1年に1回、台湾のコウノトリ病院より

「保管している受精卵どうしますか?」

という確認メールが届く。

 

元気な受精卵なので、移植した場合出産できる可能性が高い。

しかし母体は、元気といえば元気だが日々忙殺され、なんといっても40代だ。

50代で出産した野田聖子氏を思い出すが、パワーに溢れた国会議員と比較するのもおこがましい。

 

「きょうだいがいたら、こどもも嬉しいだろうな」

「受精卵を廃棄したら可哀想だ」

という思いもありながら

「いつまで現役で働けるか分からないのに、2人分大学費用はあるの?」

「こども一人でよろよろ育児しているのに、もう一人抱っこひもできるの?」

という心の声が聞こえる。

 

こどもを生みたい、母親になりたいという確たる強いパワーが無ければ、卵胞チェックのために4-5時間病院で待つことは出来ないし、台湾に渡る事も出来ない。

不妊治療は強い気持ちが原動力になる。

その気持ちがすっかり無くなった今年、夫婦で話し合い受精卵の保管を中止することにした。

 

なんというか現役野球選手が、体力の衰えを理由に現役引退する感じに似ているように思う。

数年前の自分だったら、意欲に満ちていたし、自分から勝負をおりることなど考えていなかった。

それでも、何かが切れ、体内時計が

「あと1年、あのプロセスを繰り返すのは厳しいよ」

と自らに宣告し、ポンポンと自分の肩を叩いたのだと思う。

 

 

40代で親になり2年、あっという間だった。

生まれた、ミルクを飲んだ、ハイハイした、立った、歩いたなど、日々こどもは目覚ましく成長していく。

その成長譚に当事者として立ち会うことは楽しくもあり、もちろん40代の体には響き疲れさせる。

 

まだたった2年の子育てだが、本当に有り難く感じる。

親になる事は、私たち夫婦だけでは出来ない経験だった。

 

高齢出産なので、一般的な母親とは年齢が違う。

見ず知らずの人に奇異な目で見られたり、不躾な質問を受けたりするかもしれない(既に経験済み)。

周囲に余計な詮索をされないようにうまく立ち回る必要があるだろう。

自分とこどもの幸せが不用意に傷つかないように、しっかり見極めていこうと思う。

 

色々面倒臭いこともあるが、こどもとの日々は楽しい。

人間の成長の過程を見せてくれる、こどもの存在。

食べる、寝る、遊ぶなど全ての行動に介助がいる。

信じられないほど面倒臭い。外注したらいくら請求されるのだろう。

自分の時間を圧倒的に奪っていくこどもの生命力。

 

こどもに自分の人生を重ねているのか、または自分が出来なかった人生を託しているのか。

こどもの笑顔に癒され、夢を見させてもらっている。

遅いスタートではあったが、親になれたことを感謝している。

 

 

 

新型コロナウィルスのニュースばかりダラダラ見る日々が続き、気がつけばこれが2020年初ブログとなります。

花見の季節から梅雨の季節まで、巣ごもり生活という名の自粛、軟禁生活でした。

年末、お坊さんが筆で一気に書き上げる今年の漢字は、「家」「密」「禍」あたりでしょうか。

 

こどもは2歳になり、毎日元気一杯に過ごしています。

今まで公園に行くことが日課だったのに、感染防止の為遊具使用が禁止になり、テープでグルグルにまかれたブランコや滑り台を見て

「なんで出来ないの?」

とばかりに駄々をこね泣き叫ぶので、すっかり公園には行かなくなりました。

 

自粛生活中は動画頼りになりました。

こどもちゃれんじがお気に入りで、毎日飽きもせずCDを見続けた結果、しまじろう信者になってしまったのが少し恐怖でもあります。

キディちゃんの方が可愛いような気がするのですが、全く見向きをしません。

頭の柔らかい時期に、毎日同じ動画を見せて良かったのか気になるところです。

 

今までは図書館で絵本を借りて読み聞かせをしていたのですが、自粛期間中は図書館も閉まりました。

本を借りられなくなったので、代替として電子書籍を使う事にし、「PIBO」という絵本のアプリの購読契約しました。

0歳から12歳まで年齢別に分かれた絵本を読むことが出来ます。

のんたんなどの有名な絵本はありませんが、絵も綺麗で話も楽しく、こどもは十分楽しんでいます。

音声がついているので、面倒くさい時は音声をONにすればタブレットが読んでくれるので、これはとても楽です。

絵本は読み放題といっても数は限られているので、何度も同じ話を読むことになります。

こどもは同じストーリーを読むことが全く苦ではないので、同じ絵本を見ても「知ってる」と嬉しそうです。

 

疲れた時は、こどもにタブレットを渡し音声ONにしてセルフ読み聞かせをさせて私自身は休憩していたところ、いつの間にかこどもが指でスワイプしページをめくるようになり、絵本よりもタブレットに興味を持ち始めました。

ページを高速でめくりはじめ、更にはラインなど他のアプリを勝手にクリックして立ち上げたので、結局タブレット任せには出来ず、休憩もままならずこどもの傍で監視しています。

自粛生活中、私自身は何もオンライン化しませんでしたが、こどものインターネットデビューにはなりました。

 

 

一人で街を歩いている時は、誰にも声をかけられず、誰に遠慮することもなくサクサクと行動できる。

誰も見ていないので、気合を入れた格好や化粧をする必要もないので至極楽だ。

 

赤ちゃんを連れて歩くと全く知らない人々(主に中高年の女性)に声をかけられる率が高くなる。

透明人間から人間に戻る感じだ。

 

「何才ですか?」

「女の子ですか、男の子ですか?」

「席変わりましょうか?」

「今日は天気が良いからお散歩日和ですね!」

全然知らない人が突然話しかけてくる機会がぐっと増えた。

配慮して声をかけてくれる人、思ったことを遠慮なく全て口に出す人、リップサービスをしてくれる人などそれぞれだ。

 

先日エレベーターを待っている時に、

「あら、おばあちゃんとお出かけなのね」

と同じエレベーターを待っていた推定80歳の高齢女性に、笑顔で言われた。

 

おばあちゃんからおばあちゃんと呼ばれたことはショックだったが、彼女の常識では40代の私が母親であることは想像できなかったのだと思った。

否定するのも面倒なので、聞こえないふりをして一緒にエレベーターに乗った。

 

先入観や思い込みで言うと、それが正しくないときに微妙な空気になる。

二度と会うこともない人だからいちいち訂正したり、傷ついているのもばかげている。

「おばあちゃんと孫」という風に見られることは、これからも起こるだろう。

無理な若作りをするのも足掻きだが、42歳でもウェディングドレスを着こなした氷川きよしの美しさを横目で見ながら、劣化を食い止める化粧をしていこうと思う。

ヒアルロン酸か、ほうれい線糸リフトか、顔を覆うマスクか。

 

 

磯野貴理子さん(55歳)が、先日離婚したとニュースで聞いた。

24歳年下の夫から「自分の子供が欲しい」と言われ、身を引いたという。

不妊治療経験者としては、その辛さは痛いほどに分かる。

私だけでなく、多くの不妊治療をしている女性も同様だとおもう。

 

55歳で母になるのは、心身ともに負担が大きい。

子供が20歳の時に、母親は75歳だ。

 

でも、卵子提供という方法を使えば可能性はある。

坂上みきさんは53歳で出産した。

代理出産もある。

丸岡いずみさんは、ロシアで代理出産を依頼し母親になった。

 

人生にはライフステージがあり、それに沿っていくのが自然なんだろう。

タイムマシーンは無いので、20代に戻って出産することはできない。

できちゃった結婚と違い、多額の費用が掛かる。

 

しかし、消化できない思いや願いはどうすれば良いのだろうか。

日本で(原則)認められていないこうした治療行為は、禁じ手として非難されるかもしれない

余計な波風を立てず、真実を告げず黙っていればいいのかもしれない

現実を受け入れて、子供のいない人生を歩んでいけばいいのかもしれない

 

それぞれの選択。

 

子供のおもちゃ、食器、お菓子などを探すと、店には必ずアンパンマングッズが鎮座している。

おもちゃは、ほぼアンパンマンの独壇場だ。

パン屋さんに行くと、職人が作った手作りの微妙な似顔絵つき「アンパンマンのパン」まで売っている。

子供がいない時は気がつかなったが、アンパンマンパワーに驚く。

そんなに現代の子供たちがアンパンマンが好きだったとは。

 

アンパンマンの食器でアンパンマンのパンを食べ、その後はアンパンマンの積み木で遊ぶ。

アンパンマンの紙おむつを交換後、アンパンマンのテレビを見る。

意図せずこうした環境になったが、囲まれすぎて怖い。

そして、しまじろうにもがっちり囲まれてしまった。

 

不思議なもので、アンパンマンのキャラクターがついていると「子供向けに開発」「安全」と連想するようになった。

確かにアンパンマンは、困っている人に自分の顔を差し出すほど正義の男だから、子供たちを絶対守るだろう。

決して買わされているのではなく、アンパンマンの安全イメージで自ら買っている。

随分そろえたもののアンパンマン世代でないので、沢山いるキャラクターが分からないままだ。

 

以前はドラえもんが多かったような印象があるのだが、今はほぼ見かけない。

ライセンス契約が高くて、製造を止めてしまっているのだろうか。

ドラえもんのキャラクターは、脇役含めて全部わかる。

昭和の母としては、令和を生きる我が子にドラえもんグッズも与えたい。

 

不妊治療中に始めたこのブログ。

タイトル、カテゴリー、公式ジャンル全て「不妊治療」を中心に書いてきましたが、

出産して1年経ったので現状に合わせて各々変更しました。

皆さんのブログを拝見すると、妊娠した時点でカテゴリー変更したり、新しいブログを立ち上げたりしていました。

遅すぎました。。。アセアセ

 

 

先日、30代の父親が0歳女児を連れて1か月ベビーカー通勤したニュースを読みました。

そのブログを読むと、通勤電車は東横線と東京メトロで、所要時間は40分から1時間くらいとの事。

6時台の電車を中心に乗っていたそうです。

東京でベビーカー通勤を1か月、0歳児同伴。これは難易度最高の至難の業です。

 

赤ちゃんは突然愚図り、泣き出します。

親が言ってもまだ理解できないし、我慢も自制もできない段階。

そしていつでもどこでもおしっこウンチをし、またそれが相当匂います。

 

想像するに、お腹を下し激痛を抱えながら通勤電車に乗るような感じでしょうか。

電車は次の駅に到着するまで開かない密室です。

突然刺すような痛みにダラダラ汗をかきながら、やり過ごす時間。

いつ状況が変わるか分からない密室の恐怖です。

 

会社がもっと柔軟に対応し、出勤を10時か11時にするべきだ

3歳まで育児休暇を夫婦共々取るべきだ

通勤電車に乗るなんて子供が危ない

ベビーシッター雇えばいい

もっと保育園を行政が作るべきだ

いろんな意見があると思います。

 

ただここで会社を辞めてしまったら、いずれ再就職活動という高い壁が待っています。

数年後、同じ条件の会社に入社できる保証はありません。

子供の学費、老後生活の積み立て金、各家庭考えなければならない事情があります。

お金は必要ですし、仕事はそんなに簡単に見つかりません。

 

賛否両論あるなかで、この男性は1か月自らベビーカーを押して子供を保育園に預けながら通勤しました。

たらればの理想論を述べているだけでなく、夫婦が必死に生活を守るために行動に移して頑張っている、

それは誰にでも出来る事ではありません。

このご家族が疲れ切らない前に、早く近所の保育園に空きが出ることを祈るばかりです。

 

 

妊娠中は10キロ以内の体重増加だったので、それほどお腹が目立たなかったらしい。

 

出産後、ベビーカーで散歩していると

「いつの間に産んだの!?」

と、近所の50-60代以上の女性に何人か声をかけられた。

ほうれい線があるアナタが産んだの?!それとも養子??

と聞きたいけれど他人だからぐっと我慢している驚愕の表情だ。

 

他にも「お母さんですか?」と聞かれたことがあった。

一時的に預かっている親戚の伯母か、母親か、おばあさんかで迷ったのだろう。

 

「そうなんです、超高齢出産なのですよ~ 最近は芸能人も40代で生んでいる人も多いですよね~」

芸能人ネタを挟み、今は超高齢出産も結構あるんですよ、なんだか普通になってきたのかも~?などとアピールする。

全く普通ではなく、自然の摂理に沿っていないが。

 

マイノリティーは辛い。

でも一旦オープンにし、分かりやすい説明を添えると、周囲に馴染んでいく。

毎回毎回不妊治療だの、どこで出産したかだの聞いてこない。

 

不妊治療や卵子提供などは説明したくないので

「ほら、試験管ベビーですよ」

というと、ご高齢の方も聞いたことがあるこのフレーズに何となく納得してくれる。

 

相当年取ったお母さん、というカテゴリーで落ち着けばそれで良い。

 

 

 

子供は、とにかく良く食べる。

ハードルの高そうな納豆も大丈夫だ。

口から糸を出しながら、ひきわり納豆をシュールに食べている。

 

フォークとスプーンもぎこちないが使えるようになった。

大好きなバナナは、自らフォークを持ち口にせっせと運んでいる。

 

ところが最近になって、食べるものと食べないもの、食べたことがあるものはOKだが食べたことが無いものはNGという選択するようになった。

始めて見るものに対し怪訝そうな顔をし、口から引っ張り出し観察するので、

「美味しい、美味しい」

と励ますと、なんとなく乗せられて食べている。

 

半年前は地蔵のようにただ哺乳瓶を抱えて寝ころんでいたのに、今はベビーチェアに座り舌鼓を打っている。

もっと!もっと!と手をぶんぶん振っている。

まだ言葉は話せないが、食べ物を強く要求しているのが分かる腕振りだ。

表情・顔の圧もすごい。

うどん!ごはん!パン!

もっとパン!!

その小さな胃の中に、限界まで溜め込みたいらしい。

 

毎日ごはんをパクパク食べ続けた結果、ぐんぐん成長している。

成長曲線の上の方をずっと推移していて、体重は先日曲線を越えた。

つまり太りすぎた。

 

街では、知らないおばあさんに

「ぷくぷくした、良い足ね~」

と言われ、突然なでなでと触られる事もある。

それを嫌がるお母さんも多いと思うが、私はよほどのことが無い限り笑ってみている。

おばあさんたちは孫に触れているようで、ニコニコ嬉しそうにしているからだ。

もちろん名前も知らない赤の他人だが。。

 

これも若いドナーさんの卵子がもつ生命力のお陰だと感謝している。

 

子供の予防注射は通常のものより一回り以上小さいが、やはり痛いらしい。

検診ではお医者さんに喉を見られるあたりで異変を感じて愚図りだし、注射を打たれた瞬間に大泣きをする。

大人の声よりも大きい声で、ウァーウォーと病院に響き渡れ!とばかりに泣き叫ぶ。

小さい肺活量なのに信じられないくらいの声量だ。

そして終わったと理解すると泣き止む。省エネだ。

 

「きっと情緒豊かなのですね」

お医者さんが笑顔でフォローしてくださった。

 

感情むき出しにウワーッと暴れまくっているだけなのに、情緒豊かとは。

保護者が恥ずかしくならないように配慮いただき、恐れ入る。

驚くほどまずい料理を、「独特の味ですね、日本ではあまり見かけないエキゾチックな料理ですね」と言うような感じだ。

物は言いよう、素晴らしい脚色。