■ガンの治療と健康保険制度
いきなりですが、ガンの三大治療法というのをご存知ですか?
その3つとは「外科的手術」「放射線療法」「化学療法(抗がん剤治療)」です。一昔前はガンの治療というと外科的手術が一般的でしたが、近年では切らずに治すガン治療も増えてきていますね。
ただ留意すべきは健康保険が適応されるか否か。というのは、抗がん剤治療を行ったとし、医療費が非常にかかったとしても、健康保険が適応されるなら高額療養費制度(※過去の記事へのリンクあり) の対象となり、毎月の治療費の実質負担は10万円前後で収まります。
しかし、日本で未承認の抗がん剤での治療となった場合は、保険適応ができず、全額自己負担となります。このように、健康保険が使えず全額自己負担になる治療を「自由診療」と言います。もちろん「自由診療」の治療費は高額療養費の対象になりませんので、還付等もありません。
さらに言うなら、日本では原則的に「混合診療」は認められていません。「混合診療」というのは、健康保険が使える治療と健康保険が使えない「自由診療」の治療を一緒に受けることです。
つまり、「混合診療」が認められていないため、上記のような「自由診療」を受ければ、本来健康保険が使える治療も健康保険が使えなくなり、全額自己負担になるということです。(先進医療等は除く。)
ガンの治療にはお金がかかると言われる一因は、この辺りにもあるようですね。