こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/

 

 

 

 

 

本日も

 

想像力と辛苦の人生

 

というテーマで

 

カスパー・ハウザーの謎

 

 

という映画を

 

ご紹介させて頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

人間が辛苦を感じるのは

 

なぜなのでしょう?

 

 

 

 

 

 

それはきっと

 

人間に知性あるから。

 

 

 

 

 

 

知性というのは幸福と同時に

 

辛苦を与えるものでもあるのです。

 

 

 

 

 

このシリーズで

 

本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。

 

 

推薦理由①

人間の辛苦は

知性の発達によって生まれる

という事が

描かれているから

 

 

 

 

 

 

本作の主人公は

 

カスパー・ハウザーという

 

実在した奇妙な人間。

 

↑伝説の男カスパー・ハウザーは

19世紀のドイツに実在した正体不明の男です。

 

 

 

 

 

 

カスパーは何者かによって

 

16歳になるまで牢獄の中で育てられた男。

 

 

 

 

 

 

閉じ込められていた理由は

 

全く分かっていません。

 

↑おもちゃの馬だけを与えられ

ずっと閉じ込められてきたカスパー。

 

 

 

 

 

そんなカスパーは

 

ある朝、広場にいる所を発見されます。

 

 

 

 

 

はじめて外の世界を観たらしく

 

瞳孔は開きっぱなし

 

言葉も喋れず

 

人形のように立っているカスパー。

 

↑街の観光案内人形のようなポーズで

朝からずっと立っているがカスパー・ハウザーを見て

町の人たちのビックリ!

 

誰、あの人?

 

 

 

 

 

 

唯一の手掛かりは

 

カスパー・ハウザーという名前が書ける事と

 

彼の持っていた手紙に

 

父は騎兵だったので、騎兵として採用して欲しい

 

と書かれた事だけです。

 

 

 

 

 

 

 

名前以外の字も書けず

 

言葉もしゃべれず

 

一般常識はおろか

 

歩くことも食事をする事もできない謎の男。

 

 

 

 

 

 

…周囲の人も困りますよね。

 

( ̄_ ̄ i)

 

 

 

 

 


だからといって放っておくこともできず

 

カスパーは町の人たちによって保護されます。

 

↑ちゃんと立てないので

ぶっ倒れて寝ているカスパー。

 

町の人たちもどうしていいか分かりませんあせる

 

 

 

 

 

カスパーは町の人たちから

 

教育を受けることになります。

 

 

 

 

 

 

最初は子供の言葉からはじめ

 

少しずつ、会話や常識を教えてもらい

 

次第に人間らしくなっていくカスパーは

 

一体どんな人生を送るのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。
 

↑最初は簡単な単語や、道具の使い方から。

カスパーの先生は子供です。

 

 

 

 

 

 

 

最初カスパーは

 

とても正常とは思えません。

 

↑何を見ても、無言で瞳孔開きっぱなし!

 

 

 

 

 

けれどそれは

 

彼に知性が与えられていなかったから。

 

 

 

 

 

 

様々な教育を受ける事で

 

カスパーはどんどん知性的になっていくのです。

 

 

推薦理由②

知性とは

教育を受ける事で

誰もが授かることができる

 

↑彼に興味を持った人々から受ける教育によって

カスパーはどんどん知性的に!

あっという間にピアノの名手になってしまいます。

 

 

 

 

 

けれど…

 

カスパーの知性が発達しても

 

全く身につかない分野がありました。

 

 

 

 

 

 

その分野は

 

信仰心

 

 

 

 

 

町の人々が当たり前のように通う教会にも

 

彼は興味を持ちません。

 

 

 

 

 

 

牧師がやって来て神について説明しても

 

カスパーは関心を示しません。

 

↑神について語る牧師。

けれどカスパーは興味を示しません。

 

 

 

 

 

 

食事の仕方を覚えると

知性的な食事ができるようになる

カスパー

 

 

 

天候や自然の事を覚えると

栽培ができるようになるカスパー

 

 

 

ピアノの弾き方を覚えると

美しい旋律を奏でられるようになるカスパー

 

 

 

けれど信仰について覚えても…

 

 

 

 

 

あ。

 

 

 

 

こっれて結構、重要なことですね。

 

 

 

 

 

人は神によって生きるもの

 

と言われていた中世において

 

神を必要とせずに育ってきたカスパーにとって

 

信仰心というものは

 

身に着けたところで

知性には何の影響も与えないもの

 

だったのです!

 

 

 

 

 

 

人間とは、何のために生きるのか?

 

 

 

 

 

 

この疑問は中世から近代に移行する際に

 

人々の心に湧きあがった疑問。

 

 

 

 

 

 

信仰によって生きるのではなく

 

自分の意志によって生きるというのは

 

近代の苦悩

 

と呼ばれているものですね。

 

 

 

 

 

カスパー・ハウザーは

 

神の存在しない牢獄で育ったからこそ

 

みんなより一足早く

 

神の呪縛から解放された男。

 

 

 

 

 

だからこそカスパーは

 

社会に融合することに

 

疑問と苦痛を持ち始めてしまうのです。

 

 

推薦理由③

知性というものは

信仰のような判断停止を否定し

生きる上での疑問を生む

 

↑知性的になったカスパーは

彼に興味を持った王族たちに招かれますが

彼にとっては

封建的な王族も無価値な存在でした。

 

 

 

 

 

 

そんな超知性を持ってしまったカスパーは

 

周囲の人々を不安にさせます。

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

 

知性が発達しすぎた辛苦とは

 

周囲の人々の無理解と異端視なのです…

 

↑街の記録係の男は

カスパーに関する人々の言葉を書き留め続けます。

 

そんな彼が

最後に書き留めた言葉は

カスパーは私たちと違う事が証明された

だったのです…

 

知性的すぎる人間は

排除される運命なのです…

 

 

 

 

 

と言う訳で次回は

 

友達関係の辛苦

 

というテーマで

 

プライズ・メイズ

 

という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

 

↑カスパー・ハウザーにとって

知性が授けられたことが幸せだったのか?

それとも

何もしらない人生の方が幸せだったのか?

 

この映画は

信仰心などの判断停止だけでなく

知性と人間の関係についても疑問を呈します。

 

とても哲学的な内容なので

観た方によって意見の異なる作品だと思います。