■公園緑地視察研修
どうも、今年の4月から入社した新入社員です。
先輩社員に連れられて、施工中の物も含めて当社の設計した公園を見てきました。
見てきたのは次の6ヶ所です。
①いわたエコパーク
②竜洋海洋公園
③第2竜愛霊園
④竜洋昆虫自然観察公園
⑤中瀬南部緑地公園
⑥内野緑地
色々と見学させてもらいましたが、施工中のものは広大な荒地が広がるばかりで、
これが設計図のような緑あふれる公園になるとは、にわかには信じられません。
完成した公園は人の手入れが行き届いており、住民の憩いの場としてこれからも活躍し続けるのでしょう。
また、ユニバーサルデザインというものが公園のいたる所に施されていることがよく分かりました。
例えば、多目的トイレ、スロープ、点字ブロックなどの設置がそれにあたります。
ユニバーサルデザインに限らず、利用者の気持ちを考えながら設計をするというのは当たり前のこと。
仕事全般に対してもまた然り。
その当たり前のことを馬鹿にせず、ちゃんとすること(ABC)を目標に、
私たち新入社員は頑張っていく所存ですので、よろしくお願いいたします。
以上、新入社員A.Sでした。
■浜松市ユニバーサルデザイン審議会
市民公募で平成19年から2年間、浜松市ユニバーサルデザイン審議会の委員をさせていただきました。
今までは仕事がら、建設業界の人との付き合いが多かったのですが、審議会には、福祉関係の方や教育関係の方などいろいろな形でユニバーサルデザインに係わっている方たちがいて、考え方やものの進め方・行動力など、とても勉強になりました。
普段は公園の設計をしていますので、当然、公園施設等のハード的なユニバーサルデザインは、心がけていましたが、審議会に参加することによって、「心のユニバーサルデザイン」がより大事だと改めて教えられました。
市のHPにもありますが、施設整備において足りない部分は、
きめ細やかな対応、サービス、心づかいなどで補うことができます。
それが「心のユニバーサルデザイン=思いやりの心」ということです。
3月23日に最後の審議会が行われ、会議の終わりに、会長の上野征洋静岡文化芸術大学副学長が
↓のことばで締められました。
「すべての道はユニバーサルデザインに通ず。」
以上 UD審議会報告 HM@Park
■「わたしが選ぶ 新・浜松の自然100選」市民公開選定会
浜松市の緑政課や公園緑地協会が昨年募集していた「新・浜松市の自然100選」の公開選定会が
3月15日に、コングレスセンターで行われました。
会場には約150人の市民が集まり、大盛況でした。
まず、100選のうち53選が発表されました。
トップ10は、1位 浜名湖、2位 浜松城、3位 中田島、4位 県立森林公園、5位 奥浜名湖
6位、佐鳴湖、7位 弁天島、8位 天竜川、9位 春埜杉、10位 都田川。
そして、残り54位~100位を92の候補から公開選定する運びでした。
候補は1件づつ写真で紹介されました。
解説は遠州自然研究会の鈴木満帆先生。
小薮のワークショップでもお世話になりました。
その結果、51件が選ばれてトータル104選になっちゃいました。
かぶっていそうな候補もあったので整理すれば100になりそうな感じでした。
後日、100選の正式発表があると思いますが、中には、公園や街路樹といった、
自然と呼ぶにはやや苦しいものもありました。
応募された方々の思いもありますので、広い解釈で対象に入れたのだと思います。
発表に当たっては、その辺りの分類を明確にする必要があると思います。
また、今回は「自然100選」でしたが、これを「みどり100選」に読み換えるとしっくりします。
これで、選に漏れた候補も含め、市民による緑のデータベース第1号ができました。
環境教育や観光資源に大いに活用できると思います。
そして後は、定期的な更新ですね。
以上 公開選定会の報告 HM@Park
■浜松市 景観フォーラム
平成16年12月に施行された「景観法」に基づき、
浜松市においても平成21年4月1日から「浜松市景観条例」が施行されます。
それを記念して、今後の浜松市の景観づくりについて考える「景観フォーラム」が
2月15日にアクトシティ浜松コングレスセンターにて開催されました。
副市長のあいさつの後、西村幸夫東京大学教授の基調講演がありました。
「みんなでつくる、守る 良好な景観」の事例として、
新潟県村上市における「黒塀プロジェクト」の市民によるまちづくりの紹介がありました。
また眺望景観を守るための事例として盛岡市の岩木山や鹿児島市の桜島などにおける
ビルの高さ制限の話もありました。
眺望景観と言えば浜松市にはアクトタワーがあります。
ランドマークとしての機能は抜群で四方からタワーの根元まで眺望できます。
中心地の都市景観としては少し恥ずかしい感じがします。
最近少し建ってきましたが、周囲に添景となる高層ビルがもう少し欲しいですね。
休憩を挟んで静岡県景観形成施策の紹介と
浜松市景観形成基本計画・景観計画・景観条例の紹介がありました。
静岡県の施策は「静岡県景観賞」(今年から都市景観賞から都市が取れました。)、
「しずおか公共サイン整備」、「桜で彩る富士の景観づくり構想」の3つだそうです。
浜松市の景観形成の目標は、
『水と緑とまち並みを はままつの心で織りなす 景観づくり』
だそうです。
景観は「水と緑」とそこで暮らす人々の営みによって育まれると思います。
そしてその積み重ねがその地域の文化となって継承されていくのでしょうね。
あと基本方針と重点施策はこの下のスクリーンショットで。
また、この計画で画期的な点は、建築物等の色彩の景観基準として、
マンセルカラーの数値による客観的基準が設定されたことです。
もう少し早く施行されていればハデな電気屋さんもおとなしくなったでしょうね。
(浜松市HPより)
後半は「浜松市の景観を良くするために」と題しパネルディスカッションがありました。
コーディネーターの秋岡栄子さんが見事に進行とまとめをなされました。
討論の中で大きく育った街路樹の話題がありました。
「根上がり」による歩行者への通行障害など安全のためには街路樹の伐採も止む無しというもの・・・でしたが、
せっかく植えた木を人間の都合で切りたくはありませんね。
コストは掛かりますが、縁石や舗装面の持ち上げを防止する新たな工法も開発されはじめています。
知恵を絞って緑豊かな景観をつくっていきたいと思います。
と以上 景観フォーラムのご報告 HM@Park
■都心未来創造会議 先進地視察研修会
去年の12月5日~6日の二日間に都心未来創造会議の先進地視察研修会で
京都と大阪に行ってきました。
浜松市中心市街地活性化協議会の方々と合同の研修会でした。
当時はまだ大丸の撤退の話は、発表されていませんでしたが、
浜松市の商業政策課さんが企画されたこの研修会には、
浜松市における中心市街地活性化対策のヒントがたくさんあったように思えます。
まず京都駅ビルを視察しました。
設計は国際コンペで選ばれた原広司氏。
乗降人員は約60万人/日だそうです。
ちなみに浜松駅は約4万人/日。
それでも最近の浜松の中心市街地の人の流れは駅ビルと遠鉄百貨店に集中してきています。
京町家は、京都の都心部を中心に多く建つ歴史的な木造建築物のことです。
京都の町並みの象徴ともいえるこの京町家が年々減少しているそうです。
やはり、古い家屋ですので、修繕費や耐震の不安などにより住み続けることが難しいそうです。
そこで、地元の不動産会社が中心となって、目ぼしい京町家を証券化して投資の公募を行い、
資金を集め、京町家をリノベーションし、販売を行ったそうです。
それにより、古い京町家が見事に再生し、京都の町並みに継承されることとなった訳です。
浜松市中心部においても、TMO(Town Management Organization)を設立し、
後継者がいない店舗や借り手がつかない物件等について、これらを証券化し、資金を集めると共に、
バラバラの物件をひとつにして、まとまった町づくりを行うなど、参考になる手法だと思いました。
錦市場は400年の歴史を持つ「京の台所」として賑わう小路です。
390mの通りの両側に125店の食料品のお店や飲食店が並んでいます。
京都ならではの漬物、佃煮、京野菜など品数が豊富でした。歩いているだけでも楽しいです。
1931年建造の京都市中央電話局をNTT都市開発が2001年にリニューアルし、
アパレル関連の店30店舗が並ぶ商業施設「新風館」をオープンさせました。
中庭にあるステージでは、毎日イベントが実施されているそうです。
京都の中心地より外れた立地でありながら、来館者は年間330万人以上とのことです。
魅力的な核施設があれば、新たな人の流れを作り出せる成功例です。
写真:着いた時には、既に夕暮れでクリスマスの電飾がきれいでした。
2日目は、大阪の都心である長堀・心斎橋・南船場地域の企業や商店約150団体で組織された
企業町会である「NPO長堀21世紀計画の会」のお話を聞きました。
会は1982年に「そごう」が中心となって発足し、イベントの開催や、まちづくりの整備計画を策定し、
行政に対し提案を行っているそうです。
現在は、大丸が中心となって活動をしています。
浜松市においても、このような組織を立ち上げ、市のグランドデザインを作って
民間組織が提案するのも面白そうです。
また、郊外のイオンやアピタおいては、もっと周辺店舗や企業と連携を図って、
地域・エリアとしての持続的な繁栄、共生を試みてもらいたいですね。
大丸心斎橋店も見てきました。
大丸は、1717年に呉服店として創業。現在の心斎橋店は昭和9年竣工だそうです。
浜松進出を断念した大丸ですが、その後、隣接する「そごう心斎橋本店」を買収しました・・・。
そこで、松菱跡をどうするかです。
立地的には、商店街の要の場所ですから、できれば新たな百貨店の進出がベストです。
が、この景気では難しいでしょう。
ならば商業以外の施設。
例えば、
・ 市役所が引っ越してきて、市役所跡地も含め、浜松城公園をセントラルパークとして再整備する。
・ 製造業のまち浜松として産業博物館を作る。スズキ、ヤマハ、ホンダ、ホトニクス等々・・・。
・ いっそ、有楽街の商店がそっくり引っ越してきて、有楽街店ビルにする。
ついでにビオラ田町も同様に周辺の商店街が入居。そして、空いた土地を市が買い取り、
浜松駅から浜松城までの緑道を整備し、公園都市を創る。
など、どうでしょうか。
とりあえず松菱旧館だけでも撤去してもらいたいものです。
と以上 研修会のご報告でした。 HM@Park
■浜松市緑の基本計画 市民フォーラム
合併による浜松市の新しい「緑の基本計画」策定のための公聴会として、
11月30日に浜松商工会議所マイカホールにて市民フォーラムが開催されました。
会場には約200人の市民が集まりました。
フォーラムのテーマは「みどり生活を愉しむまち・浜松」。
この「みどり」がひらがなであることがポイント。
基本計画策定委員会長は前東京農業大学長の進士五十八先生です。
鈴木康友市長のあいさつの後、水野公園緑地部長により、「浜松の『みどり』の現状」の報告がありました。
この『みどり』は、公園や緑地だけではなく、山や川、湖や海など大きな自然もひとくくりにして
『みどり』として取り組んでゆこうというものです。
そして、基本計画について進士先生の基調講演がありました。
都市緑地法による「緑の基本計画」は都市計画区域における
緑地の保全や緑化の推進等の計画をするものですが、
この新しい浜松市の基本計画は、天竜の森林地帯も含めた市の全域を対象とし、
『みどり』の範囲が自然や歴史・文化的な緑にまでおよんでおり、たいへん画期的な計画だと思います。
この計画が目指すものは、天竜の森林、天竜川、浜名湖、佐鳴湖、遠州灘、田園、公園、庭園等々、
多様な自然=『みどり』を保全し、もっと利用・活用して市民の生活を楽しく豊かにすると共に
地域の活性化を行おう!というものでしょう。
自然の保全というと利用を控えるように考えがちですが、自然は思いのほかタフであり、
もっと自然の中で遊んで楽しむことを薦めています。
また21世紀のニューライフスタイルは「緑地生活」と名付けられ、色々な活動が紹介されました。
基調講演の後、パネルディスカッションがあり、鈴木市長もパネラーとして『みどり』について発言されました。
今後は計画案がまとまったところでパブコメが行われ最終案を作っていくそうです。
と以上 みどりのフォーラムご報告 HM@Park