鼻マスク
 写真は、鼻マスクタイプで

 人工呼吸を行うものです。

 (フジ・レスピロニクスのHP より)


 通常私たちは息を吸って

 エネルギーの産生に必要な酸素を取り込み、

 二酸化炭素を排出しています。


 その酸素と二酸化炭素の交換が

 うまくいかなくなった時、

 外から空気や酸素を押し入れる人工呼吸を行います。


人工呼吸器には、気管に直接管を入れるものだけでなく、

写真のようにマスクで圧をかけて行うものもあります。


先週、日本看護難病学会のプレセミナーに行ってきました東京タワー

正確には、時間を間違っていて資料をいただいたのと、

体験実習のみに参加したのですが。

とても親切な練馬区の訪問看護師さんのおかげで、

講演の様子も色々伺うことができました宝石白


今回の新しい驚きを2つ目


慣れてない人がつけるマスク換気の苦しさビックリマーク


ただし、人によっては「思っていたほど苦しくない」

という感想を述べていたので、個人差はあると思います。

それに、

患者さんもおっしゃっていましたが、

業者の方も  慣れればマスクをつけていた方が熟睡、

          朝の目覚めが全然違います星空

                  とその快適さを語ってはいました。


しかし、初体験の私にとっては、

私の呼吸に合わせて機械が風を送ってくれているにも関わらず、

かなり圧迫感がありました。

特に鼻マスクをしていておしゃべりをすると、

口が開くことで機械が

「あれ?空気がどこかから漏れているぞ」

と必要以上に空気を送ってくるのです台風


私が訪問しているペンギンさんペンギン

マスク換気を行っているのですが、

導入当初に 「苦しい~!

         これはナチスが拷問に使った機械だろう!」

                   と、たいそうご立腹なさっていました。


なんて表現豊かなんだと、当時はちょっと笑ってしまいましたが、

「ペンギンさんペンギンは正しい!」と苦しさを実感した体験実習でした。



2つ目はマスク換気の適応に

呼吸状態だけでなく、

嚥下状態(飲み込みの機能)が大きく関与していることビックリマーク 


いくら呼吸状態がそれほど悪くなくても、

嚥下機能がある程度まで落ちてしまうと

マスク換気の適応外となり、

気管内に管を入れての人工呼吸の対象になるというのです。


なるほど、確かにつばなどうまく飲み込めないのに

鼻や口から空気が押し込まれてきたら、

つばも一緒に気管に入り、

むせこんで苦しかったり、誤嚥を起こしてしまいます。


そう言えば、ペンギンさんペンギン も軽度の嚥下障害があります。

以前に比べれば、最近マスク換気を「苦しい」と言わなくなったのは、

単にマスク換気に慣れただけでなく、

嚥下訓練によって、嚥下機能が向上したことも関係あるのかもしれません。


在宅を訪問する言語聴覚士 は少なく、

病院や施設の言語聴覚士 と連携をとりながらの嚥下訓練は、

訪問看護師の重要な仕事の一つです


この苦しい体験をペンギンさんペンギン との関わりに

有効に生かしたいと思います星空