- ジェネオン エンタテインメント
- 鉄人28号 デラックス版
【監督】冨樫森
【出演】池松壮亮、蒼井優
【オフィシャルサイト】http://www.tetsujin28.jp/
ご存知巨匠横山光輝の元祖ロボット漫画を最新の、最新のCG技術を使って実写化。
『デビル(以下略)』同様、リバイバルブームの流れに乗ったカタチではあるが、
何でもカタチにすれば良いというものではない。壊れるものなら作らない方が宜し。
母子家庭に育った金田正太郎は、ラジコン好きのどこにでもいる平凡な少年だった。
ある日、東京に巨大ロボットが突如出現。東京タワーをはじめ、破壊活動を続けていった。
そんな折、正太郎少年は謎の老人綾部の誘いを受けて、謎の研究所に招待される。
彼はロボット工学の権威祖父正吾郎の助手で、亡き父正一郎の片腕でもあった。
正太郎が、その薄暗い工場の奥で見たものは幼き日に見た父の最期の姿と、
巨大ロボット鉄人28号であった。不慮の事故で父は、正太郎少年をかばい死んでいったのだった。
鉄人28号は戦時中軍事目的で開発されたものの日の目を見ることなく終戦を迎えてしまい、
父はそれを平和利用のために改良を重ねていたのだった。
父の意思を継ぎ鉄人のリモコンを手に取り、巨大ロボット・ブラックオックスに挑む正太郎。
しかし敵は強大で、鉄人は脆くも敗れてしまう。
正太郎少年と鉄人は蘇るのか-。
鉄人28号は鉄腕アトムと並ぶ日本の宝です。
この作品がなければ、マジンガーZもガンダムも生まれずに、現在のアキバオタクや
ジャパニメーションの隆盛もなかったことでしょう。それが良かったのかどうかはともかく。
その名作を、何も陳腐なCGと貧相なキャストで、今実現することはなかろうに。
予算の都合なのか、演出的にこの方が良いと判断したのかは理解しかねますが、
最新の、最新の(2回目)CGは、デ○ハリの卒業制作のような学生レベル。
まともな合成さえもママなっておりません。道路から浮いてるし。影さえついてないし。
キャストに至っては、オーディションで選ばれたという金田少年が一番の好演熱演。
ドコのアイドル映画か?と思うような少女天才科学者に、女優も卒業して欲しい某グループ出身者。
脚本も酷いもので『彼は天才中の天才科学者よ』なんて台詞は、私でも書けません。
嘘です。書けますが、書きたくありません。
まだテレビがモノクロの時代、鉄腕アトムや鉄人28号の実写版ドラマがありました。
その昔『テレビ探偵団』というバラエティで、被り物や着ぐるみがスタジオで失笑をかっておりました。
しかし、これはそれ以下。もう永遠に封印。どこかの酒場のネタにでもしましょう。
【評価】☆☆☆☆☆