おはようございます。
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男です。
稀にしかない病気なんだけど
なっちゃうとどうにもならない
アミロイドーシスっていう病気が
あるんだ。
アミロイドーシスと言ったり
アミロイド症と言ったりする。
アミロイドーシスは
アミロイド前駆体蛋白質という
蛋白質の1種がアミロイド線維
を作ってくっついちゃう病気。
正直、原因もよくわかってないし
直接的な治療方法はなくて、
炎症が原因でなってる時は
炎症の治療をするね。
ここでもキーワードになるのが
慢性の炎症だね。
感染症や慢性の炎症があるで
アミロイドA蛋白が増加して
くっつくと言われてる。
くっつく場所として多いのが腎臓や
肝臓なんだけど、いろんなところに
くっついちゃうんだ。
自分が経験したのが肝臓に
くっついてアミロイド肝症に
なっちゃった子がいた。
この子は猫で猫伝染性腹膜炎に
感染してて、それに対する治療を
してたんだけど、
おなかの中に血液が漏れてきて
開腹したら肝臓から出血してて
その出血は止めたんだけど、
肝臓を病理検査に出したら
アミロイド沈着があって、
アミロイド肝症だった。
猫伝染性腹膜炎との因果関係は
証明できなかったけど、
猫伝染性腹膜炎の感染や炎症に
よってアミロイドが肝臓に
くっついてなっちゃったのかな
って思った。
この子はこの後1か月ぐらいで
旅立って行った。
自分の経験ではないけど
他の病院で若い猫で腎臓が悪く
なって、
若い猫での腎臓病はおかしいという
ことで腎臓の病理検査をしたら
アミロイドがくっついてて
アミロイド腎症になってた子も
いたんだ。
アミロイドーシスは、肝臓や腎臓で
診られることが多いね。
そんなに多くないんだけど
たまに診る事があったり、
相談されることがある。
先日もLINE@で相談があったんだ
けどアミロイドーシスは病理検査
じゃないと診断がつかないので、
アミロイドーシスを疑うような
症状があってもアミロイドーシス
かどうかはわからないんだよね。
腎臓にくっついたら腎臓病の
症状だし、肝臓でくっついたら
肝臓病の症状になるんだ。
アミロイドがくっついたところの
症状が出るので、症状だけで
判断するのが難しいんだよね。
アミロイドーシスになっちゃったら
こればっかりはどうにもならない
ことが多くて、
炎症を抑えるような治療をすること
が多いんだけど、くっついちゃった
アミロイドはどうにもならなくて
剥がすこともできなければ
取り除くこともできないから
難しいね。
今日の話はマニアックな病気の
話で、多くの人の役にはたた
ないけど、悩んでる人に届くと
いいな。
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