なぜ株式投資はもうからないのか/保田隆明
手元にあったので読んでみた。
なんというか、対象読者が判然としない本である。誰に向けて書いているのか?
本書の内容は、簡単に言えばこうである。
1.株式投資の利率は、一般の人が思っているほど高くない。平均するとせいぜい年利10%である。
2.普通資産運用では株などのリスク運用に全額を回す事はありえない。せいぜい3割である。つまり、全資産に対する株での利率は3%程度であり、よりリスクの低い運用法と比べ、それほど旨味はない。
3.それ以上の高利も得られない訳ではないが、プロに比べ得られる情報に格差のある一般投資家が一朝一夕に達成できるものではない。
4.Web2.0時代を迎え、一般投資家は情報共有して、プロの仕掛ける罠にはまらず、独断と感情に支配されず、損をしないような体制を作るべきだ。
今時株ぐらいやらないと、と血気にはやる人を諫める本だと思うが、たぶんそういう人は手に取らないタイトルではないだろうか。そしてこの本を手にしてよく読みこなすほどの人であれば、きっとこの本に書かれている程度の事は冷静に理解していると思う。
個人的には、投資として株式を購入する事と、資産運用として株式を購入する事は、全く別の事であると考えている。
前者は広い意味での寄付であるし、後者はギャンブルである。つまり、いずれにせよ儲けを当てにしてはいけない。
保田隆明 なぜ株式投資はもうからないのか
なんというか、対象読者が判然としない本である。誰に向けて書いているのか?
本書の内容は、簡単に言えばこうである。
1.株式投資の利率は、一般の人が思っているほど高くない。平均するとせいぜい年利10%である。
2.普通資産運用では株などのリスク運用に全額を回す事はありえない。せいぜい3割である。つまり、全資産に対する株での利率は3%程度であり、よりリスクの低い運用法と比べ、それほど旨味はない。
3.それ以上の高利も得られない訳ではないが、プロに比べ得られる情報に格差のある一般投資家が一朝一夕に達成できるものではない。
4.Web2.0時代を迎え、一般投資家は情報共有して、プロの仕掛ける罠にはまらず、独断と感情に支配されず、損をしないような体制を作るべきだ。
今時株ぐらいやらないと、と血気にはやる人を諫める本だと思うが、たぶんそういう人は手に取らないタイトルではないだろうか。そしてこの本を手にしてよく読みこなすほどの人であれば、きっとこの本に書かれている程度の事は冷静に理解していると思う。
個人的には、投資として株式を購入する事と、資産運用として株式を購入する事は、全く別の事であると考えている。
前者は広い意味での寄付であるし、後者はギャンブルである。つまり、いずれにせよ儲けを当てにしてはいけない。
空の食欲魔人/川原泉
川原泉の漫画を読むのは初めてだった。というより、名前も知らなかった。
読んでみて、あまりに面白いので驚いた。花より団子のエクストリームという感じ。
少女漫画といえば恋愛、つまり性欲の話が多いだろうが、ここまで恋愛のレの字もない漫画も珍しい。その代わり食欲がこれでもか、と描かれているのだ。坂田靖子の漫画も恋愛出てこないけど、あちらは自然な感じで、こっちはむしろ恋愛を憎んでいる、目をそらしている、という感じ(とくに表題作)。どれも奇譚と言うに相応しいヘンテコなストーリーで楽しめる。
小さめのコマ割りと、多めの台詞、そして所々ポンポンと出る地の文。このテンポとバランスが心地よい。すっかりファンになった。
どの話もよいので選べないが、あえて挙げるなら、良家の令嬢が釣りキチという「不思議なマリナー」が一番好きかな。
「アンドロイドはミスティブルーの夢を見るか?」というSFものに出てくるコンピュータのアンブレラ。これはバイオハザードの元ネタのような気がしてならない。
川原泉 空の食欲魔人
読んでみて、あまりに面白いので驚いた。花より団子のエクストリームという感じ。
少女漫画といえば恋愛、つまり性欲の話が多いだろうが、ここまで恋愛のレの字もない漫画も珍しい。その代わり食欲がこれでもか、と描かれているのだ。坂田靖子の漫画も恋愛出てこないけど、あちらは自然な感じで、こっちはむしろ恋愛を憎んでいる、目をそらしている、という感じ(とくに表題作)。どれも奇譚と言うに相応しいヘンテコなストーリーで楽しめる。
小さめのコマ割りと、多めの台詞、そして所々ポンポンと出る地の文。このテンポとバランスが心地よい。すっかりファンになった。
どの話もよいので選べないが、あえて挙げるなら、良家の令嬢が釣りキチという「不思議なマリナー」が一番好きかな。
「アンドロイドはミスティブルーの夢を見るか?」というSFものに出てくるコンピュータのアンブレラ。これはバイオハザードの元ネタのような気がしてならない。
時をかける少女
TVの土曜プレミアムで放映していたのでビデオに録画して観た。
素晴らしい作品だった。ぐっと来て涙が溢れそうだった。観る前は全く何も期待して無かったので思いがけない収穫が嬉しい。
筒井康隆の全集で原作を読んだのは、もう20年近く前になるだろうか。今回、タイトルで予約録画した際に気が付いたのは、ストーリーを全く何も覚えていない事だった。時をかける少女で思い出すのは、原田知世の主題歌と、やかんを持って走る即席麺のパロディーCMぐらいだった。
現代の青少年の話にアレンジされている訳だが、それがどれほど忠実に彼らの感性を表現できているかは分からないものの、多少なりとも反映されたその感性にそれほど違和感を感じることなく素直に楽しめた事が意外であった。
キャラクターデザインは平凡なものの、寧ろその平板でやや崩れてさえいる人物画が、若干おかしな動きさえ、かえって生き生きとした表現になっていると思った。美術やカットは凄く丁寧で見惚れる事もあった。かなり長い間を取ったりしてシーンの緩急のメリハリが十分にあり、じっくりとストーリーに浸らせる事に成功していたと思う。主題歌も 素直で良かった。
未来人であるちあきが現代若者風俗に慣れすぎているのはちょっと引っかかる所。一応、「漢字駄目だし」「数学凄いよね」と伏線は張ってあったが(あと髪の色も?)。
素晴らしい作品だった。ぐっと来て涙が溢れそうだった。観る前は全く何も期待して無かったので思いがけない収穫が嬉しい。
筒井康隆の全集で原作を読んだのは、もう20年近く前になるだろうか。今回、タイトルで予約録画した際に気が付いたのは、ストーリーを全く何も覚えていない事だった。時をかける少女で思い出すのは、原田知世の主題歌と、やかんを持って走る即席麺のパロディーCMぐらいだった。
現代の青少年の話にアレンジされている訳だが、それがどれほど忠実に彼らの感性を表現できているかは分からないものの、多少なりとも反映されたその感性にそれほど違和感を感じることなく素直に楽しめた事が意外であった。
キャラクターデザインは平凡なものの、寧ろその平板でやや崩れてさえいる人物画が、若干おかしな動きさえ、かえって生き生きとした表現になっていると思った。美術やカットは凄く丁寧で見惚れる事もあった。かなり長い間を取ったりしてシーンの緩急のメリハリが十分にあり、じっくりとストーリーに浸らせる事に成功していたと思う。主題歌も 素直で良かった。
未来人であるちあきが現代若者風俗に慣れすぎているのはちょっと引っかかる所。一応、「漢字駄目だし」「数学凄いよね」と伏線は張ってあったが(あと髪の色も?)。
DEATHNOTE デスノート/読売
以前、コミックスの方でも書いたが、読了後、深夜のアニメをちょこっと見ている。
で、昨夜は最終回「新世界」だった。
最後の方が、原作と異なる展開にアレンジしてあって全くもって謎。
リュークのノートに名前を書かれて死に怯える月の最期のシーンが丸々カット。アニメでは遠くで名前を書かれて、月はそれと知ってか知らずか安らかそうに死んでいく。これでは全く台無しだ。なんのために長々アニメで物語を紡いできたのか分からない。少なくとも自分にとっては、この展開では作品になんら価値を認める事は出来ない。
さらに死に際にLの幻影を見るとか高校時代の自分を回顧するとか、そんな非合理な心情は月にとってはあり得ない事。
魅上をその場で自殺させてしまったり、逆に海砂を意味ありげに登場させたりと、このあたりも含みや余韻の効果としてはどうかなあと思わざるを得ない。
1年後のシーンが登場しなかった のは、時間の関係か。なんか夏休みに特別編を放送するそうなので、そこで公開するのか?
最期の謎の女性も登場は無し。これも上記の理由か、それとも、「キラ様」の台詞が入ると、声優からキャラクターが誰か特定されてしまうから演出上無理だったのか。
で、昨夜は最終回「新世界」だった。
最後の方が、原作と異なる展開にアレンジしてあって全くもって謎。
リュークのノートに名前を書かれて死に怯える月の最期のシーンが丸々カット。アニメでは遠くで名前を書かれて、月はそれと知ってか知らずか安らかそうに死んでいく。これでは全く台無しだ。なんのために長々アニメで物語を紡いできたのか分からない。少なくとも自分にとっては、この展開では作品になんら価値を認める事は出来ない。
さらに死に際にLの幻影を見るとか高校時代の自分を回顧するとか、そんな非合理な心情は月にとってはあり得ない事。
魅上をその場で自殺させてしまったり、逆に海砂を意味ありげに登場させたりと、このあたりも含みや余韻の効果としてはどうかなあと思わざるを得ない。
1年後のシーンが登場しなかった のは、時間の関係か。なんか夏休みに特別編を放送するそうなので、そこで公開するのか?
最期の謎の女性も登場は無し。これも上記の理由か、それとも、「キラ様」の台詞が入ると、声優からキャラクターが誰か特定されてしまうから演出上無理だったのか。
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? /山田真哉
1,2年前にかなり流行った本。売れすぎたためか、どこでも見かけるし、我が家にもいつの間にか1,2冊転がっていたので、ブックオフに持っていく前に読んでみた。
淡泊だけど、まあまあ面白い。会計の初歩の初歩が優しく読みやすく書いてある。字も大きい。小中学生の副読本にぴったりだと思った。速い子なら30分、普通でも1時間もあれば読み通せると思う。
ただ、タイトルからビジネス裏事情みたいなものを期待した人はガッカリかも。
ちなみに続編の「食い逃げされてもバイトは雇うな」もその場にあったので、ついでに続けて読んだが、同じ事が書いてあるだけなので、どっちか読めば十分だろう。
山田真哉
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
淡泊だけど、まあまあ面白い。会計の初歩の初歩が優しく読みやすく書いてある。字も大きい。小中学生の副読本にぴったりだと思った。速い子なら30分、普通でも1時間もあれば読み通せると思う。
ただ、タイトルからビジネス裏事情みたいなものを期待した人はガッカリかも。
ちなみに続編の「食い逃げされてもバイトは雇うな」もその場にあったので、ついでに続けて読んだが、同じ事が書いてあるだけなので、どっちか読めば十分だろう。
資本主義から市民主義へ/岩井克人・三浦雅士
雑誌連載の対談集?をまとめたもの。
三浦氏が単なる聴き手ではなくて、妙にしゃべりたがりですぐに自説を展開していて違和感有り。岩井氏の言葉が聞きたいのに、この御仁が勝手に遮って頓珍漢にまとめたりする。イライラが募る事必至。
貨幣も基軸通貨も何もかも、実体のない自己撞着・循環論法自体が本質である、という結論に持っていくのは面白かった。
経済論は面白いが、DNAとかゲーデルなどの話しを無理に織り交ぜるのは止めて欲しかった。本質を知らない人が聞きかじりの外面だけで物事を語り出すと、すぐに全体がポストモダニズムのように見えて胡散臭くなってしまう。そこが非常に残念であった。妙な対談相手の所以と思いたい所だ。
あと、驚いたのは、岩井氏の妻が水村美苗であると書いてあった事。
岩井克人・三浦雅士
資本主義から市民主義へ
三浦氏が単なる聴き手ではなくて、妙にしゃべりたがりですぐに自説を展開していて違和感有り。岩井氏の言葉が聞きたいのに、この御仁が勝手に遮って頓珍漢にまとめたりする。イライラが募る事必至。
貨幣も基軸通貨も何もかも、実体のない自己撞着・循環論法自体が本質である、という結論に持っていくのは面白かった。
経済論は面白いが、DNAとかゲーデルなどの話しを無理に織り交ぜるのは止めて欲しかった。本質を知らない人が聞きかじりの外面だけで物事を語り出すと、すぐに全体がポストモダニズムのように見えて胡散臭くなってしまう。そこが非常に残念であった。妙な対談相手の所以と思いたい所だ。
あと、驚いたのは、岩井氏の妻が水村美苗であると書いてあった事。