『斜陽』太宰治を読了。感想。
『斜陽』を購入。実は初太宰。読んだことがない(学校の教科書は除く)避けてきたというわけでもないのだけれど…十代二十代三十代四十代~各代で(初めて)読む太宰。其々の年代で異なった”太宰”が見えてくるのだろうか。読了。名作。最後の貴婦人である「お母さま」の死。貴族の没落。女主人公の恋と自立。反骨精神。古い時代に対する革命。題名「斜陽」は、”明るくなれば終わる時”という暗喩や対照的修辞法(説)。(チェーホフを愛読していたとのこと)詩(情)がひそんでいそうな小説を書く作家、というのが太宰に抱いていた印象。上質な詩(的要素)が混血している小説は芸術品になる。(古い考えかもしれないけれど詩的な情緒に理解ある読者ならわかってくれる?)おわり