自分にとっては理解不能の映画。

モノリスは巨大な板チョコにしか見えない

映画全体はとても退屈だが宇宙船の飛行シーンなどビジュアル面は最高

お気に入りのシーンのみ繰り返し鑑賞している

 

 

 

<ストーリー>

猿人類が黒い板状の“モノリス”に触れた時。彼らは武器を持つようになった。

時は400万年経ち、人類は月まで行くことができるようになり、月面で再びモノリスが発見される。

そして木星探検に出発したディスカバリー号では人工知能HAL9000の反乱がおきる。

 

 

 

 

 

  あらゆる映画のオールタイムベストで上位にランクされているのだが・・・

 

 

もはや批判することが許されないような雰囲気の絶対的高評価の映画。

 

最初の1~2回は作品全体を最初から最後まで通して見たが、あまりの退屈さに今はお気に入りのシーンのみを繰り返し見ている。

 

この作品がとてもつまらないと感じたのは自分だけかと思ったら、NEWSWEEKの映画コラムを書いている人が同じ意見でホッとした。(Newsweek日本版 2009年 9/5 増刊号 「完全保存版 映画ザ・ベスト300」28ページ)


モノリスとかスターチャイルドとかは理解不能だし、冒頭の猿のシーンやスリットスキャンから後の展開が長く退屈。

スリットスキャンの技術に関しては当時は画期的だったのかもしれないが、この分野は今やCGで何でも表現できてしまい驚きはないのが、自分にとっては初見の1970年代から、この映像の洪水は退屈だった。
 

 

 

 

 

  退屈なシーン①猿が板チョコに触れて道具が使えるようになる

 

最初のセリフの無い20分はとても退屈。もう少し短くできなかったのか。

 

猿の生活描写が長すぎる

 

いかにも“人が入ってます”的な、あまり出来が良くない着ぐるみ

 

巨大な板チョコ“モノリス”出現

 

モノリスに触れる

 

道具を使えるようになった!

 

 

 

 

 

 

  大好きなシーン①宇宙ステーションとシャトルのドッキングシーン

 

恐ろしく退屈な冒頭の20分が過ぎ、猿が骨を投げた後の宇宙船が宇宙ステーションにドッキングするシーンから、その後、月へと向かう場面までは素晴らしい。

 

ここを繰り返し見ている。

 

猿が投げた骨が棒状の宇宙船に変化して、退屈な猿のシーンにサヨナラ

 

 

ここからの宇宙ステーションへのドッキングシーンは最高

 

 

 

 

 

 

 

科学的な考証に基づく特撮の緻密さは驚異的。

 

無重力空間ではグリップシューズを履き足元を床にくっつけてぎこちない歩き方になる。

 

無重力空間で浮くペンを掴むシーン

 

 

 

 

両足が床から離れると浮いてしまうので、もしかしたらここで競歩大会をすれば失格者はすべて宙に浮き審判員は要らないかも。

 

 

宇宙船や宇宙ステーションのミニチュアの精密さ、洗練されたデザインもすばらしい。

冒頭の宇宙ステーションに向かう宇宙船のデザインはまさに後のスペースシャトル。

 

 

計器のスイッチ類は全て四角いBOX型でレバータイプのものはない。

 

 

 

 

 

 

 

  大好きなシーン②月の基地に向かう小型宇宙船

 

宇宙ステーションで乗り換えて月に向かう

 

宇宙船の中では何故か柔道を見ている

 

 

上下のない無重力の表現のアナログ的な撮影に感心する。

 

 

 

月面基地へ着陸

 

 

 

 

 

不思議なものが発見された場所へ向かう

 

ここにも板チョコが!

 

 

 

 

 

 

  大好きなシーン③木星へ向かうディスカバリー号

 

ディスカバリー号のシーンも好きなのだが、初見の時から気になっていることがある。

 

ディカバリー号の外観の大きさがおかしくないだろうか?

ジョギングシーンを見ると回転部分だけで直径10メートルはありそうなのに外からみると、あの回転部分が内蔵されているような大きさにはみえないのだが。

 

 

回転部分の直径だけで10mはありそう

 

下半分はポッド3台の格納スペースが占めている

 

内部側もこんなに広い

 

こんな広い通路もあるのに

 

どこにあんな大きな環状構造物が入っているのだろうか?

 

 

 

 

ここでも上下の感覚がなくなる無重力シーンの再現が素晴らしい

 

 

 

ガンダムのボールのようなポッド(もちろんこちらが先)

 

 

 

HAL9000の反乱

 

読唇術で自分の危機を察知

 

船外活動中のプールが宇宙空間に放り出される

もがきながら遠ざかっていくプール(この無音が怖い)

 

 

 

 

 

 

  退屈なシーン②スリットスキャンから最後

 

宇宙空間にも板チョコが・・・

 

最後の方は再び退屈でコッポラの「地獄の黙示録」と同様に最後で台無しだと思う。“光の洪水”の場面は幻想的ではあるがそれほど感心しなかった。

 

 

 

特に地球の地表の映像は興ざめ

 

 

 

最後のホテルの一室で老化していくボウマンのシーンも長すぎる。

このシーンに高級ホテルみたいな内装という発想も“どうなの?”と思ってしまう

そして再び板チョコ・・・。

 

どうしてこうなるの?

 

 

 

内容や最後の方の哲学的な内容を理解しようと努力するつもりはまったくない。凡人の私には何十年たっても判らないだろう。
 

 


退屈な内容の映画だったが、宇宙船が出てくる場面の映像美やシンメトリックを強調した構図の美しさなどは堪能できる。

 

 

 

 

ブルーレイは特典あり

 

撮影現場のキューブリック

 

ディスカバリー号の回転部分の撮影セット

 

 

 

浮遊するペンをガラスに貼り付けて撮影するところを再現

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1968年 アメリカ カラー149分

 

【鑑賞方法】ブルーレイ(吹替)ワーナー

【英題・原題】2001:A SPACE ODYSSEY

【制作会社】スタンリー・キューブリック・プロ

【配給会社】MGM

 

【監督】スタンリー・キューブリック

【脚本】アーサー・C・クラーク

【原作】アーサー・C・クラーク

【制作】スタンリー・キューブリック

【撮影】ジェフリー・アンスワーズ ジョン・オルコット

【編集】レイ・ラヴジョイ

【美術】トニー・マスターズ ハリー・ラング アーネスト・アーチャー

【衣装】ハーディ・エイミーズ

【特撮】ダグラス・トランボ

 

 

【出演】

キア・デュリア:デヴィッド・ボウマン

ゲイリー・ロックウッド:フランク・プール

ウィリアム・シルヴェスター:ヘイウッド・R・フロイド

ダニエル・リクタ―:月の監視員