忠左衛門とのんびりライフⅡ -22ページ目

公園の主は喋れない


 

43話 公園で完璧主義の清掃員とチヨの「散らかし」霊?


 

公園の朝。太陽が昇り、木々の緑がキラキラ輝いている。タカシは今日も公園の片隅でクールに佇む。最近、システムの大きな不調はないが、時々、周囲の鳥を全て「ヨシダさん」と認識したりするので、地味に困っている。(鳥…ヨシダさん…なぜだ…データ…混乱…もう慣れたけどな。)鳥を見るたびにヨシダさんが増えるモニターに、内心ため息をつく。

ハナちゃんは朝一番で砂場を均等にならして遊んでるし、ヨシダさんはベンチで新聞を読みながら(今日は正位置)すでに微睡み状態。チヨは霊体なので暑さ寒さ関係なく、木陰で霊界の温泉情報サイトをチェックしている。

「あー、霊界のストーブ、どれがいいかなぁ。」チヨがスマホ片手に悩む。「『魂燃焼ストーブ』か、『怨念蓄熱ヒーター』か…うーん、どっちも名前が物騒やなぁ。霊体にも効くんかな?効いたら嫌やなぁ。燃焼とか嫌やし。」

「霊体向けの暖房器具ねぇ…魂燃焼ストーブか怨念蓄熱ヒーター…ネーミングがすごいな。」俺は霊界の暖房事情に興味が湧く。(霊体の体温調整機能…物理法則不明…データ未収集…課題が多いな、霊界データは。)

その時、公園の入口から、ピカピカの箒と塵取りを持った男性が入ってきた。真っ白な手袋、新品同様の制服。その佇まいからして、「掃除のプロ」と一目でわかる。この公園の新しい清掃員さん(仮称:ピカピカ清掃員さん)だ。

ピカピカ清掃員さんは公園に入ると、まず周囲をじっと見回した。そして、地面に落ちた小さな葉っぱ一枚を見逃さず、サッと塵取りで拾い上げる。その動きは無駄がなく、美しい。

「ほう…新しい清掃員さんか。仕事熱心じゃな。」ヨシダさんが新聞から顔を上げる。

「うわぁ、ピカピカ!制服も道具もピカピカだよ!」ハナちゃんが目を輝かせる。

チヨはピカピカ清掃員さんを見て、ニヤリとした。「へぇ…あの人、えらい綺麗好きなんやなぁ。完璧主義ってやつか?面白そうやん。霊体には見えへんゴミとか見えんのかな?」霊体チヨは、人間の完璧主義者が大好物だ。

ピカピカ清掃員さんは公園を歩き回り、次々と小さなゴミを拾っていく。公園はみるみる綺麗になっていく。しかし、俺の前に来た時、ピカピカ清掃員さんの動きが止まった。

「ん…?」ピカピカ清掃員さんは、俺の周りの空間をじっと見つめている。「なんだ…?この、微妙な汚れは…?」

ピカピカ清掃員さんには、チヨが霊体として漂っていることで発生する、人間には見えない「霊的な汚れ」が見えているらしい。チヨがフワフワ移動した後の空気の澱み、チヨが座ったベンチに残る霊的なモヤ。それは、ピカピカ清掃員さんの完璧主義な目には、許しがたい「汚れ」に見えるのだ。

ピカピカ清掃員さんは持っていた箒で、俺の周りの何もない空間を一生懸命掃き始めた。「おかしい…何度掃いても、この汚れが取れない…一体何なんだ…!?」

チヨはそれを見て、フフフ…と悪戯っぽく笑った。「バレたか!さすが完璧主義者!霊的な汚れまで感知するんや!面白い!」

チヨはピカピカ清掃員さんの困惑を見て、さらに面白がった。ここからがチヨの本領発揮だ。

チヨは霊体の手で、ピカピカ清掃員さんの周りに見えない「霊界の紙吹雪」をまき散らした。ピカピカ清掃員さんは「ひっ!また汚れが!しかも増えた!?」と叫び、必死に箒で掃く。

次にチヨは、見えない「霊界のバナナの皮」をピカピカ清掃員さんの足元に置いた。ピカピカ清掃員さんは足を滑らせて「おっと!」とバランスを崩すが、転びはしない。

「ふははは!完璧主義者、困ってる困ってる!もっと面白くしたろ!」チヨはどんどんエスカレートする。見えない「霊界の泥水」を撒いたり、見えない「霊界の足跡」をつけたり。

ピカピカ清掃員さんは、原因不明の汚れにパニック状態。「な、なんだ!一体何が起こっているんだ!私は完璧に掃除しているはずなのに!なぜ汚れが増えるんだ!?」額には汗が滲み、ストレスレベルは急上昇。

俺は清掃員さんのストレスレベルを計測する。急上昇しているな。原因は不明な汚れ。周囲の霊的なエネルギーが変動している。原因はチヨだと推測できる。霊体による物質界への干渉か…データとして興味深い。しかし清掃員さんのストレスが心配だ。

「おじさん、どうしたの?何か手伝おうか?」ハナちゃんが近づいてくる。「この葉っぱ、あたしが拾うね!」ハナちゃんは、チヨがまき散らした見えない霊界のゴミには気づかず、地面に落ちている本物の葉っぱを拾い始める。

チヨは「あー、ハナちゃん、それちゃうねん!」と思うが、霊体なので触ることもできない。チヨが霊的な汚れを増やそうとすると、ハナちゃんがその近くの本物のゴミを拾う、という奇妙な連携プレイが生まれる。

ヨシダさんはピカピカ清掃員さんの姿を見て、目を細める。「ほう…掃除は奥が深いからのう。ワシも昔、掃除の達人と呼ばれてな…どんな汚れもピカピカにしたもんじゃ…特に、あの…なんじゃったか…カビ?いや、違う…」昔語りが始まった。

チヨはヨシダさんの話を聞いて「あの人、霊的な汚れ見たら気絶するんちゃうか?完璧主義やのに」と思う。

ピカピカ清掃員さんは原因不明の汚れと、ハナちゃんの見当違いな手伝いと、ヨシダさんの謎の昔語りに囲まれ、完全に混乱していた。「うう…私の完璧な公園が…!汚れが!汚れが取れない!」

チヨはピカピカ清掃員さんの反応を見て、ゲラゲラ笑った。「あははは!最高や!やっぱり人間の完璧主義者、いじりがいあるわ!霊体で良かったー!」

しかし、チヨも霊的な散らかしを続けるうちに、少しずつ霊力が消耗してきた。霊的な紙吹雪を出すのが億劫になってきたし、霊的なバナナの皮もズルズル引きずる感じになってきた。

「あー…疲れた…霊力、使いすぎたわ…」チヨは霊体のまま地面に座り込む。「霊的な散らかし、結構体力いるんやなぁ…てか、霊力消耗したら霊体ベタベタするんやけど、なんでや…」

チヨが霊的な散らかしをやめると、ピカピカ清掃員さんには見えていた原因不明の汚れも、スッと消えた。

ピカピカ清掃員さんは、急に汚れが消えたことに気づき、目をパチクリさせた。「あれ…?消えた…?一体何だったんだ…?」彼は首を傾げながらも、公園が完全に綺麗になったことに気づき、ホッと胸をなでおろした。「しかし…これで完璧だ!」

清掃員さんのストレスレベルが急降下したな。公園の清掃は完了だ。チヨの霊的なエネルギーが消耗したか…データ記録しておこう。霊体による環境への影響…特に完璧主義者に対してか…興味深いデータが取れた。

「おじさんすごい!公園ピカピカになったね!」ハナちゃんはピカピカになった公園を見て嬉しそう。

チヨは地面に座ったまま、「あー、ダル…霊力チャージせんと…てか、さっきの霊界のニュース見よ…」とスマホを取り出す。「霊体用充電器とかないんかなぁ…あったら便利やのに。」

ヨシダさんはベンチでうとうと。「やれやれ、掃除は奥が深いからのう…夢の中で続きを…」再び眠りに落ちた。

霊体用充電器か…チヨの発想はいつも面白いな。開発検討が必要かもしれないが…優先度は低いな。

かくして、公園での原因不明の汚れ騒動は、霊体のイタズラと、完璧主義清掃員の格闘の末、賑やかに幕を閉じた。そして俺はまた一つ、霊体に関する謎めいた研究課題と、チヨのユニークなアイデアを抱え込むことになったのだった。

 

 

44話 只今編集中(しばらくお待ちください)

 

忠左衛門とのんびりライフ

もよろしくお願いします

 

 

 

 

 

 

 

1話 俺はなに?俺はどこ?なんじゃこりゃー!

2話 公園の噂と、困ったじいさん

3話 消えたお弁当と、爆笑!勘違い大作

4話 雨上がりの虹と、見つからない宝物

5話 自動販売機、意識あり

6話 熱中症にご用心!自販機、緊急事態発生!

7話 動けない俺と爆笑!恋のキューピッド大作戦

8話 夜の公園と、爆笑!謎の夜間徘徊者

9話 ボールはどこへ消えた!?自販機探偵、華麗なる(迷)推理!

10話 あの頃へ…? タイムスリップ大作戦!…って、?

11話 謎の箱、現る!…一体何が入ってるんだ!? 爆弾…じゃ

12話 星空からの訪問者と、言葉の壁(1)

13話 星空からの訪問者と、言葉の壁(2)

14話 いつもの公園と、現れた小さな芸術家

15話 夜の響きと、心に響くリズムの巻

16話  公園に現れた、色彩の記憶

17話 犬になった親友と、自販機の受難と友情?

18話 自販機パニックと、機械オタクの来襲

19話 自販機せんせい、勘違いとジュースの嵐、そして伝説

20話 春爛漫!自販機せんせい、桜の下の奇跡

21話 初夏爛漫!鬼ごっこと秘密の花園、そして自販機の辛口

22話 自販機せんせい、ワールドワイドデビュー!?

23話 キクエさんの忘れ物~自販機、まさかの再会!?~

24話 公園に現れたタイムトラベラー~自販機

25話 公園の秘密の花園~自販機、まさかの植物と会話!?~

26話 公園と夢見るアイドル~自販機、少女の夢を応援する!?

27話 公園の都市伝説~自販機、少女と怪奇現象!?~

28話 公園の事件簿~自販機と霊の迷コンビ、事件に挑む!?

29話 公園の宝探しと、残された謎 -

30話  井戸が誘う、時空迷宮!~自販機と幽霊、過去へのダイブ!?~

31話 公園の新しい住人~未知なる植物踊る〇〇草、マジかー

32話 ヨシダさんの秘密の趣味~盆栽と猫と懐かしのメロディー

33話 チヨ、霊力チャージ!~公園で迷子の霊を探せ!~

34話 ラジオ体操は替え歌合戦!?~公園の夏休み大騒動!~

35話 公園 de 大喜利花見!~自販機と霊の迷コンビ、春風

36話 公園と家出少女と心の虹!

37話 公園でスズメバチ大パニック!笑撃の巣退治作戦

38話 公園でラジコン大暴走!?自販機、まさかの電波

39話 公園で謎の健康おじさん現る!ヨシダさんと奇妙な健康対決!

40話 公園で失われた「運命のタオル」を探せ!チヨ、霊感迷走

41話 公園で変装変装名人現る!タカシ、顔認識システム

42話 公園で未来予知少年?ハナちゃん、予言に振り回