TPPをめぐる問題点 | くらえもんの気ままに独り言

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 またまたTPPに関するお話です。


 ちなみに安倍ドリルに関する最新ニュースはこちらでたっぷり見ることができますので、是非ともみなさまブックマークして、こまめにチェックしてみてください↓


進撃ツボッター

https://shingekinosyomin.amebaownd.com/

(めまいがするニュースのオンパレードです(苦笑))


 それから、TiSAに関することはこちらで


秘密の貿易交渉 TiSAの恐怖

Part1 http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12005137069.html

Part2 http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12124514892.html

Part3 http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12140462928.html

Part4 http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12180774112.html

Part5 http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12202071550.html

Part6 http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12202122279.html


 そして、TPPに関する簡単なまとめがコチラ


そうだったのか!TPP

http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12191453989.html



 というわけで、ここからが今日の本題です。


 今回は「TPPテキスト分析チーム」の報告会のアーカイブから内田聖子氏が話したTPPをめぐる問題点について書き起こしてみたいと思います。


動画はコチラ

http://twitcasting.tv/jg1evh/movie/311062969


(32:00くらい~)

「状況を見ててですね、大きく私は3点のことを指摘したいと思います。


まず1点はですね、この1度出来上がったTPP協定というものがありますよね。(中略)

実はですね、アメリカの中では去年の妥結以降、ビジネス界からは、「こんなんじゃだめだ」と、「もっと高い水準の成果を持ってこい」という声はずっと前からあったわけですね。たとえば代表的なのは製薬企業です。(中略)これはバイオ医薬品の保護データの期間がもともとは12年という非常に長い期間を要望していたわけです。ところが、結果的に揉めて非常に玉虫色の…だいたい8年みたいな(中略)なんか適当な感じで決まったんです。これに対して、アメリカの製薬企業は「全然だめだ、12年でやれ」と言い続けているわけです。(中略)

ただ、これを再交渉するのかというとそれはなかなか難しいという矛盾があるという状況を我々は見てきたわけですが、つい最近、製薬企業から莫大な献金をもらっているような共和党のオリン・ハッチ上院議員がインタビューでこう言っています。「この度、オバマ政権で医薬品のデータ期間問題に関してある種の合意・進展があった」と言ってます。一番保護期間の短い5年くらいを言ってたオーストラリアなどにも官僚を送り込んで色んな折衝してきたんですよ、アメリカは。

問題は、何を合意してきたのか検討してきたのか一切明らかになっていないのですが、彼はそういう発言をしていて、つきましては「オバマの大統領期間が終わったレームダック時期(12月・1月)に、ここ(その期間)で議会承認をすることを検討してやってもよい」ということをポロッと発言している。(中略)

もちろんレームダック期間のアメリカの批准というのは私の感じだとほぼありえないです。無理です。ところがやっぱりアメリカのビジネス界というのはしたたかですので、ここ1年色んな攻防が行われている。で、こういうことは日本では一切伝えられないので、アメリカの大統領候補2人が反対していて無理だよねという理解でとりあえずは良いが、アメリカの企業をウォッチ・研究しているのでそんなに甘くない。

ヒラリーになれば当然再交渉が求められるし、トランプはアメリカ企業からほとんど献金をもらっていないので関係なく破棄するのでしょうが、グローバル企業が求めている実態はどこかで実現しなきゃいけないと(思っている)という危機を我々はもつべきである。


2点目は、色んな国内ニュースを見ていると「あれ、もう日本はTPP発効しちゃったの?」という事態によく遭遇します。たとえば、BSEの全頭検査がもう廃止されているとか。農業の分野でも規制緩和とか規制改革会議がガンガンやるぞと進めている。投資の分野でも対日直接投資会議というのが政府の中にあって、このペーパーによると「TPPが発効するのだから、外国人投資家が少しでもビジネス環境を良くするように、ワンストップ手続きナントカとか、外国人教育とか留学生支援とか高度人材をどんどん入れるとか、日本人に徹底して英語教育やります」とか書かれている。つまり、こういうことが進んでいるわけです。TPP批准阻止ということだけではもはや足りないんです。こういう個別の規制緩和にも目を向けなくてはいけない。


最後は、TPPだけでなく色んな貿易交渉が並行しています。TiSAといったサービス貿易に関する交渉、RCEPといった中国インドが入った交渉も見ていますが、日本はひどいんですね。RCEPでは韓国と一緒になって知的財産の非常に強い保護強化案を出しています。ですから、アジアの人々からすれば「日本ってなんなの?」とはっきり言って見られています。加害者性というのを我々は持つということになる。農民の種の交換を厳しく規制するとか医薬品の保護強化なんかというのを日本は提案している。アメリカがいないので日本は結構我が物顔でやっているという噂を聞きます。」



つまり

①TPPは再交渉なくとも企業の要望によって場外乱闘的にさらに高水準のものに変えられる可能性あり

②TPP発効しなくても、発効したと同様の規制緩和が日本では現在進行形でガンガン進められている

③TiSAやRCEPでは日本はむしろ加害者として振る舞っている


ということのようです。


結果として、日本国内はアメリカ企業の草刈り場となり、TPP発効しなくても日本国民の生活は棄損してしまうというのに、諸外国からは「日本はなんてひどい国だ!」と恨まれることになるということですね( ̄▽ ̄)


なるほど。




進撃ツボッターでも取り上げられておりましたが、こちらの記事も是非お読みください。


背筋凍るTPPの真実        

東京大学教授   鈴 木 宣 弘

2016年9月21日付

http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/sesujikooruTPPnosinjitu.html

「「東京オリンピックまで続けたい」という発言に象徴されるように、「米国に追従することで自らの地位を守る」ことを至上命題として、国民の命と生活を犠牲にする政治は限界に来ている。米国でも批准が極めて困難になっているのに、オバマ政権のために何とかTPP(環太平洋連携協定)を決めてあげたいと、さらに水面下で国益を差し出し続け、ひとり批准を急ぐ日本政府は国民をどうするつもりなのか。背筋凍るTPPの真実を振り返ってみよう。」

以降はリンク先参照

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