こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/





本日も
 

想像力と
家族のこわい映画

 

というテーマで
 

カレ・ブラン
 

 

という映画を


ご紹介させて頂ければと思います。






台風 近未来の家族譚 台風



本作はとてもアート性の強い作品で
 

映画の舞台となる世界の
 

ハッキリとした説明はされないので
 

絵画のように映像の行間を

 

自分で読み解いていく作品なのですが
 

内容は比較的分かりやすく
 

難解というほど難しい作品ではありません。


↑雰囲気的には、抽象画家のジョルジオ・デ・キリコの

雰囲気に似た作品。


↑直線的で冷たく暗い感じの映像です。






本作で描かれるのは
 

無味乾燥で人間味のない全体社会ですが
 

そんな世界で生きる主人公は
 

家族についての問題を悩み続けるのです…






カチンコ アバウトなストーリー カチンコ



「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば
 

本作の解説は以下の通り


人類が“社畜”と“家畜”に分類された
そう遠くない未来を舞台に、
全体主義や権威主義に支配された
不条理な社会を描いたディストピアSF。

 

 

 

 

… … …

 

(-"-;A

 

 

 

…えっと。

 

 

 

 

まず、家畜と社畜という言葉は

 

日本の造語であって

 

監督ジャン=バティスト・レオネッティ氏は

 

そんな解説はしていません。

 

 

 

 

 

また、この文章では

 

ほんど内容が理解できないと思いますので

 

もう少し内容の解説を

 

加えさせて頂ければと思います。

 

 

 

 

 

本作は、冷たい感じの非人間的な都市で

 

暮らしている人々の物語。

 

↑四角いビルの四角い部屋で暮らす人々。

 

 

 

 

 

映画の冒頭、主人公の母親は

 

働いている加工肉の工場で使用されているのが

 

人肉である事を知って絶望し

 

ビルから身投げして自殺してしまいます。

 

↑別ポスターには、身投げの映像が!

 

 

 

 

 

死ぬ前に母は、まだ子供の主人公に

 

本心は誰にも明かすなと命じ

 

少年は、心を閉ざしたまま大人となります。

 

 

 

 

 

大人になった彼の仕事は

 

被験者を呼び出して

 

精神的な暴力を与えて絶望させる事!

 

↑はい。そこから後ろに下がってみて下さい!

 

 

 

 

 

彼の暮らす全体主義的な世界では

 

自ら考える事を放棄させ

 

感情がなく盲目的に命令に従う人間になる事が

 

求められているようなのです。

 

↑鳴った電話を取らないと失格だよ。

 

被験者に無意味な精神的暴力を与えて

盲従させるのが彼の仕事!

 

 

 

 

 

 

そんな主人公は妻帯者ですが

 

妻にも本音を語らず

 

妻が望んでも子供を作ろうとしないため

 

夫婦間も冷え切っていたのです…

 

↑何も語らぬ主人公に

妻はいら立ちと不安を抱えていきます。

 

 

 

 

 

 

けれど、主人公は一体どうして

 

妻と子供を作る事を望まないのでしょう?

 

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

 

 

 

 

カチンコ 家系への不安 カチンコ

 

 

本作は、心を見せるな

 

という母親の言葉に従っている主人公が

 

ほぼ喋りませんので

 

観客も彼の考えを正しく理解できませんが

 

母親が自殺した後に

 

虎児として施設に収容された主人公は

 

一度、自殺を試みて

 

後に妻になる少女に助けてもっていたのです!

 

↑主人公は、誰もいない場所で首を吊りますが

彼の後をこっそりついてきた女の子が

必死に介抱してくれて一命を取り留めていたのです!

 

 

 

 

 

 

 

 

つまり、主人公にとってこの世界は

 

絶望しかない場所。

 

↑首に酷い傷が残った主人公。

 

 

 

 

 

 

もし、こんな絶望の世界に生まれた子供が

 

母親や自分と同じように

 

自ら死ぬ事を選んでしまったとしたら…

 

↑自分ですら死を選ぶ世界に生まれた子供は

どうなってしまうのか?

 

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

 

本作は、絶望管理社会では

 

子供を育む勇気さえ失ってしまうかもしれない

 

という警告のような映画なのです!

 

↑自ら絶望するヤツはこうしてやる!

望みを捨てた人間は排除されてしまう全体社会で

子供はどうなってしまうのかあせる

 

 

 

 

 

けれど映画のラストで

 

主人公は、ある人物に出会った事で

 

妻の存在を思い出します!

 

 

 

 

 

妻は、絶望して自殺しようとした自分を

 

必死で救ってくれました!

 

 

 

 

 

 

だとしたら、二人の子供が生まれたら

 

たとえ絶望の世界でも

 

彼女は自分を救ってくれたように子供にも…

 

↑妻は、かつて自分の命を救ってくれ

自分は、そんな妻の生命の危機を救おうとし

もう一人の男は

彼らのために危険を冒してくれました。

 

 

 

 

本作は、やがて来るかもしれない

 

全体主義の社会の恐怖と絶望を描くとともに

 

たとえそこで息を潜めて暮らしていても

 

絶望しか訪れないとは限らないという事を描いた

 

人生賛歌の映画でもあるのです

 

(*´∇`*)

 

↑例え絶望的な世界であろうとも、

自分の心が絶望しない限り、真の絶望ではない!

 

 

 

 

 

ジャン=バティスト・レオネッティ監督は本作について

 

世の中がどのように死んでいっているかを

 

描いた作品だと語り

 

自分の考えまで監視される全体主義の世界では

 

最大の敵は自分自身、あなた自身なのです

 

と述べています。

 

音譜ジャン=バティスト・レオネッティ監督の

インタビュー記事はコチラ音譜

 

 

 

 

 

 

けれどもし本作に続きがあり

 

妻と共に子供を産む決断をした男が

 

結局、自分の子供を救えなかったとしたら…

 

と考えると

 

ものすごくこわい状況だと思うのですが

皆さんはどう思われますか?

 

↑願わくば彼らの決断が

絶望にならないように祈らずにはいられません…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

家族への

意図しない仕打ち

 

というテーマで

 

スリー・ビルボード

 

 

という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

合格おまけ合格

 

 

①漆黒の映像美の映画に

興味がある方へ…

 

カチンコアンダー・ザ・スキン 種の捕食の回はコチラ音譜

 

 

 

 

②絶望的環境における育児に

興味がある方へ…

 

音譜トールマンの回はコチラ音譜

 

 

 

 

 

③全体主義の陥る残酷さに

興味がある方へ…

 

音譜THE WAVE ウェイヴの回はコチラ音譜

 

 

 

 

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