今年出かけたコンサートを振り返って | geezenstacの森

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今年出かけたコンサートを振り返って

 

 今年出かけたコンサートを振り返ってみると、なんと39回にも及びます。規模の大小はありますし、プロ・アマチュアの違いはありますが、何ともたくさんのコンサートに出かけたものです。平均すれば月3回以上ですから、仕事で泣く泣く行くことが出来なかったものもありますから、これだけのコンサートに足を運べたのは長年の夢が叶ったのでしょう。

 

 その中で、今年記憶に残ったコンサートを10だけ取り上げてみました。これは順位の優劣ではなくあくまでも印象深かったものだけです。

 

2/14 見応え十分、学生オペラの「ドン・ジョヴァンニ」

 

 プロの上演するオペラは数万円もするのが普通ですが、学生の演ずるオペラは無料で公演しています。そのオペラの醍醐味を知るのにはこういう公演でも十分に味わうことが出来ます。ここには、音楽と舞台劇の原点があり、却ってそのシンプルさの中にオペラの本質を知ることが出来ます。個人的にはDVDやLDでかなりのオペラを所有していますが、その感動たるややはり、生に限ります。この年間でモーツァルトのダ・ポンテオペラ3部作を鑑賞しましたが、どんな映像ソフトよりも充実した時間を過ごすことが出来ました。

 

3/19 東海学園交響楽団第35回定期演奏会

 

 今年は女子学生だけのオーケストラコンサートに幾つか出かけていますが、男子校だけのオーケストラコンサートはこの「東海学園交響楽団」が初めてでした。そして、指揮も学生がこなすというコンサートで、しかも暗譜で指揮をしたということで学生オケでここまでやるか!!とびっくりしたコンサートでした。

 

4/14 第35回JMU中部マンドリンフェスティバル

 

 マンドリンアンサンブルのコンサートは社会人になってから聴き出したのですが、同期の人間がOB担っても演奏会に参加していると聴き出かけたのが聴くことになったきっかけです。そこでまた、鈴木静一という作曲家を知りマンドリンの奥の深さを知ったわけです。このコンサートは中部を代表するマンドリンのサークルが一堂に会して演奏するという素晴らしい催しで、日本マンドリン連盟の中部支部長さんの鈴木栄一氏率いる「桑名マンドリン倶楽部」の演奏は記憶に残っています。しかし、鈴木氏はこの後体調を崩され、永眠されたことを聞きました。ご冥福をお祈りします。

 

5/28 コバケンとハンガリーブダペスト交響楽団演奏会

 

 友人がチケットを手配してくれたので浜松まで遠征して聴いたコンサートでした。コバケンはハンガリーとゆかりのある指揮者で今年はこのハンガリーブダペスト交響楽団と秋口にはハンガリー放送交響楽団の公演でも指揮をしていました。本来は最初のベートーヴェン交響曲全集になるはずだったハンガリー国立交響楽団とも深い関係にあります。このコンサートではブラームスのドッペルコンチェルトが演奏されましたが、それが一番の聴きものでした。

 

10/11 ハインツ・ホリガーの名演

 

 今年は後半に集中して名フィルのコンサートに足を運びました。いいプログラムが続いていたからです。この11月の定期にはハインツ・ホリガーが登場して、名フィルでタクトを撮りました。もちろん、自作のオーボエ作品も披露したくれてこともあり、大満足のコンサートでした。このコンサート12日は台風の影響でコンサートが中止されましたので、名古屋では唯一のコンサートでした。

 

10/13 @ホルン会 第15回アンサンブルコンサート

 

 ほとんど期待せずに出かけたコンサートでしたが、内容は非常に濃いものがあり、奇しくもミュージカル「ノートルダムの鐘」をダイジェストで鑑賞することができました。いゃあ、ホルンだけのコンサートでこんなことができるんですなぁ。

 

10/26 第37回 シンフォニックウィンズ定期演奏会

 

 こちらはいわゆるブラバンのコンサートです。名古屋音楽大学の「めいおん音楽祭」の一環で開催されたものです。ここではフル編成のブラスバンドの迫力を満喫することができました。バンダを使っての「ローマの松」はシンフォニーオーケストラのコンサートより馬力があり、いい仕上がりでした。

 

11/15 第473回定期演奏会 <破天荒の傑作/ベルリオーズ没後150周年記念>

 

 この日は常任指揮者の小泉和裕氏の指揮によるベルリオーズがメインどしたが、それよりもオーガスティン・ハーデリッヒのヴァイオリン独奏でメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が収穫でした。日本での名声は今ひとつですが、変にマスコミに囃し立てられることなく、地道に実績を積んでいるソリストとして評価できます。

 

 

12/06 名フィル第474回演奏会「舞踏の傑作」

 

 マーティン・ブラビンスが名フィルを振ると音色が違って聴こえました。プログラムが渋く客の入りが心配されたのですが、ブラビンスの人気はすごいですなぁ。満員です。世界初演はやはり、ちょっと馴染めませんでしたが、第1曲目の「ラ・ペリ」から名フィルの持つポテンシャルを最大限に発揮させるようなタクトさばきに見入ってしまいました。

 

12/19 年末恒例:ベートーヴェンの「第九」

 

 今年も年末はやはり、第九を聴かずに入れませんでした。そして、名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団と改称してプロを目指すというオーケストラの意気込みがまざまざと感じられるコンサートでした。2020年1月31日の第4回コンサートも楽しみに待ちたいと思います。

 

12/27 今年最後の演奏会 椙山フィルハーモニーオーケストラ第52回定期演奏会

 

 昨年の最後はミュージカルの「ウェスト・サイド・ストーリー」でしたが、今年はショスタコの「レニングラード」が締めでした。2年連続で名古屋でこの曲が演奏されるとは思っていなかったので望外の喜びです。戦争が無いに越したことはありませんが、ナチスを敵に回してソ連とアメリカが手を組むという歴史的事実は今の世の中では考えられません。

 

 個人的には、この曲がベートーヴェンの第九とともに年末恒例のように名古屋で響くことを願いたいですなぁ。

 

 てなことで今年を振り返ってみました。他にもセントレアでの音楽会、岡崎のジャズフェス、それぞれの地域に根ざしたブラバンのコンサート、いろいろ楽しませていただきました。

 

 来年もたくさんの音楽を聴いて、たくさんの美術展を見て、愛三岐の町をウォーキングで歩きたいものです。