脳卒中・脳梗塞ランキング
⭕️まとめ‐7‐3
脳内地図(ペンフォールズマップ)とビューティーローラーの刺激と蘇生術との考察
ビューティーローラーの強烈・繰り返し・強制的・規則的・受動的な機械的刺激が麻痺側の筋肉の深部まで届くと、麻痺部分が次第に反応(活動電位・電流発生)して求心路を伝わり脳まで到達すると、刺激→感覚→知覚となり、大脳の一次感覚野に伝わり脳内地図が再構築(マッピング)されて行くと考えられます。(脳内地図が侵襲されていない場合もあると思われますが、、。)
ここで、
脳内地図(ペンフォールズマップ)について考えてみます。
私は、ビューティローラーの刺激が感覚から知覚に変化して、一次感覚野に脳内地図(ペンフォールズマップ)が再構築されると考えています。(脳内地図が壊されていない場合もあると思いますが、、。)
【備考→私としては、現行のリハビリのお陰で麻痺側の手足が動き始めたのですが、今から思えば、ビューティーローラーを利用してからは刺激→感覚(最初は痛覚)→知覚→脳内地図の再生となり脳内地図の再生場所に対応して麻痺側の手足が加速して更に動き始めた感じがします。つまり、脳内地図に対応して運動野から運動指令が出て行くのでは?と考えています。】
そして、辛うじて生き残っているペナンブラ領域に新しい回路が作成されて運動野と繋がり(脳神経の軸索が伸びて繋がる)延髄を通り運動指令が出るようになります。
脳神経(ニューロン)の軸索の長さは、1mm未満から1m以上と幅があります。たとえば、脊髄から足の筋肉まで伸びている運動神経繊維(末梢神経系)の軸索は1m以上にもなります。また、足の指から首までをつなぐ軸索も大人では1m以上になります。
軸索は、神経細胞の細胞体から伸びる突起で、電気的興奮を伝える機能を持ちます。神経細胞には通常1本存在し、その神経細胞から伸びる最も長い突起である事が多いです。
参考文・図→グーグル・goo辞書
したがって、交通事故で脊髄損傷をすると脳神経から出た長い軸索が途中で切断されてしまって、錐体路(皮質脊髄路)・錐体外路が途中切断による機能不全に陥るので回復は困難なのです。
一方、脳卒中(脳出血・脳梗塞)の場合は、脳は脳の可塑性(環境によって変化する能力)があるので、脳神経は再生しませんが、辛うじて生き残っている患側の脳のペナンブラ領域に新しい回路を作成して機能回復する可能性があります。しかも運動神経の通り路である錐体路(皮質脊髄路)・錐体外路は切断されていない健全な状態ですから。
前にも述べましたが、ある意味、後遺症は辛いですが、脳卒中(脳出血・脳梗塞)であったことはラッキーだったとも言えるでしょう。
⭕️ 話しは今回のメインの元の脳内地図(ペンフォールズマップ)に戻ります。
ペンフォールズマップのホムンクルス(=ラテン語で小さな男)が、何故にこのような不思議な小人の姿になっているのかを考えてみます。
参考図→脳内地図・知覚-ホムンクルス-ひまわり会・札幌病院
参考図→脳内地図・ペンフォールズマップ・MY sense-JUGEM(感覚野・運動野)
私見ですが、おそらく、知覚が再構築され、動かす位置を特定出来るようになってこそ、その位置の筋肉を動かすように、患側の辛うじて生き残っているペナンブラ領域にその位置に対する新しい回路が作成されて運動野と繋がるのではないでしょうか?
その際にペンフォールズマップを見ると足の図は小さく、手の図は大きくなっています。
おそらく、これの意味することを考察すると、
足は脳内地図の面積が小さいのは、足の筋肉の動きが手に比べて単純だという事と、
一度、歩こうという意志・目的があり歩き始めると脊髄・小脳・脳幹でコントロールして無意識に歩行運動が起こりますので、大脳の活躍は少ない=脳内地図は小さい=早く回復して運動し始める事を意味していると考えられます。(私見)
手は面積が大きい(腕・手は構造が複雑で動きも感覚も複雑でデリケートで、尚且つ意識的に動かす事が多いからでしょう)→面積が大きい事は回復には時間が係ることを意味していると考えられます。マシン使用のトレーニングの際は順手・逆手・逆手などで脳にいろいろなフィードバッグを送る事が大切です。(私見)
同じく、顔も面積が大きいのですが、動かす筋肉が手足に比べて小さい事と比較的に脳内地図の下方にありますから、脳卒中の障害を受け難い脳の位置にあるのではないでしょうか?(私見)
要は、ビューティローラー使用で感覚を知覚(先)に変えてから、脳内地図を再構築して、当核する位置にペナンブラ領域に新しい回路作成して運動野に繋がり、指令を出して運動障害を改善(後)するのだと思います。(私見)
そして、末端(骨格筋が動く・筋膜・腱・靭帯・関節・関節周囲組織)の状態の機能が改善されて、正常に再稼働して行くと、正常な筋肉からマイオカインという筋肉ホルモンが放出されて、更に脳を活性化して行くと考えています。
同時に、マシンを使用して筋肉を充分に解し柔らかくしてから可動域拡大と筋力アップすることも重要です。もちろん、反復動作訓練で神経回路を太くすることも重要です。
これが3Mメソッドのセルフトレーニングの回復の流れです。
例えると、
ビューティーローラーで脳を活性化する事は、心臓マッサージによる蘇生術に似ています。
というのは、
3Mメソッドはビューティーローラーで
① 麻痺の筋肉を繰り返し・強制的・受動的に筋肉を解し柔らかくして、刺激が活動電位・活動電流を発生させて求心路を伝わり脳へ→感覚→知覚→感覚野→ペナンブラ領域に新しい回路(シナプス結合を多数)を作成して運動野と繋がり→脳の可塑性を引き出す事
② 麻痺した手足を、強制的・受動的に動かす事が、身体にとっては運動させている事と同じである事。
これは、筋肉が疲労して硬くなり難く、且つ心拍数が上がらない疑似有酸素運動と同じです。
要はビューティーローラー利用によって、
① 脳の可塑性を引き出す事と
② 疑似有酸素運動をしている事となり、
まさに一石二鳥の方法とも言えるでしょう。
一方、強制的・受動的に心臓マッサージをして心臓を蘇生させる事は、
生き返らせるために停止している心臓の筋肉を、繰り返し・規則的・強制的・受動的な刺激のマッサージ効果により、心臓の筋肉に活動電位・電流を発生させて心臓を再稼働させる事が蘇生に繋がります。
この一連の流れを例えると、
ビューティローラーの繰り返し・強制的・受動的・強烈な刺激(深部まで届く)により、麻痺側の手足を動かして、刺激が活動電位・活動電流を発生させて求心路を伝わり脳へ→感覚→知覚→感覚野→動き易い環境が脳の可塑性を引き出し、脳の活性化を計る=脳の失われた領域の蘇生術→脳の蘇生術
とも言えるかも知れません。
硬い末端の状態(骨格筋・筋膜・腱・靭帯・関節・関節周囲組織)
でのリハビリは効率が良くありません。望む姿の回復には多くの時間を必要とします。
追記→私見ですが、
刺激が→感覚→知覚→運動障害の改善へと、順序良く進む事で回復への好循環が起こります。
刺激→感覚→知覚の改善を充分に行なわずに、いきなり反復動作の運動訓練をすることは効率という意味で疑問が残ります。
備考→私は、ビューティローラー・筋肉を解し柔らかくして動き易い環境が脳の可塑性を引き出す=思うように動かないのは、脳は回復したがっているのに、末端が線維化して邪魔されているという考えです。