一人で街を歩いている時は、誰にも声をかけられず、誰に遠慮することもなくサクサクと行動できる。
誰も見ていないので、気合を入れた格好や化粧をする必要もないので至極楽だ。
赤ちゃんを連れて歩くと全く知らない人々(主に中高年の女性)に声をかけられる率が高くなる。
透明人間から人間に戻る感じだ。
「何才ですか?」
「女の子ですか、男の子ですか?」
「席変わりましょうか?」
「今日は天気が良いからお散歩日和ですね!」
全然知らない人が突然話しかけてくる機会がぐっと増えた。
配慮して声をかけてくれる人、思ったことを遠慮なく全て口に出す人、リップサービスをしてくれる人などそれぞれだ。
先日エレベーターを待っている時に、
「あら、おばあちゃんとお出かけなのね」
と同じエレベーターを待っていた推定80歳の高齢女性に、笑顔で言われた。
おばあちゃんからおばあちゃんと呼ばれたことはショックだったが、彼女の常識では40代の私が母親であることは想像できなかったのだと思った。
否定するのも面倒なので、聞こえないふりをして一緒にエレベーターに乗った。
先入観や思い込みで言うと、それが正しくないときに微妙な空気になる。
二度と会うこともない人だからいちいち訂正したり、傷ついているのもばかげている。
「おばあちゃんと孫」という風に見られることは、これからも起こるだろう。
無理な若作りをするのも足掻きだが、42歳でもウェディングドレスを着こなした氷川きよしの美しさを横目で見ながら、劣化を食い止める化粧をしていこうと思う。
ヒアルロン酸か、ほうれい線糸リフトか、顔を覆うマスクか。