犬の脂肪識炎の質問を
もらって過去の記事をみても
脂肪識炎の記事がなかったので
いい機会なので答えてみた。
正確には
無菌性結節性脂肪識炎
と言って細菌感染がないのに
化膿したみたいになるのさ。
よくダックスの子が皮膚に
やわらかい塊ができることがあって
500円玉ぐらいだったり
卵ぐらいの大きさだったりする。
1個できることもあれば
2個も3個とたくさんできて
触ると柔らかくて脂肪の塊みたいで
水のような液体が溜まってる
こともあって
1個できて治ったと思ったら
また別のところにできたりもする。
塊の表面に小さな穴が開いて
膿のような液体や血液の成分が
出てきて化膿したようになるのさ。
膿の検査をしても細菌はいなくて
無菌性の膿が出てくる。
これ炎症がおきているから
痛いし、熱ができるから
元気なくなるし、食欲もなくなって
関節の痛み、お腹の痛みや
吐いたりすることもあるのさ。
原因はよくわかっていなくて
免疫が関与してると
言われてる。
膵炎や関節リュウマチ、遺伝
薬物、外科手術後、エリトマトーデス
などが
無菌性結節性脂肪識炎を
起こすと言われてるけど
まだよくわかっていない。
治療としてはステロイドや
免疫抑制剤を使って治療する。
飲ませるとよくなるけど
やめると再発することが多くて
ずっと薬物治療をしなくちゃ
いけなくなることもあるのさ。
うちでもダックスの子が
子宮蓄膿症と膵炎になって
手術をした1週間ぐらいに
塊ができて
無菌性結節性脂肪識炎に
なった子がいた。
やっぱり免疫抑制剤をずっと
飲んでる。
飲んでるといいんだけど
やめると再発しちゃう。
この子はまだ10か月と言うことで
この先ずっと免疫抑制剤を飲んで
いかなきゃいけないとなると大変。
統合医療で免疫の暴走を抑える
治療して少しでも免疫抑制剤
の量を減らす努力はするけど
なかなか難しいことも多い。
ダックスは無菌性結節性脂肪識炎
になる子が多くて苦慮するね。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
獣医師シワ男
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