も起こし腫れています。


筋肉の収縮による筋肉ポンプが稼働しなくなると末端(=筋肉・筋膜・腱・靭帯・関節・関節周囲組織)などの線維化(低酸素・低栄養状態での過剰な損傷修復反応により伸縮性の低い結合組織が異常に増えて線維化)が進行して、痙縮の悪化(拘縮)へと繋がります。


要するに、脳梗塞発症時は脳からの指令が出ないために脊髄と筋肉の間での異常痙縮)ですが、 


次第に、骨格筋による筋肉ポンプが作動しなくなるために、末端の血流障害・低酸素状態・慢性的炎症状態による過剰な損傷修復反応が問題で末端の線維化が起こってしまいます。(低酸素・低栄養状態での過剰な損傷修復反応により伸縮性の低い結合組織が異常に増えて線維化)


●拘縮→痙縮を長い間放っておくと、筋肉が固まってさらに関節の運動が制限される拘縮(痙縮の悪化)という症状につながることもあります。そして、筋肉の短縮化により骨が引っ張られて骨変形まで悪化して行きます。


この末端の血流障害・低酸素状態・慢性的炎症状態による線維化・硬化・短縮化(内反尖足・ぶん回し歩行・クロートゥ・腕のリーチ問題)が運動障害の一番の原因になっています。 


私の勉強不足かも知れませんが、末端の血流障害・低酸素状態・慢性的な炎症状態改善する(改善=筋肉を強制的に受動的に繰り返し動かして柔らかくすること)というリハビリ治療が、


現行では筋肉を解し柔らかくする療法が不十分(手技のマッサージでは浅い筋肉まで効果あり)で、ビューティローラーなどマシン使用(刺激が深部の筋肉まで届く)殆ど無ようです。


これでは回復するはずはありません。原因(血流障害・低酸素状態・慢性的炎症)に対する治療が殆ど無いのですから。


脳梗塞脳梗塞後遺症の運動障害は、明確に区別すべきです。


参考→過去のブログ