コウノトリ病院の指示通り、7周目経過した時点でバックアップ病院へ。

 

この頃、始めて胃がムカムカし、気持ち悪いという所謂「悪阻」の症状が始まった。

食べることが大好きなのに、昼ご飯、夕ご飯を食べると吐く。

唯一食べることができたのは朝食だけだった。

仕方がないので、午後以降は野菜ジュースやポカリスエットなどをチビチビ飲んでいた。

それでも体重は一向に落ちなかったのは不思議だ。

 

病院では心拍確認をし、子宮内にいる小さな塊のエコー写真をいただいた。

胎芽は1つだった。

心拍数も大きさも問題ないと、医師からアドバイスをいただいた。

ピコピコ動いている丸が心拍なのかと質問したところ、それは母体と胎芽を結ぶ管とのことだった。

 

会ったこともない人の卵子と夫の精子の合作が、自らの腹の中で生命を育んでいる。

まだ7週間だか、最早他人とは思えない小さな生き物だった。

 

じっとエコー写真を見つめた。

 

 

 

台湾のコウノトリ病院で移植し、2週間経過。

指示通りバックアップ病院へ通院し、血液検査をした。

移植後、処方された薬と注射をずっと継続。

(1日4回なので、しばしば服用を忘れてまとめて飲んでいたのは内緒笑い泣き

 

検査結果は、なんとhCG1400越え。

医師からは

「何個移植しましたか?」と聞かれ、

「1個です」

と回答。

もしかして分裂し、一卵性双生児になったのだろうか。

今まで自己卵ではhGC100も届かなかったのに、数値が高ければそれはそれで不安になるのは我儘か。

 

数値の高さに驚いたものの、無事着床したことに安堵した。

内膜の厚さが8-9mmだったのにも関わらず、それでも着床したのはやはり若い卵のおかげだと思った。

大量の注射器をバックアップ病院で処理いただいたのも助かった。

燃えないゴミでも処理できないので、ご厚意が有り難かった。

 

 

 

 

先日のNHKあさイチ「急増!卵子提供」特集を録画で見た。

 

台湾の院長が

「子供のいない家庭は、温かみが半分」

と述べ、それに対してのスタジオと視聴者の反発が大きかった。

子供がいない夫婦は一人前ではない、不幸だ、と言っているようなものだ。

 

「子供がいなくても、私たち夫婦は幸せです」

と視聴者からは反論メールが押し寄せ

また司会者のいのっちは

「(台湾の卵子提供治療は)ビジネスのにおいがする」

とまで言って、明らかに嫌悪感を表明していた。

スタジオでは卵子提供に賛同する人は見られず、子供の立場を考えない身勝手な金儲けビジネス的な結論となり、残念な雰囲気で終わった。

 

費用は200万円と紹介されていたが、このブログでも書いているように200万円では収まっていない。

飛行機代、宿泊費、その他もろもろ入れると大きくオーバーする。

 

それでも何故、台湾での卵子提供を選ぶ人が増えているのか。

多分、台湾と日本のハーフを希望している夫婦は少ないと思う。

できれば自分たち夫婦、親戚、自分と同じ日本人の遺伝子を持つ子供を望む夫婦が多いだろう。

台湾を選ぶのは、同じアジア人だからという理由で選択した人が多いのではないかと思う。

少なくても私はそうだ。

白人とのハーフは手足が長くテレビでももて囃されているが、明らかに実子ではないのが一目瞭然だ。

普通の家庭として馴染むように、余計な関心を買わないために台湾を選択したのだと考える。

 

KLCにいくと、毎日600人700人の患者が毎日押し寄せている。

若い人は少なく、中年と呼ばれる女性が大半だ。

みなさん、相当の時間とお金を費やしている。

麻酔なしの採卵注射の激痛に耐え、なるべく質の良い卵子に出会える確率を信じ、頑張っている。

でもその努力はどのくらい実っているのか。

 

何度も失敗した結果、最終的に藁にもすがる思いで選んだ選択であることを知ってほしいとも思った。

しかし、それは身勝手な考えなのかもしれない。

 

台湾への海外送金は、頭の痛い手続きだ。

日本にとって台湾は「国」ではなく「地域」なので、都市銀行でも日本円建てでしか送金できない。台湾ドルの送金が出来ないのだ。

 

追加の薬を購入するために、6,000台湾ドルをコウノトリ病院へ送金することになった、

 

※為替レート:1台湾ドル=3.69円

 

6,000台湾ドル×3.69=22,140円

送金手数料 5,500円

コルレス先支払手数料 2,500円

 

合計:30,140円

 

日本でも同じ薬は買えると思うのだが、バックアップ病院から具体的な見積書を出してもらえなかったこと、また製薬会社によって微妙に成分が違っても困るので、コウノトリへ依頼した。

 

ちなみに台湾滞在時に、

「今日支払えば10,000ドルで薬を日本へ送付しますよ」

と言われた。

着床しなければ不要の薬となり、気分的にもいらない薬に囲まれるのは辛いので、その時は支払いを断った。

10,000台湾ドルだと、36,900円だ。

今回の海外送金が合計30,140円なので、どちらにしても近い料金になるようにしているのだろう。

 

 

 

台湾で卵子提供を受けたとして、台湾の病院だけで完結できない。

検査をしてくれる日本のバックアップ病院の存在は不可欠だ。

 

全ての不妊治療病院が、卵子提供医療のバックアップをしてくれる訳ではない。

掲示板を見ると、相談をした途端医師が怒り出したり、バックアップに対し強い拒否反応を示し断られた例が散見された滝汗

コウノトリからは具体的なバックアップ病院は紹介されなかった。

断られるのを念頭にインターネットで情報を収集し、新規の病院を5−6軒ほどリストアップして電話でドンドン予約を入れた。

 

振り返れば、子宮鏡検査、卵管造影検査ができる病院を探すのにも10軒くらいコンタクトをとり探した。

病院ホームページに「子宮鏡検査対応」と書いてあっても、実際予約すると断られたこともあった笑い泣き

卵管造影検査は、特に大変だった。

「KLCで顕微授精をしているのに、この検査はいらないでしょう」

と医師に言われ、意味不明とばかりに断られたこともあった。

卵子提供を受けるためにコウノトリから義務付けられている、などと話しても、もっと理解不能な行為として扱われると思ったので、曖昧な笑みを浮かべ、それでもやりたいのです、と相談したりした。

 

こうした経験から、卵子提供バックアップに理解のある病院を探すのは更に難しいことは想像できた。

就職活動営業活動のように、断られて当たり前、いちいち傷ついていられないと割り切り探した。真顔

100社エントリーシートを送って、内定ゼロの20代の学生さんも頑張っている。

私は40代、10病院くらいでダメージを受けている場合ではない、と励ました。

 

受付の人に言っても判断するのは医師なので、まずは相談という形で予約し、医師と直接話して具体的に相談した。

 

・台湾での卵子提供用検査である事

・具体的な情報(コウノトリで診察した日、予定表、資料などを公開)

・台湾のコウノトリから指示が来るので、それに沿って移植後に検査をお願いしたい事

 

などを正直に相談した。

 

「今までもそういう患者さんを受け入れたことがありますので、大丈夫ですよ」

 

と医師から温かい言葉をいただき、幸いあまり苦労する事なくバックアップ病院を見つけることができた。笑い泣き

都内にあるものの通院に1時間以上かかるが、そんなことを思うだけで贅沢だと言うことはわかっている。片道3時間かけてバックアップ病院に通っているブロガーさんを見ると、1時間で済んでいることは非常に有難いのだと思う。

 

ちなみにずっとお世話になったKLCはお金も相当支払ったし、これまでの経過も全て把握しているが、とても卵子提供のバックアップをしてくれるほどの余裕があるとは思えなかったので確認もしなかった。

 

全く知らない街で検査を受けたり、移植のために外国に行ったり、兎に角移動距離が長い。

40代の体には結構厳しいものがあったが、ここで「面倒臭い疲れた」と言って止めたら物事が進まないので、期間限定だと自分に言い聞かせ乗り切った。

 

例えてみると、添乗員付きのツアー旅行ではなく、ひとり旅の自由旅行なのだ。

シャワーのお湯が出なくても、転んでも、笑顔で助けてくれる添乗員はいない。

トラブルや質問があれば、何とか自分でメールし解決に向けて穏便に動かなけれいけない。

ここでブチ切れても、何もメリットはない。

日本にはない医療を求め、海外の病院と契約したのは私たちだ。

言葉の壁を乗り越えるべく、こちらも努力をした。

 

 

 

少し前に戻って、顕微授精の結果などについて書きたいと思います。

ドナーが決まり、いよいよ顕微授精の段階に移りました。

 

20個の成熟卵は冷凍されており、解凍。無事全部この時点では生きてました。

 

無事受精し、翌日まで正常分割していたのは17個。

 

5日目・6日目胚盤胞までに至ったのは、7個でした。

 5日目胚盤胞 2個

 6日目胚盤胞 5個

 

20個から7個なので、35%の生存率でした。

KLCでは

「残念ながら分割が止まりました」

と培養士さんにしばしば言われていたので、胚盤胞まで至らなかった自己卵の結果と比べると、20代の卵の生命力を痛感しました。

 

写真で、Day1-6まで全て送ってもらったので成長の過程を見ることが出来ました。

 

先生に「高齢出産での多児妊娠はリスクが大きいので、まず第1回目は1個移植してみてはどうでしょうか」とのアドバイスされ、1個移植となりました。

 

昔は、コウノトリ病院でも昔は2個3個移植することもあったとの事でした。

 

日本でも、2個ずつ移植するところと、KLCのように1個移植するところと、病院によって移植数は異なります。

 

 

 

たった数日の台湾滞在なのでボストンバックで十分な荷物だったが、掲示板やブログを読むと、

帰国の際、病院より大量の薬と注射器を渡される

と書いてあったので、スーツケースにした。

 

実際、ガラスの瓶に入っている薬など大量に受け取ったので、頑丈なスーツケースにして正解だった

 

何十本も注射器が皮やビニールのカバンに無造作に入っていたら、おそらく割れるだろう。滝汗

「治療用の注射器ですよ」という病院からの英文レターも持参していたが、空港の検査官に色々聞かれたらどうしようと挙動不審になったのは否めない。

 

 

また持参して良かったものは、タブレット・本・携帯などだ。

単身で台湾に来ているので、話す人もいない。

仕事や家事から解放されたのはいいが、完全に一人なので時間を持て余してしまう。

趣味道具(編み物など)や、資格の教材など持参してもいいかもしれない。

 

本当は色々歩いて観光したかったが、6月の台湾はとにかく暑く、ここでいつも通りガンガン観光をしたら熱中症や脱水症状なるかもしれないと思った。

体力を温存して移植の支障にならないように、水を毎日2リットル飲んでベストの体調を心掛けた。

 

3日間の滞在で本は5冊読み、移植を受けた日もベッドで横になっている時間が長く、寝ながら読書で時間をつぶした。

携帯、タブレットを持っていると、結局「胚盤胞」「台湾」「移植」ばかり検索してしまう。

ここまで来て余計な情報で一喜一憂したくないので、心を落ち着かせるためにも本で別世界にトリップしたのが精神的にも良かったと思う。

 

移植後、暫くベッドで安静。

その後、着替え、服用する薬の受け取り、薬の説明、清算などを済ました。

 

支払額:50,000台湾ドル(追加の薬代含まず)

 

 

毎日4回の服用と2日に1回の注射。

注射のやり方を、タブレットで中国語版のビデオをみて説明を受けた。

その場では何となく分かったような気がしたが、日本の注射(2本使用)とは全く異なり、台湾は1本で済ませる方法だった。

今までの注射のやり方が通じないので、

「太い注射器と細い注射器2種類揃ってない滝汗

帰国後、とても慌てた。

 

ビデオを送ってもらったが、中国語版。

イラストと漢字を見て想像するしかなく、しばらく注射が出来ないというトラブルになった。

筋肉注射には長い不妊治療ゆえ慣れているのだが、所詮医療は素人。

私は医師でも看護師でもないのだ。チーン

 

台湾は遠いので、医療用品などを送ってもらうのも日時がかかる。

メールで再説明を受け、別のビデオも送ってもらった(無声音)。

また日本のバックアップ病院で代替を揃えて、なんとか凌いだ。

 

「筋肉注射ね、あれ知っているニヤニヤ

などと雰囲気で流さず、しっかり理解しないと困るのは自分だと反省した。

日本で自己注射したことがないと、それはそれで大変だと思う。

 

仕事もあるので、清算後そのまま空港へ。

おなかに力を入れてはダメと言われながらも、結局誰も同伴者がいないので大きいスーツケースを自ら引きながら、新幹線と電車を乗り継ぎ、松山空港へ。

注射器も薬も税関で問われることなく、無事同日夜羽田空港に到着した。

 

そして翌日から職場に戻った。

先生が入室、動きがあわただしくなる。

掲示板によると「先生がスーツで施術した」とあったので、今回の服装をチラッと見たところ普通の白衣だった。

 

移植中、通訳がずっと横に立ち先生の言葉を逐語訳してくれた。

一生懸命状況を報告してくれたので、安心した。

 

今回は、5日目胚盤胞を1つ移植した。

 

明るい室内の下、全員に見られている中で移植は完了。

日本の病院、例えばKLCなどは真っ暗なのにずいぶん違う。

感覚的に5-10分くらいだろうか。

 

心配していた内膜は、8.8ミリまで厚くなっていた。

施術後、先生が私の目を見て優しい言葉をかけてくれた。

忙しい病院ばかり通院していたせいか、驚きと共に人情を感じた。

 

その後看護師がベッドを押し、安静室に移動した。

おなかに力を入れないように言われ、しばらく横になっていた。多分1-2時間くらい。

持ち歩いていた文庫本は、遂に読み終えてしまった。

 

生理20日目が移植日となった。

 

前乗りして生理18日目から台湾に来たので、

「台湾でも内膜の厚さと血液チェックしますか?」

と質問したが、コウノトリよりその必要はありませんとの回答が来た。

バックアップ病院での検査結果が全て、今後変更はないということだ。

 

指定日時に、コウノトリ病院へ。

3か月ぶりの訪問となった

この病院は、絵画・彫刻など芸術品で溢れている。入り口は特に美術館のようで、ソフトバンクのペッパー君が鎮座し中国語で案内している。

久しぶりに会う日本語通訳スタッフの皆さんにお土産を差し入れし、当日の流れを確認した。

 

採血、今回移植する胚盤胞のデータ確認、着替え。

結構待機時間が長く、その間文庫本を読んでいた。暇だった真顔

 

いよいよ移植という段階になり、治療室に入った。

看護師さん、日本語通訳スタッフなど、多分8-10人くらいいた。

白衣と帽子をかぶっているのが、看護師または培養士らしい。

 

日本の病院とは異なり、蛍光灯が煌々光っている。

皆さんの動きが全部見えた。

赤・黄色・緑が飛び散る色とりどりの天井画をベッドから眺めながら、先生の登場を待った。