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脳は眠らない 夢を生みだす脳のしくみ/A・ロック 伊藤和子訳

脳科学の最新の成果を、夢とはなにか?をキーにして縦横無尽に語り尽くした良書。脳に興味がある人も無い人も一読して損はない。

人はなぜ夢を見るのか?なぜ夢の内容は荒唐無稽なのか?なぜ見た夢はすぐに忘れるのか?人間にとって夢は役に立つのか?などなど、興味深いテーマが並んでいる。特に面白かったのは、夢に対するフロイト学説の崩壊と再生の下りと、明晰夢についてのラバージの追跡の下りかな。哺乳動物は共通して夢を見る事、夢の中では学習と試行錯誤を行っている事、人間は夢を覚えるようには出来ていない事、夢の内容はランダムに選ばれるがその解釈や反応には素朴に自信の心情が反映される事、寝入りばなには最近の事柄の夢を見て、明け方には昔の事柄の夢を見る事、などこの本をよく読んで夢について幾分でも理解を深める事は日常生活において非常に役立つだろう。


A・ロック 伊藤和子訳
脳は眠らない 夢を生みだす脳のしくみ

少し変わった子あります/森博嗣

ミステリタッチの連作形式の文字通り少し変わった小説。
雰囲気が素晴らしい。引きずり込まれるように読みふけった。森さんの代表作としても良いと思える。

大学の教官が同僚の後輩から教えてもらった、名前のない料理店。一度に一人しか客を取らず、決まった場所に存在せず転々と場所を移る謎に包まれたその店が最近始めたサービスは、初対面の女性と相席して食事を共にする、というサービスだった。女性は決まって地味で寡黙でそして食事の所作が極めつけに洗練され上品であった。初めての場所にあるなじみの店で、初対面の女性と食事をし、僅かに会話を交わす。その雰囲気に浸される自分自身の感慨・思惑を観賞する、そんなエキセントリックにソフィスティケイトされたサービスに引かれて通い詰める主人公。通う度に現れる初対面の女性達は、文字通り、少し変わった子達であった。
と、こんな文章では1%も説明できていない、まさに雰囲気を読ませる小説だ。

文章のこなれ具合が余裕綽々でたっぷり手間かけて練ってある印象。材料も吟味してあり興味深い。
正直、森さんがここまで凄い小説を書くとは思ってなかったな。


森博嗣
少し変わった子あります

小さな骨の動物園

確かにもっと骨は注目されてもいい筈だ。
死とともに忌み嫌われるシンボルか、もしくは残飯か。そんな扱いは哀しすぎる。
動物を解剖・解体し、骨格標本を作る事はもっと学校で行われると良いと思う。

自分自身の骨を見てみたいと思った事はないだろうか?以前ある本でヒトの篩骨の標本写真の美しさを見て、自分の篩骨はどうなってるのかと想像した事がある。篩骨は鼻腔の奥上面にある骨である。ほぼ自分のを見る事は不可能である。

この本で小動物の骨格標本をぼーっと眺めるのは面白い。
数ヶ月前に読んで書くのを忘れていた本だったが、先日妻とケンタッキーに行った時、不意に思い出したので書いた。

骨付きの肉や魚を食べる時は、どんな部位かどんな骨かなどを観察し語り合いながら食べるのが面白いと思う。
しかし、中には食事中にそういう事をすると気分が悪くなったり食欲を失ったりするという不憫な人がいるために、はっきりと問題がないと分かっている場合以外にはそうした表現に注意をした方がいいだろう。自分が食べているのは「タンパク質」であって動物の死体ではないと頑迷に視野狭窄しているひとは意外に多いからだ。性格や習慣は変えづらいものだから仕方がないが、人間は生き物を殺してその死体を食べて生きる存在なのであるという事実は常に自覚しておくべき事だと思う。


小さな骨の動物園

人のセックスを笑うな/山崎ナオコーラ

しばらく前に著者が朝日新聞の土曜版に連載していたエッセイが少しだけ好きだった。
独特の感性と視点で綴られた透明度の高い文体のそれには、なんとなく目を引かれてしまう事が多かった。
しかし連載は終了してしまったため、著者の代表作を読んでみた。
19歳の専門学校生の青年と、その学校の女性講師39歳の恋物語である。切なさ100%とは帯の惹句である。
青年視点から彼の揺れる恋愛感情を丁寧に綴っている。

しかし逆に言うと、それ以外は何も書かれていない。
物語も事件もない。主人公の成長もない。葛藤もない。恋愛相手の感情すらない。世界も未来もない。

彼以外の何者にとっても価値を持ち得ない彼の感情のみが淡々と続くのである。果たして読者にとってそんな事柄の延々とした記述が重要な事なのか?面白いのか?
面白いと思えばこの本には価値があるし、もしそうでなければ全く価値のない本である。


山崎ナオコーラ
人のセックスを笑うな

プレジール・新都ホテル/ディナーバイキング

最終日の夕食は120種類を誇るディナーバイキング。金曜の夜だったが、満席だった。予約しておいて良かった。

さすがにこれだけ種類があると全種類制覇は難しい。しかし、かなりの種類は食べれたと思う。穴子の天麩羅が美味しかった。妻は穴子は骨があって嫌いなのでまともに食べたのは初めてだと思うが、美味しいと言っていたので良かった。

穴子天麩羅×2、フィレステーキ×2、焼きホタテ、スズキの刺身を始め各種肉系刺身系を中心に少量ずつ食べていった。

両親達はバイキングのコツが分かっていないか、分かっていても衝動に身を任せてしまったか、早々リタイアしていた。ここでも最後まで食べていたのは自分と妻であったので、若干悪い気がした。

会計の時、折角ぐるなびのクーポンを持っていったのに出すのを忘れてしまった。勿体ない。

ここは時間制限もないし、メニューも月代わりのようなので、是非また行きたいと思う。

天保山アイス博覧会/アイス

マーケットプレイスでやっていたイベントでアイスを食べる。
アイス甲子園と銘打って、味噌カツアイス、納豆アイスなどのゲテモノアイスが大量に置いてあった。まともな物も多かったが。
無難にぶどうのジェラート。妻はソルトジェラート。塩である。ちょっとしょっぱい感じで、そんなに美味しく思わなかったが、大変お気に入りのご様子で、帰宅後数日経ってもソルトがまた食べたいと言っていた程だった。ぶどうのは至って普通であった。

帆船型観光船サンタマリア/大阪市

海沿いの公園などでぼーっとしているとよく見かけるアレである。これも10年にして初めて乗る。
乗って気が付く。コロンブスがモチーフだったのだ。

乗ると意外と小さい。そして繋留時に意外と揺れる。少々心配していたが、走り出したら揺れは小さくなったように感じた。

デイクルーズは50分。まず北上してUSJでターン。次に咲州の北岸を進み、またUターンするというコース。
やや風の強い日で、妻など髪が凄い事になっていた。思いのほか船に乗るのは楽しい体験だった。これで大阪港の海水がうっすら茶色い液体でなく、白く青い波しぶきでも上がればもっと爽快な気分になれたろうにと思う。

ついこの間風のタクトをやったばかりだったので、甲板下の船室(コロンブスの展示室)などをうろつくと雰囲気が味わえて面白かった。

ぼてぢゅう(なにわ食いしんぼ横町店)/お好み焼き

お昼はお好み焼き。

並びテーブルがなかったので3人2人で別れる。
ここのぼてぢゅうは以前にも来た事がある。この日は豚モダンを頼む。

老舗だし、もちろん美味しいし、でも、こうして改めて食べてみると、イマイチ個性が無いなあと感じた。
美味しいのだけど、どことなく味気ないというか。よくよく考えてみると、灼きすぎて火が通りすぎているような感じ。
生地の焼き加減は風月の方が好きだ。でも風月のモダンはイマイチなので、モダンはぼてぢゅうのほうが美味しいと思う。
でも、最近よく行っているうめえ家の方が実は味的には気に入っているのであるが。特に焼きそばなら一押しだと思う。


天保山大観覧車/大阪市

大阪在住10年にして初めて乗った。乗って初めて分かる事もある。
観覧車のイルミネーションが天気予報になっているとは知らなかった。乗車中のアナウンスで教えてくれた。
明日の天気は、赤は晴、緑は曇、青は雨、との事だ。

すぐ横のWTCなどを見ていると、同じぐらいの高さに錯覚するが、実は観覧車の頂点は115m程度で、250mのWTCの約半分程度だ。実際に乗った人は意外に思うだろう。でも、もしWTC展望台と観覧車の頂点が同じ高さであったなら、観覧車の頂点ではWTC展望台と水平線がほぼ重なって見えるはずなのだ。地上100mでの水平線までの距離は、大ざっぱにざっと計算すると約35km(ちなみに地上250mではこの約1.5倍)、WTCと観覧車の直線距離は約2.5m、すると、ざっと計算して、観覧車とWTCが同じ高さだったとしても、WTCは水平線上から約13m頭を出すだけという事になるからだ。実際には観覧車の頂点でも、WTCはその半分以上が水平線上に見えている。しかし、それでも同じ高さに錯覚してしまうのは面白いと思った。

一周15分はあっという間である。妻と義妹が異様に高さを怖がっていたのが面白かった。

海遊館/大阪市

海遊館は近いし何度も来ているが、また来た。

平日なのでガラガラだろうと思ったが甘かった。この日は小学生・幼稚園20校1000人の来館日だったのだ。非常に混雑しますというアナウンスの中、ガキどもに翻弄されつつ進み始めた頃はどうなる事かと思ったが、引率の先生がすさまじいスピードで子供を流していくので、どんどん追い抜かれ、結局1時間もしないうちにガキどもは消え去った。むしろ、せっかく来たのにあんなに急かされるような見せられ方をしたら可哀想だと思うほど。これは以前動物園でも感じた事だ。

海くん体長当てクイズをやっていた。4m13cmで応募した。今、公式サイトを見てきたら、「推定全長4.8~5.0m」と書いてあったので、外した感じ。意外とでかい。

ややエアコン効き過ぎで寒い感じだった。とくにペンギンの前。また、メイン水槽を下の方から見上げながらぼーっとしているとどんどん眠くなっていく。底まで来ると、いつも宮沢賢治のやまなしを思い出す。

天気が悪いため急に来館を決めたので、両親や義妹は興味持つかと心配だったが、まあまあ楽しんでくれたようで良かった。