くらえもん的ドラえもん解説・第20回『ドラえもん最終回』 | くらえもんの気ままに独り言

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 不定期でお送りしております【くらえもん的ドラえもん解説】のコーナーも今回でとうとう第20回目を迎えました(^O^)/


 第10回のときはスペシャル企画として『ドラえもん第1話』をお送りしましたので、今回はその逆で『ドラえもん最終回』をまとめて解説してみようと思います。


 「ドラえもん」はF先生が亡くなる直前まで書き続けておられましたので、実際のところ完結してはいないのですが、実はドラえもんの最終回として書かれた作品が3本あるのです。


 一番有名なのが1974年の「小学三年生」3月号に書かれた『さようなら、ドラえもん』になります。この時、「ドラえもん」は連載終了予定だったらしいのですが、F先生は「ドラえもん」が頭から離れずに翌月も連載を続けたとのことです。(ちなみに1974年の「小学四年生」4月号には『帰ってきたドラえもん』という話が掲載されましたが、他の学年誌では最終回騒ぎなどなかったかのように、そのまま連載が続けられていきました。)


 残る2本についてですが、「ドラえもん」連載開始当初は「小学四年生」までの連載であったため、「小学四年生」の3月号に最終回を掲載する方針だったようです。1971年の「小学四年生」3月号に掲載されたのが『ドラえもん未来へ帰る』という話で、1972年の「小学四年生」3月号に掲載されたのが『ドラえもんがいなくなっちゃう!?』という話です。しかし、1973年度からは「小学六年生」まで連載が拡大し、最終学年の3月号で最終回を載せるという方針はなくなってしまったようです。


 それでは、3本まとめていってみましょうo((=゜ェ゜=))o


 以下、ネタバレ注意!!!!!!!


『さようなら、ドラえもん』 (1974年「小学三年生」3月号)


 冒頭、ジャイアンから追われて、自宅に逃げ込むのび太。

 (毎度おなじみのシーンですね(;^_^A)


 さっそく、のび太はドラえもんに助けを要求しますが、ドラえもんは断ります。

 (ここもおなじみのパターンなんですが、ドラえもんの様子が変です。)


 なんと、ドラえもんは未来に帰らなくてはならないと!!

 (なんだって?Σ(゚д゚;))


 もちろん、のび太は嫌がりますがママとパパがのび太をなだめます。

 (しかし、パパとママも物分りがいいですね。驚くくらいのリアクションはあってもいいのではないかと( ̄ー ̄;)


 その晩はお別れパーティー的なものが開かれますが、のび太だけ浮かない表情です。

 (のび太を除けば和やかな雰囲気なのですが(;^_^A)


 夜になっても眠れないのび太とドラえもんは「ねむらなくてもつかれない薬」を飲んで語り合うことに。

 (夜通し語り合う、のび太とドラえもんの友情・・・いいですねぇ(゚ーÅ))


 外を散歩することにした二人。どうやらドラえもんはのび太のことが心配でしかたないようです。

 (ドラえもんはどういった事情で未来に帰るのか気になるところではありますが・・・。)


 しかし、のび太は一人でがんばると約束!

 (おおっ。強いところあるじゃないですか。)


 感動したドラえもんは涙を見せまいと、席を外します。

 (ドラえもんもいいヤツですねぇ(゚ーÅ))


 とそこで、のび太はジャイアンがねぼけて散歩しているのを発見します。

 (ねぼけて散歩って・・・あぶないなぁ(;^_^A)


 しかし、そこで目を覚ましたジャイアンはのび太に見られていたのに気づき、襲い掛かってきます。

 (なんちゅう理不尽な・・・)


 のび太は一瞬ドラえもんを呼ぼうとしますが、思いとどまり、ドラえもん抜きでの勝負を挑みます。

 (未来に帰るドラえもんに気を遣ったのでしょうね。偉いやつです。まぁ、このケースではわざわざ勝負をしなくても逃げてオッケーだとは思いますが。)


 一方、のび太を見失ったドラえもんは先に帰宅しますが、のび太は帰ってきていません。

 (ドラえもんのすっとんきょうな表情がアホっぽいですが(;^_^A)


 のび太はジャイアンにボコボコにされていましたが、負けを認めようとはせずに、ジャイアンに挑み続けます。

 (なんのための勝負かもはや分からなくなってきました・・・)


 一時間たってもなおジャイアンにボコられ続けるのび太。

 のび太「ぼくだけの力で、きみに勝たないと……。ドラえもんが安心して……、帰れないんだ!」

 ジャイアン「知ったことか!」

 (ジャイアンもいい迷惑です。)


 ようやく異変に気付いたドラえもんはのび太を探しに出かけます。

 (遅い!!)


 ドラえもんがかけつけたとき、ジャイアンは負けを認めて帰っていくところでした。

 (これ以上やったら、マジで死にますからね(;^_^Aジャイアンも殺人まではやりたくなかったでしょうし。)


 とにもかくにも、のび太はドラえもん抜きでジャイアンに勝ったということでドラえもんを安心させたのでした。

 (ジャイアンに絡まれるたびに瀕死の重傷を毎回負う気ですかい??)


 夜が明けると、ドラえもんの姿はなくなり、ドラえもんのいない日々が始まるのでした。

「ドラえもん、きみが帰ったら部屋ががらんとしちゃったよ。でも……、すぐになれると思う。だから……、心配するなよ、ドラえもん。」

 ドラえもーーーーん・°・(ノД`)・°・

 せつない終わり方です。すぐになれる、心配するなよってのが泣かせます。)


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 まぁ、翌月には早速帰ってくるわけですが(;^_^A

 『帰ってきたドラえもん』については、またいつか機会がありましたら取り上げたいと思います。


 それでは、マイナー最終回の2本をどうぞ。

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『ドラえもん未来へ帰る』 (1971年「小学四年生」3月号)


 冒頭、のび太が夜寝ていると不審者が大挙してのび太の部屋に現れ、そして、消えていきます。

 (いきなりミステリアスな展開です。)


 のび太は翌朝ドラえもんに昨夜のことを相談しようとするも、ドラえもんはボケーッとしてます。

 (ドラえもんに覇気がまったくありません。何があったというのでしょうか?)


 そして、知らないうちに部屋の壁に落書きされていたり、パパの大事なライターが盗まれたり、他にも野比家内で被害が多数あったことが発覚。

 (昨夜の連中は集団窃盗団だったのでしょうか?)


 さらに、見知らぬ少年が部屋に突然現れ、おやつを盗んで消えていくではありませんか!

 (クソガキが\(*`∧´)/窃盗団の一味だな!?)


 パニックにおちいるのび太ですが、ドラえもんの反応はいまひとつ・・・。

 (てめぇ。何か隠しているだろ・・・。)


 するといきなり気合が入ったドラえもんはのび太に切り出します。

 ドラ「もしも……。もしもだよ。もしも、ぼくが…。いなくなっても、きみひとりでやっていけるかい?」

 (い、いきなりどうした??)


 そしてのび太の返事はこれ。

 のび太「そんなこと、考えられないね。きみがいなくちゃ、ぼくはだめなんだ。」

 (ダメ人間になっちゃってました(;^_^A)


 すると、突然見知らぬ集団がのび太の部屋に大挙して押しかけてきました。

 (こいつらが謎の集団窃盗団でしょうか?)


 どうやら、彼らは未来からの観光客のようです。しかも、人目につかないように回るのが規則となっているらしいのですが、堂々と規則をやぶっているようです。

 (勝手に許可もなく人の家に入りこみ、盗みを働くとはいい度胸だな\(*`∧´)/)


 ガイド「みなさま、これが古代日本の民家です。ご自由にごらんください。」

 (ブッ飛ばすぞ、コラヽ(`Д´)ノ)


 この後、集団窃盗団時間旅行者の方々はママに写真を撮れだの、服の繊維がそまつだの、服を売れだの、古代人は貧弱だの、柱に落書きだの、古代人は程度が低いだの言いたい放題やりたい放題です。

 (こいつらマジでぶち殺してもいいんじゃないでしょうか・・・)


 しかも、旅行客の中には指名手配の殺し屋ジャックが潜んでおり、みな殺しにすると。

 (はぁ??Σ(゚д゚;))


 そのとき、タイムパトロールがかけつけてジャックを捕まえ、ようやく野比家に平穏が訪れます。

 (ついでに旅行会社の野郎も捕まえたんでしょうな(`Δ´)?)


 のび太はなんとかしろと怒鳴りますが、ちょうどその時セワシがやってきて「時間旅行規制法」が決まったことを告げます。

 (なんと、時間旅行を一切禁止するとな。まぁ、あの狼藉っぷりを見れば納得ですが。)


 しかし、ドラえもんも未来に帰らなければならなくなったのです。

 (あ・・・。ドラえもんの様子がおかしかったのはこういうことだったのですね。)


 もちろん、のび太は嫌がりますが、ドラえもんはのび太を叱咤激励します。

 (のび太もしぶしぶですが納得したようです・・・。)


 そして、超空間から合図が鳴り、ドラえもんは未来に帰ることになるのですが、その別れ際のドラえもんの最後の言葉がこれ

 ドラ「いやだァ。のび太くんとわかれるのいやだあ。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。」

 (……そ、壮絶な最後だな。)


 必死に抵抗したドラえもんですがセワシに無理やり「タイムマシン」に押し込まれ、二度と帰ってきませんでした。

「つくえの引き出しは、ただの引き出しにもどりました。でも……、ぼくは開けるたびにドラえもんを思い出すのです。」

 (お、おう・・・。ドラえもんの最後が壮絶過ぎて、後味が悪すぎる最終回になってしまいました。)


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 いやぁ。前半の集団窃盗団もとい時間旅行者の行為がストレスフルなうえに、この後味の悪いドラえもんの去り方・・・。この話を読むのはなかなか強いハートが必要かもしれませんね(‐^皿^‐)


 それでは、最後の1本です。

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『ドラえもんがいなくなっちゃう!?』 (1972年「小学四年生」3月号)


 冒頭、いきなりドラえもんに助けを求めるのび太。

 (何があったのでしょうか?)


 すると部屋にはセワシ君も来ており、のび太に何かを告げようとしますが、ドラえもんが「自分で言う」と止めます。 

 (なにやら不穏な空気が・・・。)


 そして、ドラえもんがのび太に何かを告げようとした矢先、のび太がそれを制止して、自分の要求を先に述べます。

 (空気読めよヽ(`Д´)ノ)


 どうやらのび太はサイクリングに行く約束をしたが自転車に乗れないからなんとかしてほしいと。

 (クズ過ぎる・・・。乗れんなら約束なんかするな\(*`∧´)/)


 さすがにブチギレたドラえもんはのび太を怒鳴りつけます。

 ドラ「ぐずぐずいってるひまに、練習したらどうだっ!!」

 (今回はやけにスパルタモードですね(;^_^A。)


 しかし、クズののび太は練習なんかしなくても助けてくれると言って練習しません。

 (そして、のび太はいつにもましてクズっぷりを発揮しております。)


 ドラえもんは心を鬼にすると誓いますが、さっそくのび太のもってきたどら焼きに食いつきます。

 (どら焼きで釣ろうって魂胆が見え見えですね(^ε^))


 そしてのび太の殺し文句がこれ

 のび太「もし、きみがいなかったらと思うとぞっとするよ。とてもぼくなんか生きていけないな。」

 (これを聞いてたドラえもんがぞっとしたでしょうよ(-"-;A)


 のび太に未来へ帰ると言えないドラえもんはセワシと相談をしてある作戦を立てます。

 (どうやら、ドラえもんには未来へ帰るという事情があったようですね。)


 ドラえもんはさっそく苦しむ演技を始めます。

 (狂ったように暴れた後、けいれんしてる感じが迫真の演技です。)


 セワシはドラえもんがこわれかけているとのび太に告げると、のび太はドラえもんを未来に連れて行って直してくれと。

 (なに?あのクズののび太が??)


 のび太「きみが元気になるためなら、どんながまんでもするよ。」

 (な、なんというドラえもん思いの優しい言葉か・・・Σ(゚д゚;))


 そこで、ドラえもんが演技だとバラします。

 (そのまま帰らないところがドラえもんの優しいところでしょうか。)


 どうやら、ドラえもんとセワシはこのままだとのび太がダメ人間になってしまいかねないということでドラえもん引き上げを決意したようです。

 (のび太のダメ人間化はひどいレベルまで達していましたからね。その判断はナイスです。)


 のび太は一人で頑張ることを決意し、感動の別れを遂げます。

 (3本の中で一番きれいな別れ方ですね(;^_^A)


 その後、のび太は一人で自転車の練習を頑張ります。その姿をドラえもんが未来から「タイムテレビ」で応援するところでおしまいです。

 (ドラえもんとの約束をはたすため、一人がんばるのび太。いいですねぇ(>_<))


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 実は1973年の4月から「小学六年生」まで連載が拡大するので、1972年3月で最終回をいったん迎えたと思った当時の小学四年生は、翌年の4月から再びドラえもんと再開することになるのですが、その前の月の「小学五年生」3月号になんとドラえもん復活の予告漫画が掲載されておりました。それもおまけで紹介します。

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 のび太「あれから1年たったのに……、今でもおもいだすのです。ぼくの親友ドラえもん。」

 のび太「ひきだしをあけるたびにあの丸い頭が、目の前にあらわれるような気が……、」

 ドラ「バア(^O^)/」

 のび太「未来の国へ、かえったんじゃなかったの!?Σ(゚д゚;)」

 ドラ「六年生になるんだろ。きみにとってだいじなときだ。気になってね。」

 のび太「また、きてくれたんだね(>_<)」


 アオリ「未来の国へ帰ったはずのドラえもん―その、ドラえもんが、最上級生になるのび太のところへ……」


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 いやぁ。年のせいか涙腺が緩くなりまして、ウルウルしながら今回の記事を書いておりました。やはり、ドラえもんとのび太の友情っていいものですね。


 あ、でも、ドラえもんはあくまでもギャグマンガですからね(‐^皿^‐)


 というわけでドラえもんの最終回お楽しみいただけましたでしょうか?


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