M-1復活ですね。準々決勝から準決勝にあがる際、「ええ!?THE MANZAIでは決勝にいたのに準々決勝で落ちちゃうのー?」というのが稀ではなかったというのが
M-1の異質さを改めて感じることが出来ました。
しかし、それぐらいレベルが高かったとも言える。そんな大会でした。
それでは感想を言っていきます。

まず、煽りVの手の込みよう。
かっこよかった。

1メイプル超合金
予選からジワジワと認知され、準決勝ではもう人気者に。
GyaO配信があって1番得したコンビなのでは?
ネタは犬を飼いたい。3回戦のネタだが、さらにしっかりとしたネタになっていた。特にストーリー性や構成というところが評価されるコンビではないが、1発1発のボケが有効打で、打率も高い。
最後。ブパパ~で「賛否両論だと思いますけど~」で一応、綺麗にしまるので噛んでしまったのは惜しいけど、これを知っているのは前情報を得ている側だけなので、審査員の点数が極端にあがるってことはないでしょう。

2馬鹿よ貴方は
昨年のTHE MANZAIでわざと強豪ブロックに行ったり、今回のおにぎり屋のネタがテレビで既出であるし前がメイプル超合金であるから、より目立とうと導入を変えてみたり
馬鹿よ貴方は、はギャンブラーですね。
馬鹿よ貴方は、は設定自体は普通のコント漫才なんだけど、ワードセンスで押し切るような作りをしていて、それがあの導入でカットした部分もあって少し惜しいと思いました。あと、オチも「大丈夫か?」連発から「みんなもっと笑おう」版のほうが好きかな。こんだけ言ってて準決勝から改変してなかったらごめんなさい。
「メイプル超合金と一緒にM-1をぶち壊そうかと思って」いやー、ほんとにぶち壊せたと思うよ。今までのM-1のイメージが晴れていったし、審査員にもアピール出来たと思う。東京のインディーライブシーンの2組並んでM-1のお高く止まってるようなところをぶち壊すなんて激熱やね。(金属バットから引用)

3スーパーマラドーナ
そんな更地になったところに正統派やったらそりゃ評価されるわなぁ。「よく建物建てた!」ってなるもん。建てたこと自体が褒められる。
スーパーマラドーナって武智の怖さが際立ちすぎてハラハラする印象だったんだけど、今回のネタはそれを抑えていてすごく良かったと思います。準々決勝もこのネタだったのだけど、落ち武者の出どころや途中のパンツ被ってるくだりプラスとかこっちの方がはるかに改良されていて面白い。
伏線の回収だとか、今回の審査員で言うとパンブー哲夫、ノンスタ石田らへんは大好きな点だと思うし、前半で大盛り上がりを作れなかったとしても良ネタでした。
前半部分とオチ部分で盛り上げられたら、もっと上だったかも。

4和牛
相変わらずツッコミの演技臭さが気になる。
昨年のTHE MANZAIも理屈漫才だったし、これでスタイル確立したのね。
淡々と述べていくので、セリフのあとに「否定」してもブツ切り感が生まれず嫌な気分にならない。むしろ冷静に論破していってるのが痛快ですらある。
しかし、淡々と述べているのが爆発力を生みにくいというデメリットも併せ持っていたりする。終盤で屁理屈ばっかな発言は一途な思い故だった、というのは普通に良い展開だったと思います。

審査員の「2本目が見たい」って最大限の賞辞なはずなんだけど、いまいち点数は伸びなかったですね。

ファラオ「ようやくM-1らしくなってきましたね」そうだな・・・破壊しきれなかったな

5ジャルジャル
準々決勝をザッピングして声を出して笑った決勝進出者がジャルジャルとメイプル超合金、そして馬鹿よ貴方は。
実は、私ジャルジャルが好きではありません。苦手な分類。
「発想は面白いのに、その方向が好きな方じゃない方に行ってしまう」というところが苦手な理由でした。
しかし、このネタに関してはその方向が合致したのかとてもノンストレスで見れるのです。
お互いの言葉の間違いに対して、瞬時に対応するのではなく、一旦受け入れようとするあるいはスルーするものの、やっぱり突っ込むそのタイミングの絶妙たるや。
「そろそろしつこいな」ってところで突っ込むので心地いい。
事前予想ではジャルジャル優勝予想でした。1本目で準決勝でやったフォーマットの方をやって2本目は準々決勝でやった少し入り組んだネタをやれば行けるんじゃないかと。そう思っていたら1本目は1位。
予想したのは審査員が出る前で、いつものメンツならジャルジャルのこのスタイルを評価するだろうなと思ってのことだったのですが
審査員が歴代王者と聞いて、現代の漫才に触れている現役が果たして評価するのだろうかと思ったのだけれど杞憂でした。
このネタで「今までジャルジャル嫌いだったけど、今回は笑えた」という人も少なくないのでは?

6銀シャリ
ツッコミワードは面白いのにボケがそれに追いついてない、というイメージを抱いていたんですが
少し、その傾向がなくなりつつあったなあというのが感想です。
それと、パンブー哲夫も少し言っていたけどネタのチョイスが若手芸人が使いに使いまくった設定をやろうとしたり、歌ネタをやったり、擬音ネタをやったり
THE MANZAIの感想でも言ったんですけど
「正統派漫才師と呼びたいのに、立てかけようとしてる梯子をそのネタで蹴飛ばされてる感覚がする」と。
というのが銀シャリの印象だったんですけど、ボケに多少の強引さはあるものの
ようやく「見せかけの正統派」から「正統派になろうとしてます」ぐらいの進化が見れたネタだったかなと思います。
「ベルリンの!?」がキラーワードでそこからテンポやすべて諸々掴んだ気がする。


7ハライチ
準々決勝のネタかな?決勝進出者で準決勝からネタを変えたのってハライチだけかも。
中盤のサイコ野郎のターンのところがものすごいグダグダしてしまって、今までの1~6番までが築いてきた緊張と笑いの協和がここで切れてしまった感。
準々決勝かなんかで突っ込んでたけど、これってSAWのパロディなんだよね?
でも誰ひとりとして気づいてないから結局「ん?ん?何の下り?」ってなっちゃう。
お互いにえらい緊張していて、本調子じゃなかったなって感じ。
すごいスベったってわけじゃなく、点数が圧倒的に低かったわけでもなくドベなのは扱いが難しそうだなー。

8タイムマシーン3号
頑張れ半袖!負けるな短パン!
本人が言わないので言っておきます。
結局オンバト見てた層がタイマに求めてたのって「おふざけと下らなさ」「それでいて、おーっと思わせる展開」だったわけで
今回のネタで言えば、それが全てマッチしていてタイムマシーン3号の最大限のネタなんだろうというのがわかる。
ネタの内容度的に言えば大喜利漫才で、本人らが言っていたようにジョイマンとやってることは変わらないわけだけど
今回のM-1が異様な熱気と笑い上戸が集まったのと、1、2組のチームインディーが緊張感をぶち壊したことによって
最後のタイムマシーン3号までそれの恩恵を受け、異様にウケていた印象。
途中からガリのパターンに入るというのも良かったと思うけど、大喜利に入って3回目のフリでもう答えから言ってお題を言わせるという設定破壊をしたのが、このネタがダレなかった点だったのではと思います。

トークがうまくなりたいっ!

9トレンディエンジェル
そもそも、準決勝で1番受けてたと言われていたのはトレンディエンジェルだったわけで、それが落とされたってことは
敗者復活枠なのかなって思っちゃいますよね。ネタの題材は準決勝とほぼ同じ。
導入がハロウィンなのかクリスマスなのかゴチャゴチャっとしてたけど。
今回はかなりパワープレイが目立ちました。しかし、やはりと思うところは
特に「M-1が復活したから賞レース見直してみよう」という層だとは思うが
THE MANZAIの感想でも言ったのだけど
漫才というのは話し手のキャラクターが浮かび上がっているのが漫才であって
後付けのキャラクターでなく「斉藤さん=ハゲ」というのを押すのはキャラ漫才ではなく、正当な漫才としての持つべき部分だと思うんですよ。芸人としての、漫才師としての、カラーを見せるってのが今ある漫才の原点であると。トレンディエンジェルはそれが出来ている。
だから「ただのハゲネタじゃん」と安易に非難するのは早計。トレンディエンジェルは安易に「ハゲネタ」を使っているようなレベルの芸人ではない。
ネタの感想としては、パワープレイにかこつけて粗いところが多いなって思いました。

ジャルジャルにつけて2位!歴代王者でも勢いで判断するんだね。


ファイナル
1銀シャリ
引越し?のネタの改良版?
多少、改善はあったけども
少し前の銀シャリに戻ったようで、一本目ほどの勢いが無かったかなと思いました。
「ベルリンの!?」で行くか、とふと思ったけども。

2トレンディエンジェル
1本目のネタは意外と手数ネタというかスピード漫才的なところがあったんだけど
2本目は途中まで“台形の面積”で遊んでみたり、緩やかな立ち上がりだったような。
それでも後半にかけてはスパートをかけ
畳み掛ける。割と正調なトレンディエンジェル。ただ、1本目の勢いそのまま行って爆笑を掴んだ感はある。

3ジャルジャル
そう、準々決勝のこのネタでいけると思った。しかし、前が前でかなり食われていた。言っておきたいのが、同じ設定・ネタを2本用意することは全く間違っていない。過去の歴代王者だって、全く違うタイプのネタをやったコンビはほぼいない。
だからこのネタで良かったのだけれど
このネタの弱点が「イライライラ」や「コソコソコソ」の下りが長めに取ってあることで、トレンディエンジェルに勢いを奪われたこと、お客さんの中にも「え?また、イントネーションのネタやるの?」と思った人もいるだろうということ、あとは見ていて準々決勝よりもテンポが悪いというか急ぎすぎてる感もあって
爆発とはいかなかった。


優勝はトレンディエンジェル。
敗者復活からの優勝。



復活したM-1の優勝者がそのパターンでいいの?
単純な疑問。

あと、そうですね。
トレンディエンジェルが優勝したことによって、M-1にも「楽しい漫才」という概念が生まれたのが面白いですね。生まれたというか戻ってきた。
これは確実にTHE MANZAIの影響で、M-1後期の「面白いよりも上手い漫才」をフィーチャーするような時代には出てこれなかった芸人を拾っていったTHE MANZAIのおかげで芸人たちが自由になったというか、呪縛から解き放たれたというか。ま、最初のチームインディー以外はまだコンテスト漫才寄りに仕上げてきている感はあったけども。
THE MANZAIはコンテスト漫才の破壊
と感想で書いたことがあるけど、今回の結果はそれを遂行できたってことなんではないでしょうか。
あるいは審査員の歴代王者らもM-1が行き詰まるところまで行ってしまったから休止したのを判断し、原点回帰でトレンディエンジェルを選んだとも考える。

何にせよ久しぶりのM-1はかなりレベルが高かったし面白かった。
現場からは以上でーす。







いまさらキングオブコント感想。

今年はさらっと書きます。


1 藤崎マーケット

本当に言っていたとおり、一番手じゃなければというネタ。シュール系だからね。

こういったパフォーマーのところに知り合いが来るネタは、すぐに突き放してしまって堂々巡りになりがちだけど

父親の話に耳を傾けているのが良い。

オチはああだったけど。


2 ジャングルポケット

正直、ネタ番組でジャンポケが出てきたらチャンネルを変えてるので

しっかりとネタを見るのは初めて。

感想としては、斉藤さんだけのワンマンチームだと思っていたけどかなり3人とも熱量があるんだなという印象。

もうちょっとネタ番組だと、スラッとネタをやっているイメージだったんだけど。

いわゆるバラエティ番組では、この熱量は少し疎ましく思うけど賞レースでは「評価にかかる」という安心感があるから見れたんだろうな。

ネタとしては、斉藤さんがすごいクズみたいな事言ってるけど、倫理観の違いで間違えたことは言ってないってのがギリギリのラインを越えてなくてすごいなって思いました。


3 さらば青春の光

さらばにその概念があるのかどうかわからないけど、ボケとツッコミを入れ替えたネタ。

準決勝ではかなりウケて上がってきた様。

去年は準決勝では受けてなかったけどテレビ媒体だとそこそこ良かったという印象を持ったんだけど、今年は逆に生で見た側があんまり評価しなかったですね。

「キリストを殺したのは誰だ」とか「左利き!才能がありそう!」とかポイントポイントでは良かったんだけど、叫びネタだけにネタ全体が線でなく点でしか無かったのだろうか。

というか、点ひっく…点ひくない?

期待値の裏返しなのか?というか、さらばは松竹にいた頃のネタの方が評価されてることになるよね。


4 コロコロチキチキペッパーズ

妖精。ナダルの声の良さと顔の濃さを利用したネタという感じ。

準決勝では「まあ受けてたけどコロチキ当たりは落とされちゃうかなー」みたいな反応だったけど、これはテレビだからこそ受けるネタだし伝わるネタのように思う。

途中からルール追加をしておいて第一ルールで落とすというボケであったり、触ったらダメというのにいかに触らそうとするか、みたいなボケの入れ方がしたたかだなあと思いました。


5 うしろシティ

魔法陣のゲートがゲートボールのゲートで作った、という始まりのネタ。

これも準決勝では大ウケでの進出と聞いていたけど、不発に終わった感はあるね。

老人キャラをやると、テンポを犠牲にするから強いワードかシチュエーションを作らないといけないけど、そこまでは作れなかったのが敗因ってとこなんだろうか。

オチを下ネタで落としたってところがアイドル芸人からの脱却ってところなんだろうけど、こうなんというか、そこじゃない気がする。目指すところは。


6 バンビーノ

ドゥビザ。僕がバンビーノをバンビーノとして認識して始めて見たネタがこれでした。(その前に演芸パレードでネタを見てる)

準決勝では大して受けてなく(それもそう、有名なネタだから)進出にクエスチョンがついていたけど

やはりテレビ映えはするんだなあ。

バンビーノは2700的なシステマティックなネタをやるのが好きというのは他のネタからもわかるんだけど、このネタはそこまでではないよね。分かりやすさにかなり絞り込んだ感じ。それがいいのかどうかはわからないけど。


7 ザ・ギース

ギースが優勝したらカープに寄付するって言ってたけど、意外と1千万は少しの足しにしかならないんすよね。

「メタネタだけど決勝では大丈夫だろうか」って危惧されていたけど、メタネタ以前にアフターの方のボケ量が少ないから

「ああ、なんだそういうことか」止まりというか。でも、メタネタで準決勝をくぐり抜けてきたのはすごい。もっと言えば、今年はメタネタを落とすことが出来ないぐらい決勝に挙げられる要員が少なかったとも言えるけど。去年のチョップリンのネタなんか今年だったら通ってたかもしれないし。

このネタこそ芸人審査で評価してほしかった感はあるよね。すごく評価しそう。


8 ロッチ

ロッチのネタ、たまーに「いいなぁ」と思わせるネタがあるけど、このネタは好きだなあ。コカド演じる店員が笑ってしまいはするけど、基本的には店員であろうとしようとするでしょ?そこがいい。前から賞レースの感想に書いているけど、面白さを追求しようとして、あるべきキャラのリアリティを崩壊させてしまう芸人が多いけど、やはりそこは崩してはいけない。藤崎マーケットの項でも書いた「否定をしない、拒まない」もその一部ではあるんだけど。

あと、どうでもいいですけどパンツがグレーなのがリアリティあって良いですよね。これ、白のブリーフだったらわざとらしいなって思っちゃうもん。


9 アキナ

鳥やん。

あー、関西っぽい。

昨年も述べたんだけど、賞レースには流行りというものがあって、基本的には昨年からの風潮が影響されて

今年は「ボケの手数ではなく、劇としてのコント」つまりシソンヌが評価されたストーリー力が流行りで

アキナの前半は後半への布石、ってのもその流れなわけで

それを「仕掛けが遅い」ってのは元も子もない評価では?というか、今回の審査は結構「それ元も子もなくない?」っていうコメントが多かったような。

こう、何か倫理観を犠牲にして笑いにするのは関西っぽいですよね。


10 巨匠

改めて、そういえばテレビってブラックを嫌うんだってのを思い出したネタでした。

去年の巨匠のネタの良かった点として、ブラックの中にも倫理的な教育を施していたところなんだけど、今年のネタはそうではなかったところが低評価につながるのかなあ。ひっく…点ひくない?

しかし「この設定ならもっと面白くしなければいけない」って重いなあ。

他の芸人より評価重ない?

そして追い打ちのように「昔なら好きだった」だからね。さらばと巨匠には評価が重すぎるよ。期待の現れなのかもしれないけど。この「昔なら好きだった」発言は今年のキングオブコントがどういう大会なのかわかってしまった発言だったなあ。特に松本人志が言ってしまったのが。


ファイナルステージ

○ジャングルポケット

他のネタ番組でもやったことのあるネタだったみたいだけど、このすれ違い感は少し東京03みたいだね。

やはり、賞レース上だという安心感がある。なんだか今まで食わず嫌いだったけど、まあ食べれんことはないというのがわかった瞬間だった。

2本目の方が、平和的なネタで良かったと思います。でも1本目の方が3人の力が出ていた感じはする。


○藤崎マーケット

キングオブコント、セットが派手だとウケない問題ですね。2008年に戻ったみたいだ。本当の親子ではないとわかったところで本来はウケないといけないのはわかるんだけど、その前に蹴りあげてるしセット壊してるし「え、どうするの?」の方が先に来てしまったから笑いが前に来なかったのはちょっと否めないかなあ。そこまで大きな仕掛けでもないし。

「もうちょっとウケてもいいはず」っていうコメントに救われたネタでした。


○バンビーノ

この前のツギクルもんで見たネタ。

その時も割と面白かったけど、やっぱり何も考えないで見れるっていう強みはある。

というか、このネタを見た時にキングオブコントでやるんだろうなあって思ったら案の定だった。ま、勝負ネタでなければ本番の前にネタ見せしないか。

実際、よくあるタイプのネタだけど

バンビーノのリズムネタをする

というイメージが逆に入り込みやすくしている。

よく出来てるネタだと思います。


○コロコロチキチキペッパーズ

懐かしいなあ。まもって守護月天。


肝心の「さぁ」と「くれぇい!」のところはしつこさの割にはそこまで強いボケではないんだけど、わざとナダルに見せるところなんかはしっかりと見せ方を考えているなあと思う。それよりも1本目はナダルを、2本目はナダルを見せつつ自分を目立たせるという西野のしたたかさを感じる。ネタはこっちが作ってるんだろうか。


○ ロッチ

優しいネタをやろうというのは分かったんだけど、弱い、弱いなあ。

平和すぎる。

ロッチもボケとツッコミを入れ替えた、というか役割を変えたネタをやったのだけれど

結局それが平坦な印象しか持たせられなかったのでは。



優勝はコロコロチキチキペッパーズ。

これはロッチが優勝させて“しまった”格好だと思うよ。

4年目のコロチキが優勝しても、まだ仕事を捌ける段階にないのに。


さて、今回準決勝を終えて決勝進出者が発表された時点で進出に疑問をなげかけられたのが

ロッチ、バンビーノ、ジャングルポケット。

これら3組とも上位進出しています。

そして、審査員の発言

準決勝で大ウケしたのにも関わらず惨敗した、さらば青春の光・うしろシティ。


これらのことからわかるのは、今回のキングオブコントのテーマが「テレビ向きの芸人を作る・探す」ということ。

これは去年のシソンヌの優勝を受けての結果だと思います。

審査方法を変えたのもそう。

ガチだった昨年の審査基準からテレビ向きの芸人を入れこんだのもそう。


芸人ユウキロックはこう言いました。

「劇としてのコントの死」と。

賞レースには流行りがあると言いましたが、こうなったのが時代の流れでなく

テレビ側の抑制であるのが今年のキングオブコントの腑に落ちないところ。


審査員も、テレビにどっぷり浸かっているため言うことも評価もテレビ的。

松本人志でさえ「昔なら好きだった」と挑戦的な姿勢を失ってしまったことを漏らしてしまった。唯一、設楽だけがネタの本質を見抜き発言していたように思えた。


昨年、「テレビ媒体の限界」としてテーマを挙げたが、まさか舞台レベルの方を根絶やしにして、テレビの方を生かす方法を取るとは思わなかった。

決してコロコロチキチキペッパーズの優勝が不服なわけではないが

今回のキングオブコントが何かおかしな空気のまま進んで行ったのは、準決勝の舞台レベルの空気とのギャップ、のようなものを感じる。大きく感じる。


劇としてのコントが死んでしまった今、果たして来年のキングオブコントはどうなってしまうのか。少し不安を覚える。

準決勝
決勝展望

そういえば、敗者復活の観覧に行ってきました。なので、敗者復活者の項ではそのことを踏まえて書きたいと思います。

今年から審査員が減りましたね。スポンサーもいない、番組の規模も縮小して、いよいよなんですかね。
審査員が減った分、お茶の間投票の割合が増しました。1位には3票、2位には2票、3位には1票。
より、一般視聴者の感性と乖離した審査結果を生ませないという配慮に見えます。
桂文枝の「面白い芸が見たいです」というのもなんだか意味深だなあ。

それではAブロック。
の前に敗者復活発表。あ、ここでするんだ。
敗者復活3位はCOWCOW善し。
あ、うーん。確かにそこそこ受けてはいたけど、準決勝辞退で敗者復活一発で決勝ってやっぱり本当は最初っからあげるつもりだったんじゃないの?っていう疑問は拭えないな。


1:ゆりあんレトリィバァ
オスカー賞が近かったし、タイムリーなネタでしたね。このネタが面白く感じるか否かというところは「外枠の捉え方」にあると思うんですよ。要は英語の中に関西弁が混じるという意外性を瞬時に把握できるかどうか。なんとなく「英語のネタなのかな」とボヤーっと聞いてると面白みがないネタだと思います。「よし、どんなネタなのかな?英語のネタ?わっ!関西弁!」ってなってやっと笑いになるような。
だから、準決勝ではものすごくウケたし、審査員も評価したのに、視聴者投票はドベという結果になったのでは。
お茶の間ってダラーっと見るものだし。

2:あばれる君
事前インタビューでは「準決勝とネタ変えるかも」と言っていたけど、正直変えない方が良かったと思うなあ。準決勝でやったネタの方が。もしかしたら、ファイナルに上がってやろうと思っていたのかもしれないけど、浣腸のネタでファイナルに上がれるわけがないでしょw
なぜ、このネタで勝負に出たんだ。でも、あばれる君って下らない事を思いっきりやることが美学だと思ってそうだから、このネタで行ったのもそういうことなんだろうな。

3:とにかく明るい安村
このぐらいから拍手笑いも増えてきたような。観覧に来てる層ってのは、このネタを知っているだろうけど、現地だと笑ってしまうよねー。
それはそうと、途中の「ヘェイ」被せのところを抜かしたのは何故なんだろう。あそこが核だと思うんだけどなあ。まさか、ネタが飛んだってわけじゃないだろうに。あれをやってからAKBじゃないと、急すぎる。

4:カウカウ善し
前の、とにかく天丼を多様するネタに比べたら、かなりスマートに見られるんだけども
逆に「これ、善しじゃなくてもいいのでは?」という気持ちにさせる。つなぎの演技も、あまり慣れてない感じがするし。例えば、ラーメン二郎がにんにくも無くなり背脂もなくなって、食べやすくなりました!
っていうような。まあ、ネタはわかりやすくてとっつきやすかったですけどね。今までよりかは面白かった。

審査員。ゆとりあんw板尾が言ったような「ネタにできそうで出来ないところをネタに出来る凄み」みたいなのは芸人でしか評価できないよなぁ、と思った。ネタを作る側の目というか、プロの目というか。

Bブロック
敗者復活はマツモトクラブ。ほー、これは意外。というのも準決勝と敗者復活で同じネタだったので
準決勝の観客投票で入れるならともかく、敗者復活に行くような人がわざわざマツモトクラブに入れるとは思えない。ということは審査員の中で一定の評価があっての選出ってことになる。確か3回戦トップ通過だったらしいし。

1:厚切りジェイソン
いつもより緊張してるのか、「WHY」の部分が上ずっていましたね。これにより、緩急ができてしまって逆にテンポが悪くなっていたような気がします。それと、漢字を間違ってしまったところから、あからさまに厚切りジェイソン自身も客もトーンダウンしてしまい、結果として凡百な印象しか与えられぬまま終わってしまったような。芸歴4ヶ月だから、やはりその辺のカバーというのは難しいのでしょう。

2:エハラマサヒロ
準決勝と少しネタを増やしたりしていたけど、根本的な部分は変わっておらず
やはり、散漫な印象を持たれたかというところ。こういった、モノマネや細かいネタの定めですね、特に構成力のあるネタが出来ないと言うのは。

3:アジアン馬場園
ダメだよ、「時は来た。それだけだ」って言ったら後ろで笑ってる人がいないと!とろサーモン村田!君だ!
冗談はともかく、冒頭の部分で笑いが来なかったら、後半で取り返しが効くネタでもないので
苦しいですね。「ここは品川区だよ!」はやはりそこそこウケはあったものの、オチも良くないし
これでは決勝にあげて損だったかも。準決勝では「アリっちゃあアリ」って感じだったのだけれど。

4:マツモトクラブ
意外とこういった1人コントってr-1で見ないので、新鮮ですね。昨年、ミヤシタガクがやったけど
あれはブラックジョークだったし、ポップでしっかりとしたネタって難しいですね。
ハーモニカが出てきたところで非常に盛り上がったのを見て、テレビでのネタってこういうところを望んでるんだなあと思いました。マツモトクラブが爆発したのは、Bブロックが低調・中だるみしたってところに敗者復活の勢いとわかりやすいネタがマッチしたのかもしれない。本日二度目の拍手笑い。

ここはマツモトクラブが優勢。関根さん、勝又、天野くんは救おうとしてるのか、あんまりウケてない人に入れる傾向があるね。

Cブロック
敗者復活はヒューマン中村。あ、やっぱりね。こればっかりはね。敗者復活があるって聞いてから、そうなんじゃねーかなとは思ってたよ。僕は粗品に一縷の望みを抱いていたけどダメだったよ。

なんでなんだ!よっぽど審査員にハマんないんだな!確かにテンポ悪かったけども!あれだけウケていてダメって観客投票の意味がー。それだったら最初から審査員ワンマンでいいじゃないか。

1:ノンスタイル石田
準決勝の項で「(進出は納得できないけど)どうせならちゃんとウケてほしい。じゃないと『ほらー!』ってなるから」って書いたんですが
ほらー!こうなるじゃーん!1人、すごいウケてた男の人がいたけど、あの人敗者復活にもいて
アルピー平子が「ゲラおじさん」って言ってたから有名な人なのかな?基本的に誰でもあんなだし
差分引いたとして、ウケてたとは言い難い。観覧で笑っていたとしたら、それは「雰囲気酔い」みたいなものだ。決勝前インタビューで「ネタ変えるかも」と言っていたので期待したけども、同じネタだったのでガッカリ。
まあやはりテレビに出ている売れっ子だけあって、準決勝よりかはズッコケるような出来には見えなかったけど、やはりボケの弱さが気になる。ノンスタイルのネタ担当は石田なはずだから、これはもう、うん。
Vで石田さんが決勝進出の報告に「マジか・・・」って言ってるのを見て可哀想と思ったし、その横で「良かったな!」と称えてる井上を見て健気かよと思ったし、本当準決勝でスベった芸人を決勝に上げる審査員の罪は大きい。
それと、前にキングオブコントの項でも書いたけど、単独ライブでウケたっていうのは自信にしちゃだめだね。その芸人のことが好きで来るから笑ってくれるわけだし。例えつまらなくても。

2:やまもとまさみ
やはり、昨年よりかはキャッチーかなと思いますけども。設定が現実的なのが好きか、非現実的なのが好きか。一つ言えるのは、現実世界の中に非現実的な設定・キャラクターを入れると「滑稽」になりやすいというところ。これは「笑い」にするのが難しい。その辺は熟練の技が必要。
昨年なんかは「滑稽」に近かったのでは。
あと、思ったんですけど、昨年の岩城滉一とか今年の小柳ルミ子の下りとか、そういった微妙なチョイスの方が面白い。

3:じゅんいちダビットソン
このネタってかなりリスキーなネタですよね。コントの中身が面白いわけではないし、そのあとの説明文が面白いわけではない。極めて普通のことを言っているネタに「本田」というフィルターをかけ
アメリカンかぶれキャラをやっていたときから培った「普通のことをどう馬鹿馬鹿しく見せるか」という技を見せる。きっと、出始めや昨年にこのネタをやっても、ここまで評価されなかったかもしれません。
ある程度、じゅんいちダビットソンというのを知った上でないと、このネタは笑えないかも。
「こういったことを言うのがネタ」という予備知識がね。それと、準決勝やった後にアギーレが解雇されたので時事ネタみたいになってた!

4:ヒューマン中村
敗者復活でやっていたネタなんですが、これなあ。面白くないわけではないんだけど
ある程度、年が行った人や審査員のような人達はこういった卑屈ネタって嫌う傾向にあるんですよね。
ブラックジョークが評価されないように。反対に、お笑い好きや一般層というのはこういったネタが好き。
審査員なんかはこういった卑屈ネタは「安易」と捉えてそうですよね。見る側はそういったデメリットは感じないですから。
僕はこのネタ、今までヒューマン中村に対して「キャラクターがない」って言ってた側としてはキャラクターがあるネタだなって思った反面、逆に中山功太みたいに自分を埋もれさせてしまう一歩なんじゃないかなと危惧してしまいました。準決勝でウケてたネタはファイナルにいったときに取っておいてた模様。
まあ、その辺は難しいところ。

ファイナル
●ゆりあんレトリィバァ
ネタ前に、リリコが「アカデミー賞」のコメントを言ったとおり
世間的にはスピーチネタを望んていたのではないか。
アメリカあるあるというか、人物模写というのが好きな芸人なのね。外国語大卒ということで留学もしてるだろうから、外国人特有の表情だとか目の泳がし方というのが上手いと思う。
ネタは、ワンフレーズだけじゃちょっと弱いなあといったところ。宮迫は「芝居いるか?」といっていたけれど
それがなければ、平坦なネタで壊滅的な出来だった。

●マツモトクラブ
マツモトクラブは元俳優なんですけども、準決勝のときも少し思ったけど
元俳優の割にはあんまり声が大きくなくて、それでミステリアスの部分は演出できているけど最後の「本心だ」の部分なんかは声量があったら印象が違ったのでは、と思ってしまう。
これ似たような感想を昨年のミヤシタガクでも言ったなあ。どうにも被ってしまう。
ネタはこれまたポップで良かった。よくあるような「神様が口悪い」では無くて、キリストの下りとか「いや、いいんだよ?いいんだけどさ。あっちの方が先輩だし」と決して波風立ててないところが良い。
人の会話のように押し引きがあるなしでやはり、そのネタが締まるかどうかってあると思うんですよね。
これ、去年のおぐのネタでもちょろっと言ったんですけど。あ、おぐとマツモトクラブは事務所同じだ。
ネタも近い構成だし、SMAの方針なのかな?ハリウッドザコシショウは無視します。

●じゅんいちダビットソン
受話器が見えた時点で「あ、これ優勝だわ」とわかってしまった。
一回戦で「キャラ」を明示したうえで、このネタをやったらそりゃウケるだろう。
確かこのネタ、本田キャラで出始めのときにやってたネタですよね。ある意味、勝負ネタ。
その時よりもやはり、キャラクターを知っているからか受け入れやすさというか面白さが増したような気がする。煮物やみりんの下りなんか特に。このネタを見て、どうも今年の本田ネタは昔のアメリカかぶれをやってたときのような粗さがなく、セリフ回しや喋り方が上手くなったような気がする。2~3年やってきてフィットしてきたに違いない。

というわけで大差でじゅんいちダビットソンが優勝。

桂分枝が言っていたけれど「物真似の域を超えて、構成がよかった」と。
そう、もう物真似ではない。じゅんいちダビットソンのキャラクターになっている。そこが昨年との違いなのかもしれない。


まとめ
R-1はいつも低調な大会が多く、見る方も罰ゲーム、優勝しても罰ゲームというのが多かったけれども
今年はだいぶ良い大会だったのでは?少なくとも僕は満足しましたけど。
もしかしたら準決勝を見ておいていたから、かも。決勝で微妙でも「準決勝ではこうだった」というフォローが出来ますからね。
あと、今年は決勝進出にクエッションマークが付いた人達は軒並、悪い結果が出ましたね。
かといって、一昨年や昨年のように無名でもウケてた人を上げても微妙だったりするし
こればっかりは蓋あけてみないとわからないですね。

今年はスポンサーもなく、審査員も減り、番組規模も縮小しましたけど
一周回って、R-1はこれぐらいでいいんですよ。他の賞レースに対抗することはない。

あと、R-1は「つまらない」と言われ、まぁまぁ良かったのではと思う今大会でさえ言われてるわけですが
漫才のツッコミ、コントのセリフのようなものがピンネタにはなく、「補完能力」が問われるからなんじゃないかと思いました。この「補完能力」、当然人によってレベルに高低があるし、補完の仕方も違うわけですから、ピンネタを見て、千差万別の受け取り方になるのも致し方ないのでは。
そしてこの「補完能力」は、色んな芸人のネタを見れば見るほど養われていく。つまりはそういうことです。
準決勝見に行ったので決勝の予想でもしておきます。

その前に準決勝後の決勝予想と答え合わせ。

予想

厚切りジェイソン
ヒューマン中村
粗品
とにかく明るい安村
ゆりあんレトリィバァ
藤崎マーケットトキ
ラフ次元梅村
小森園ひろし
アジアン馬場園
敗者復活 エハラマサヒロ

なんと、決勝の会見で敗者復活が3組もあることを知る。ずるいよー。後だしだよー。
というか、最初からストレートで12組上げればいいのにー。

というわけで
現実

厚切りジェイソン
ヒューマン中村 じゅんいちダビットソン
粗品 あばれる君
とにかく明るい安村
ゆりあんレトリィバァ
藤崎マーケットトキ やまもとまさみ
ラフ次元梅村 エハラマサヒロ
小森園ひろし ノンスタイル石田
アジアン馬場園
敗者復活 1位、2位、3位

まあ、半分ぐらいですね。それよりも1人だけ準決勝でウケてもいない人がいるなー。
それは後で言うとして。大阪から1人ってそんなに偏ってたかな?むしろ、大阪の方がハキハキしていたし面白かったんだけど。モニターだから?
まあ、関西人も東京で受けてるし、それ入れたら半々ぐらいか。

●ブロックごとに本戦予想
ブロックごとに予想していきまーす。

Aブロック
1:ゆりあんレトリィバァ
オスカーやグラミー賞によくあるスピーチで英語の中に日本語で「あるある」の毒を吐いていく
というコント。表情も良く、ネタも共感し易いし、大阪組の中では一番ウケていた。
2本目があるのかわからないが、スピーチはそのままで内容だけ変えるってことも出来そう。

2:あばれる君
楽天ユニだったのは福島出身だからなのか。なるほど。
個人的には準決勝はイマイチだったのだけど「センター国林のゴシップ下さい!」なんかは面白かった気が。でもそのゴシップのスカシが少し弱かった。あと、オチも綺麗は綺麗なんだけどコントとしては弱いような。劇ならいいけど。でも、あばれる君はテレビ向きだと思うし
選出は納得。2本目もありそうだしね。

3:とにかく明るい安村
ネタ自体はとにかく下らないんだけど、その下らなさを受け入れられるかどうか。
それと、「ヘェイ!」の使い方の妙というところもある。構成力というか。
2本目はわからないけど、同じようなネタだと思う。

4:敗者復活3位
誰が来るかわからないけど、ここは本戦組が強そう。

ファイナル予想→ゆりあんレトリィバァ

Bブロック
1:厚切りジェイソン
東京会場では1,2を争うウケだったと思う。動画サイトなどでネタバレしているし
扱うテーマ自体に新鮮味があるわけではないけど、とにかく「外国人がやってる」ところに面白さがある。
「漢字」というネタなので2本目も用意できる強みがある。

2:エハラマサヒロ
個人的には当落線かなと思い、敗者復活に置いていたけど本戦通過。
0.5秒モノマネというネタ上、話のつながりがあるわけではないので、乱雑な印象を持たれそう。
「コストコいけ、コストコ!」がキラーワード。

3:アジアン馬場園
こちらも当落線上と思っていた。ただ、決勝進出かなと思って予想していたので
こればっかしは個人の好き嫌いだと思う。
前半は独創性があるけど、後半は「あるある」なので話が2分割してしまうところがマイナス点かも。
「ここはもう品川区だよ!(ミッキーの声で)」

4:敗者復活2位
もしかしたら3人を食う人が来るかも。

ファイナル→厚切りジェイソンか敗者復活

Cブロック
1:ノンスタイル石田
準決勝を見に行った人からしてみたら耳を疑うような選出でしたね。
観客投票なのか、3回戦のネタが良かったからなのか、それともテレビ用なのか知らないけど
準決勝でウケたのに落ちた人も可哀想だし、スベったのに決勝に上がってしまった石田さんも可哀想。
テレビ用ならそこそこウケた人の中で選んでほしいなー。もしかしたらスギちゃんが準決勝を受けていればこの枠だったのかもしれないが。どうせなら、決勝でちゃんとウケてほしい。じゃないと「ほら見たことか」になってしまうから。というか、賞レースの予選を見てる人は毎年こんな感情になるのか。
自分は昨年のキングオブコント二日目が初めてで、ウケた人が全員上がったのでそんな感情は生まれなかったから。ツイッターで色々見てみたら女子中高生ぐらいの人達が「ノンスタの石田さんが出るなら見るー!」って沢山言ってて「これかー」ってなりました。

2:やまもとまさみ
まぁ確かに、昨年の2つのネタよりも「催眠術でティラノサウルスにされる寺野先生」というテーマで
独創性はあった。客ウケもそこそこあったし、2連覇という話題性もあるから選出は納得。

3:じゅんいちダビットソン
予想では昨年と比較されるかなと思って外してたんだけど、レポ書き終わった後に色んな感想ブログ回ってたら「決勝確実!」って書いてあって、いやはやお恥ずかしい限りってなりました。
よく考えたら自分も「チャーハン」の下りで笑ってたわ。
「自分の中のじゅんいちダビットソンが予想を超えてきたでしょー!」

4:敗者復活1位
同上。

ファイナル→やまもとまさみ、じゅんいちダビットソン、敗者復活の三つ巴だと思う。


●敗者復活が誰か考える
とりあえず自分が決勝予想してた人から考えます。
というか、そもそも観客投票?審査員?

・ヒューマン中村
普通に決勝進出かと思っていましたが落選。というか敗者復活があるから落とされたのかな。
審査員の中には「去年まで推してたのに、結局何も変わって無いじゃん」という気持ちがあって評価しなかったとか?僕は今まであんまり好きではなかったんだけど、今回のネタは面白かったのにな。
観客投票なら敗者復活1位間違いなしだと思うんだけど、審査員選出ならどうかな。

・粗品
シュール!去年も「決勝行くかも」って言われてて行かなかったし、感性が若い人とそうでない人と
本当に二分するのかも。そうなると、審査員選出だと不利。観客投票だと2位には来ると思う。

・藤崎マーケットトキ
自分以外の客ウケで選んだので、思い入れはないのだけど
大阪会場だと舞台上で踊ってるだけなので言うほどウケていないのかも。

・ラフ次元梅村
これも自分以外の客ウケで選んだけど、他感想ブログやツイッターでも名前が出ていたし
ウケは上々だったはず。相手がディズニーってのもあるのかもしれないけど、アナ雪ぐらいテレビで歌うしなー。審査員がアナ雪にピンと来てなかったのかな?

・小森園ひろし
客ウケパート3。去年の方が良いとは思っていたけど、これも他方で名前が挙がっていたし
十分にあり得る。

他には、田上よしえ・おぐ・雷ジャクソン高本・ルシファー吉岡・マツモトクラブあたりが候補か。
あり得そうなのは、カウカウよしとスギちゃんが敗者復活だけで決勝にあがってくること。

優勝はちょっと予想できないのだけれど
じゅんいちダビットソン・・かな。審査員がサッカー詳しいとも限らないけど・・。
R-1 2015準決勝、東京会場を見に行ってきました。
ラフォーレミュージアム六本木、場所がよくわからない!方向音痴の僕には難易度が・・。

そういえば決勝のルールがまた変更されてました。
決勝9人+敗者復活って感じだそうです。

あと、スギちゃんとカウカウよしが準決勝辞退。よしはインドネシアでの営業とバッティングしたそう。

審査員は村上ショージ、放送作家、関西テレビの人。村上ショージてw毎年、2回戦で敗退してるのに・・・って下りがあったけど、ほんとそうだよ!なんで審査員やれてるんだw

というわけで出場者順に◎、○、△、×でつけていきます。あとコメントも。

東京
1 中川パラダイス 幼少の頃の話 △
ラジオであらかたネタばれしてたからな・・。あと、途中でどうしようもないぐらいのガチ噛みが。

2 三又又三 金八先生 ×
「さんねーんBぐみー」ってフリかと思って1人やってる人がいたけど、普通に本ネタでまぎらわしかった。
三回戦落ちの追加合格なのでウケはお察しのところ。

3 厚切りジェイソン 漢字 ◎
ワーイジャパニーズピーポー。年末の番組で初出場し一気に知名度が。
すでにネタばれしている所もあったけど、やはりインパクトはデカイ。「楽しいに葉っぱで薬・・?やべえだろ!!」ってのが良かったです。

4 マツモトクラブ ストリートミュージシャンの客 ○
遠くからだと安田顕っぽい。ストリートミュージシャンの前で帰らない客。そこそこ面白かったけど少しムラがあった。あ、それとインカムの声っぽいのが聞こえたけど勘違いかな。

5 頼知輝 中の下の女性 △
女性かと思ったけど、え?男性?確かに胸元がカパカパしてるなって思ったけど・・。
中の下の女性はこんな人ネタ。この人、広島の皆実高校出身なの?ネタよりも本人のプロフィールが気になるわ。

6 アルピー平子 10年前から来た △
アルピーのネタにもあるタイムスリップネタ。いわゆる時事ネタ。10年前に戻ってラッスンゴレライをやっておくそうです。

7 とにかく明るい安村 全裸に見える瞬間 ◎
ガキ使で見た時は羅列ネタの割にはテンポが悪くてうーん、なんて思ってたけど今回のは「ヘェイ!」の使いどころ、入れどころがすごくよかったです。あと、ダイジェストじゃなくて恋チュンの方がキャッチーで◎。
文句なしに決勝進出。

8 小島よしお 寄せ集め ×
意外と近くの席だったので、体の厚みが大きく感じました。3分もネタが持たず、ネタを作るって大変だなってしみじみ思いました。まる。裸ネタかぶせ。

9 手賀沼ジュン 回文 ×
と思ったらWAGEかぶせ。歌ネタ王座戦と内容はほぼ同じ。歌ネタ王座戦も今回もトラブルが。
今回はスクリーンが付いてないというトラブルでわざわざパソコンいじって~
という感じだったけど、デスクトップがドラ美ちゃんだったしわざとなんじゃねぇかな?

10 やしろ優 チア ×
渡辺直美っぽいネタだった。

11 永井祐一郎 テレテ △
キュンとするコント、キレっぽいコント、規則をぶっ壊すコント。規則をぶっ壊すコントでキレっぽい~が出てたのは良かったけど、個人的には△。お客さん的には○。ちょっと優しすぎる。

12 アジアン馬場園 レジ ○
レジの買い物内容で晩御飯を予想するレジ係。しゃけ弁当だと予想できないので途端に機嫌が悪くなる。
ここは面白かったのだけど、レジ係が外に出てからは「あるある」ネタみたいになってちょっと下降。二部構成。人によっては○、△分かれるところ。個人的にはまあ決勝でもいいかな。

13 じゅんいちダビットソン 本田のショートコント ○
サッカーを知っていればわかるショートコント。自分のネタを解説する本田、ということだけれども
じゅんいちダビットソンという人は普通のことを言うのが美学なネタをするので、このネタも普通のことを言ってます。昨年と比較されそう。「面白いけど、これ普通のこと言ってるよな?」ってなる。

14 ニッチェ近藤 家庭教師 ×
エロい家庭教師。ときどきすごく悲しい事を言う。BGMにwweのエマの曲が使われていて「!?」ってなりました。

大阪
15 ゆりあんレトリィバァ オスカーのスピーチ ◎
ここから中継に。中継ということは疑似テレビ越しを出来るということ。
東京会場では映像越しでも受けていたので決勝に行くと思います。というか普通にネタがキャッチー。
The 関西っていうようなネタ。表情が上手い。

16 おいでやす小田 関西のツッコミ △
基本的にはノリツッコミという感じなので爆発力は少ない。

17 ラフ次元梅村 アナ雪の直訳 ○
アナ雪の直訳をするととんでもないことになりますよ、というネタ。前に戸田奈津子の「和訳の難しさ」ってテレビで見て、アナ雪の和訳のすごさ(口元の動き、音と全てに合わせて訳を作ってあり洗練された技術)を知っちゃっていたので「まあまあ、そんなこと言ってやるなよ」という気持ちになってしまった。ただ、相当受けてました。

18 中山功太 ヤプー知恵袋 △
ヤプーて。ドイツ人の家畜にでもなんのかい。ややウケといったところ。

19 ガリガリガリクソン 漫談 ×
人の悪口言ったらウケたのに3回戦で落とされて、普通に漫談やったら準決勝で微妙な空気になるっていうね。

20 藤崎マーケット田崎 走馬灯 ×
藤崎マーケットってのは吹き込み音声みたいなネタが好きだねえ。正直、悪手だと思っちゃうけど。

21 雷ジャクソン高本 海上自衛官の見分け方 ○
膝蹴りされたあとのマネキンのポーズww身分証明書を無くしたら裸で碇に釣り挙げられるぐらいの罰を受けるだとか、金曜日は必ずカレーだとか、面白かったのだけど決勝に上げたところで前に決勝に行った時とテーマが同じなので決勝は無さそう。

22 祇園木崎太郎 ナルシスト △
尊敬している人はノンスタイルの井上さん、だけ沸いてました。

23 ナオユキ 漫談 ○
面白いのだけど、決勝にあげる・評価するってのは違うんだなというのを再認識。
それと「雑居ビルの4階、でたらめな酒場」ってさんざん入れることによって、なんだかフリップネタみたいになっちゃってる。

24 キンタロー e-girlsのami △
ちょっと目元は似てるけどもw「今から飛ぶよ!」を畳みかけてたけど、そんな強いワードでもない。

東京
ここから東京に戻ります。

25 田上よしえ 体育の教師 ○
このネタも懐かしい。芸能ネタとか入れるから時事的に出来るよねー。まぁまぁ受けてたけど、バーテンダーのときほどの爆発力はないような。でも好きなので是非、決勝に!投票で選んだし!

26 あばれる君 ピッチャー交代 △
楽天のユニ着てたら、監督はデーブかな?とかピッチャーはあの人かな?とか思ってしまう。
少しネタが弱かったように感じました。

27 エハラマサヒロ 0.5秒モノマネ ○
最近やってる北斗晶での瞬間モノマネ。それよりも「ウチの練習生がさー」って言うけど、佐々木健介の団体は閉鎖したし、そもそも練習生の話はタブーだろ!S・Kの話題をぶり返すんじゃないよ!
と思ってる僕みたいなプオタは少しはいそう。いや、ほんとやめた方がいいよ。

28 ルシファー吉岡 生物学的見地からの痴漢法 ○
蚊が血を吸って気がつかれずに逃げている、ということを痴漢にも生かせないか?という話。
後半から盛り返していたけど、トータルではどうかなといったところ。

29 R藤本 エリート電話相談室 △
何が良かったって応対中の言葉は悪いけど、電話は文句も言わずちゃんと取るっていう。

30 AMEMIYA ことわざ ×
ことわざの意味を歌に。結局、自虐しか受けない。

31 レイザーラモンRG 佐野元春 ×
なんだよこのネタw

32 やまもとまさみ ティラノサウルスにさせられた ○
僕はコメディアン的な人が好きではないので評価しづらいのですが
昨年の優勝ネタよりは「ティラノサウルスにさせられた」というのが少し非現実的で評価されなさそう。

33 横澤夏子 子だくさんの母 △
当日券で並んでいたときに、色んな人の搬入を見たんですが横澤さんが自転車を持って来てて「!?」ってなりました。それでやしろ優がドアを押さえてあげてました。
ネタはあるある。大笑いではないけど、ふふっって笑うような感じでした。横澤さん、良い人そうでした。

34 トレンディエンジェル斎藤 名言→斎藤さんオンパレード △
最初は名言シリーズ。どんどん規模が微妙な芸人になっていく。見た目が邦彦なんて誰がわかるんだよwいきなり歌いまーすとドラゲナイを歌う。頭皮ない 頭皮ない だそうです。

35 トップリード新妻 あんた変わっちまったな △
1人コントで熱演ってこわいなー。後半まで空気がとんでもないことになってましたが、後半で「金持ちになった俺にこそ言ってほしい!」ってネタばらししてからは普通の空気になりました。今大会で一番の声量。

36 おぐ 気になる ○
最初フリップですごくしょうもないことが書いてあったので、えっ!?と思ったんですが
ガヤが入ってきて「あーそれかー」と安心した反面、またこのパターンかーと思ってしまった。
同じパターンでもいいのだけども、賞レースで決勝にあがるためにはやっぱり違うパターンのネタの方が・・。面白かったけども。

37 カートヤング 手品 △
マギー的手品。

38 ノンスタイル石田 通販 ×
3回戦ではそこそこ名前聞いてたので、どんなネタなのかと思ったらヤベェやつでした。
ライザップみたいに色んなキャラクターがマッチョになっていくんだけれど、だいたい予想通りだし
そもそもしょーもないし。3回戦とは違うネタだったのかな?

大阪
39 小森園ひろし 俺ならいい女いける ○
女の子の告白を断る。なぜなら俺ならもっといい女いけるから。
なんて最低な男なんだ!客ウケはよかったけど、去年の方が個人的には好き。去年みたいに謝罪が無いからね。結局、そういう「キャラ」の人になっちゃう。「ストーリー」ではなくて。

40 霜降り明星粗品 フリップ ◎
こやけ!粗品を見るために準決勝見に来たといっても過言ではないので是非とも決勝に!
けど、改めて思ったけどお笑い好きと若い層にしか認知されないような・・。
「先輩が来たから自分だけ座ってるのは・・と立ったクララ」が良かったです。

41 代走みつくに なんのこっちゃねーん △
内もも過保護~

42 ヒューマン中村 余字熟語 ◎
テンポがとても良かったです。今までにあまり取り入れてなかった天丼も上手く、平坦な印象も受けませんでした。今までこのブログでは酷評してきましたが、ここ数年の中では一番良かったように感じます。

43 守谷日和 海 ×
関西はややウケ、東京は半分ぐらい「?」でした。そもそも設定がどんな設定かわからないまま中盤を迎えていたので・・。関西的なネタが好きな人は好きそう。ちょっと僕は入りこめませんでした。

44 GOODBOY 髭そり △
アイロンヘッドの人。NHK大賞のときのネタもそうだけど、曲が割と手が混んでる!

45 桜 稲垣 関西弁 △
久しぶりにネタを見ましたが、ちょっと言語化できないんすけど、なんだか「こえーな」って思いました。
あのアニメ声で関西弁でやられると、ちょっと恐怖を感じちゃって。

46 藤崎マーケットトキ あるあるフィギュア ○
また吹き込み音声だ!基本的には「あるある」「いるいる」をフィギュアの演目のようにやっていくというモノ。客ウケはとてもよかったけど、個人的にはハマらず。フィギュアっていうか踊ってるだけのように見えた。
よく考えてみたら藤崎マーケットの「あるある」もあんまり好きではなかった。本人たちがノーマルすぎて。

47 かみじょうたけし 高校野球中継のED ○
客ウケはまぁまぁ。しかし、バックネット裏のよく居るラガーマンの人なんて誰がわかるんだw
アメトークみてないとわからんわ。

48 ヤナギブソン 色んな印鑑 ×
ただただ、色んな印鑑について知れた3分でした。

というわけで約3時間終了。
投票したのは 田上よしえ 厚切りジェイソン 粗品。

◎が少なく、個人的には悪い意味で9人選べないって思うぐらい低調な大会でした。ほんと、ピン芸って自由なはずなのに首を絞めることが多いですね。やはり、ツッコミがないのが難しいところなのか。

というわけで一応、予想しておきます。上から良かった順。

1 厚切りジェイソン
2 ヒューマン中村
3 とにかく明るい安村
4 粗品
5 ゆりあんレトリィバァ
6 藤崎マーケット トキ
7 ラフ次元 梅村
8 小森園ひろし
9 アジアン馬場園
敗者復活 エハラマサヒロ

今年からスポンサーが無くなったので、どんな裸ネタ、ハゲネタをやってもいいぞ。気にすることはない。
いやしかし、アームストロングがこういった形で世に出るとはな・・・。

というわけで終わり!

the manzai2014の感想です。

いつものように書きなぐっていきます。

今年のテーマは「サーキットの観客と観覧の観客の違い」「漫才の原点回帰」「M―1が遺したコンテスト漫才からの脱却」です。

それでは行きましょう。Aブロックから。ちなみに本戦予想はこちら

その前に・・。今年のビートたけしはKISS。オバQみたいになってたけど。

Aブロック
●二丁拳銃「金持ちになったら」
今年はワラテン練習のための前説ないんですねー。毎年、ほどほどに暖めてくれていたのに。
そのせいで、二丁拳銃が全て空気を作るはめに。本戦展望で「テンダラーのようなポジションを期待される」って書いたけど、もっときつい事を背負わされてしまった。
ネタは擬音を扱うネタでしたが、賞レースにおいて擬音漫才に挑戦し惨敗してきた漫才コンビを見ても(チュートのチャリンチャリンは違う)、少し格が違うと言うか、チョイスが絶妙だったように思えます。
ただ、タイプ的にボケのワード・ツッコミのワードが合わさって――――というわけでもないのと
エビガッサー→エビガードの、中だるみを解消するために入れた下りがそれでも中だるみしてしまったところが難しいところではありました。その反面、個人的に今大会でツッコミワードベスト3だと思う「夜中か!」が生まれるわけでもありますが。

●エレファントジョン「最近太った」
the manzai、2~3回ほど見なおしたんですが、それでやっと何を言ってるか聞きとれる程度。
特に「TOTO」の下りが天丼なのに、全部聞こえないから漫才なのに巻き戻して、巻き戻して・・・
ネットで見てやっと何と言ってるかわかったって具合です。この歳で耳が悪くなったとは思えないし、大舞台で口が回ってなかったのかな。
ツッコミが話しているときにボケが茶々を入れてくるタイプのネタですが、このタイプは「話の本筋がわからず散漫な印象を持たれる」というデメリットがあるので、少しそれに陥ったようなところ。それと、ボケをスルーするところと突っ込むところがあって、ボケをスルーしたところは笑いに繋がっていないというのがいまいち惜しい展開でした。テンポと手数にこだわるならそこも笑えるポイントでないと。東京サーキット②の2位のネタ。

●アキナ「野球部の主将」
こういうネタだと、どうしてもノンスタイルが思い出されるところ。
ソーセージ時代にどういったネタをやっていたかわからないけど、2008年結成ならノンスタイルのスタイルを見て「これだ!」と思っても仕方ないはず。ノンスタイルがM―1で優勝したのは2008年なので。どうしてもノンスタイルと比較してしまうけれども
ノンスタイルよりかは一つのボケがしっかりしていてジャブではなくフックぐらいの破壊力はあったのではないかと思います。決勝も同系統なので詳しい事はそちらへ。

●磁石「ラジオ」
東京③の一位のネタ。The manzaiになってから決勝に上がって来れるようになったコンビだが、決勝に来てもいまいち評価されきらない。「コブいろクローバーZ」や「木村カエラ・コエラ」など若い世代向けのワードのせいなのか、とも思えるけども、何か本質的にダメなところがあるような気がする。私的なことだけど、2002年ごろのオンバトで初めて見た時からあまり得意ではないコンビ。理由は「ボケの突然感」「優等生なネタ」「してやった顔」といったところ。The manzaiになって粗いボケも増え、だいぶ笑えるようになってきた。
個人的にはこのブロックで一番面白かったのだけれども過去2回で抑えられていた、「どうしよう・・!」のときの演技の顔やボケのときの「してやった顔」が隠れきれてなかった印象も持った。


エレファントジョンに大竹、渡辺、関根、ヒロミと若手芸人に造脂が深い審査員が票を入れていたのが印象的。対し、アキナに入れていたのが志村、テリー、小朝、巨人、西川とお年を召していらっしゃる方が入れていた。ここでは「わかりやすさ」という言葉が使われたけれど、過去現在とノンスタイルのフォーマットがウケた(ている)理由が少しわかった気がする。それと、最初の二丁拳銃を除いて3組は「ボケが茶々を入れてくる」系統のネタをやったと思うけど、その中ではアキナが優秀という見立てであれば納得の選出。

Bブロック
死のグループ。
●トレンディエンジェル「人気者になりたい」
事前予想で「空気を作る」って書いたけど、すごく作っていった。
2年前に出た時も勘違いされていたけど、もうエンタに出ていたときのトレンディエンジェルではなく、ちゃんと漫才の技術もあるしテンポの良さもある。ハイテンポでもわかりやすさもある。「ハゲネタ」だけ、と言う人もいるが単一のボケではなくそれをベースとしたネタなので使い捨て感がない。何より、「キャラ漫才」と呼ばれるが
「コント漫才でネタごとにキャラが変わる」キャラ漫才ではなく、「斎藤さん」というキャラが構築しているキャラ漫才であり、「芸人自体のキャラクターが浮き出ている漫才こそ正しい在り方」と、ハマカーンやウーマンといった過去の優勝者を見る限り、the manzaiが評価している点でもある。
「人気者になりたい」というところからどんどんボケていくため、本筋からずれていってしまっているけど、「妖怪ウォッチ」→「(ハゲているのは)妖怪のせいだったのかー」と最終的には収集しているので安心。高評価はAブロックが低調だったので、やっと素直に楽しめる組が来たという面もあるかもしれないけど、面白かった。

●馬鹿よ貴方は「カレー屋」
オフィス北野に入った経緯は、フリー時代にオフィス北野主催の勝ち残りライブに優勝し、オフィス北野に引き取られたそう。2人とも人見知りで、社会的にはヤバいやつとのこと。
ツッコミの新道はお笑いオタク。
そういう経緯を知っているので、導入が「お腹すきましたね」と名前を名乗らずネタを始めたことに少し感心した。「馬鹿よ貴方は」という未知なものをアピールするには最適かもしれない。
東京サーキット①の一位のネタだけど、きらびやかなthe manzaiのセットの中では少し埋もれてしまった印象。準決勝サーキットの舞台ではきっとドハマリしたことだろう。
ネタとしては、暴力的な言い方にしては割と普通なことを言っていることが多いというところ。「いらっしゃいませゴールドジムへ」「+800万でここを更地にできます」「ゴキブリです」らへんはキラーワード。オチの一発ギャグを最初に弄った客にさせようとするのは割と古典的だけど個人的には好き。風貌に合っていた。
ただ、暴力的な言い方だと見る側も限られてしまうような気がするので、お笑いオタクである新道さんの手腕に期待。

●囲碁将棋「銭湯」
東京サーキット②の1位のネタで、一か八かのギャンブルということで蓋を開けてみたら・・・
八が出てしまった。この評価に期待して「優勝は囲碁将棋!」と言っていたのだけれど・・・。そもそも、何故1位だったのかというところを考えたい。
やはり、それは「お金を払って準決勝を見にくる層」と「お金は払わず観覧、あるいはテレビで見る層」の違いだと思う。これはどちらが悪いというわけではありません。
ただ、キングオブコント2014の準決勝を見に行った際に実感したけども
確実に層が違う。そして昨今の賞レースの決勝進出者はその準決勝を見に来ている層の民意に近いということ。
先日、ドランクドラゴンの鈴木拓がパレードの法則(検索推奨)になぞらって
2:6:2の法則といっていたけれど、2(マニア):6(どうでもいい):2(アンチ)と分けることができるそうで、例えば準決勝のような予選を見る層は確実に2の方になる。
が、賞レースの決勝はテレビを通すため、6と2の層も見る。ここに層の違いが生まれ
こうして「最近の○○(賞レース)つまらない」「レベルが低くなった」という言葉がうまれてしまうのではないかと推察。もちろん、観覧の中にも2(マニア)もいたでしょうが、そういった人はこのネタで何かしらのリアクション(簡単に言えば笑う)を起こしたのではないでしょうか。
自分はthe maznaiをリアルタイムで見ずに録画で見たので、囲碁将棋のこのネタがご飯時だったからスベった、という所は突っ込めないので考慮しないとして
囲碁将棋のこのネタのポイントは「タオルが汚いかvs肛門を湯につけるのが汚いか、という下らない論争を賞レースでやってしまう」というのを受けいれることが出来るか
どうか。準決勝の訓練されたお笑い好き、つまり2(マニア)の人は瞬時にあるいは無意識に受け取り、最後の「タオルに肛門が移動」というのも含めて、どっぷり笑いにつかっていたことでしょう。
ここまで長々と書きましたが、個人的には肛門汁からの下りにリアリティが無くてあんまり好きではないネタでした。だって、んなわけないし。タオル汁と肛門汁で2分するわけが。ただ、囲碁将棋のサイコホラー的要素は好き、このネタはテレビを介してではなく観客席で見たいですね。でもサーキットで1位をとったわけだから、これを一本目に持ってくる道理は間違ってないということだけは言っときたいです。

●学天即「かっこつけしい」
関西サーキット1位。ただ、関西は芸人の出場数がやや少ないので1位といっても安心できないのが不安視されるところ。
ネタの感想ですが、馬鹿よ貴方はの下りで導入に触れましたけど
このネタが「ボケがかっこつけしいなことを言う」という導入がないまま入ったので
「電子タバコに変えた」「40歳になった」あたりで客が「え?なに言ってんの?」となり
空気を掴みそこなった印象を持ちました。もちろん、途中でそれはわかるんですけど
言っているボケが「そこそこ面白い」ので、大笑いにはならなかったのがいまいちスイングしなかった敗因かも。それと、ボケの四条さんが自信満々に言うのが学天即のスタイルなのかもしれないけど、自信満々の顔で言われると少し見てるこっちのハードルが上がる。
昨年の感想で「ツッコミのワードが面白い」と書きましたが
「(リトマス紙の下りで)セーター、青やったんかいな」「(吾輩の辞書が無いの下りで)なんならちょっと吾輩いじめられとるやんけ」が好きでした。
ただ、タウリンの下りは理系ではないのでビートたけしも言っていた通り、やや難解でした。

ブロックで見てもトレンディエンジェルが圧倒的な出来でした。トレンディが空気を作り馬鹿よが壊すという見立てだったけど、そこ止まりだった。囲碁将棋にワラテンが入ってるのはなんでなんだ。じゃあ、あのスベリ具合はなんだったんだ。

Cブロック
●和牛「がんばっていきましょう」
ツッコミの方の声や動きが演技的ですごく気になる。いい声なんだけど。
まあ、それはいいとして
漫才の導入をイジるメタ漫才はかなりありますけど、終盤まで比較的ダレずにやってのけたのは初めて見ました。
決して喧嘩腰にならず飄々と諭しているのが、このネタとマッチしているように感じました。
オチは最後、不服そうな顔でハケて行った方がより良かったかと。

●博多華丸・大吉「youtuberになりたい」
準決勝のレポを見ているとき
博多華丸・大吉「youtuberになりたい」って見て
もう文字だけで笑いましたよね。絶対面白い奴ですもんね。
やはり上手いなと思うのが、坊主に触れたこと。ここを説明しないことは不親切だというのがネタになってしまうあたりがベテラン。
ちなみに、華丸さんが出ているドラマというのは「めんたいぴりり」というドラマで
DVDボックスも出ていますので是非。面白いです。(ダイジェスト版がBSでやっていた)
ネタはコント漫才なのだけれど、やっているのが当人だし
何より表情が豊かなので、見ている方を惹きつけるというのがあります。ネタの出来よりもこの表情ができるところが勝因。

●ダイアン「職務質問」
馬鹿よのとこでも言ったけど、きらびやかな舞台よりも劇場の方がたぶん面白いネタなのでは。
あのきらびやかなセットの中でボソボソと喋るという行為が合わないように感じる。
華丸・大吉の後なので、飲まれてしまった感じもあるが
「君、歯が多いな」のように関西芸人に多い「ワンフレーズを推す」というのが全く空気を作れなかった。
これ、草分けは誰なんだろう?元祖は。

●三拍子「早押しクイズ」
ワイルドカード。ワイルドカードの感想は書いてるので、あまり長い事は書かないけど
これまでワイルドカードとして
銀シャリ、エルシャラカーニ、流れ星、そして三拍子と来てるけど三拍子以外は中位から選ばれるので、基準がワカンナーイ(the manzai風に)
ワイルドカードのときと比べると、ややネタを変えている。少し長くなっているような。
三拍子も磁石同様、オンバト時代から好きではなかったんだけど(理由は変顔、突拍子もないボケ、ホモネタ)、このネタは秀逸。時事ネタのようにいくらでも変えられるし
代表的なネタとして売り出せる。何より、嫌いだった理由であるボケのアクの強さというのを抑えられるから。しかし、本戦ではやや出ていた。色気が出るとそうなるのか。

華丸・大吉と三拍子が接戦。審査がM―1組とthe manzaiから組に分かれていて面白い傾向だった。三拍子は善戦。

決勝
●アキナ「雪山で遭難」
同様のスタイル。このネタは認定漫才師お披露目会にやっていたネタ。
一戦目でノンスタイルと比較したけども、ボケが3回目ぐらいにはちゃんと正解を言うというのがなかなか良い落とし所と思う反面、ツッコミが前ふりを全て言ってしまい
それにボケが短文で返してしまうので、少しラリーのように感じるときがある。
ただ、「サティ」や「寄りかかってええよ(だったかな)」など強いラリーを打つ時もある。
芸歴6年目、コンビ歴2年でキングオブコントとthe manzaiでインパクトを残せるのは
かなり名を残せるコンビになるのでは。さすがソーセージ時代に関西でレギュラーを持っていただけの力はある。

●トレンディエンジェル「歌が上手くなりたい」
才能さんだぞ。
ナインティナインが危惧していた通り、2本目のネタが揃えられなかった。
「歌が上手い人は・・」から絶対音感に繋がりドレミを当てるが
一本目に比べて髪の毛よろしくとっ散らかってる印象を受けた。
一本目は斎藤さんに収束していたが、2本目は色んなところに着地してしまった感じ。
腹式呼吸からの股間とか割と好みだったけど。

●博多華丸・大吉
認定漫才師お披露目会と同じネタ。が、ツカミの「劇場二回公演」ですでに優勝は決定的。
「youtuber」に比べたら、あまり盛り上がりの無いネタだけど
新しいことわざ、や一本目のサンドイッチの下りの天丼で笑いを取っていた。
やはり、表情がいい。

優勝は圧勝で博多華丸・大吉。アキナとトレンディはやはり二本目というところで勝負できなかった。


総評
まず気になったのは、今年は尺がまとめられていたということ。
それと、審査員とビートたけしにコメントを求めることが多かった。
賛否両論あると思うけど、個人的には「ビートたけしがどう評価しているのか」というのも気になる点であるので良かった。M―1で島田紳助のワイプが抜かれて批判されていたけど、審査員である紳助の顔を見て「ああ、これは面白いんだな」と安心できるタイプだったので。
審査員で言えば、今年はガラッと変えてきた。プロデューサーや放送作家がいなくなったかたちになる。2011の感想で「優勝賞品が番組である以上、売れる芸人を見つけるためにはそういった人たちの目も必要になる」に近い事を述べたことがあるけど
今年はちゃんと笑いを知っているメンツを揃えてきた。昨年まではなんだったんだろう。
よほどビートたけしは、ウーマンの優勝が堪えたのか。
あと思ったのだけど、関東の漫才師で審査員をやれそうな人がいない。
ビートたけしと爆笑問題ぐらい。ビートたけしは最高顧問だし、爆笑問題は審査するという感じでもない。後は浅草方面・・になるけど、そちらもどうも違う。
となるとキャイーンとかの中堅になってくるけど、そうなると少し格が落ちる。
関東で審査員レベルの人材がコントや落語・・というジャンルになってしまう。
難しいなあ。

博多華丸・大吉が優勝した件だけれども、この組のⅤで「漫才は人柄」と言っているのを
聞いて、2012年ハマカーンのときに受け取ったthe manzaiの「その芸人のキャラクターが浮き彫りになっていて、日常にあることを言うのが漫才であるということの原点回帰」というメッセージが間違ってはいなかったと再認識。今年もその基準で審査されていたと思う。
※正確に言えば、2011のhi-hiでもそのメッセージはあったのだけど、あの年はまだM―1の「上手い漫才師」いわゆる「コンテスト漫才」と上記のような漫才のどちらを評価するか迷っていた節がありパンクブーブーを優勝にさせた経緯があるので除外。

しかしながら、今年はその審査がかなり顕著であった。
志村けんが「わかりやすいのが良かった」と言ってみたり、ナイナイ岡村も「最近はね、手数だけ増やせばいいみたいなところがありますから」と言っていたり
かなり、手数を増やしテンポのいい所謂「コンテスト漫才」への批判が目立った。
これは今大会までthe manzaiがのっとって来た、いわばルールみたいなものであり
ビートたけしの見解なのだろう。お笑いファンの方なら知っているだろうが、来夏M―1が復活する。つまりこれは、ビートたけしのM―1への“アンチテーゼ”。

若手芸人は今大会を見て、どう思ったのだろう。今までフィギュアのプログラム的なネタを良しとされてきた中で、突然の指針転換。これからM―1が始まるのに。
こう考えるとthe manzaiの功績は大きい。「面白い」ではなく「上手い」が評価されていた今のお笑い界に一石を投じた結果となる。
おそらく、今回の総選挙のようにすぐには支持政党が変わることはないのだろうけど
一お笑いファンとして、すごく気になる。

あと単純に、博多華丸・大吉の冠番組が楽しみです。野球もプロレスも好きなので。
華丸・大吉さん、おめでとうございました。



追記
書き忘れたけど、M-1は芸歴10年以下(来年に限っては15年)の若手の大会、THE MANZAIは芸歴それ以上の大会って分けたらどうかなあ。
本戦展望です。どこが勝ち上がるのかなーみたいなやつです。

まずは
●Aブロック
○2丁拳銃
準決勝サーキットに行った人のレポを見ても、全く予想されなかった人選。大穴。なのでなんのネタをやるのかわかりません。
正直、求められるのはテンダラーのようなポジションなのでは。昨今の賞レースの人選は、準決勝を見に来た、プロ素人である観客の民意みたいなのが続いていたので、審査員の意地を感じる。

○エレファントジョン
おそらく東京サーキットで2位になったネタをやるでしょう。エレジョンといえば「ガッテンガッテン」と「~からのナマステー」が思い浮かびますが、どこまでやるんでしょうか。ネタのほとんどがダジャレみたいなものなので、ハマる人はハマるし、ハマらない人は全然ハマらないという感じ。審査員にもどうなんだろう。志村けんや関根勤あたりは好きそう。

○アキナ
キングオブコントに続いての決勝進出。サーキットでウケがよかったネタで来ると思うので
おそらく「野球部」のネタ。片方が次々にボケていって・・・というスタイルなので、全部ハマればいいが
そんなことはないので、そこそこの結果かな。

○磁石
the manzaiでは何かしらと弄られる磁石。ウケ具合は毎年ちょっとは・・・程度なのだけども
今年はグループ内に強敵もいないし、東京サーキットで1位を取った「ラジオ」ネタをやったら
票が集まりそうなのではないかと予想。

勝ち上がり→磁石とエレジョンが良い勝負、予想は磁石

●Bブロック
死のグループ
○トレンディエンジェル
予選では突出したものはなかったものの「サカイストみたいな『よく練習しました』っていうネタはいいんだよ!気持ちでやるんだよ!」と言ったような下りが盛り上がったみたいなので、同じことを磁石に対して言ったらいいんじゃないかな。だってそういう感じでしょ。

○馬鹿よ貴方は
何故ここを選んだ・・・と思ったんですが、本人たち劇薬なので逆にAに入れてもCに入れても浮いちゃうと思うんですよね。Bの展望なんですが、トレンディエンジェルが空気作る→馬鹿よ貴方は、がぶち壊す→そのあとの2組に影響及ぼす
結局キーパーソンが、馬鹿よ貴方は、になるので目立つにはここしかないんですよね。虎穴に入らずんば虎児を得ず、ってやつですね。おそらく東京サーキットで1位になった「カレー屋」をやってくるので
掻きまわせる材料になるか、どうか。

○囲碁将棋
東京代表と言っても過言ではないコンビ。おそらく「銭湯」のネタをやってくるでしょう。
すごい下らない、とのことですが普通にハネると思うけどなあ。時間帯も気になるけど・・。
前の馬鹿よ貴方は次第。

○学天即
対し、関西代表の学天即。関西サーキットで両方1位を取って決勝に行った例では、千鳥・ウーマンといますが
どっちのルートに行きますかね。千鳥の場合は苦戦して、ウーマンの場合は割と圧勝というイメージがあります(ウーマンも優勝したものの接戦だったけど)。千鳥の方になっちゃうんじゃないかなあ。
ただ、これまでの審査員の傾向としては、そのブロックで一番落ち着いている漫才
曲者が続いたあとの正統派を評価するきらいがあるので、学天即が勝ち抜く可能性はかなりあると思います。

勝ち残り→ここは本当に囲碁将棋、学天即どっちかわからない。んー、囲碁将棋!

●Cブロック
○和牛
いまいち、どういったネタをやるかわかりませんが、レポを見る限り脅威にはならなさそう。
Vでのかつら剥きがえらい上手かった印象しかない。

○博多華丸・大吉
本人達は戦前「ワイルドカード頑張ります」って言ってたけど、本戦出場。
テレビをよくわかっている二人だし、東京でおそらく3位だった「youtuber」のネタやったら一発なんじゃないかなあ。っていうか、見たいのよそのネタ。気になる。

○ダイアン
どうやら、サーキットと違うネタをするみたいですけどどうなんでしょう。
祇園ラウンドでは2位。前が前だからちょっと弱そう。

○ワイルドカード
前記事でも書きましたが、ここはレイザーラモンと予想。あのネタはもっと広い本戦会場で見ると、もっと面白そう。もう一人、三拍子っていう予想もありますけどだとするとちょっと埋もれちゃうかな。
まあ、今までワイルドカードがファイナルに行けた試しはないんだけど。

勝ち残り→ここは博多華丸・大吉。

○ファイナル
華丸・大吉組がどんなネタをするかわかりませんが、Bを勝ち抜いた組が勝つんじゃないかなあ。
学天即があがってきたら学天即。囲碁将棋があがってきたら、ちょっと団子。

2011のパンクブーブーはまだ「面白い人か」「漫才が上手い人か」で審査が揺れていたので除外するとして、ハマカーンもウーマンラッシュアワーも芸人自体のキャラクターで優勝しているので
そう言った意味では博多華丸・大吉組になる。

ただ今回、審査員から放送作家がごっそり抜けたので単純に漫才が上手かった人になりそう。

個人的な予想だけなら囲碁将棋で。

ワイルドカードを見たので、少し感想。それを踏まえての明日の本戦の展望を次記事に。

●ワイルドカード
○三日月マンハッタン
昔の日ハムのアレ。プロ野球、speedらへんは好きなチョイス。

○チーモンチョウチュウ
後半は畳みかけてきたけど、童話ネタだと昨年の「鶴の恩返し」を越せないのでは。
やり使い(意味深)→気遣いらへんは面白かった。

○ポイズンガールバンド
前半の擬音はそこそこだったが、後半は少し異次元すぎた。ただ、あの顔は現地では笑ってしまいそう。

○三四郎
城みちるに似てると思うけど、客が若いからあんま湧かない。ツッコミのワードがポイントのコンビだと思うけど、少し先を行きすぎている・考えられすぎているツッコミなのであまりフィットしたワードに思えない。バチボコって言葉は好き。

○流れ星
これまた古いネタだな。お祭りの下りで肘神様も出たけど、全体的に散漫な印象。

○ムニムニヤエバ
なんだこのネタ。この前、義眼の落語家を見たので「落語家は目が見えないんだよ」が「あっ・・」てなりました。設定は面白かったけど、ちょっと枠からはみですぎかも。

○コマンダンテ
ボソボソしゃべるタイプだけど、割とテンポがいいネタをやるので「なんて?」と思うところがままあった。
三四郎小宮とは違ったモシャモシャ感。

○レイザーラモン
自分はプロレスファンなので面白かったんだけど、皆はどうなんだろう。プロレスファンでもこの解釈は賛否ありそうだけど。

○三拍子
越後製菓→佐村河内が面白かったです。三拍子って突拍子のないボケが多くて、磁石同様むかしから苦手だったんだけどこのネタはほどよくキャラを抑えていたので良かったです。

個人的には、レイザーラモンか三拍子がワイルド候補だと思いました。
それと、笑いの好みかと思いますが三四郎、コマンダンテもアリだと思います。
三拍子以外はサーキット2位を取っているので。ただ、これまでのワイルドカードは中位から選ばれているのでどうでしょう。そうなってくると三四郎なのかな。

次記事では展望を。

キングオブコント2014の感想です。


今年は準決勝2日目 を見に行ったので、その時感じた「客席レベルでの感覚とテレビを通しての感覚の違い」を一つのテーマに決勝を見ることにしました。


それでは感想に行きたいと思います。

ちなみになんですがもし準決勝を見に行ってなかったとすると、知ってる・ネタを見たことあるコンビは

さらば・ラバーガール・ラブレターズ・シソンヌ・チョコレートプラネットの5組でした。半分。



第一試合

○シソンヌvs巨匠



●シソンヌ

準決勝でこのネタを見ました。その抜群の演技力と声量、キャラ造形で

客席にいて、どこが笑えるポイントなのかわからないまま、その空気感で笑っていました。

そのとき「これテレビを通したらどう映るのかな」と思ったのもそうですし、上の準決勝の記事でも書いてるんですが、シソンヌのネタってテレビでやってもあんまり受けないイメージだったんですよ。

「シュール」と「つまらない」は紙一重って良く言いますけどそんな感じで。

なのでこのネタも、おそらくお茶の間は「?」だったのではないでしょうか。たぶん僕も初見ならそうなります。

テレビを通してだと空気感なんてわかりようがないですからね。

準決勝と共通してウケてたのは「黒沢さんはジャリを食う」ってとこですかね。


●巨匠

「テレビで流せなさそうなおっさんのネタ」と聞いていましたが、あーこういうことか。

おっさんが子供をいびったりせず、むしろ教育を施しているのが良いですね。ダメおじさんなのに。

社会風刺的なネタに収まりそうなところを、道徳的なワードを入れることによって

コント自体がやわらかくなるので、どの世代にも受け入れられるネタになる。お茶の間ってブラックネタを嫌いますからね。



結果はシソンヌの辛勝。僕は巨匠の方がいいかなって思ったんですが、シソンヌって「若手芸人でシソンヌがわからないやつはセンスがない」って言われてるぐらい芸人の中で神格化されてるみたいなんですよ。

なので、その分かな・・。でも接戦だったと思いますよ。



第二試合

○ラバーガールvsリンゴスター


●ラバーガール

ラバーガールらしいコミュニケーションコント。ほぼほぼのボケがスカシ系だったり突拍子もないものなので苦手な人は苦手(僕もあんまり)だと思いますが、このネタはやはり準決勝1日目で1ウケだったこともあり

かなり爆発力を持ったネタだったと思います。ラストの会計の下りが一番の盛り上がりで尻切れトンボにならなくていいですしね。

ほんのちょっとだけ思ったんですが、ラバーガールって「すっとぼけ系手数ネタ」でジャンル的にはサンドウィッチマンと似てると思うんですが、サンドウィッチマンはしっかりとツッコむのに対しラバーガールは訂正なので、淡々とやってるような感じに見えるのかなと。


●リンゴスター

すごい学生演劇感。なんか安心する。

リンゴスターが出たのは準決勝1日目で、この日はあまりウケがよくない日だったんですよね。

もちろんしっかりとウケての進出だったんですが、もしウケが多かった2日目だったら・・・(今年は1日目と2日目で半分ずつの選出)

いやでもやっぱり、正統派コントを引っ提げて芸歴4年弱でテレビ初登場しかも生放送が賞レースの決勝ってとてつもなく凄いことですよ。

審査員もかなり勇気ある選出だったと思います。内容も「送り出したスパイがライバル企業先で革命を起こしてくる」って面白いですしね。


結果はラバーガールの圧勝。でもね、芸歴13年に芸歴4年が向かって行った試合。

これが後楽園ホールだったら大拍手ですよ。いずれプッシュされますよ。(プロレスの例えですみませんが)


第三試合

○バンビーノvsさらば青春の光


●バンビーノ

準決勝2日目で1,2を争うほどのウケでした。実際かなり面白かったです。

ただ、テレビを通したときにどう映るか気になってたんですが杞憂でしたね。

このネタを見て「よくわからない言語や踊りが笑うところなの?」と思った人もいるみたいですが

このネタの面白いところは「獲物ごとに狩猟方法を考え試行錯誤を繰り返し、最後には対人でその地域を支配する」という文明の発達を4分のネタで表してるとこなんですよ。それなのによくわからない踊りに釣られた動物たちをニーブラで捕まえていくだけという下らなさとのギャップ。2700と比べられましたが、このネタはシステムの提示に+αあるから決勝まで来れたわけですね。


●さらば青春の光

このネタ、準決勝では微妙なウケで選出も危ぶまれてたんですよ。

下ネタで引くところで客の方も引いてしまうので笑いがなくなるのが難点だと思いますが

聞いていた割にはそこまで悪いネタでもなかったなという印象でした。

まあ、良いネタでもないんでしょうが。でも、後半の掛け合いや間なんかは「っぽく」て良かったですね。

それと、準決勝でそこまでで決勝だとそこそこってことは、さらば青春の光はテレビ向きなんだなーと思いました。


結果はバンビーノの勝ち。思ったよりさらばに票が行きましたね。バンビーノの方が面白いですが、二本目が確実にあるのはさらばの方という。


第四試合

○ラブレターズvs犬の心


●ラブレターズ

さまぁーずの三村がツイッターで言ってましたけど「いじめVTR」は要らなかったですね。

そういうの初登場でやるものじゃないのかと。


準決勝のレポでは「金に汚いメジャーリーガー」とのことでしたが、期待していたよりそんなに性格悪くなかったっていう。

溜口さんのテンションの高さがあんまり見てる側のテンションと一致しなかったのが敗因かなーと思います。

それと、やっぱりVTRでああいうこと言ったからこういうネタで笑えなくなってしまう。

社会風刺ネタでも道徳的ワードを入れ軟化させた巨匠を見てしまうと。


●犬の心

一方で絶妙な鍋捌きを見せるV(笑)


出だしの演技がすごく古臭くて芸歴の長さを感じさせましたが、服を脱がせた辺りから一気に盛り返してきましたね。

「リバーシブルかよ!」は聞きとれなくて後で知ったんですが、かなりウケて良いキッカケになっていた。

それからバイセクシャルネタに持って行くんですが、安易な同性愛(セクシャルマイノリティ)ネタは嫌われる傾向にある中で「それ今、関係無いだろう!」とあくまで主軸は一万円の行方というのが上手かったなと思います。

すぐに舵を切らないってのがミソだったのでしょうか。テレビでLGBTに間違った触れ方をすると、あらぬところから批判が飛び交うことがありますが、誰も傷つけないところで収まってたように感じます。


結果は犬の心の圧勝。準決勝ではラブレターズの方が圧勝だったでしょうから、VTRってこわいですね。


第五試合

○チョコレートプラネットvsアキナ


●チョコレートプラネット

クイックオープンネタ。準決勝で見ました。立ち見で遠かったので小道具があまり見えづらかったのですが

あんな機械を使っていたとは(笑)

やはり、このネタはどうでもいいことにお金をかけることを厭わない世界観とそれをラストで「時代っすかねー」で片づけてしまうところが面白いですね。

あと、オチが見たときより大人しめになってました。準決勝では飛び跳ねてたのに。


●アキナ

あ、不祥事を起こしたのは映していいんだ。


これも準決勝2日目組なんですが、準決勝では「スッキリした?」から最後の捕獲まで「おー!そうくるかあー!」というような雰囲気につつまれ最後のオチで笑って締まるといった感じだったんですが

決勝だとなんだか「スッキリした?」で引いてましたね。それか「うまいなー」となっても笑いには繋がらなかったか。


結果はチョコプラの勝ち。キング取れへん・・。


ファイナル

順番はチョコプラ→バンビーノ→犬の心→ラバーガール→シソンヌ


●チョコレートプラネット

カラオケの字幕の当て字がひどい、というネタ。うまく言い表せないですが、関西っぽいネタだなーと思いました。

チョコプラは昨年2回戦止まりと出ていたように、燻っていた印象が強いので2本目あるのかなーと思いましたが

後のメンツのネタを考えたら良い方でしたね。

男女男は(なぶる)だよ!全然そんな平和的な意味合いはないよ!ってのが一番のポイント。

というか、カラオケの映像を作ったの凄いですね。どうやらお抱えの映像制作みたいですけど。


●バンビーノ

あー、こういうシステム的なネタをやるコンビなのか。


前にあらびき団で別の若手芸人がゲーム的なネタをやったときに、基本的に生温かい目で見る東野が「ゲーム世代やなあ」と一蹴してたのを見て、確実にゲームの世界観が瞬時に理解できる世代とそうでない世代があるということがわかりました。そしてその「ゲーム脳」というのは短時間でのネタ、テレビを通してのネタへの相性が悪いのではないかと。

今回のネタもゲームに慣れ親しんでる人は「ハグハグハグゲッター」で1Pと女が出てきた時点で

「これが抱き合えばゲームクリアなんだな」というのがわかると思いますが、そうでなければ最後までなんなのかわからない。

まあ、わかったところで面白いかどうかは別問題ですが。ダンシング~はシステム提示+αがあったので笑いになりましたが、このネタはシステム提示だけだったということだと思います。

若くて勢いはあったのですが、やはり2つ目のネタってどの賞レースでも難点ですね。


●犬の心

妹が欲しい!というネタ。まさかゴールデンで京都アニメーションという言葉を聞くとはな・・。

一本目に比べると、ビジュアル的にも弱いというか基本的にはツッコミだけだったので

難しかったですね。オシャレに興味が無くて坊主で虫好きの34歳もそこまでワードが強いわけでもないですし。

うん、難しい。ラクロス部の京アニに出てきそうな美少女像は天津向の頭の中にいます。


●ラバーガール

あ、このネタ見たことある。

「緑茶オレンジジュースコーヒーのホット下さい」がちょっと面白かったです。そりゃ文脈で言ったらそうなっても仕方ないよね。

ラバーガールが好きな人はあの顔芸ってのを嫌いそうなイメージなんですが、個人的にはラバーガールってスキがなくて淡々とネタをやる印象なのでああいった緩急は良いように思えます。

前にラバーガールがキングオブコント決勝にきたときに(猫カフェネタ)、「言葉よりも小道具とか飛び道具の方が面白い」と言ったことがあるんですが、たぶんそれって緩急を欲してたんだなって今気が付きました。

最後のタコ焼き屋さんはちょっと尻すぼみでしたね。


●シソンヌ

昨年の決勝感想 でこんなことを言ったんですけど

「劇」と「お笑い」の分量の問題に苛まれた今大会、バッファロー吾郎やTKOのような関西的なコントの作り方に原点回帰する可能性がある。演劇性を持たせたいコンビは頑張らなきゃ!(意訳)

まさか、ブッチぎりで演劇性のあるコンビが来るとはなあって感じです。

個人的な賞レース論として「前大会でブームになった・なりそうなものを芸人たちは察知し研究してくる」というのがあり、つまり前年の大会のテーマと今大会のテーマがリンクするということなんですが

前大会を受け演劇寄りに踏み入ることを芸人たちが選択したとは、って感じです。

今大会で見ても、バンビーノが少し異色でチョコプラが関西コントっぽいだけで後はキャラの面白さ先行というのはあまり無いですよね。それよりもバンビーノとアキナの関西勢がこういったコントを持ってきたというのに若手関西芸人の明るい未来が見えます。今まで発想勝負だった関西勢がしっかりとしたコントを作れるようになってきたということですね。

シソンヌの感想ですけど、僕はこのネタ好きです。ただこれも「コント」か「劇」かって言ったら微妙なところですね。

これぐらいだったらコントって言ってもいいと思うけど・・・。これに関しては「ドラマっぽい」コントってことでいいのでは。3回目の「プロね」が消えゆくとかそういうところ。

チョコプラが最後まで残るもシソンヌの勝利。シソンヌが優勝。

・・・・正直、準決勝で実際にシソンヌの迫力を見てなければ、一般的な声と同じく「なんでシソンヌなんだよ!笑えるところがなかったのに!」って僕も言ってたような気がするんですよ。だってキングオブコントだから当然笑えるものだろうし。

でも、あの会場での空気感を見てしまったので、今回もあの空気感だったんだろうなって思います。

これ、もしかしたら2011のロバートのときもこんな感じだっただろうか。

あとがき

冒頭に「客席レベルでの感覚とテレビを通しての感覚の違い」って書きましたが、今回その「テレビというフィルター」の限界を感じました。僕は小さい頃からテレビっ子だったので基本的にテレビ擁護というかテレビを通したものを好み、それがこじれてこんな長文の感想なんて書いてますけど

もう若手芸人が出る賞レースをテレビで流すの限界なんじゃないかと。

現在のアーティストはCD売上よりもライブでの売上を目標としてる、なんて言いますけど

おそらく現在の芸人もライブでの売り出しを考えて、あわよくばテレビに出れるっていう路線がスタンダードなんだろうと思いますよ。かもめんたるも「舞台にシフトしてる」って言ってたり、今回のシソンヌもそういった括りだし。

ここ2年ぐらいの賞レースの進出者は準決勝のレポを見る限り、ほとんど観客のウケで決まってるんですよね。

なので名前だけはある中堅よりも一発決めた若手芸人が決勝に上がるようになった。

準決勝に行って見て思いましたが、前売りでチケット買ってる人らは「プロ素人」ですよ。素人のプロですよ。

たぶん、年に何十回とライブに通って舞台客慣れしてるんですよね。もうライブでアピールするっていう時代なんですよ。

前に「単独ライブで固定客の中でネタをやってウケたからってテレビでやると大ゴケする」ってのを知った時は、あんまりライブってのもいいもんじゃないなって思ってたんですけど

今回の審査員席にいた芸人って中堅どころなんかはテレビで普通に出てる人ですけど、こと賞レースということに関しては時代遅れの集まりってことになるんです。

賞レースは準決勝の会場にいる目の肥えたプロ素人の笑いの量、そして会場の空気をどれだけ作れるか。

それで勝ち上がってきた人たちのネタが果たしてテレビで伝わるか、ってところだと思うんです。

伝えなきゃいけないんでしょうけど、もうちょっと別物じゃないですか。これ。

それと「コント」と「喜劇」問題ですが、神保町花月の躍進もあるでしょうし

そういった、舞台に携わっていくことで芸人の中での「コント」観というのに変化があって

憶測ですけど、シティーボーイズとかあの頃の感覚に戻ったのでは?という。生まれてないので完全に妄想ですけど。「コント」かと言われれば「コント」だし、「劇」かと言われれば「劇」じゃないですか。あの辺の感覚って。

従来のコント観って90年~かあるいはその前の「ひょうきん族」を子供時代に見ていたか、ですよね。

そのコント観が中堅芸人、ひいては審査員席にいる芸人たちで

決勝にいたのは、舞台客慣れした客が選んだ舞台に順応できた芸人たちってことなのかと。

長々と書いてしまいましたが、シソンヌのじろうは深夜時代の「OV監督」で映像作品への才能を開花。

その番組が今度ビートたけしがメインでゴールデンになります。また出演もあるでしょうから、そこで才能が認められるといいですね。

これで落としたいと思います。


キングオブコント2014準決勝二日目行ってきました。今までは決勝をテレビで見るだけでしたが、あんまりお笑いをライブで見る機会もないので意を決して行きました。

当日券。並ぶ。



…立ち見!


まあ、仕方ないっす。


というわけで準決勝二日目のレポというか感想書きます。もう決勝出てますけど、そのとき思ったことも書きます。

それと勝手に5点満点でウケ度と僕が面白かったなというのを合わせてつけたいと思います。出来るだけウケ度にあわせます。

参考にしてもらえれば。



みなみのしま 能 3

よく声が通っていてハイジを能でやるという設定は好きでした。このクラスが準決勝なのかという指標にも。


セルライトスパ 空気変わる 4

アメリカンドッグさんの存在感。結構ウケてました。


相席スタート セフレ 4

実は相席スタートを見に準決勝行くことを決めました。相変わらず女性心理をうまく描いていて良かったのですが、これ小劇場で見たいです。コントというよりは劇として面白い感じ。


天津 友人が 2

今日のタイミングで清原と友好関係あったらマズイですよ。家に警察来ちゃいます。設定もボケも平凡で客ウケも悪し。


アナクロニスティック 男女交際講座 3

解説の方の声がええ声でした。終盤が残念でしたがまだ養成所に通ってると聞いてすごいなと思いました。人力舎おそるべし。


スパイク 浮気 3

ぼちぼちウケはありましたけど、ボケがちょっと乱雑のような気がしました。


アキナ ボール取れへん 5

序盤はそこそこでしたが、中盤から終盤にかけて大爆発。オチも良かったです。人間の縮図を表してましたね。


モンスターエンジン ラスボス 4

モンエンのガッツリキャラコント好きです。客ウケもあったほうですが、オチが弱め。サスの中でちまちま人生ゲーム


キャベツ確認中 バルーンショー 3

錦織関連でニュースになってたので絡めたところで少しクスリ。母親殺害は蛇足だったのでは。


イブンカ 韓流スターの通訳 2

韓国語喋ってたのは本当に韓国人みたいですね。すごい、芸人やってるのか。


ジグザグジギー 座席 4

ジグザクジギー好きなので期待してましたが、「出欠」をいじったようなネタで面白いことは面白かったんですが、んーこれで決勝はどうかなー?って感じでした。ボードを使うと客が先に予想してしまうので難しいですね。


ザブングル いたずら 2

ちょっと厳しい。


ヒガシ逢ウサカ お父さん 4

とにかくお父さんがふっとばされるネタで話の筋がメインというわけではないんですが、かなりウケてました。個人的には子供も母親に立ち向かって父親と同じ間違いをして「親子だなあ」というオチは好きでした。


ジソンシン プロボーズ 3

そりゃトイレ真っ暗にされて破裂音聞かされたらビックリするよ。


シソンヌ ラーメン屋 5

シソンヌって「シュール」「お笑い好き受けがいい」って印象でテレビに出るとそんなに受けないっていう2軍の帝王的な芸人なのかと思ってたんですけど、このネタを見て正直どういうところが面白かったのかよくわからないんですが、めっちゃ笑いました。

そりゃ他ライブで評価されるわけだ。演技力が高いのでグッと入り込めますね。これは決勝かなと思いましたが、くせえラーメン界隈の人から怒られないかな…。


ニブンノゴ! 表現サークル 2

ニブンノゴってよく聞くけどなんだか若手っぽいネタでした。


ねじ 雑魚キャラ 4

前半はネタフリで後半が回収。後半はかなりウケてました。


GAG少年楽団 彼氏は 4

「ディベート強…」ヤクザ設定はちょっといらなかったように感じました。客ウケは〇。立ち見で見ても尻は◎。


和牛 おじいちゃん 3

初見なので将棋盤からメリケンサック出てきたのは笑いましたが、全体的にウケはそこそこでした。なんでも去年も準決勝でやったネタだとか。あとおじいちゃんだから全体的に声とかがこもり気味でしたね。


アルコ&ピース 誘拐 4

あ、坊主だ。ファンが多いからかまあまあ受けてました。初見だったらオチでおーとなるかも。なりました。


バンビーノ ダンスフィットソン族 5

新言語系ってかなり苦手なんですが(つまらないから)、今日1番笑いました。未だに耳に残ってますからね。ダンソン…

なんだか獲物ごとに捕り方があって、それぞれ試行錯誤してる様を見ると文化ってこうやって始まるんだなって思いますよね。


わらふぢなるお サポートセンター 3

ボケの50%ぐらいはウケてました。


日本エレキテル連合 帰郷 3

今にも「アリーナー!」って言いそうな浜崎あゆみ感。いま話題のコンビでしたが、下ネタだったのでちょっと微妙でしたね。


ツィンテル 天空の城ルミネ 4

発光石が蓄光で!?お笑いファン向けのネタ。場所や用語ってよりかはラピュタのパロじゃ評価外ですよね(笑)


ニューヨーク 駅前ダンス 4

ニューヨークって遊び人みたいなのがいるところでしょ?(終電近くに家に泊まる企画)まさしく発想がそんな感じだと思いました。確かにあの演出されたら普通は怒るってのはわかるんですが、その怒ってるところで少し勢いが止まってしまったようにも思いました。そのあとのフリだから仕方ないんだけど。まあでもウケもあったしネタも面白かったので4。


藤崎マーケット 銀行強盗の副音声 2

出オチというか副音声やってるというのが続くだけなので、客席もシーンでした。


ザ・ギース SMクラブ 3

エスかエムか言われればエコ。ムチで叩いてるときに畳み掛けててそこはウケてましたが、あとはまばら。っていうかなんだこのネタ(笑)


しずる 握手 3

握手したら何でも許してくれる。ここ数年のしずるは好きなのでそこそこ楽しめましたが、やはりネタ自体はそんなに爆発せず。


インポッシブル ムテキマン 4

4ですが個人的には3。「第一話ムテキマン死す!」というのがそこまで意外でもなかったのであまり入りこめず。ただDボタンのくだりは面白かったです。客ウケは一発目ですごかったんですが、徐々に尻すぼみになっていったという感じ。


グランジ 寿司屋 3

ファンが多いと思うので笑いの量は多かったのですが、これもボードに書いてあるので板前さんが発表する下りで笑いが取れないのが残念。ただただ水を吹きかけるのが面白い。


天竺鼠 ヤンキー 4

ライブに行かない僕でも知ってるネタなので、観客や審査員はもっと見てるネタなのかもしれません。と言っても5にしたいぐらい盛り上がってましたし面白かったので普通に決勝に行くもんだと思いました。


ザ・プラン9 暗殺 2

ピンならちゃんとやるのにね。


チョコレートプラネット クイックオープン 4

4ですけど5に近い。オチはあれでいいのか?分がマイナス。自分でやればいいのになんでもサービスになってしまう中でモノを開けることに特化したクイックオープン。値段設定が馬鹿高いのに何の疑いも持たないという世界観が〇。最後のほうの「時代ですかねー」はキラーワード。かなり笑いました。


ロッチ カミングアウト 3

今日日、オナベなんて言わないっすよ。


インスタントジョンソン 2

お疲れちゃーん。前日のエレキコミックよりかはトリが甘いっ。


そして決勝発表。


決勝に行くんじゃないかなーと思って行かなかったのは天竺鼠とジグザクジギーだけで後はウケ通りでした。

アキナとバンビーノあげたのはすごいと思います。面白かったですが無名なので落ちると思ってました。


「テレビを通して見えるお笑い」というのが好きで賞レースも毎年その観点から考えているんですが、舞台で見ると直に伝わってきますね。これがテレビに輸入されたときにどう見えるか。決勝ではほとんどの組が準決勝と同じネタをすると思うので、どう変わって見えるかというのも今大会を見る上でのテーマとしたいと思います。




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