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 タイトルを展開するならば、 “生き方指南” ともいいうる内容の書籍である。


【私たちは誰でも神界から生まれ出ている】
 本書のテーマと深く関わることだが、実は、私たち人類の御魂は、元は神界から生まれ出ている。神界というのは、高度な文化性、芸術性、宗教性、科学性、合理性と、愛のかたまりの世界である。まさに、宇宙意識の一番高貴な部分といえる。 (p.19)

 

 

【人類誕生の理由】
 人類誕生の理由 ――― 最初にひとことで言いきっておこう。
 人類は 「生成化育、進歩発展のプロセスの中で誕生した」 のである。 (p.26)
 子供に大きくなってほしいと望まない親はいない。会社をどんどん小さくしたいという経営者はいない。習い事がどんどん下手になりたいという人もいない。人の心の中にはすべからく、発展したい、大きくなりたい、理想を成就したいという願望が存在するのだから。

 

 

【惟神の道 と 儒教・道教の違い】
 私の 『大創運』 を読んだ方ならすぐご理解いただけるだろう。この本の中にも、「神様に甘えながら行くのがいい」 と書いた。惟神(かんながら)の道では、素直が一番なのである。素直の “素” という字は、
 素 = 主 + 糸
 と分解できる。つまり、主から糸が垂れている。これは、主なるものにもとづいているということだ。主とは、自らの中の 「主」 であり、「宇宙創造の主神」 という意味もある。あるいは、「守護神」「守護霊」もそうだ。・・・(中略)・・・
 素直に神様と交流を持ったほうが、人間は幸せなのである。
 神様の御心から見れば、儒教や老荘思想に欠けている部分が浮き彫りになる。 (p.33-34)
 知的に教義として学問としてあるいは教養として神を学ぶ人々は、人と神の間が遠くなってしまい、神人合一に至れないというデメリットを内包している。

 

 

【お姫様】
 女性こそは神様の作られた最高傑作であり、その次が男性なのである。 (p.42)
 一般に女性は情感が豊かで感受性が強い。・・・(中略)・・・。
 これに対して男性は、なまじ知性や腕力があるものだから、頭で考えすぎたり、力ずくで物事を解決しようとするから、ストレートに受け止めることができない。その分、神なる世界に通じにくく歓喜が湧いてこないのである。
 昔は 「女子と小人は養いがたし」 と言ったが、これは封建時代に作られた歪められた女性像だ。・・・(中略)・・・。女性は本質的に、天界に通じるものを持っているのだ。
 女性のことを 「ひめ」 というのも、そのためである。お姫様というのは、日本の言葉にある呼称で、「ひめ」 とは秘める、妙なるもの、神なるものを深く秘めているという意味なのである。 (p.44-45)
 女性の「姫(秘め)」に対して、男性は 「彦(霊固)」。
 女性は天界の波動をキャッチするアンテナ役で、男性は女性がキャッチしたものを現実界に展開する役に適している。男女ペアの教祖をもつ宗教団体(大本教・立正佼成会・ワールドメイト等)があるのは、これゆえである。男性の教祖だけを持つ宗教団体の教えには、やはり秘められた深さはなく、それを知的な難解さに擬装し騙している感がある。女性の教祖だけなら現実世界に広く展開しない。陰陽(男・女)揃ってこそ本質を的確に顕現させることができるのである。


【災いを弭化(みか)する祈りの力:日本を救った使命ある人々】
 実は世紀末の危機を乗り越えることができたのも、多くの人々が誠の祈りを結集させることにより、大神力を動かし人類の劫を弭化していただくことができたからなのだ。祈りというのは、それほど大きな力を持っている。 (p.103)
 《参照》  『超「右脳人間」塾』  七田眞  三笠書房
         【「祈り」 には、脳に与える “科学的作用” がある!】
 幕末期の日本は、列強に侵略される寸前まで追い込まれたが、・・・(中略)・・・見事に明治維新を成功させた。そこには明確に神様のご意思が働いていたわけだが、実はそれだけではない。この時期、如来、天理、黒住、金光、そして大本教という神道系の新宗教が次々に産声を上げている。これらの教団こそ、当時の神仕組みを担っていた人々であり、その祈りによって日本は正しい道に導かれていったのだ。
 2度目は終戦直後のことだ。敗戦の焼け野原から・・・(中略)・・・世界第二の経済大国にまで成長するという「世界の奇跡」をやり遂げた。戦時中の大弾圧をものともせず、出口王仁三郎と大本教の先達たちが日本の国のことを祈り続けたことで、神が動いたからに他ならない。 (p.104)
 

【世界を救う使命ある人々:世界連邦政府はどこに】
 地球環境の危機が時々刻々と迫りつつある現代であるけれど・・・・
 祈りを結集させ、災いを弭化しながら、天変地異が起きずとも最小限の犠牲で弥勒の世が実現できるよう誠を尽くすこと。それが仕組を知り、この時代に生きる私たちの使命なのではないだろうか。 (p.105)
 著者は、近年、南極の氷が溶け出すことで、深層海流の流れが止まり、地球環境が激変する危機が迫っていることも告げている。これも追い込まねばなかなか改心しない人類に対する大愛なのだという。致命的ともいえるピンチを変革するチャンスに変えられるのだろうか?
 今度は優秀な頭脳が集まって、政治、経済、学問、宗教、科学をより高度に進歩発展させていくことができるのだ。こういうかつてなかったほどの超文明の幕開けのときが、すぐそこまで来ているのである。・・・(中略)・・・。悲観したり絶望する必要などどこにもない。ここでは公表できないが、神様はすでに、世界連邦政府を置く国やその場所まで決めておられるのだ。 (p.106)
 この本には書かれていないけれど、著者は、その場所を “筑波研究学園都市” と言っている。

 

 

【日本神界の特異性 と 次元界スライドシステム】
 日本の神界は、最奥極微の9次元神界まで奥深くつながっている。その他の国に出ている神界とは、実は4次元の最上部の霊層のことなのだ。ヨーロッパ神界、インド神界、中国神仙界などすべて4次元であり、人霊が入ることのできる世界である。だから、本来ならヨーロッパ霊界とかインド霊界と呼んだほうが正しいのかもしれない。(p.54)
 次元界スライドシステムについては、このように記述されている。
 スの神の化身 : 6次元・正観音、
             5次元・聖観音、
             4次元・観世音菩薩。
 菊理姫大神  : 9次元・皇愛主、
            6次元・天母様、
            5次元・白山姫、
            4次元・権現層では白山妙理権現、
            仏としては弥勒菩薩、
            神仙界では西王母、
            ヨーロッパ神界では聖母マリア
 国常立大神  : 9次元・皇旭、
            6次元・萬創主   (p.130-131)
 神道では、このように他の文化圏の神々も日本神霊界の神々が次元をスライドして顕現しているものであることを知っているので、他宗教に対して排他的な意識を持つことなど決してない。
 排他的・対立的な意識を持ちやすい宗教というのは、つまるところその主祭神ないし教祖の次元が低いがゆえに、高い次元が見通せず偏狭な教義を定めてしまっているという証拠であろう。
 原始仏典の中ですら、思想対比であるにせよ 「六師外道」 という言葉で自らの優位性を表現していることには注意すべきである。 

 

 

<了>
 
   《参照》  深見東州・著の読書記録