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 音楽家である著者さんは、瀬織津姫に関する著作を何冊も出しているけれど、この本は、横帯にあるように『瀬織津姫』シリーズの入門編。1オクターブの13音に対応させて姫神が列記されている。コンパクトに記述されていてわかりやすい。2013年11月初版。
 この著作は、下記リンクの記事内で言及されていた。
  《参照》 『スターピープル vol.47』(ナチュラルスピリット) 《前編》

           【瀬織津姫】

 

 

【ド♯:弁財天=市杵嶋姫】

 弁財天と聞けば、あの仏教の、七福神の・・・としかイメージが湧かない日本人が多いと思うが、インドではナンバーワンの女神。トリムルティの最初の神“ブラフマー”の后という扱いでもそれが分かる。
 この日本にこの神、弁財天が入ってきた頃、ちょうど都合のよいことがあった。権力を握っていた者たちは瀬織津姫を消そうとしていたからだ。朝廷も仏教を熱心に取り入れる方向。この国の水の女神・瀬織津姫をそのまますっと弁財天に置き換えた。(p.21-23)
 トリムルティとは、ブラフマー(創造神)・ヴィシュヌ(維持神)・シヴァ(破壊神)の三神一座のこと。
 ブラフマーの后であるサラスワティー(水を持つ者の意)が、日本で瀬織津姫に置き変わって弁財天と呼ばれるようになった。
 弁財天は水の神様、航海の守護神=「市杵嶋姫」となった。(p.23)
 市杵嶋姫(イチキシマ)・湍津姫(タギツ)・田心姫(タゴリ)の三女神を祭る宗像大社は有名。
  《参照》 『《ムーとユダヤ》そして《シリウス・プレアデス・オリオン》の宇宙神々の系譜』山田雅晴

          【日本を守っているもの】
 境内に市杵嶋姫を祭る摂社や末社を有する神社は多い。
 七福神の中では唯一国産の神と言われる“えびす様”の総本社である 西宮神社 の境内にもある。

 

 

【レ:楊貴妃】
 なんと、楊貴妃はこの熱田神宮に逃げてきたという説があるのである。そしてここにも楊貴妃の墓があるという。・・・中略・・・。本殿右から脇を奥に進むと末社が並んでいるが、最後の突き当りに清水社がある。そこの祭神は、第6章に出てくる罔象女神(ミズハノメ)だ。・・・中略・・・。なんとその場所が楊貴妃の墓だというのだ! それを知って私はかなり動揺した。・・・中略・・・。
 江戸時代のこと。熱田神宮の神が唐に渡って楊貴妃となり、日本侵攻を計画していた玄宗皇帝を色仕掛けで骨抜きにし、日本を救ったという話も、
  大国の美人 尾州に 跡を垂れ
 という川柳に残っている。(p.31-32)

 『渓嵐拾葉集』には、
  楊貴妃と云うは、熱田の明神是なり
 と明記されている。(p.34)
 罔象女神を祭る清水社が墓であるからという理由以外に、熱田神宮

 に関わるいくつかの神々の縁からも、楊貴妃の関係が記述されている。

 私は正直この楊貴妃については、今回の13音の中で唯一まだ瀬織津姫であると認識できていない。しかし、この原稿を書き始めた直後に入ってきた情報だったこともあり、これも何かのサインだと感じ載せた次第だ。(p.35)

 

 

【ミ:木花咲耶姫】
 九州の中でも神話の聖地・宮崎県を回っている時に、二つの閃きと確信があった。まず、
 瀬織津姫は一人ではないということ。
 そして、
 木花咲耶姫は瀬織津姫の分霊だということ。(p.46)
 神霊界では分霊ということが普通にありうることなので、このようなことを前提として踏まえていないと、むしろスピリチュアルな著作は、訳の分からないものになってしまう。
 そして、それぞれの著作に書かれている内容が、正しいかどうかは、下記の記述にあるように、それぞれが体験を通じで個々に判断すべきこと。
 全国津々浦々旅をしていると疑問が湧き出てくる。その疑問は学問では解けない。なぜならば、古い古文書を研究しても、それが正しいと誰にも分らないから。霊的にしか解決できないものである。
 霊的にわかれば、それが正しいのか? と反論する人もいるだろう。それに対しての私の答えだが、古文書は他人の書いたもの。しかし、自分の体験で会得したものは、ゆるぎない物となる。すなわち、どの方法でも真実は分らないものだが、自身の中での確信度が違うということだ。(p.46-47)

 

 

【ファ:罔象女神(ミズハノメ)】
 罔象女神。多分、この神名が瀬織津姫の別名で一番多いであろう。この漢字は日本書紀での書き方。・・・中略・・・。全国に多くある水神社の祭神の殆どはこの女神だ。たまに瀬織津姫の本名で祀ってあるところもある。水分(みくまり)神社も同様。
 大阪は千早赤坂村の建水分神社では、
  天水分神 罔象女神
  国水分神 瀬織津媛神
 としている。天津と国津に分けているところが面白い。(p.50-51)
 水分神社に関して。
   《参照》  『「超古代」の黙示録』後藤まさし(たま出版)《前編》

          【役小角と水分(みくまり)神社】

 瀬織津姫の奇魂は罔象女神である。瀬織津姫には天目一箇神という眷属神がいて、その別名もこの罔象女神。そして天目一箇神はダイダラボッチという別名も持つ(この天目一箇神はイコール後で出てくる闇◆神(クラオカミ)ともなる)。 (p.53-54)
 下記の著作は、天目一箇神について著されたもの。
   《参照》  『第三の目』菅田正昭(学研)〈前編〉

            【天目一箇命】
   《参照》  多度大社

 

 

【ファ♯:奴奈川姫】

 新潟県は糸魚川の姫川を流れ、親不知を代表とする青海海岸(ヒスイ海岸)に辿り着く『翡翠』の女王である。
 歌が降りてきたといえども、すぐには瀬織津姫の分霊とは分らなかった。しかし、私が饒速日命と同じ分け御霊であると感じている大国主命が見初め、求愛し、娶った女神だ。関連、可能性はあると思った。(p.55-57)

 

【ソ:伊邪那美】
 白山は、石川県、富山県、岐阜県に囲まれた名山である。この山もたくさん逸話を持っている。・・・中略・・・、白山には川上御前という女神がおられる。実は、これがいわゆる白山姫であり、十一面観音であり、菊理姫であり、伊邪那美であり、瀬織津姫である。
 この石川県白山市にあった川上御前のご神体は、福井県を代表する白山神社に、
平泉寺白山神社 に奉納されており、33年に一度の御開帳の時にしか拝謁できない。これは白山を開山したとされる泰澄が彫ったといわれる大元の白山神なのだ。(p.61-62)
 白山に関するものをリンク
   《参照》  『根源への道 日本の神々』佐田靖治(光泉堂)《後編》

            【白山の二柱】

            【新潟市内にある白山神社】
   《参照》  白山比咩神社

 

 

【ラ:聖母マリア】
 ラに聖母マリアがきたのは偶然か?
 西洋音楽の基本の音はラだ。ピアノの調律もラの音から始める。(p.72)
谷村さんが伝えるプレアデスの叡智によると、日本は、ト音(ソ)が最初に降ろされた国だという。
  《参照》  『谷村新司の不思議すぎる話』谷村新司(マガジンハウス)《後編》

           【音階における「ト音」】

           【トホカミエヒタメ】
 日本・ソ・伊邪那美 : 西洋・ラ・聖母マリア という対比。
  《参照》  『人類が生まれた秘密をあかす』 深見東州 たちばな出版

           【日本神界の特異性 と 次元界スライドシステム】

 

 

【シ♭:磐長姫】
 磐長姫も瀬織津姫の分霊なのです。
 そして、ここで注意していただきたいのは、磐長姫と木花咲耶姫は姉妹神ではないということなのです。なぜなら、木花咲耶姫の親神とされるのは大山祇神であり、姉神と呼ばれるのは木花咲耶姫と陰陽の関係にある木花知流姫だからで、それに対して磐長姫は伊弉諾尊と伊弉冉尊を親神とする女神であり、その二神の第4子と言われているからです。(p.83)
 磐長姫も木花咲耶姫も瀬織津姫の分霊であるけれど、「ミ」と「シ♭」の周波数の違いから、木花咲耶姫は物質性、磐長姫は精神性の象徴として考えると、瓊瓊杵尊が不細工な磐長姫ではなく、容姿端麗な木花咲耶姫を娶ったことによる現在の文明の紆余曲折模様がよくわかる。
 鞍馬山の麓に 貴船神社 がある。ここ高龗神(タカオカミ)を祭る貴船神社から、川に沿って上流に行くと、結社、奥社とある。結社が磐長姫、奥社が闇龗神(クラオカミ)と罔象女神。三社で一つとなっている。ということは結社にも重要な意味が込められている。すべて瀬織津姫で統一している。(p.88)
 タカオカミの方は高い山の峰にあって雨を司る神霊。クラオカミは、峰から下る渓流に宿る神霊のことである。・・・中略・・・・。この神は、貴船神社以外に、奈良県の
丹生川上神社 で有名だ。私はこれまで下社、中社、上社とどれも参拝したが、吉野郡下市町の下社は全てが素晴らしかった。(クラオカミを祀る)。ぜひとも参拝をお薦めする。ここは天川村にある弁財天で有名な 天河大弁財天社 への通り道でもあり、できれば対でいっしょにお参りされればと思う。(p.88)

 

 

【ド:瀬織津姫】
 瀬織津姫は、はじめにでも書いたように、水の神としてこの地球で現れておられる。しかし、そうではない。・・・中略・・・。オールラウンドの神。根源神なのだ。誰が否定しようと、私は断言する。すべての宗教の大本の神も、この瀬織津姫、エネルギーなのだ。そしてその根源とは何か。大宇宙のそのまた外の世界、大神とは何か。瀬織津姫とは・・・。
 私には・・・
 瀬織津姫は愛そのもの。 (p.104-105)

 

 

<了>