今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
好きなピアニスト、クレア・フアンチの新譜が発売された(Apple Music/CD)。
曲目は、モーツァルトのピアノ協奏曲第15、16、17番である。
詳細は以下の通り。
次世代アーティストのシリーズに、クレア・フアンチが登場!
2006年浜松国際ピアノコンクール奨励賞、2011年ミュンヘン国際音楽コンクールに最年少で出場して第2位、2018年にゲザ・アンダ国際ピアノコンクール優勝など多くの入賞歴を持つクレア・フアンチ。既に様々なレーベルからCDを発売し来日公演も成功させている彼女が、次世代アーティストによるモーツァルトの協奏曲のシリーズに登場します。
モーツァルトが独自のピアノ協奏曲を確立した1784年作曲の3曲を収録していますが、フアンチは作品を自己のものとして完全に消化し、溌溂として瑞々しい音楽を繰り広げています。彼女との共演も多く、このシリーズではお馴染みのハワード・グリフィス率いるモーツァルテウム管弦楽団のサポートも素晴らしく、ピアノと丁々発止のやり取りを展開しスリリングで躍動的な音楽づくりに貢献しました。(輸入元情報)
【収録情報】
モーツァルト:
● ピアノ協奏曲 第16番ニ長調 K.451
● ピアノ協奏曲 第15番変ロ長調 K.450
● ピアノ協奏曲 第17番ト長調 K.453
カデンツァは全てモーツァルト作
クレア・フアンチ(ピアノ/スタインウェイ)
ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団
ハワード・グリフィス(指揮)
録音時期:2021年5月
録音場所:ザルツブルク、オルケスターハウス
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
以上、HMVのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。
これらの曲で私の好きな録音は
【ピアノ協奏曲第15番】
●シフ(Pf) ヴェーグ指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ 1990年11月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●ヘルムヘン(Pf) ニコリッチ指揮 オランダ室内管 2013年1月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●平間今日志郎(Pf) 広上淳一指揮 仙台フィル 2019年6月8日仙台コンクールライヴ(動画)
●ハリオノ(Pf) 高関健指揮 仙台フィル 2022年6月18日仙台コンクールライヴ(動画)
【ピアノ協奏曲第16番】
●シフ(Pf) ヴェーグ指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ 1990年11月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
【ピアノ協奏曲第17番】
●シフ(Pf) ヴェーグ指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ 1984年6月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●アンスネス(Pf、指揮) ノルウェー室内管 2007年3月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●チェ・ヒョンロク(Pf) 広上淳一指揮 仙台フィル 2019年6月7日仙台コンクールライヴ(動画)
●阪田知樹(Pf) ブラレイ指揮 ワロニー王立室内管 2021年5月12日エリザベートコンクールライヴ(動画)
●レーディキン(Pf) ブラレイ指揮 ワロニー王立室内管 2021年5月13日エリザベートコンクールライヴ(動画)
あたりである。
今回のフアンチらの演奏は、これらに匹敵するもの。
とにかくうまい。
彼女らしい溌剌とした演奏で、曲想にぴったりである。
あまり演奏されない第16番はもちろんのこと、競合盤の多い第15番や第17番においても、代表的な盤と言っていいのではないか。
第16番
Piano Concerto No.16 in D Major, K. 451: I. Allegro - Claire Huangci - YouTube
Piano Concerto No.16 in D Major, K. 451: II. Andante - Claire Huangci - YouTube
Piano Concerto No.16 in D Major, K. 451: III. Rondo. Allegro di molto - Claire Huangci - YouTube
第15番
Piano Concerto No.15 in B-Flat Major, K. 450: I. Allegro - Claire Huangci - YouTube
Piano Concerto No.15 in B-Flat Major, K. 450: II. Andante - Claire Huangci - YouTube
Piano Concerto No.15 in B-Flat Major, K. 450: III. Allegro - Claire Huangci - YouTube
第17番
Piano Concerto No.17 in G Major, K. 453: I. Allegro - Claire Huangci - YouTube
Piano Concerto No.17 in G Major, K. 453: II. Andante - Claire Huangci - YouTube
Piano Concerto No.17 in G Major, K. 453: III. Allegretto. Presto - Claire Huangci - YouTube
ところで、書きそびれてしまったが、つい先々月にもフアンチの別の新譜が発売されたのだった(NML/Apple Music/CD/YouTube)。
曲目は、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」(ピアノ四重奏版)である。
そちらも颯爽とした名演であり、ぜひお聴きいただきたい。
この調子で、色々な曲の新譜をどんどん出してほしいものである。
なお、クレア・フアンチのこれまでのCDについての記事はこちら。
(クレア・フアンチの3rdアルバム「A Chopin Diary」)
(クレア・フアンチの新譜 シューベルト/カバレフスキー ピアノと管弦楽のための幻想曲へ短調)
(クレア・フアンチの新譜 パデレフスキ ピアノ協奏曲 ショパン ピアノ協奏曲第1番)
(クレア・フアンチの新譜 ラヴェル ピアノ三重奏曲 ショーソン ピアノ四重奏曲)
(クレア・フアンチの新譜 ベートーヴェン/リスト 交響曲第6番「田園」)
(クレア・フアンチの新譜 メンデルスゾーン ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲)
また、クレア・フアンチの演奏会記録についての記事はこちら。
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