【新シリーズ】20190428Gミーヴで東京往復_01平成最後のEVロングドライブへ | エコノミライ研究所のブログ

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「E」lectric「V」iecle(電気自動車)を通じて
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を探求して行きます。

いつもエコノミライ研究所のブログをご覧下さり、誠にありがとうございます。

 

先週の総集編最終回をもって、漸く、

 

2018年の10月下旬、楊田は、ゴッチ氏から「日産e-NV200『えこの弐』号を関東某所まで移動してもらえまいか」という依頼を受け実施した、倉敷から東京へ向けた、EVドライブ敢行の模様をお届けすることができました。

 

 

電気自動車EVは、時速80km以上の高速走行の場合は、エネルギー効率が悪くなりますので、第2世代量産型EVである

 

三菱i-MiEVや日産ZE-0リーフ、e-NV200

 

の場合には、70kmから80kmごとに急速充電を継ぎ足して行かなければ、走り切ることができません。

 

エコノミライ研究所は、このことを、経験をもって実証してきました。

 

所長楊田は三菱i-MiEV「Gミーヴ」号を所有していますが、TECTOMさんの「燃費マネージャー」(実勢価格3万円前後)を搭載し、電池残量や消費電力、累積電費など、各種情報を記録し、適切な情報処理を施せば

 

電気自動車という「次世代自動車」の実用性能をより詳しく分析することができ、快適なEVドライブに活かすことができます。

 

ゴッチ本部長のように、仕事と兼ね合わせてEV長距離ドライブを堂々と実施できるほど、環境には恵まれてはいませんが、

 

楊田の片道300km超のEVロングドライブの実績と致しましては

 

(報告済)2017年7月横浜→関→倉敷(700km)

 

(報告済)2017年8月倉敷→鹿児島→屋久島(900km)

 

(報告済)2017年10月倉敷→東京・横浜→倉敷(1400km)

 

(報告済)2018年8月倉敷→小牧→白馬→小牧→倉敷(1400km)

 

(報告済)2018年10月倉敷→東京(700km)

 

 

★今回★2019年4月倉敷→東京・横浜→倉敷(1400km)

 

(報告済)2019年9月倉敷→米原→白馬→敦賀→倉敷(1400km)

 

2019年9月鹿児島→倉敷(700km)

 

となっておりますが、2020年の秋も深まりつつある現在もなお、昨年実施したドライブ報告ができておりません。

 

ただ、新型コロナ禍の影響で、新規のロングドライブにチャレンジすることが不可能な現在、レビューできていなかった過去のドライブについて取り上げることができるのは、不幸中の幸いかもしれません。

 

 

いずれにしましても

 

2017年夏から連載開始したエコノミライ研究所のブログは、このようなEVドライブのレポートをするために開設されたようなものですので、

 

「三菱i-MiEV「Gミーヴ」号で東京往復_往路編」

 

と題して、週に1回のペースで旅行記を綴り始めます。

 

この旅では、都合、29回の急速充電を実施しましたので、30回余りもの長丁場となりますけれども、

 

これまで同様、「ゆっくり・じっくり」とお付き合い下されば幸いです。

 

・・・・・以下、旅行記本文・・・・・

 

<三菱i-MiEV「Gミーヴ」号で東京往復_往路編>

 

 

第0章 旅立ちを思い立った背景

 

 第1節 ポスト21世紀から21世紀初頭にかけての日本市場における自動車販売の動向

 

 この時期の日本自動車市場におけるキーワードを列挙しますと次の3点を挙げることができます。

 

1、燃費志向の一層の高まり

2、電動化技術の普及

3、「第3のエコカー」という偽善的フレーズ

 

10年スパンで過去を振り返りますと、1997年に

 

「21世紀に間に合いました」

 

というフレーズで、トヨタ自動車から初代プリウスが登場し、内燃機関エンジンだけでなく、電動モーターの力も適度に推進力に加えることで、エネルギー効率の高い自動車が、資源の枯渇問題や、大気汚染問題などを解決できる、という期待感が生まれました。

 

 日本人の節約志向は、自動車の世界でも浸透し、より安く、より低燃費なクルマが売れたのです。

 

乗用車に絞った車両タイプの市販化の21世紀初頭を振り返るには、20年という時間は、評論するには若干短いですが、不足はないでしょう。

 

21世紀が到来し、<ひと>の<こころ>も、モノの見方も、「ミライ」溢れる新世紀らしい価値観へと世界は変わるのだ、という幻想を抱いて居ましたが、2010年までに市販化された主なハイブリッド車はトヨタのプリウス(初代、2代目)、エスティマHV、クルーガーHV、ホンダのインサイト(初代、2代目)、シビックHV(初代、2代目)、フィットHV(初代)という程度でした。

 

ちなみに、強化型オルタネーター搭載によるマイルドHV仕様のクラウンの存在も、燃費向上の手法としては(ある程度)有効であることが知れ渡り、その後、スズキ車を中心としてマイルドHV車両が展開されたことも、特筆に値する動きです。

 

カローラ、コロナ、マークⅡ、クラウンといった、「セダン」タイプの進化と退化

 

ステップワゴン、ノア、セレナ、アルファードといった、「ワンボックス」タイプの進化と慢性化

 

CR-V、RAV4、エクストレイル、ランドクルーザーといった「SUV」タイプの歪(いびつ)な進化

 

ワゴンR、ムーヴ、N-BOXといった、「軽自動車」タイプの異常な進化

 

これら、従来形状の車体構造を持つ自動車開発の隙間(すきま)を縫うように

 

プリウス、プリウスα、アクア、インサイトといった、ハイブリッド専用車の登場により、自動車市場における顧客志向の多様化の様相が一変したように感じます。

 

その現象の一例としては

 

カローラHV、ヴィッツHV、シビックHV、フィットHV、ノア(ヴォクシー)HV、アルファード(ヴェルファイヤ)HV、というような、既存車体構造のクルマのハイブリッド化が進みました。

 

 ハイブリッド車両の普及が加速した別の原因としては、2011年の東日本大震災も該当したかもしれません。

 

そのことを象徴するのが東北地方で生産されているトヨタ・アクアなのではなかろうか、と感じています。

 

人々は、被災エリアの復興と、エネルギー問題への取り組み、経済性の見直しといった複合的な理由から、アクアをはじめとする、「エコカー」への買い替えに、まい進してきたのです。

 

 また、別の角度から自動車市場を眺めますと、

 

21世紀初頭において次の2種類の「次世代自動車」の市販化が実現したことも、21世紀の我が国自動車市場の動向を考察するにあたっては、欠かせない存在であること、を指摘しなければなりません。

 

 FCV(燃料電池)車とEV(電気自動車)のことです。

 

FCVは、燃料電池スタックの高性能化が道半ばでしたから、公官庁向けリース車両のレベルでしたが、

 

EVについては、2009年7月のi-MiEV、2010年12月の日産リーフの登場により、クルマ選びの価値観の幅が、更に広がりました。

 

すなわち、日本人のクルマ選びは、

 

・価格(維持費も含む。)

・環境性能

・動力性能(走行可能距離も含む。)

 

という多次元での「お買い得感」を期待することができなければ、購買してくれないという、売り手側からすると、非常に難しい商品展開が強いられる現象を生み出したと云えます。

 

その現象の一つこそが、「第3のエコカー」というフレーズに繋がるのです。

 

 換言すれば、「軽自動車」の異次元的普及促進です。

 

「第3のエコカー」の躍進により、従来型車両の衰退化と、次世代自動車導入の腰折れという現象が生じた、というコメントで、間違いないでしょう。

 

一般社団法人日本自動車販売連合会様

 

が定期的に公表している乗用車販売台数ランキング等の統計情報を正確に読み込まなければ、誤った認識をここで発信してしまう危険性がありますけれども、

 

従来は、カローラ、クラウンというような、普通車両がランキングトップランクを占めていた状況が、2020年現在では、ホンダN-BOXはじめ、軽自動車がランキング上位の殆どを占拠する状況となっています。

 

 この傾向は、例えば、三菱EKワゴン、EKスペース、日産デイズ、ルークスに代表されるように、

 

たとえ、軽自動車といえども、内燃機関エンジンの性能向上への努力を怠らず、オルタネーター方式マイルドHV搭載による更なる燃費向上技術も惜しみなく「エコカー」として投入しつつも、挙句の果てには、ハンドル支援も含めた自動運転技術や、衝突防止等安全装備を満載した「サポカー」としての役割も当然のように兼ね備えた「軽自動車」の普及が、今後も益々普及することが予想されます。

 

 以上のような日本自動車市場の動向を振り返りますと、この世界でも

 

ガラパゴス化

 

の進行が著しいことが、浮き彫りとなるのです。

 

この傾向は、ここ数年も、暫くは継続するのではないか、という予感が致します。

 

 蛇足となりますが、これまでのニッポン自動車史の流れから考えうる可能性として、何点かを指摘することができますので、ここに列挙致します。

 

・法定速度以上には速度を出すことができなくなる

・自動車形状の規格が限定されて行く

・全自動運転乗用車が登場する

 

ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど、既存の内燃機関発動機に関する議論については、ここでは差し控えます。

 

現代ニッポン社会は、資本主義社会ですから、自動車メーカーの生き残り戦略の結果、繰り返しとなりますが、次のような3つのフレーズが、2020年現在においても、現在進行形のキーワードでもある、と言えましょう。

 

1、燃費志向の一層の高まり

2、電動化技術の普及

3、「第3のエコカー」という偽善的フレーズ

 

 第2節 エコノミライ研究所所長楊田の生活と共に有った「クルマ」達への回想

 

(キリがよいので、次回に廻します。旅行記を綴るつもりが、とんでもない方向に話が飛んでおります。)

 

エコノミライ研究所

所長 楊田芳樹

 

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【新シリーズ】e-NV200「えこの弐」号で関東出張_00移動をした前提(2020.5.16)

 

<おまけ>

youtuber楊田芳樹プロデュースによる、充電の模様の動画も再度、紹介します。

ご覧下さると、嬉しいです。

 

 

<おまけ2>

西日本三菱自動車販売株式会社様のご協力のもと、新型ekスペース試乗の模様を紹介する動画も公開することができました。

こちらについては、また、「三菱自動車」シリーズで記事に致しました。

 

 

 

 

<おまけ3>

岡山日産株式会社様のご厚意により、新型ルークス試乗の模様を紹介する動画も公開することができました。

こちらにつきましても、「日産自動車」シリーズで記事に致しました。

 

20200531日産ルークス試乗記

 

 

 

<関連シリーズ>

 

 

<蛇足「えこの弐」とは>

エコノミライ研究所のブログを最初からお読み下さっている方々には、説明不要かもしれませんけれども

過去記事がありますので、リンクを貼っておきます。

 

ご参考になれば幸いです。

HハンドルNネーム、e-NV200について(2017-09-09)

 

<蛇足「Gミーヴ」とは>

エコノミライ研究所所長楊田が所有する2011年11月マイナーモデルチェンジタイプの三菱i-MiEVのGグレードのことを言います。楊田はこのクルマを2012年11月に購入選択権付きリースにて導入し、5年後の2017年10月末に残価を支払い、完全所有の形で2020年10月現在も所有し続けています。

我がGミーヴについて(2017.7.10)