今までのあらすじ
Day500-今まで
コオはついにケースワーカー立ち合いの元、妹・莉子と、北寿老健で会うことになった。
莉子が来る少し前にボイスレコーダーの録音スイッチを入れた。
コオは父の身分証が必要なわけをわずか3分ほどで話し終わったが
莉子の、破綻した論理展開、通じない会話に、コオは困惑する。
莉子:「まず、繰り返しになっちゃうんだけど、私の今の状況って言うのは普通じゃないの!」
また出た。【普通じゃない】。だから、あんたの状況関係ないんだけど。
莉子:「だから親戚からの約束が証書として目の前にないと、なにか起きた時にそうですか、で終わっちゃうのよ!それが私の状況なのよ。状況が原因なの!」
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全くわからない。
証書?お金を借りるならともかく、返してもらうのに証書??
莉子:「だから証書みたいなものがないと、身分証明だけ置いていくとかって言うのが私にはでできない!それが私の状況なのよ!お姉ちゃんが信用できないとか言ってるんじゃなくて・・・」
やっぱりわからない。
保険証を渡すのに証書が必要と言ってるのか?・・・何の証書だ、それ?
コオ:「それ・・・身分証、和香子さんに渡すわけじゃ無いのに?」
莉子:「だって、パパがやるわけじゃ無いでしょ?」
コオ:「・・・いや。本人いないとダメだから、父も連れていくよ。 通帳作るのに銀行行っても、身分証明だけでもだめ。本人もいないとダメだからね。」
なるほど。
この歳になっても世間知らずの、莉子は、銀行のシステムをほとんど知らないようだ。
そういえば、コオの長男・遼吾も
銀行の口座開設に必要なものすら、知らない。
上っ面だけだ。










