皆さま
そろそろ大掃除なるものを
始めていきたいなあなんて
思いながら書いています。
1年の汚れを落として
新たな年を迎えるのですね。
来年はどんな年にしていきましょうかね。
本日もよろしくお願いします。
初めましての方は、こちらから自己紹介を兼ねた
僕の物語をお読みいただくことができます。
では、書いていきます。
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「母の死で生きる意味を悟る公太の物語⑩」
前回までのお話しはこちらからお読みください。
公太は幼少期に起きた
父と母のことを妻に
話しました。
妻は時折、鼻をすすりながら
「うんうん」と聞いてくれました。
公太にとって、そのことを
1人で抱えながら、父になることは
無理があったのです。
そうして、最後に公太は
妻にこう話したのです。
「父、そして母みたいに自分がなりそうで怖いんだ」
これは紛れもなく公太の
本音でした。
しかし、妻は公太の手を握り
目を真っ直ぐに見つめて
「あなたはあなたよ。お父さんとお母さんとは別の人間。あなたがそんな風になるなんて誰も決めてなんかないのよ」
公太にどんな感情が湧いてきたのかは
わかりませんが、公太は
この妻と結婚できて、この話しをすることができて
しかも初めて妻に話せたことを
公太は幸せに思いました。
そうして、すぐには無理かもしれませんが
公太はきっと親として父として
生きることを決断できる日が
来ると信じて生きるように
なったのです。
それからしばらくの間、
母からは定期的に
食事の誘いを受けましたが
公太は断るようになっていました。
公太の妻も公太の母と
うまくいっていないわけでは
ありません。
なんとなく会いたくないとしか
公太には言いようがなかったのです。
適当な理由をつけて断っていました。
この頃、公太は母のことを思い出すと
必ずと言っていいほど、
母のあの不安そうで心配そうな
表情が浮かぶようになっていました。
公太はまるで「お父さんのようにならないでね」と
言われているのかと錯覚してしまうので、
母のことを思い出したくなくなっています。
そんなある日、公太にとっても
母にとっても大きな
出来事が起こります。
公太の母に大きな病気が
見つかるのです。
しかも、それは命にも
関わる重大なものでした。
母は自分でお医者さんから
そのことを聞き、とても
落ち込んでいました。
公太は母から小さなかすれる様な
声でその事実を告げられ、
母と一緒に落ち込みました。
その日の母は泣いていました。
公太はぐっと涙はこらえていました。
公太はそれでも市役所での
仕事がありましたが、
休むことなく母が入院している
病院に通いました。
【~続く~】
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。
*この物語はフィクションです。