前回の日記からかなりの月日が経ってしまいましたが、

このブログの存在を忘れずに見て下さる方がいれば幸いですドキドキ


この3ヶ月間もたくさんの思い出がありましたが、

特に基本一人暮らしの方を2人ご自宅で看取るまでの過程に、

かなりのエネルギーを注ぎました。

2人ともがんの末期と診断されて

1年あるいは半年以上と

ある程度の期間をもって関わらせていただいた方でした星空


考えさせられたことは数知れず、

また振り返って皆さんとも共有できたらなと思います。


この2人の他にも、

看取りに向けて関わらせていただく方を

昨年末から切れ目なく受け持たせていただきました。


たくさん迷うこともあり、

この先進みたい道も考えている時に

以前から所長さんが提案してくださっていた

緩和ケア病棟での研修に丁度行けることになりましたヒマワリ


明日から1週間ですので、

その時々に感じたことを率直に書き留めていきたいと思います。

ブログの更新に気づいた方には、

ぜひご意見いただきたいと思っていますので、

よろしくお願いします宝石白


春の挙式
 写真は、獅子舞に誘導される花婿さんと花嫁さん

 最近招かれた披露宴の入場の一場面です。

 素敵なお庭で春らしいでしょう?


 久々の更新で、書きたいことはたくさんあるけど、

 今日はアロマセラピーに関して、驚きを一つ目


アロマセラピーは、花や木といった植物から芳香成分(精油)を取り出してそれを使用するケアです。「アロマ」=「癒し」黄色い花というイメージが強いかもしれませんし、その作用が大きいのは事実です。しかしそれだけでなく、「むくみに対して」「痛みをとるために」などなど、成分の作用を科学的に分析して医師が精油を処方する国もあるようですよ病院


さて、ラベンダーなどに代表されるいい匂いブーケ1を放つアロマですが、

匂いを感じない人には、効果はないのでしょうか?


30代のカメさんカメ

気管切開をして人工呼吸器を使用中、

その影響で匂いを感じません。

冬の間中、軽度の呼吸器感染症を繰り返していました。

咳や痰が増えて、息苦しさを感じることもよくあったのです。


室温湿度の調整、

抗生剤、気管支拡張剤などの内服薬や吸入薬、

呼吸筋のストレッチや体をひねるなどの呼吸理学療法、

                     などなど

思いつくことは何でも、医師とも連携してやってみました。

それでも辛い症状を繰り返す。


そこで「もしかしたらひらめき電球」と思いついたのが、アロマセラピーでした。


精油の作用機序として

   ①嗅覚を刺激する

だけでなく

   ②皮膚や肺の粘膜から吸収される

ことは何となく知っていましたが、

匂わなくても効果はあるのか、

正直なところ半信半疑ではありました。


ものは試し、と呼吸困難感が強いカメさんカメに使用したのは「ティートゥリー

優れた殺菌作用と呼吸器系のトラブルに有効宝石白だとされている様です。


ホットタオルで背中を温めた後、

ベースのオイルに混ぜて塗布したら、

私自身、見ていて驚くほど呼吸が穏やかになったんです目

いつも私たちのケアに対して「いい」「悪い」の評価やご希望を

全くと言って言わないカメさんカメですが、
この日ばかりはマッサージが終わるや否や

ご自分から「これは何ですか?分けていただけますか?」

と尋ねてきました。


匂いは感じないけれど

使用すると呼吸が楽になるということで

今も愛用なさっていますブーケ2


みんながみんなこんなにうまくはいきませんが、

匂わなくてもアロマの効果はありうるんですね。


ちょっと驚きでしょう?日々、発見です星空




都電もなか 左の写真は、都電もなか ドキドキ

先日のセミナーのおやつに出て、

とっても可愛くておいしかったので

写真を載せてみました。


先週の土曜日は、セミナーに参加しました。

テーマは「認知症ケアのチームアプローチ星空


そもそも「認知症」とは?

「おばあちゃん、ちょっと最近忘れっぽくなってきたな~」というのは、

年を重ねれば誰しも起こること。

認知症」は、自然な老化による「物忘れ」ではなく

病気として捉えられるべきものです。

ちなみに、今や85歳の3~4人に1人は認知症らしいですよ。

(もっと知りたい方は、認知症を知るホームページ をご覧になってください。

 とっても分かりやすいと思います。)



今回のセミナーは、講演はもちろん

グループディスカッションがあることが特徴的で、

「目からうろこ」の勢いで再確認できたこともありました目



テーマが「認知症の『チームアプローチ』」というくらいなので、

グループ内にも色々な職種の方がいらっしゃいました。


私が所属したグループは5人。

   グループホームで働くケアマネージャーさんヒヨコ

   病院で働く地域連携室のソーシャルワーカーさんてんとうむし

   地域の家庭医クマ

   病院の研修医ネコ

   そして訪問看護師である私クマノミです。


この5人で「BPSDの対応について困っていること」について

それぞれ書き出し、近いものを集めてグループ分けをし、

図解して文章にしていきます(KJ法)。

(BPSDとは、認知症の方の行動障害や精神症状のこと。

 Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia の略。)


私がまず面白いな、と思ったのは

それぞれが書き出したものをグループ分けする際、

すでに各々が書いたものでほぼ各々のグループができていたことです。


グループホームのケアマネージャーさんヒヨコ は

        「地域住民の理解が得にくい」

        「スーパーの人が冷たい」

            という地域の方に関する問題

病院連携室のソーシャルワーカーさんてんとうむし は

        「本人より周りの人が混乱する」

                という施設内で一緒に暮らす人に関する問題

地域の家庭医クマ は

        「相談できる専門医が少ない」

        「要介護度が軽めに認定される」

            という専門的な機関に関する問題

病棟の研修医ネコ は

        「身体抑制をしなければならない」

        「忙しい中で、負(怒りなど)の気持ちが生まれる」

            という介護/医療者に関する問題

訪問看護師の私クマノミ は

        「閉じこもりがちで人に会いたがらない」

        「『虫がいる』とシーツをなでながら一日中娘を呼ぶ」

            という本人の症状に関する問題


それぞれの悩みが見えますよね。

そして、これらはつながっていることに私たちは気づいたのです。


    ケアマネさんヒヨコ の挙げた

       「地域住民」や「スーパーの人」の理解を得られて

       対応が変われば、

       「閉じこもりがち」な利用者さんも、

       外出に前向きになれるかもしれない。

    家庭医クマ の挙げた

       「相談できる専門医」がいれば、

       「虫が見える」利用者さんの薬の処方も適切かどうか

       評価してもらえるかもしれない。


すぐに解決できる問題かどうかは別として、

多角的なそれぞれの視点が大切だと再認識しました。

この多角的なそれぞれの視点をもって関わることが、

まさにチームアプローチというもの宝石赤


これを看護師だけでやったら、

多分私と同様本人の症状に関する問題ばかりが

あがってくる可能性が高いと思うのです。


結論としては、やっぱり担当者会議(本人・家族を含め、

利用者さんに関わる色々な職種の人が、

集まって病状やケアに関して話し合う)が大切!

それぞれの視点を共有しないともったいないですものね宝石白


チームアプローチが大切なんて

分かりきったことだと思っていたけど、

こういうセミナー等で現場から一度離れて学ぶと

また違った形で納得ですメガネ