今までのあらすじ
Day500-今まで
コオはついにケースワーカー立ち合いの元、妹・莉子と、北寿老健で会うことになった。
莉子が来る少し前にボイスレコーダーの録音スイッチを入れた。
コオは父の身分証が必要なわけをわずか3分ほどで話し終わったが
莉子の、破綻した論理展開、通じない会話に、コオは困惑する。
「こうやって久しぶりに会って話しないで帰るんだったら、もう健弥や遼太、甥っ子たちに頼んでいけばいいわけで・・・ポストに入れて。お姉ちゃんよくやるけど。大事なものでもそういうことするけど、それでいいわけでしょ?でもそれではいけないから、こうやって時間とってもらってきたんだからちょっと聞いてもらってもいい? その後で、なんか文句があれば言ってくれていいから。」
だから!ケースワーカー相手に離してた今までの20分が無駄だろう。
イカれた展開の話しかしない癖に、巧みに、コオを非難する言葉を交えるとこが、狡猾だ。
ほんと、こいつ、妹じゃ無かったら、絶対友達にもならないし、口もききたくないタイプ。 最悪。
実際、身分証だけ、ポストに入れくれればその方がずっといいんだけど。【それではいけないから】って、いけないのはあんたの頭でしょ?
コオが、返事をする前に、莉子は話し出した…
「まず、繰り返しになっちゃうんだけど、私の今の状況って言うのは普通じゃないの。普通であれば普通に成り立っていくことが成り立たないのよ!」
また出た。【普通じゃない】。
だから、あんたの状況関係ないんだけど。
あんたの頭の中が普通じゃないのが分かってるんだったら、大事な書類は普通の人に任せろよ。余分な決定権振り回されると迷惑だ。

