人も動物も治らない病気に
なった時に治療しても
どうにもならないこともある。
うちで相談で多いのが
癌と慢性腎臓病。
正直、うちで対応しても
状態は良くなっても
どうにもならないこともある。
動物が終末期になった時の
治療は誰のためなのか
考えることが多い。
本来であれば、動物のための
終末期医療であるはずなのに
実際のところは、飼主のため
だったり、獣医のための
終末期医療になってることが多い。
飼主のための終末期医療は
いいと思うけど
獣医のための終末期医療は
どうなんだろうと考えてしまう。
相談でよくあるのが
慢性腎臓病でステージ4の
末期で入院して点滴して
治療したけど
値も下がらないし食欲もなくて
嘔吐や下痢があって
よくならないから退院して
家でみてくださいって言われて
毎日皮下点滴に通うように
言われています。
何か他にできることは
ないのでしょうか？と
相談されることがよくある。
ホントによくある。笑
入院して点滴して治療したけど
よくならないから
もう何もできないから
家で看取れと言われたのに
皮下点滴に毎日通えって
もう何のため？って思う。
入院してがっつり点滴して
いろいろ治療してよくならない
んだよね。
入院して治療したのに
よくならないのに皮下点滴に
通えって。
ただ、苦しい思いをしながら
生かしておくために皮下点滴
するってこと？
動物に苦しい思いをいつまで
させるのか
家で旅立つまでゆっくり
好きなように過ごしても
いいじゃないか。
飼主が望んで「何とか少しでも
長生きさせてください」とお願い
されたんなら
皮下点滴に毎日通ってもらうのも
いいと思うけど
飼主は「毎日皮下点滴に
通わないとだめですか？」
「皮下点滴をイヤがるんですけど
毎日しないとダメですか？」
と聞かれることが多い。
飼主も動物もイヤがってるのに
よくもならない皮下点滴に
毎日通わすのは
動物のための終末期医療でもなければ
飼主のための終末期医療でもなければ
獣医のための終末期医療と思ってしまう。
獣医の医療的な考えを押し付けてる
だけのような気がしてならない。
さんざん治療してよくならないくて
苦しい思いをしているのに
それを皮下点滴して長引かせる
ことはホントに動物のために
なるんだろうか？
ぼくは獣医師でぼくがやってるのは
動物病院なんだから動物のための
終末期医療をぼくはしたい。
獣医師として理想の医療
通常の医療はあると思うけど
それが動物のための医療か
というとぼくは違うと思う。
目の前で苦しんでいる動物を
少しでも苦しみから解放して
あげられるようにするのが
ぼくの役目だと思ってる。
それが通常の医療から
外れるにしても。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男
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