皆様こんにちは
今回も茶花から、茶道や日本の文化
工芸を一緒に學んでいきたいと思います。
今回は【杜鵑草(ホトトギス) 】です。
東アジア全体に分布していますが、
日本では11種類の固有種があり
北海道~九州まで自生しています。
名前の由来は、ホトトギス(杜鵑)の羽毛の斑点と
花の模様が似ているために、
花にもホトトギス(杜鵑草)という
名前がつけられたようです。
◼️和歌の「杜鵑」が映せるもの
ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば
ただ有明の 月ぞ残れる
後徳大寺左大臣
⚫意味
暁にホトトギスが鳴いた方を、ふと見てみれば、
ホトトギスはもうそこにはいない、
ただ明け方の月が空に輝いているだけだった
夏のはじまりに飛来するホトトギスは、
季節の訪れを象徴する鳥として、
平安時代の貴族たちに愛されていました。
特にホトトギスの第一声(初音)を聴く事は
非常に典雅なこととされ、
夜を明かして待つこともよく行われていたのです。
鵯花が映す「明鏡止水」とは?の中で紹介した
光沢のある雄の山鳥の尾を鏡にみなし
異性への慕情にたとえとしたように
夏のはじまりに飛来し、秋に旅立つ
ホトトギスには、暑かった夏の思い出を
映せたのかも知れませんね。
茶席の中でホトトギスをみかけたら
思い出してみてださい。