38話 公園でラジコン大暴走!?自販機、まさかの電波
初夏の公園。今日も公園四人衆(+自販機1台)は通常営業だ。
「ねーねー、ヨシダさん!見て見てー!ぴょんぴょん!」ハナちゃんがベンチの上で飛び跳ねながら歌う。
ヨシダさん?あ、いつものベンチで船漕いでんわ。気持ちよさそうに寝てんなぁ、おい。
チヨはタカシの横でスマホいじり。「はぁ…霊界も平和ボケ。うちのSNS、猫ばっかりやん。霊界猫動画とか、誰が見んねん。」
タカシは?(至って平常運転。公園監視モード中。平和って素晴らしい…)
「なあ、兄さん。霊界つまらん。人間界なんか面白いことないん?って、あんたのカメラ、なんか映した?」チヨがタカシをコツコツ叩く。
(いや、特に何も。今日も異常なし。君の霊界ニュースの方が刺激的だろ?)タカシは冷静に返す。
「なんや、退屈やなあ…」チヨがスマホに目を戻しかけた、その時!
「俺の相棒!今日も行くぜぇぇぇ!」
ん?誰や?広場の方見たら、ドローン抱えたおっちゃんがおる。なんか、めっちゃ気合い入っててスーツピシッとしとる。
「よし!今日のフライトは完璧だ!公園の風を捉える!」おっちゃん叫んで、ドローン飛ばした。キィィン!って音立てて、ドローンが公園の上空に舞い上がった。
「わー!すごい!ドローンだー!」ハナちゃん、キラッキラの目!
「ほう、ちっこいラジコンじゃな。ワシの時代はもっとデカかったぞ。エンジン音も凄くてな。土煙上げながら…って、あれ車か。まあ、似たようなもんじゃ。」ヨシダさん、まだ寝ぼけてるんか?
ドローン、順調に飛んでたのに、タカシの上空来た瞬間、ん?って動きになった。ブルブル震えだした思たら、タカシの周りをグルグル!なんや、兄さんに絡んでるみたいやん!
「きゃー!ドローンが変だよー!」ハナちゃん、慌ててる!
「なんや、あのドローン、兄さんに求愛でもしてんのか?って、相手自販機やぞ!」チヨは腹抱えて笑いそうになってる。
タカシのモニター、なんかヤバいことになってる。(…異常信号受信!システム干渉発生!原因不明!制御不能!やばいやばい!ドローン突っ込んでくる!?)
(チヨ!ドローンがおかしい!俺のシステムに干渉してきてる!)タカシ、内心パニックでチヨに呼びかける。
「え?なんやて?干渉ぅ?あんたのせいか!?」チヨ、モニター覗き込む。
ドローンのおっちゃん、顔真っ赤にして叫びよった!「おい!そこの自販機!お前や!お前の電波が俺のドローンに干渉してんだ!すぐ電波止めろ!」
(いや、止めろって言われても…なんで干渉してるのか俺も分からんし、止め方も…!)タカシ、困惑度マックスでチヨに返す。(って、俺の電波?強力な電波なんか出してへんぞ!?まさか俺の存在そのものが電波障害!?勘弁してくれぇ!)
「方法不明だと!?ふざけるな!この最新鋭のドローンが!俺の自慢の相棒が!」おっちゃん、タカシに掴みかかりそうな勢いや!
「って、兄さん!あの人、自販機と喧嘩する気やで!って、勝てるわけないやろ!」チヨがタカシを庇うように前に出る(霊体だけど)。(あのドローン、なんか霊が取り憑いてるんちゃう?ドローン霊とか、レアもんやん!)チヨ、タカシにボソッと耳打ち。
「ドローン霊!?何を根拠に!」おっちゃん、チヨの方(誰もいない空間)に叫ぶ!
(根拠なんてないわ!霊感や!あんたには見えへんだけや!)チヨ、得意げに胸を張る。
「見えないだと?何を…うわっ!」おっちゃんがドローンに再び気を取られた瞬間、ドローンはタカシのジュース取り出し口にめり込む勢いで突っ込んできた!ガンッ!鈍い音!
タカシのモニターに衝撃エラー!(…ジュース取り出し口物理的衝撃…機能低下…痛い痛い痛い!)
(痛い!ちょっと、何すんねんドローン!取り出し口壊れるやろが!)タカシ、悲鳴に近い声をチヨにあげる。
「あー!俺のドローンが!自販機にボディブロー!」おっちゃん、頭抱えてうずくまる!
ハナちゃんはドローンに手を振り続けてる。「ドローンさん、大丈夫ー?痛くないー?」いやドローンに聞いても…!
ヨシダさん、ようやく完全に目覚めた。「ほう…自販機が殴られたか。ワシも昔、悪者にボコボコにされてな…って、違う違う。」
「もう、ヨシダさん!話脱線しすぎ!」ハナちゃん、ツッコミ担当!
「ってか、兄さん!取り出し口、マジでヤバない!?ジュース出るん!?」チヨ、心配そうにタカシの前面をペタペタ触る。
タカシはシステム再起動を試みる。(…システム再起動試行…エラー継続…でも…ドローン信号消失…ふう…去ったか…)
ドローンはタカシから離れると、プスン…と地面に落下。バッテリー切れみたいだ。
おっちゃん駆け寄り、ドローンを抱きかかえる。「相棒…無事か…。あの自販機のせいだ…!」
結局、電波干渉だったのか、ただのトラブルだったのか、おっちゃんの勘違いだったのかは闇の中。おっちゃんはタカシをギロッと睨んで、ドローン抱えてスタコラサッサと帰っていった。
公園に平和が…戻った…のか?
「やれやれ、賑やかなこっちゃ。」ヨシダさんがホッと一息。
「で、兄さん!取り出し口は!?なんか出るん!?」チヨが急かす。
(うーん…それが…なんかまだ変なんだ。ジュース選んでも…出るのは…)タカシ、恐る恐る排出ボタンを押す。
ゴトリ、と音を立てて取り出し口から出てきたのは…野球ボール。
「って、なんやこれぇぇぇ!野球ボールぅぅぅ!?なんで自販機から野球ボールが出てくんねん!」チヨ、今日一番の特大ツッコミ!
タカシのモニターには「…システムエラー継続中…アイテム・ランダム排出…」と表示されてる。
(って、嘘だろ!?マジでランダム排出!?なんで野球ボールなんだよ!コーラ出せよコーラ!ていうか俺野球ボール在庫なんて持ってないはずなのに!)タカシ、内心絶叫!
ハナちゃんは野球ボールを拾い上げ、目を輝かせた。「わーい!野球ボールだ!ね、ヨシダさん、キャッチボールしよ!」
「ほう、野球ボールか。ワシも昔、ピッチャーでな…って、もうええわ。」ヨシダさんも諦めた顔。
チヨは野球ボールと、エラーで奇妙なものを出すタカシを見て、がっくり肩を落とした。「って、今日の公園、ほんま、おもろすぎるわ…(白目)。」
タカシは、自分の新しい(?)機能に頭を抱える。(って、このランダム排出、いつまで続くんだ…俺の平穏は一体どこ行ったんだぁぁぁ!)
かくして、公園の平和は、タカシの自販機機能崩壊と共に、今日も賑やかに保たれているのだった。そして、タカシの受難は、まだまだ続く。
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14話 只今編集中(しばらくお待ちください)
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