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PS3/英雄伝説 閃の軌跡/日本ファルコム

先日クリアした本作の感想を書いておこう。

 

軌跡シリーズをプレイしている人なら誰でも知っているように、本作は単体で完結するストーリーでは無い。リベール、クロスベル、帝国と続いてきた激動のゼムリア大陸の物語は、まだまだこの先(実時間で)十数年は続きそうな気配だし、本作の舞台である帝国のストーリーである閃の軌跡シリーズですら、すでに3部作となっている。その、区切りの良いところまでの第1部が完了、という事に過ぎないのだ。それは最初から分かっていた。

 

プレイ累計は約98時間。最初Vitaでプレイしていた時間を加えると100を十数時間越えるのは間違いないだろう。ただし、その内の数パーセントは、間違いなくNowLoadingタイムであろう。本作の最大の弱点がこれだ。3Dグラフィクス化の暗部である。特に、建物出入りのローディングが長く、毎回数秒のローディングが入る。これは人によってはプレイを断念する理由に十分なる程度の苦痛だ。また、前作までの戦闘場面転換の神がかった速度を思えば、本作のバトル前ローディングは気になるレベルだと言えよう。これらはVitaに比べPS3版では、若干だけマシになる。

 

ファーストインプレッションで酷評したグラフィクスであるが、一見ショボイが、実はよくよく観察すると技術的にはそこそこの処理をしていることが分かる。しかし、その技術力が表現力に全く直結していない点が問題なのだった。つまりテクニカルでは無くリソースの問題だ。最大のポイントは、やはりモーションである。そして次点がテクスチャである。この両者の圧倒的な貧弱さがその空間的広がりがもたらすリアリティとの対比で実に目立ってしまうのだ。そしてこの部分の補強は予算にダイレクトに直結する部分だけに、老舗とは言え中小メーカーのローカルタイトルでは如何ともしがたい部分であろう。まあ、流石に100時間も付き合うと慣れてきて違和感は既に無い。あとはノウハウの蓄積で徐々にブラッシュアップされればむしろ印象としてはプラスに転じる可能性があるだろう。

 

冒頭でも書いたとおり、ストーリーは全く完結では無いので、評価は後日に回そう。ただ、学院ものとして、風雲急を告げる激動の時代に、仲間達と共に自己研鑽に青春を捧げる若人の物語は、十分に満足できる内容だったと思う。終盤での急展開と意外な結末(というか引き)もファンの期待を裏切らない内容だろう。元々帝国出身のレクターを除けば、前作までのシリーズキャラが直接登場することが無かったのはやや残念ではある。ただし、キャラや各地の情勢などはいろいろと語られるので、それは面白かった。帝国人としての一般的なクロスベル感が、無邪気に冷徹に語られる場面など、いろいろと考えさせられる所も多かった。あと、教頭先生がリーシャの熱狂的ファンだった事が分かった時は、ジーンと来て嬉しかったなあ。

前にも書いたとおり、本作は零・碧の軌跡の舞台と同時期の帝国サイドを描いた物語であるので、今何が進行していて今度どうなるのかが、大筋では既に分かってしまっている。もちろんそれはシリーズファンのプレイヤーの心境である。しかし、多分、実在の帝国人ならばそれと同じぐらいの肌感覚で、帝国に流れる不穏な空気、何かが起きそうな不安感、といったものを感じていたのでは無いか。そうした意味で、明日がどうなるか分からない中で、この仲間達との今に賭けたい、というリィン達主人公の熱意のリアリティがひしひしと伝わってきて、これは上手いなあと感心した。ここが伝わらないと、は?、テロで内戦勃発するかも知れないという時に士官学院生が学院祭のステージ如きに命を賭けてどうすんの?というギャップ感で終わってしまうだろう。

 

だからこそ、残念だったのは、そこまでして情熱を捧げたステージの演出が、実に惜しかったことだ。3曲ともちゃんとやろうよ。みんなでちゃんと歌おうよ。尺の都合でどうしてもアンコールだけなら、せめて委員長で再録しようよ。妻とも何度もステージ楽しみだ楽しみだと言って進めてきたので、本当にこれはガッカリした。

 

システムについては、まあ大筋いつもの軌跡システムである。

クエストについては、以前にも書いたと思うが、軌跡シリーズの魅力の一つが、パーティメンバーの和気藹々としたリアクションであると思うので、リィン単独でこなす課外活動が実に味気なくて作業感十分だった。これは絶対に、誰か助っ人を選ぶ様にして課外活動日の最初から一緒に回るようにすべきだろう。

バトルについては、リンクシステムは面白かったしストーリーにもしっかり食い込んでいて堪能した。クォーツの積算値で発動アーツを決定するのでは無く、固有アーツを持ったクォーツをセットすればそれが使える、というのは分かりやすくて良いと思う。ステータスアップのレアクォーツはゲットするとかなりテンションが上がって楽しめた。マスタークォーツがマックスレベルになった時も燃えるね。

1年間にわたって、都合6作を延々とプレイし続け、しかも7作目のプレイを開始しようという程には飽きもせず楽しめるシステムだし、コツコツと改良もされていると言う事だろう。

 

ノーマル難度でのプレイだが、かなり易しめだったろう。ただ、2カ所ほどそれまでの流れと比べ急激に強いボスがいた。まあ楽しめる範囲だったと思う。

攻略としては、お気に入りのラウラを鍛えまくった。STRアップのレアクォーツを片っ端からセットし、「初撃ダメージ2倍」の覇道クォーツを忘れずに持たせ、アクセサリーもSTRアップを付けておく。マスタークォーツはLv5のブレイブ。これで、バトル開始直後、ラウラのクラフト洸円牙一発でほとんどの雑魚敵は全滅だ。CP補充にはアリサのセントアライブで。従ってアリサには闘魂ベルトを巻いておけばOK。ボス敵には、ご飯を食べさせてCPマックスにまで上げてからラウラのSクラフト真・洸刃乱舞をくり出せば、大体5万ぐらい削れて敵体力は既に半減という寸法だ。ラウラがいない時には、次善の策として同様の作戦をフィーを使って行う。

 

遠征の度にB班メンバーのレアクォーツがはずれてしまい、組み直しになるのは面倒と言えば面倒だったが、じっくり戦略を考えてクォーツを組むのは、楽しめる人には楽しいだろう。

 

と言う事で続いて閃の軌跡2をゴリゴリ進めていこうと思う。


 

日本ファルコム
英雄伝説 閃の軌跡

人工知能のための哲学塾/三宅陽一郎

ゲームAI開発者として名高い著者が主催した連夜形式セミナーの講義を書籍化。大変興味深く面白かった。

 

タイトルからも分かるとおり、ゲーム上の実装のあれこれでは無く、もっと根源的な、そもそも知能とは何かという哲学的議論を分析し、そこからようやく人工知能への橋を掛けようという橋梁工事が展開される。著者のお仕事はゲームAIの開発なので、ゲームに関する言及もチロチロとは出てくるが、とくに具体的な物は無い。

 

本書のキモとなるのは、これまでは還元主義的な機械論をベースにしたロジックで組まれていたAIを、現象論的ベースで構築していくべきであろう、という様な方向である。その過程で、記号論や構造主義、身体性なども議論する。

 

人工知能自体の議論としては大変面白いが、ゲーム用途には直接有効利用が難しそうだ。ゲームAIはリソースが貧弱だもの。つまり、そこでの最大のポイントはコスパだろう。だから、どう人工知能を作るかではなく、いかに、まるで人工知能が搭載されているかのようなAIを作るか、という観点から、こうした議論をどう折りたたんで行くかのポイントに大変興味がある。

 

 

三宅陽一郎
人工知能のための哲学塾

蒐集記録 2017/05/11

新品ソフト購入。

 

●PSVita  雷子 新品 \980

一部にカルト的ファンを持つタイトル。最近三国志マニアの妻にとプレゼント。話題に出たので久々にAmazonのほしい物リストをチェックしたら異様な値引きになっていたので迷わず購入したのである。

 

ハード整理もチビチビと。

 

●NGP ネオジオポケットカラー カーボンブラック 美品
●GG ゲームギア 並品
●GB ゲームボーイ グリーン 並品

 

 


 

蒐集記録 2017/05/09

職場ジャンクゲット。全てカートリッジのみ。

 

●DS  ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル 並品
●DS  ポケットモンスター ホワイト 並品
●DS  ポケットモンスター ブラック 並品
●3DS  New スーパーマリオブラザーズ 2 並品
●3DS  スーパーマリオ 3Dランド 並品
●3DS 太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ 並品

 

あとハード整理も。

 

●PSP  プレイステーションポータブル ピアノブラック 並品
●WSC  ワンダースワンカラー クリスタルブラック 劣品

●GBA  ゲームボーイアドバンス ホワイト 並品
 

PS3/英雄伝説 閃の軌跡2/日本ファルコム

と言う事で、昨日、閃の軌跡1をクリアして即日に2を開始したのでメモ。

1についての感想はまた後日。

 

この2もやはりPS+のフリープレイタイトル。多分このままプレイして、よほどのことがない限りは、今秋発売される閃の軌跡3をまんまと購入するハメとなり、ファルコムは思惑通りとほくそ笑む事であろう。無論、そうなることを切に願うものだ。

 

本作では、空の軌跡の頃からその名前だけが語られていた、結社の幻焔計画がようやく顕わとなり、詳らかに語られて行くのであろう。また、1の結末を受けて、Cの過去についてもじっくりと語られなければならない。すでに碧の軌跡で語られたとおり、帝国において今後どのような動きがあるのか、我々はすでに大筋を知っている。なので本作においては、展開の驚愕では無く、その細部の丁寧な披瀝がポイントとなる筈であろう。大変地味だとは思うが、プレイヤーとしてはむしろ望むところである。改良はあっても、システムの大幅変更が無いことは分かっているし、多分、リソースもほとんど変更無いだろう。オープニングを見る限りでは、知らない人も出てこなかった。それで良いのだ。1で語られなかった謎や過去の空白をコツコツと埋めていってくれることを本作では希望する。無論、3へ持ち越される謎も多数あるだろう事は分かっているが。

 

セーブデータの引き継ぎボーナスが攻撃1のクォーツとかしょぼいなーと思っていたら、初期装備がそれ以上にしょぼい、というか皆無で、攻撃1でさえありがたくて泣けた。

軌跡シリーズは上手くやっている方だと思うけど、連作RPGの構造的欠陥は如何ともしがたいね。

 

日本ファルコム
英雄伝説 閃の軌跡2

ゲーム雑記 2017/05/06

閃の軌跡。気軽にエピローグ楽しもうと気を抜いていたら驚愕の展開にエピローグ所では無く、しかもどうもこれからが本当のラスボスらしい…。続編の2はしばらく後でも良いか、と考えていたが、これは続きが気になるのですぐプレイ開始しようかなあ、という気分。商売上手いね。

 

昨年暮れ辺りから我が家ではテレビをよく見ている。録画ストレージ用のUSBメモリが破損したため32Gにアップグレードし、より多く撮り溜めできるようになったことも起因している。ドラマなど、すでに単エントリで書いたものもあるが、春アニメを幾つか見ていたので、その雑感を書いておこう。

 

ID-0。今一番面白くて期待しているアニメ。分かりやすい設定と説明、適度なSF感とミステリ感、そして充実のアバターロボ。CGも違和感無くて、画面に安定感がある。

 

アトム ザ・ビギニング。やっぱアトム物というとプルートゥの負の印象があるので全く期待してなかったが、凄く面白い。設定や展開どうこうの前に、まずアニメとして面白い点が良い。つまり絵が良いと言う事。あと色彩設計が素晴らしい。OPも良いね。

 

サクラダリセット。4話まで見たところでギブアップ。複雑怪奇なミステリパズル設計は面白いのかも知れないが、どうにもキャラが地味で全く魅力を感じ無くて印象が薄い。印象が薄いと流れが覚えられない。流れが分からないとキャラに魅力が出ない。この負のループ。堀江由衣の曲は良いのだが。

 

サクラクエスト。1話で満腹。女の子ばっかり出てくる巻き込まれ系かな、という印象。特に興味も持てず終了。

ゲーム雑記 2017/05/05

雑記書くの久しぶりだ。

 

閃の軌跡。もうクリアも同然。昨日ラスダンでラスボス倒した。後はゆっくりエピローグの学院祭を楽しむだけ、の予定である。閃の軌跡2は、すぐプレイせず一拍おく予定なので、後釜の次のゲーム何にしようかチョイスわくわく。

 

ライフイズストレンジ。オートセーブは止め時難しい。慣性の付くカメラは異様に操作し辛くてややストレス。展開は面白そう。アメリカン雰囲気はすごく良いが、女子学生の組織力学の陰湿な感じはやや胃もたれ。

 

ロボティクス・ノーツ。ノリは嫌いじゃないし面白い。フラウは良い感じだが、ジュンの喋りがトロすぎてイライラも。綯が登場して世界が繋がった。あとは、問題は、どの世界線なのか、という点。

 

DQ9。毎日宝の地図を1つ位ずつコツコツクリア。する事無いので、転職して育成中。

 

Unity。構想中のパズルゲームの仕様練り。毎日日中の頭脳活動の半分ぐらいはこれに費やしている感じ。なかなかまとまらないので疲労も相当。

魔法使いとランデヴー/野尻抱介

ロケットガール第4巻。表題作を含む4話収録の短編集だった。

 

短編集と言う事で、どうしても小粒感は拭えなかったが、それでもシリーズファンなら十分に楽しめる内容だったろう。とくに表題作はマツリの出番も多く、内容的にもかなりアクロバティックで、個人的にも結構満足できた。

はやぶさネタで、後書きになって事実は小説より奇なりと臍を噛む作品は、一水に次いで2作目だ。改めてはやぶざの奇跡を想う。

 

シリーズ終了という事で寂しいもんだ。もっと活躍を読みたかったよ。

 

 

野尻抱介
魔法使いとランデヴー

PS4/ライフ イズ ストレンジ/スクウェア・エニックス

三國志戦記2も終了したので、次のゲームとしてチョイス。

 

昨日からプレイ開始。

 

ADVとしては現在ロボティクス・ノーツをプレイ中ではあるけれど、あっちは文字読みゲーなので、3DADVなら被り感も少ないだろう。

前知識としては、各賞総なめの2016年超話題作で、アメリカンな青春グラフティっぽい感じのADV、という位。先日プレイしたGone Homeが、実は結構印象が気に入っていて、あんな感じのテイストかな、と惹かれた面も否めない。ちょっと違うかも知れないけど、ビバヒルっぽい雰囲気って嫌いじゃ無いんだよね。

 

そうして気になっていたところへ、先日セールがあって、本作DL版は半額という。さらに追撃のように、SENからメールでカート1割引クーポンが届いたので、思い切ってアケアカのダライアスと一緒に買ってしまったのだ。

 

まだほんの小一時間プレイのみだ。

主人公はパッケージの高校生マックス。才能はあるみたいだが内気な性格で写真学科のクラスメートともあまり打ち解けられずギクシャクした学生生活。ある日学校のトイレで女生徒が銃で撃たれる現場を目撃したことから時間を巻き戻す不思議な能力を手に入れて…。という感じらしい。

 

王道パターンっぽい感じだが、楽しめそうだ。

 

スクウェア・エニックス
ライフ イズ ストレンジ

PS2/三國志戦記2/コーエー

昨日呂布編をクリア。

これで4編をそれぞれ1回ずつクリアした。累計プレイ時間は、各編数十時間といった所だ。

各編には途中選択による分岐があり、シナリオ展開が変わってくる。そしてその選択によって外伝がアンロックされる仕組みらしい。

そうした外伝には興味が無いことも無いが、後述するが、また最初から繰り返すというのもなかなか。
結局、すでに十分堪能したとも言えるし、ここらで一旦終了にした。もしもその内またプレイしたくなったらその時に外伝を目指せば良いだろう。

と言う事でプレイ雑感を書いておこう。

 

前のエントリでも書いたとおり、シミュレーション色を減らして、よりバトル中心になっている。シナリオは勝手に展開してしまうので、プレイヤーは大局は気にせず眼前のバトルに集中すれば良い、という作りである。それはそれで良い割り切りだと思う。

 

肝心のバトルは、2軍師・連撃・友義などのシステム搭載で、より連鎖重視に。

 

確かに面白いのだが、ちょっと大味感もある。強いパターンがはっきりしていて、結局そればっかりになるからだ。多種多様な戦法を状況に応じて如何に巧みに使いこなすか、というような方向性で楽しめればもっと面白かったろう。

 

攻略という観点からは、次のようにすれば盤石だ。

 

まず、このゲームで最強の戦法は援護射撃である。訓練所で習得しよう。これは当然弓系の兵種しか使えないので、成長で可能になったら即兵種変更しておく。またメイン部隊で使用する武将には弓兵になれるかどうかで選考を課す。どうしても弓兵になれない場合は次善の策として援護を習得しておく。

次に、激励を習得しておく。もしくは督戦でも良いが動くので若干使いづらいだろう。

 

次に実戦でのポイント。まず、敵ターゲットを決めたら、一斉に群がって、互いに援護射撃を掛け合うように配置する。どうしても援護射撃や援護を持てなかった部隊は、突撃での挟み込みなど敵が動かないような戦法でも可能。さらにそれでも攻撃に参加できない部隊は、味方の横や後ろにくっついて激励を用意する。連環を使って複数ポイントで戦法を展開しても良い。そして多数の自部隊、可能ならば全部隊が戦法を発動できる状態になったら発動。これを我が家では全員野球と呼んだ。こうして敵1部隊を味方の全部隊でタコ殴りに攻撃して撃破。すると、本作では撃破時に戦法が回復するので、また同じ戦法が使用でき、次の敵ターゲットを定めて襲いかかる。これを繰り返し悠々敵を殲滅してゆくのだ。こうすると全ての敵の撃破に全ての部隊が関与するわけで、もらえる経験値もうなぎ登りとなり、全部隊があっという間に成長する。

むろん、技巧ポイントもガンガン溜まるので、よりサポートしやすい戦法をどんどん購入しておく。可能なら、味方の向きをを敵に向けられる一斉攻撃や挟撃、掎角などがあると便利だろう。

また軍師には、引き寄せ系の挑発、陥穽、金輪奈落を習得させ、遠距離から連環できるようになれば最早怖い物は無い。挑発を使ったシステムは連続で使い回せることも多く、敵部隊を撃破した後、直ちに敵陣に突っ込んだ味方が、引き寄せルートへ敵部隊をポンと押し出すだけで殲滅コース発動、というパターンは非常に便利だ。

 

援護射撃は、前方三マスにいる味方部隊がどちらを向いていようと攻撃可能なので、驚くほど攻撃範囲が広いのだ。さらに敵に直角に向き合った自部隊はそれぞれ援護射撃を掛け合えるというメリットもある。何より攻撃の度に戦意が跳ね上がるため、戦意順に攻撃ターンが巡るこのゲームでは、圧倒的優位に立てるのだ。

 

こうした方法を使えば、難易度上級でもまったく苦も無く敵を撃破できるだろう。逆に、この「挑発-援護射撃-激励」システムが強すぎて、結局、如何に迅速に自部隊をそのシステムに構成できるか、というゲームになってしまう。つまり、どのシナリオ、どの武将を使おうが、結局同じ戦法同じ戦い同じ展開になってしまう訳で、さすがに数百時間遊んで若干飽きてきたなあと言うのも本音である。

 

本作は前作の1に対し、挑発のような引っ張り系戦術の射程を制限したり、UIをブラッシュアップしたりと不満点をかなり解消してきている。より爽快感のあるプレイを演出するために連撃や戦法訓練所など新要素も導入した。確かに功を奏していると思うが、同時に、上記のような画一パターン化も生んでしまったわけだ。

思うに、戦法訓練所は不要だったろう。

これさえ無ければ、あの戦法があるからあの武将を使おうとか、手駒の戦法をどう組み立てて連鎖を目指すのか、とプレイの幅が広がり楽しみは強かったろうと思う。

 

つまり、もっとはっきりと連鎖を考えるパズルゲームにしてしまえば良いのでは、というのが私の感想だ。

と言う事で、Unityの勉強を兼ねて、簡単にそれっぽいゲームを作ってみることにした。まあ、パクリな訳だが、練習なので良いだろう。

 

 

コーエー
三國志戦記2