朝鮮半島 『統一図』

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12408220647.html

 

 

前回まで、アメリカと日本と韓国の「戦後史」を見てきました。

 

‐韓国に進出した日本の独占企業の話 最終回(日米独占資本の「相違」と平和国家の欺瞞)‐

 

こちらのシリーズは、主に「経済中心」で、米日韓それぞれの立場と役割について、参考図書をもとにお話させて頂きました。

 

さて、今回は朝鮮半島統一に際して、決まって出てくる『吸収統一』についてお話していきましょう。

 

朝鮮統一は「ドイツ式」である必要はない

 

2018年11月19日 月曜日 (マスコミに載らない海外記事より)

 

アンドレ・ヴルチェク

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-fa7b.html

 

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-fa7b.html

 

主に本題へ入る前に、以下の記事からポイントを抽出しておきます。

 

‐新シリーズ・朝鮮統一と日本を考える その1‐

 

 

・朝鮮半島統一における『三大条件』

 

①自主統一でなければならない(外国<アメリカや周辺諸国>の干渉なしに、朝鮮人民自身の手によって統一しなければならない)


②民主主義的基礎の上に行われる統一でなければならない


③平和的におこなわれる(戦争手段によらない)統一でなければならない

 

 

度重なるフィールドワークを重ね、南北朝鮮両国を知るヴルチェク氏は「ひとつの懸念」を抱いています。

 

それは統一におけるプロセスにおいて、韓国側「主導」で北朝鮮を「統合する」というものです。

 

これについては、引用タイトルにもあるように、所謂『ドイツ方式』のやり方です。

 

 

German Unity Day (東西ドイツの統一)

 

https://www.studying-in-germany.org/german-unity-day/

 

 

これは色んな意味で、やってはいけない方法です。

 

記事の中で、殊に欧米は、最終的には北朝鮮が韓国に呑み込まれると判断しているようです。

 

それは、かつての『東ドイツ』のように、経済的に劣勢な国が、強い国にひれ伏す。彼ら欧米諸国の「認識」の奥底にこびりついた、「強者の利得」が、そのような価値判断を植え付けているようですが、彼らのように、何でもカネや武力で解決するような愚か者ではないのが、我々北東アジアの民の性質でもあります。

 

双方を如何に「侵略しないで」、共に安全保障と経済権益を両立させた中国の『冊封体制』にしても、歴史を知らない人たちは、かつて私のブログを荒らした『hokk』というネトウヨのように、属国だ植民地だというが、実際はそうではなかったのです。

 

ゆえに、西洋と比べて、圧倒的に長い「平和の期間」だとか、わざわざ異文明を支配しようなどという考えに固執することもなかった。

 

この項目については、以前にも拙ブログで何度も触れている箇所なので、詳しくは過去記事にて参照できますが、実際に中国人の方々と接してこられた英語ブロガーのMichikoさんが、今彼らが「何を思い」、我々が住むこの北東アジアが「どうあるべきか」について、中国の人々は的確に述べられています。

 

‐東アジアの今とこれから その16(大虐殺を乗り越えて、過去と現在の日中連帯)‐

 

‐東アジアの今とこれから その17(今も昔も西洋に迎合し破滅する日本のパターン)‐

 

このような、我々が今まで「見ることができなかった」認識を通じて、他の地域にはない北東アジアの『特殊性』を再認識したところで、今回の朝鮮半島の統一を考えると、ものすごく大切な問題として、私たちも関係してくる重要な命題として定立されます。

 

やもや「戦略上の理由」で、仮に韓国と欧米が結託し、その統一が実現すれば、たちまち北朝鮮は骨抜きにされてしまうだろうし、それは現在の日本と同様、アメリカの言うことを一から十まで聞く「巨大な植民地」となることを意味する。

 

そうなれば、北東アジアは常に戦争リスクをはらんだ恐ろしい地域と化すでしょう。

 

しかし、ヴルチェク氏はこれを否定する。

 

歴史的や地理的にも、朝鮮とドイツは全く違う存在であり、殊に北朝鮮は「共産主義のブロック」にすら属していなかった事実です。彼らは、ひとえに国家や自民族の「独立」のみを大切にしてきた。その淵源は、日本の植民地解放間もないころに、アメリカの軍事的欲求によって引き起こされた朝鮮戦争により、国土は焦土と化し、多くの尊い人命が失われた歴史からくる。

 

そして現在に至るまで、物的精神的にも、ありとあらゆる恫喝や制裁にも耐え、最終的には、その当事者で、敵側の大ボスであるアメリカとの首脳会談まで実現し、国家の主権と独立を保ち続けた。

 

‐画像と文章で振り返る朝米首脳会談 その1‐

 

 

2018年6月12日『テレビ朝日』報道より

 

一体全体、これがどれだけ羨ましいことか。我々日本人は、どんなに豊かになろうが、尊厳ある生活を送れようが(見かけ上)、全国津々浦々に在日米軍を植え付けられ、敗戦後からずっと主権を取り上げられ続けている。

 

 

RT(ロシア・トゥデイ)ツイッターアカウント

 

https://twitter.com/RT_com/status/1045293227702652928/photo/1

 

『Cluttered talk blab blab blab』より

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12408220647.html

 

 

この現状については、実際のアメリカ人とのやり取りをされたMichikoさんのレポートが、貴重な資料として提示できます。

 

‐防弾少年団(BTS)の『原爆問題』を考える その2‐

 

そして、他にも、日本人が「本当に恥ずべき歴史」が多くある。

 

‐人扱いされない民族の末路 その1‐

 

‐「日本の教訓」を見る中国、日韓中それぞれの『アメリカ貿易問題』など‐

 

そして北朝鮮は、自分たちが「何を欲して」いて、それは即ち『主権』であり、欧米や日本からどんなにディスられようと、ボロカスに言われようが、眼中にすらない。その成就のためには命だって差し出すでしょう。

 

つまり、その位の覚悟がなければ、国家主権は維持できない。

 

話を再び統一へと戻しますが、私自身としては、ヴルチェク氏の見解と違って、韓国がそこまで「欧米寄り」だと考えていない立場です。

 

けだし、文在寅大統領の行動を見れば明らかです。

 

‐文大統領の努力、「職を失い」悔しがる在韓米軍司令官、70年ぶりの敵対行為の中止‐

 

‐本田圭佑選手が朝鮮学校訪問の理由を語る‐

 

 

板門店(パンムンジョム)にて、南北兵士が「警備を止め」一列に並ぶ

 

金 有燮校長ソンセンニンFBより)

 

かっちんブログ 『これはいい写真 70年ぶりに敵対行為を中止した南北…1日から中断した「敵対行為」とは?』記事より

 

https://ameblo.jp/sanpurena/entry-12416294430.html

 

 

ハングルで「대통령님 강정마을 방문환영합니다」と書かれています。

 

(日本語訳)大統領(様) カンジョン村 訪問歓迎します

 

※「님(二ム/ニン)」というのは、直訳で「様」だが、儒教文化の韓国や北朝鮮では、目上の人に付ける習わしがある。無論日本でも、同様の理由でもって「上様」だとか「皇太子さま」など、広く一般的な定義で言えば『大統領閣下』という、公式の場においてふさわしい敬称や表現などを示す。

 

Moon addresses residents of Gangjeong Village opposed to Jeju Naval Base

(HANKYORHE HANI.CO.KR)

 

http://english.hani.co.kr/arti/english_edition/e_national/865618.html

 

Michikoさんのブログより

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12411664914.html

 

大統領自身、ピョンヤンで開催された、今年3度目の南北首脳会談を機に、アメリカや「在韓米軍」の影響力を少しづつ削ぐ形で、『南北共同宣言』に基づき米韓合同軍事演習を中止したり、綿密かつ緻密な交渉を重ね、済州島におけるカンジョン村では、基地建設反対を巡って、先代の朴槿恵氏が引き起こした住民への巨額提訴を撤回したりと、国内と地域で、いかに「分断」「禍根」を残さないために、常に尽力されています。

 

さらには、韓国の若い学生たちの運動もある。

 

‐金正恩委員長のソウル訪問歓迎の動き(若き学生たちの想い)‐

 

▲ 1일 광화문광장에서 ‘김정은 국무위원장 서울방문 환영 청년학생 준비위원회’가 결성되었다. [사진제공 - 6.15청학본부]

 

http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=126751

 

“환영의 꽃바다를 만들자”

 

(歓迎の花の海を作ろう)

 

청년학생들, ‘김정은위원장 서울방문 환영 청년학생준비위’ 결성

 

(青年学生たち 金正恩委員長 ソウル訪問 歓迎 青年学生準備上 結成)

 

『통일 뉴스(統一ニュース)』より

 

http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=126751

 

これらの認識を総合した上で、韓国と北朝鮮が、本来の北東アジアの家族として、欧米からの干渉から解き離れた方法で、それは連邦制になるかもしれませんが、彼ら彼女ら自身が望む『最も良い方法』で成し遂げなければ、この地域の繁栄はないでしょう。

 

※以下ヴルチェク氏の経歴(『マスコミに載らない海外記事』より)

 

Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者と調査のジャーナリストだ。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの制作者で、「Revolutionary Optimism, Western Nihilism」を含め多くの本を書いている作家。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-fa7b.html

 

 

<参考資料>

 

・マスコミに載らない海外記事 『朝鮮統一は「ドイツ式」である必要はない』記事

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-fa7b.html

 

・Studying in Germany 『German Unity Day』記事

 

https://www.studying-in-germany.org/german-unity-day/

 

・拙ブログ 『‐新シリーズ・朝鮮統一と日本を考える その1‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12265666664.html

 

・同 『‐東アジアの今とこれから その16(大虐殺を乗り越えて、過去と現在の日中連帯)‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12419591528.html

 

・『‐画像と文章で振り返る朝米首脳会談 その1‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12383150224.html

 

・同 『‐東アジアの今とこれから その17(今も昔も西洋に迎合し破滅する日本のパターン)‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12419809959.html

 

・同 『‐「日本の教訓」を見る中国、日韓中それぞれの『アメリカ貿易問題』など‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12418444109.html

 

・同 『‐防弾少年団(BTS)の『原爆問題』を考える その2‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12419374251.html

 

・同 『‐人扱いされない民族の末路 その1‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12372414358.html

 

・同 『‐人扱いされない民族の末路 その2‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12372813137.html

 

・同 『‐文大統領の努力、「職を失い」悔しがる在韓米軍司令官、70年ぶりの敵対行為の中止‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12418220206.html

 

・同 『‐本田圭佑選手が朝鮮学校訪問の理由を語る‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12411767307.html

 

・同 『‐金正恩委員長のソウル訪問歓迎の動き(若き学生たちの想い)‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12417547905.html

 

 

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