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ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

10月下旬のこと、北千住のお店で、ちぃさんと待ち合わせ。

 

またまたネイルサロンのあとに時間があるとのことで、北千住で飲むことにした。

 

お店の開店時間より早く着いたので、街を探索。

reinaさんに教えていただいた『ブルーケイン』を見に行ったり、今まで通ったことがない裏路地を歩いてみたり、なかなか楽しい散策だった。

 

ちぃさんからネイルサロンを今から出るとメッセージが来たので、今夜のお店に向かう。

おや、北千住に『杉玉』が出来ている。

2022年4月に開店したそうだが、駅から結構離れた場所なので今まで知らなかった。

(今日現在では既に三度ほど利用しています。)

 

今夜のお店は、このビルの中。

北千住をよくご存じの方は、この中にアメブロのグルメ・ブロガーさん達が通うお店があることに気付かれるはず。

 

それは、『千住 しげ』。

でも今夜のお店はここではなく、『呑酒場 ウル虎』。

 

お店のドアには、虎の絵。

誰の作品だろう。

狩野探幽の虎に雰囲気が似ているが、南禅寺の群虎図とは構図が違う。

 

ドアの横には、お店のロゴマーク。

 

開店と同時に入店したので、一番乗り。

 

まずは日本酒の冷蔵庫をチェック。

魅力的な酒が揃っている。

 

こちらの冷蔵庫では、高知の酒、土佐しらぎくと文佳人を見付けた。

ハロウィン仕様の酒も目を惹く。

 

最初に選んだ酒は、埼玉県羽生市の南陽醸造が醸す、花陽浴 純米大吟醸 さけ武蔵 おりがらみ。

 

使用米はさけ武蔵、精米歩合は48%。

さけ武蔵は埼玉県で開発された酒造好適米。

この米の酒を飲むのは初めて。

 

うすにごりの酒で乾杯。

 

このお店は生牡蠣がウリ。

 

女川産の生牡蠣は、放卵の今の季節(10月の記事です)は小振り。

11月になるともっと大きくなるのだそうだ。

 

ウル虎サラダ。

なかなか盛りが良い。

 

二番目は、冷蔵庫の中で気になっていた酒を飲むことに。

群馬県館林市の龍神酒造が醸す、尾瀬の雪どけ 純米大吟醸 ハロウィン専用酒。

 

派手なラベルの酒だが、中身はしっかりした純米大吟醸。

使用米は非公開、精米歩合は50%。

 

悪酔いしないために、揚げ物も食べておくことにする。

頼んだ料理は、牡蠣フライ。

 

揚げたて熱々で口の中を火傷しそうになった。

牡蠣がジューシーで美味い。

 

三番目は、茨城県結城市の結城酒造が醸す、結ゆい 特別純米酒 赤磐雄町。

火災から逃れた貴重な酒。

ここでは結の復興支援活動も行っており、多くの結が揃っている。

 

使用米は岡山県産赤磐雄町、精米歩合は60%。

北千住の『呑酒場 ウル虎』で、ちぃさんと過ごす楽しい夜は続きます。

 

 

 

 

 

 

彼女と、東銀座の歌舞伎座で「芸術祭十月大歌舞伎」を鑑賞した後は、「東京ミッドタウン日比谷」の「日比谷フードホール」で遅めのランチ。

選んだお店は、『ブルックリン・シティ・グリル』。

『ミスター・ファーマー』のコブサラダをここに持ち込んで食べた後は、肉料理。

 

ここはディナーでは何度か利用しているが、ランチは初めて。

肉を色々食べようと思っていたが、ランチメニューは、BBQビーフプレート、BBQポークプレート、BBQチキンプレートの三種類と、ハンバーガーが三種類のみ。

BBQプレートの肉の量は、150g。

 

BBQビーフは肉増量1.5倍を注文。

大きな肉に加え、小さめの肉が一枚あるのが増量分なのだろう。

 

フォカッチャかライスかカリフラワーライスを選ぶことが出来る。

ビーフにはフォカッチャ。

 

ポークはレギュラーサイズで。

 

ロース肉が二枚あるので二人に分けやすい。

 

ポークにはカリフラワーライス。

 

どちらの皿にも焼き野菜が付いている。

 

肉に合わせて飲んでいるボトルは、オーストラリアのハーディーズ、ノッテージヒル、ピノ・ノワール、2018年。

 

肉と赤ワイン、ガッツリ美味しいランチを食べながら、今日の歌舞伎の話しで盛り上がる。

 

肉用のナイフは、ブラジルのトラモンティーナ。

 

ランチメニューを注文すると、サラダは食べ放題。

『ミスター・ファーマー』のコブサラダを食べているが、ここのグリーンサラダも食べることにする。

 

新鮮なグリーンサラダも美味い。

ガッツリ肉とサラダのランチを終えると、『ブルックリン・シティ・グリル』を出て次の店に向かう。

 

次のお店は、『バル&タパス セロナ』。

これで「日比谷フードホール」のお店を、『ミスター・ファーマー』、『ブルックリン・シティ・グリル』、そしてここと三軒ハシゴすることとなる。

 

ここはアペロによく立ち寄っているお店。

食後のデザート代わりにピンチョスを軽くつまむことにする。

 

ここはキャッシュ・オン・デリバリー。

まずはスパークリングワインを購入。

スペイン、カタルーニャ州のハウメ・セラが造る、グラン・リベンサ、カヴァ、ブリュット。

ハウメ・セラは1647年創業の名門。

 

ピンチョスは、カボチャサラダ、クリームチーズとブルーベリー。

 

ワインのおつまみにミックスナッツも。

 

ピントがグラスに合っていない。

冷えたカヴァが美味い。

セパージュは、マカベオ40%、チャレロ30%、パレリャーダ30%。

 

壁の黒板にはスペインの地図と色々な名物の絵。

書かれているスペイン語を解読するのも面白い。

二人ともスペイン語は出来ないが、彼女はスペイン語と同じラテン語系のフランス語とイタリア語が出来、私はほとんど忘れているがポルトガル語を勉強したことがある。

 

先程まで満席だったが、ランチとディナーの間の時間になってくると、空席が目立つようになった。

次に混み始めるまでの暫しの静寂。

 

カヴァの次は白ワイン。

スペイン、カスティーリャ・ラ・マンチャのドミニオ・デ・プンクトゥンが造る、ロベティア、シャルドネ、オーガニック、2021年。

プンクトゥンは十字路と言う意味。

ボデガスの場所がローマ時代の交易の要衝にあることからの命名。

 

四代続くぶどう栽培農家で、四代目が2006年からワイン生産を開始。

110haの広大なぶどう畑は、全て有機栽培かビオディナミ。

フレッシュで爽やかなシャルドネだ。

 

お腹はいっぱいでワインもたっぷり飲み、そろそろ帰途に就くことにする。

彼女と過ごす、歌舞伎座と「東京ミッドタウン日比谷」での楽しい休日でした。

 

 

 

 

 

 

10月中旬のこと、彼女と東銀座で待ち合わせ。

 

歌舞伎座の地下に来ると、「木挽町広場」の大提灯を撮影してしまう。

 

今日は歌舞伎座で「芸術祭十月大歌舞伎」の第一部の鑑賞。

第二部は先日、ちぃさんと一緒に鑑賞している。

 

今日の席は、中央右寄りの一階席。

 

歌舞伎座の緞帳は確か四枚あるはず。

これは「朝光富士」。

 

そして「夕顔図」。

 

これは「春秋の譜」。

もう一枚「水辺の四季」があるが、今回は見ることができなかった。

 

最初の演目は、三代目猿之助四十八撰の内、鬼揃紅葉狩(おにぞろいもみじがり)。

戸隠山の鬼女を市川猿之助が、平維茂を松本幸四郎が演じる、踊り主体の演目。

最所は竹本(義太夫)連中から始まり、続いて常磐津連中、そして長唄囃子連中と続く、大舞台。

竹本は6人、常磐津は7人、そして長唄は20人という豪勢な揃い踏み。

 

猿之助の鬼女。

出演者全ての踊りが素晴らしく、魅入ってしまう。

 

二番目の演目は、赤穂浪士外伝の内、荒川十太夫。

堀部安兵衛の介錯人を務めた荒川十太夫の武士道を貫く苦悩が描かれている。

 

この写真は第二部の演目、釣女の太郎冠者の写真。

荒川十太夫を尾上松緑が、堀部安兵衛を市川猿之助が演じる。

松緑の語りの部分では、涙があふれてしまった。

 

「十月大歌舞伎」の第一部も素晴らしい公演だった。

お昼を跨いだ公演だったので、お腹が空いてしまった。

 

彼女が歩きたいというので、地下道を東銀座から銀座を抜け、日比谷まで徒歩で移動する。

 

向かった先は、「東京ミッドタウン日比谷」の、「日比谷フードホール」。

ランチとディナーの間の中途半端な時間は通し営業の店でしか食べることができないのでここを選んだ。

ここには8軒の特徴ある店が並んでいる。

 

まず向かったのは、『ミスター・ファーマー』。

”畑の伝道師”、渡邊明氏の野菜カフェ。

ここのサラダは美味しいので、コブサラダを注文。

 

次はニューヨークスタイルのBBQグリルのお店、『ブルックリン・シティ・グリル』。

 

店の右奥が一番好きな場所。

ランチにはどうやら左側の丸テーブルを使っているようだが、店長に話して右側の広いテーブルを使わせてもらう。

壁には、針金で作られた動物たち。

 

まずはスパークリングワインで乾杯。

銘柄は聞かなかったので、不明。

 

『ミスター・ファーマー』のコブサラダが出来上がった。

レタスの上に、卵の黄身、鶏胸肉、ハム、トマト、アボカド、カッテージチーズ、ブラックオリーブが乗り、ヴォリューム満点。

 

肉料理を注文したので、赤ワインはボトルを抜栓。

ここは赤ワインもちゃんと冷蔵されているので、良い温度で飲むことが出来る。

 

オーストラリアのハーディーズ、ノッテージヒル、ピノ・ノワール、2018年。

ベストヴァリュー・ワインとして有名なピノ・ノワールだ。

 

アルコール度数は13.5%と高め。

ストロベリー、ラズベリーなどのベリー系の香り。

口に含むと、プラム、ダークチェリー、そしてバラのニュアンス。

綺麗な酸味と柔らかなタンニンも心地よい、ミディアム・ボディ。

彼女と過ごす、「東京ミッドタウン日比谷」での楽しい午後は続きます。

 

 

 

 

 

 

 

10月下旬のウォーキング。

 

雲の海を悠然と泳ぐ一角獣。

いや、角ではなく前鰭とすると、斜め後方から見たシロナガスクジラかもしれない。

それとも、泳ぐ皇帝ペンギンだろうか。

 

白い花が咲いているように見えたが、よく見るとイタドリ(虎杖)の実。

イタドリはタデ科ソバカズラ属の多年草。

原産地は、日本、朝鮮半島、中国、台湾。

繁殖力が強いので、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されている。

 

ここまで拡大しても、花か実かよくわからない。

イタドリの花言葉は、”回復”、”見かけによらない”。

”回復”は、葉に止血効果があることから。

”見かけによらない”は、実が花のように見えることから。

 

実の中に種が透けて見えている。

ウスバカゲロウが集まっているようにも、カエルの卵のようにも見える。

 

長く伸びた花茎に小さな花がぎっしり付いているのは、ミズヒキ。

タデ科イヌタデ属の多年草で、日本、中国、ヒマラヤ地方原産。

 

飾り紐の水引に似ていることから、この名が付いた。

白と赤の花があるので、まさに紅白の水引のようだ。

 

花言葉は、”慶事”、”感謝の気持ち”、”祭礼”、”喜び”と水引だけあってお目出度い。

 

ハナミズキ(花水木)の実が生っている。

ミズキ科ミズキ属の落葉高木で、北米原産。

 

花が美しいだけでなく、真っ赤な実も綺麗なので、春と秋に一年で二度楽しい植物だ。

花言葉は、”返礼”、”永続性”、”私の思いを受け取ってください”。

 

黄色い花を付けているのは、ホソバヒイラギナンテン(細葉柊南天)。

メギ科メギ属の常緑低木で、中国原産。

 

秋に黄色い花を咲かせ、春には紫の実を付け、熟すと黒くなる。

花言葉は、”優しい暖かさ”、”愛情は増すばかり”、”激情”。

 

遊歩道をウォーキングしていると、銀杏の実が落ちているのを見付けた。

上を見上げると、銀杏の樹に実がいっぱい生っている。

銀杏は裸子植物で、イチョウ科イチョウ属の落葉高木。

銀杏の他に、公孫樹、鴨脚樹との表記もある。

鴨脚は葉の形を鴨の脚になぞらえたものとの説が有力で、京都の下賀茂神社の神官に、鴨脚(いちょう)という姓がある。

 

樹は銀杏と書いてイチョウと発音し、実は銀杏と書いてギンナンと発音するので紛らわしい。

そう言えば韓国語では銀杏はウネンと発音し、銀行(ウネン)と同じなのも紛らわしい。

花言葉は、”荘厳”、”長寿”、”鎮魂”。

 

初めて歩く住宅街で、柑橘の樹がそこかしこに植えられていた。

これは温州ミカンなのだろうか。

 

これは何だろう。

柑橘類は種類が豊富なので、葉っぱや実を見ただけでは何という種類なのか見分けがつかない。

ミカンの花言葉は、”純粋”、”愛らしさ”。

樹にも花言葉があり、”寛大”、”気前の良さ”。

そして実の花言葉は、”美しさ”、”優しさ”。

 

ベランダ菜園に一株だけ植えたジャンボスナップエンドウの三回目の収穫。

下の二本が8cm位に成長するまで待っていたら、一番大きいのは12cmになってしまった。

とても柔らかく美味い。

前回の記事で鳥に葉を食べられて丸裸になったと書いたが、急回復を遂げ、今回の収穫となった。

植物の生命力には何時も驚かされる。

 

今夜は、イタリアの気軽なワインを開栓。

先日ブログにアップした同じ造り手のキャンティと一緒に買ったワイン。

 

トスカーナに本拠地を置くベリーニがヴェネト州で造る、ソアヴェ、2020年。

キャンティはD.O.C.G.だったが、ソアヴェはD.O.C.。

 

色合いは透明感のあるレモンイエロー。

柑橘系の爽やかな香りだが、あまり強くない。

 

口に含むと、果実味があまり感じられず、酸味が前面に出ている。

少し冷やし過ぎたのかもしれない。

一方で温度が上がってくるとシャープさが無くなるので、美味しく飲むための温度管理がなかなか難しいワインだ。

それでも洋食にでも和食にでも合わせることができる、万能タイプのワイン。

ぶどうはガルガーネガ85%、トレッビアーノ15%。

イタリアのコスパワインを楽しんだ、今夜のお家ワインでした。

 

 

 

 

 

 

上野広小路の一軒家イタリアン、『アルヴィーノ』で、ちぃさんと過ごす楽しい夜の続き。

 

スプマンテを飲み干すと、次のワインを選ぶことにする。

ここのグラス一杯は180mlもあるので、四杯飲むとボトル一本に相当する。

 

私のワインは、イタリア、プーリア州、サレントのサン・マルツァーノが造る、イル・プーモ、マルヴァジーア/ソーヴィニヨン、2019年。

 

ちぃさんのワインは、チリ、セントラル・ヴァレーのエミリアーナが造る、チキン・ラン、シャルドネ、2020年。

このワインは飲食店専用。

エミリアーナは有機栽培をしている畑に鶏を放し、害虫駆除を行っている。

この有機栽培の象徴として、ワインに鶏の名を冠している。

 

白ワインでも乾杯。

 

ちぃさんのワインも味見させてもらったが、濃厚な果実味のシャルドネだ。

私のは、柑橘やハーブの爽やかな香り、果実味と酸とミネラルのバランスが良い辛口。

セパージュは、マルヴァジーア・ビアンカ60%、ソーヴィニヨン・ブラン40%。

 

イチジクバターとレーズンパン。

 

パリっと焼かれた、レーズンとクルミ入りのパンに、イチジク入りのバターを付けて食べるととても美味しく、ワインが進む。

 

メインは、国産牛ランプのロースト。

 

この焼き色が素晴らしい。

 

焼き野菜には甘みがある。

 

肉料理には、ラギオール。

 

赤ワインはボトルで。

実はこのボトルはお店からのプレゼント。

訪問するたびに一枚もらえるカードが三枚貯まると、店長お薦めのワインを一本プレゼントしてもらえるのだ。

 

イタリア、アブルッツォ州のチトラが造る、チトラ、ヴィーノ・ロッソ。

 

アドリア海側の産地のワインはコスパが良いのでよく飲んでいる。

アブルッツォ州でよく飲むのはモンテプルチアーノ・ダブルッツォ。

このワインはモンテプルチアーノ50%とサンジョヴェーゼ50%がマリアージュされている。

 

赤ワインでも乾杯。

色合いは綺麗なルビー色。

ダークチェリー、ラズベリーのニュアンスに、しっかりしているが強すぎないタンニン。

バランスの良いミディアム・ボディだ。

 

にんにく増し増し男前ペペロンチーノ。

プリモとセコンドが逆転してしまった。

 

このにんにくの量が半端ない。

 

二人に取り分けてもたっぷりのにんにく。

 

にんにくはホクホクでとても美味い。

 

でも、流石ににんにくが多すぎたようだ。

ちぃさんから、食べきれないと皿が回ってきた。

 

にんにく増し増しのあとに、口直しでもう一皿注文。

 

秋ナスのマリネ、ズワイガニといくら。

たっぷりのズワイガニといくらが嬉しい。

 

綺麗に取り分けることができた。

 

今夜の『アルヴィーノ』も美味しく楽しかった。

大塚店長が店の前まで出て、私達が角を曲がって見えなくなるまで見送ってくれた。

ちぃさんと過ごす、「ピカソ展」鑑賞とイタリアン・ディナーの楽しい一日でした。

 

 

 

 

 

 

国立西洋美術館で「ピカソとその時代 - ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」を鑑賞した後は、ディナーの時間。

 

JR上野駅からは、スカイツリーが見える。

 

上野の街に下りると、予約しているお店に向かう。

 

今夜のお店は、広小路横丁の中。

 

予約しているのは、一軒家イタリアン、『アルヴィーノ』。

 

この雑多な感じもなかなか良い。

 

ここに来ると、何時もこのキャッチコピーを撮影してしまう。

 

一階はカウンター席で、二階はテーブル席。

ここで食事をするなら、シェフや店長とお話しが出来るカウンター席が好きだ。

 

今日のおススメをチェック。

 

絵画鑑賞で乾いた喉をスパークリングワインで潤すことにする。

 

まずは「乾杯して下さい」と大塚店長。

 

乾杯してひと口飲んだ後に、さらに注ぎ足してくれる。

 

こうなると、口から迎えに行かないとこぼれてしまう。

 

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飲んでいるのは、イタリアのチェヴィコがエミリア・ロマーニャ州で造る、ラルス、スプマンテ、ブリュット。

 

ストゥッツィキーノはゼッポリーニ。

 

クリームチーズのソースを付けて食べると美味い。

 

カウンター上には美味しそうな前菜。

「これはメニューに載っていませんね」と私。

「アンティパストミスト用なんですが、もしお好きなものがあればお出ししますよ」と大塚さん。

 

サツマイモとゴルゴンゾーラを出してもらう。

サツマイモの甘味とゴルゴンゾーラの塩味が調和して美味い。

 

ジビエのパテ・ド・カンパーニュ。

使われている肉は、鹿、鴨、豚。

 

この厚みが嬉しい。

 

半分に分けてもこのヴォリューム。

三種の肉が入っているだけあり、濃厚で美味い。

ちぃさんと過ごす、上野広小路のイタリアン、『アルヴィーノ』での楽しい夜は続きます。

 

 

 

 

 

 

国立西洋美術館で開催された「ピカソとその時代 - ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」で、ちぃさんと過ごす楽しい午後の続き。


第Ⅵ章は、”マティス-安息と活力”。

ベルクグリューンはマティスを”現代フランスの最も偉大な画家”と称賛している。

彼のコレクションの中では、ピカソ、クレーに次ぐ重要性を与えられているのだそうだ。

 

アンリ・マティス「チェッカーをする二人の少年たち」(1911年) 木炭、紙

 

アンリ・マティス、「横たわる裸婦(ロレット)」(1917年) 木炭・鉛筆、紙

 

アンリ・マティス、「レースの襟のエマ」(1915年) モノタイプ、シン・アプリケ、紙 : 国立西洋美術館所蔵

ガラスが入っているので、どうしても私やスマホが写ってしまう。

 

アンリ・マティス、「室内、エトルタ」(1920年) 油彩、板に貼ったカンヴァス

1920年の夏にマティスが妻と娘を連れて訪れたノルマンディー地方の海辺の町エトルタで描かれた作品。

窓の外には海の景色。

マティスは窓は内部と外部をつなぐ重要なモティーフだと語り、しばしばこの構図の絵を描いている。

 

アンリ・マティス、「シルフィード」(1926年) 油彩、カンヴァス : 個人所蔵、京都国立近代美術館寄託

これは撮影禁止。

 

アンリ・マティス、「ニースのアトリエ」(1929年) 油彩、カンヴァス

 

アンリ・マティス、「青いポートフォリオ」(1945年) 油彩、カンヴァス

 

アンリ・マティス、「家に住まう沈黙」(1947年) 墨、紙

 

アンリ・マティス、「オパリンの花瓶」(1947年) 黒インク、紙

 

アンリ・マティス、「雑誌『ヴェルヴ』第4巻13号の表紙図案」(1943年) 切り紙、カンヴァスに貼り付け

1930年代後半から、マティスは色紙をハサミで切り抜いて貼り付ける”切り紙絵”の手法を雑誌等の表紙図案に用いるようになる。

美術雑誌『ヴェルヴ』には、創刊号を含めて6点の表紙図案を提供している。

 

アンリ・マティス、「ドラゴン」(1943-44年) 切り紙

 

アンリ・マティス、「植物的要素」(1947年) 切り紙、カンヴァスに貼り付け

 

第Ⅶ章は、”空間の中の人物像-第二次大戦後のピカソ、マティス、ジャコメッティ”。

ジャコメッティの作品も好きなので嬉しい企画だ。

 

アンリ・マティス、「ロンドン、テート・ギャラリーの展覧会(1953年)のためのポスター図案」(1952年) 墨・切り紙、紙の支持体

1953年にロンドンのテート・ギャラリーで開催されたマティスの彫刻展のポスター図案。

下部の空白に文字情報が入る。

簡略化された人間の頭部は、観る者に多くの感情を喚起する不思議な力がある。

 

アンリ・マティス、「縄跳びをする青い裸婦」(1952年) 切り紙、紙の支持体

 

アルベルト・ジャコメッティ、「広場Ⅱ」(1948-49年) ブロンズ

 

アルベルト・ジャコメッティ、「ヴェネツィアの女Ⅳ」(1956年) ブロンズ

 

アルベルト・ジャコメッティ、「男」(1956年) 油彩、カンヴァス : 国立国際美術館所蔵

この絵を観てすぐに、モデルは矢内原伊作だとわかった。

何故なら、京橋の「アーティゾン美術館」にジャコメッティが描いた矢内原の同じ構図の絵があるからだ。

 

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これがその絵。

アルベルト・ジャコメッティ、「矢内原」(1958年)。

矢内原伊作は実存主義哲学の研究者。

フランス国立科学研究センターの研究員としてパリに滞在していた時にジャコメッティと出会い、モデルを務めた。

その後もジャコメッティは日本に帰国した矢内原を四回もモデルとしてパリに招聘しているほど、矢内原を描くことに拘った。

凡人の私から見ればこの絵を描くのにわざわざ日本からモデルを呼ぶことは無いと思うのだが、描き、造ることにより、その存在の本質を追求するジャコメッティにとって、実存主義哲学の研究者である矢内原は欠くことのできない存在だったのだろう。

 

アルベルト・ジャコメッティ、「ヤナイハラⅠ」(1960-61年) ブロンズ : 国立国際美術館所蔵

これは矢内原伊作の彫像。

絵と全く同じ雰囲気だ。

 

パブロ・ピカソ、「鶴」(1952年) 着色されたブロンズ

 

パブロ・ピカソ、「本を読む女」(1953年) 油彩、板

 

パブロ・ピカソ、「アルジェの女たち(ヴァージョンL)」(1955年(2月9日)) 油彩、カンヴァス

これは重要な作品なので、解説をそのまま記載する。

「1954年11月のマティスの死は、ピカソに大きな衝撃を与えた。ふたりは長年互いに刺激を与え合う芸術上の盟友であった。ピカソはマティスがオダリスク(東方のハレムの女)の主題を好んで描いたことを受け、焼く一ヶ月後の12月、ドラクロワの「アルジェの女たち」に基づく連作に着手する。翌年2月までに制作された15点の内、この作品は12番目にあたる。」

中略。

「ピカソはこれ以降、ベラスケスやマネといった過去の巨匠たちの名作を自らの解釈によって描き直す連作に相次いで取り組んだ。」

 

パブロ・ピカソ、「海岸に横たわる裸婦」(1961年) 油彩・鉛筆、板

 

パブロ・ピカソ、「男と女」(1969年) 油彩・カンヴァス : 国立西洋美術館所蔵(梅原龍三郎氏より寄贈)

 

パブロ・ピカソ、「闘牛士と裸婦」(1970年) 油彩・カンヴァス

とうとう出口まで来てしまった。

今回も充実した内容だった。

 

ところで、これは余禄。

国立西洋美術館の常設展にもピカソの絵が展示されている。

パブロ・ピカソ、「横たわる女」(1960年)

 

5回にわたった”ピカソとその時代展”鑑賞記はこれで終了。

お腹も空いてきたので、予約しているイタリアンに向かうことにする。

ちぃさんと過ごす、上野の楽しい夕べは続きます。

 

 

 

 

 

 

ちぃさんと過ごす、上野の国立西洋美術館で開催された「ピカソとその時代 - ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」の楽しい午後の続き。

 

第Ⅴ章は、”クレーの宇宙”。

パウル・クレーは好きな画家の一人。

34点もの作品が展示され、ベルクグリューンがピカソと共にクレーにも重きを置いていたことがわかる。

パウル・クレーは、京橋の「アーティゾン美術館」で彼の作品を詳しく鑑賞し、一層好きになった。

その時の記事はこちら。

 

 

パウル・クレー、「黄色い家の上に咲く天の花(選ばれた家)」(1917年) 水彩・グアッシュ、地塗りをした亜麻布、厚紙に貼り付け水彩による縁取り

第一次世界大戦中、クレーが兵役に服していた時の作品。

簡素な家から大きな植物が天に向かって力強く伸びている。

生命力や生きる希望を込めて描いたのだろうか。

この作品は、クレーが配属されていた航空学校の、破壊された航空機の翼に使われていた航空機用亜麻布に描かれている。

 

パウル・クレー、「青の風景」(1917年) 水彩・鉛筆・ペン・インク、地塗りをした紙、厚紙に貼り付け

 

パウル・クレー、「運命のファゴット・ソロ」(1918年) ペン・インク、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「塔の理念」(1918年) ペン・水彩、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「カモたち」(1919年) 油彩転写素描・グアッシュ・水彩、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「黒魔術師」(1920年)  油彩転写素描・水彩、チョークで地塗りをした紙、厚紙に貼り付け

 

パウル・クレー、「目覚める女性」(1920年) 水彩・グアッシュ、地塗りをした紙、厚紙に貼り付け

 

パウル・クレー、「イレーネが成長した時のための象形碑文(no.1)」(1920年) ペン・水彩、厚紙に貼った紙/紙の帯による上下の縁取り

 

パウル・クレー、「雄山羊」(1921年) 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙/金紙の帯による左右の縁取り

 

パウル・クレー、「暗い扉のある部屋の透視図法」(1921年) 油彩転写素描・鉛筆・水彩、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「夢の都市」(1921年) 水彩、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「知ること、沈黙すること、やり過ごすこと」(1921年) 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「薬草を調合する魔女たち」(1922年) 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「小さな城 黄・赤・茶色」(1922年) 油彩・水彩、厚紙に貼った紙/水彩による上下の縁取り

 

パウル・クレー、「緑の風景」(1922年) 油彩・水彩・ペン・インク、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「平面の建築」(1923年) 水彩・鉛筆、厚紙に貼った紙/水彩・ペンによる上下の縁取り/下辺に水彩・ペンによる第二の縁取り

 

パウル・クレー、「少女たちの光景」(1923年)  油彩転写素描・鉛筆・水彩、厚紙に貼った紙/水彩・ペンによる上下の縁取り/下辺に水彩・ペンによる第二の縁取り

 

パウル・クレー、「北の地」(1923年) 水彩、地塗りをした紙、厚紙に貼り付け/グアッシュ・ペンによる枠取り/下辺にグアッシュ・ペンによる縁取り

 

パウル・クレー、「中国の磁器」(1923年) 水彩・グアッシュ・ペン・インク、石膏ボード、合板の額

 

パウル・クレー、「朱色のアクセントのある方形の抽象的な色彩調和」(1924年) 油彩、黒石灰で地塗りした紙、厚紙に貼り付け/水彩・ペンによる枠取り

 

パウル・クレー、「口数の少ない倹約家」(1924年) 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙

クレーが教鞭をとっていた芸術学校、バウハウス時代の前期に描かれた作品で、自画像と思われる。

”Krg”、”Wrt”、”Sp.”の文字は、ドイツ語の”Karge(口数の少ない)”、”Worte(言葉)”、”Sparsamen(倹約家)”を表している。

 

パウル・クレー、「ジンジャー・ブレッドの絵」(1925年) 油彩・ペン・インク、凹凸のある壁紙

凹凸のある茶色い壁紙が貼られた、手工芸的な作品。

クリスマスの伝統菓子、ジンジャー・ブレッドの色合いだが、クレーは最初はこの作品を「植物の祭り」と名付けていた。

その名の通り、色々な植物が描かれ、ダイナミックな躍動感にあふれている。

 

パウル・クレー、「3掛ける3の十字」(1925年) 水彩・鉛筆・インク、カンヴァスに貼った紙/紙の帯による縁取り/オリジナル額

 

パウル・クレー、「朝食時の観察」(1925年) 水彩・グアッシュ、厚紙に貼った紙/水彩・ペンによる上下の縁取り

 

パウル・クレー、「港の船Ⅱc」(1925年) 油彩・水彩、木枠に釘付けした厚紙

 

パウル・クレー、「野蛮な-古典的-祝祭的」(1926年) ペン・水彩吹き付け、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「Gの一角」(1927年) 油彩転写素描・水彩、厚紙に貼った紙

 

パウル・クレー、「植物と窓のある静物」(1927年) 油彩、カンヴァス

 

パウル・クレー、「ネクロポリス」(1929年) 油彩、合板に貼ったムスリン布

 

パウル・クレー、「封印された女」(1930年) ペン・水彩、厚紙に貼った紙/厚紙の下辺にペン・水彩による縁取り

 

パウル・クレー、「モスクの入り口」(1931年) ペン・水彩、厚紙に貼った紙

新たな色彩表現の実験として、クレーは1931-1932年に点描画を盛んに描いている。

この絵では3,400を超える升目に色彩が施され、不思議な奥行き感がある。

 

パウル・クレー、「時間」(1933年) 水彩・ブラシ、石膏で地塗りをした層状のガーゼ、合板に貼り付け/裏面:水彩、石膏下地

 

パウル・クレー、「夜明けの詩」(1938年) 糊絵具、厚紙に貼った新聞紙

 

パウル・クレー、「子どもの遊び」(1939年) 糊絵具・水彩、厚紙

 

第Ⅴ章はこれで終了。

第Ⅵ章に続きます。

 

 

 

 

 

 

ちぃさんと訪問した、国立西洋美術館で開催された「ピカソとその時代 - ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」での楽しい絵画鑑賞の続き。

 

第Ⅲ章は、”両大戦間のピカソ - 古典主義とその破壊”。

1920年代のピカソは、前半は古典主義への回帰、そして後半はシュルレアリスムによる古典主義の破壊と大きく変化した時代だった。

 

パブロ・ピカソ、「ギターを持つアルルカン」(1918年) 油彩、板

 

パブロ・ピカソ、「窓辺の静物、サン=ラファエル」(1919年) グアッシュ・鉛筆、紙

 

パブロ・ピカソ、「水差しを持ったイタリア女」(1919年) 鉛筆、紙

 

パブロ・ピカソ、「青い胴衣の女」(1920年) 鉛筆・グアッシュ・水彩、紙

 

パブロ・ピカソ、「座って足を拭く裸婦」(1921年) パステル、紙

1915年頃に始まるピカソの”新古典主義時代”の典型的な作品。

片足をあげて座るポーズはローマ時代の作品に見られる古典的なもの。

ルノワールも同様のポーズの裸婦を描いており、ピカソはその絵を購入している。

 

パブロ・ピカソ、「彫刻家と彼の彫像」(1933年) 水彩・グアッシュ・ペン・インク、紙

 

パブロ・ピカソ、「踊るシレノス」(1933年) グアッシュ・墨、紙

 

パブロ・ピカソ、「水浴する女たち」(1934年) インク・鉛筆、厚紙に貼った筋入りクラフト紙

 

パブロ・ピカソ、「ミノタウロマキア」(1935年) エッチング、紙

 

パブロ・ピカソ、「サーカスの馬」(1937年) グアッシュ、ペン・インク・パステル、紙

ゲルニカの数か月後に描かれた作品。

抵抗する馬と、鞭と手綱を持つ恐ろし気な男。

サーカスの裏にある暴力性、野蛮さを描いた作品で、同じ主題に基づく闘牛の絵も多く描かれている。

 

パブロ・ピカソ、「雄鶏」(1938年) 木炭・パステル、紙

 

 

第Ⅳ章は、”両大戦間のピカソ - 女性のイメージ”。

これはとても面白いテーマだ。

 

パブロ・ピカソ、「緑色のマニキュアをつけたドラ・マール」(1936年) 油彩、カンヴァス

この企画展のポスターになった絵。

ドラ・マールは、1936年から1943年までピカソの恋人だった写真家。

 

パブロ・ピカソ、「花の冠をつけたドラ・マール」(1937年) 色チョーク・鉛筆、紙

二つの絵のモデルはどちらもドラ・マール。

全く異なる表現方法なのだが、じっと見ていると確かに同じ人物だとわかってくる。

 

パブロ・ピカソ、「座る女」(1938年) インク・ウォッシュ、紙

 

パブロ・ピカソ、「横たわる裸婦」(1938年) グアッシュ・ペン・インク、紙

 

パブロ・ピカソ、「タンバリンを持つ女」(1939年) アクアティント・スクレイパー、紙

 

パブロ・ピカソ、「多色の帽子を被った女の頭部」(1939年) 油彩、カンヴァス

 

パブロ・ピカソ、「黄色のセーター」(1939年) 油彩、カンヴァス

第二次世界大戦開始直後に、疎開先の町、ロワイヤンで描かれた作品。

戦争に直面した不安や恐怖が描かれている。

モデルは、ピカソの恋人の写真家ドラ・マール。

 

パブロ・ピカソ、「女の肖像」(1940年) 油彩、カンヴァスに貼った紙

 

パブロ・ピカソ、「大きな横たわる裸婦」(1942年) 油彩、カンヴァス

1940年6月から1944年8月まで続いたナチス・ドイツによる占領下で描かれた作品。

”横たわる裸婦”でありながら、女性美や官能性全くなく、独房のような閉ざされた部屋の中で横たわる女性の身体はねじ曲がり、拳は固く握られている。

孤独、苦痛、絶望といった戦争の時代の感情を表す作品となっている。

 

第Ⅲ章、第Ⅳ章はこれで終了。

第Ⅴ章に続きます。

 

 

 

 

 

 

今日はバレンタインデーですね。

私にとっては亡き父の誕生日、在りし日の父に想いを馳せ、今日一日を過ごしたいと思います。

 

上野の国立西洋美術館で開催された「ピカソとその時代 - ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」で、ちぃさんと過ごす楽しい絵画鑑賞の続き。

 

第Ⅱ章は、”ピカソとブラック-新しい造形言語の創造”。

ピカソとブラックと言えば、キュビズム。

ブラックの絵は好きなので、それも楽しみ。

 

パブロ・ピカソ、「ジャウメ・サバルテスの肖像」(1904年) 油彩、カンヴァス

1901年末に始まる”青の時代”末期の作品。

 

パブロ・ピカソ、「座るアルルカン」(1905年) 水彩・黒インク、厚紙

1904年のパリ定住後、”バラ色の時代”を迎え、道化師アルルカンや旅芸人の絵を何枚も描いている。

”青の時代”と”バラ色の時代”の絵が並べて展示されると、その違いがとてもよくわかる。

 

パブロ・ピカソ、「女の頭部」(1906-07年) テンペラ・黒インク、紙

1906年半ば頃から、ピカソは古代イベリア彫刻の影響のもと、新たな造形表現の探索を始めた。

ここからの三点はその時代の作品。

特徴はアーモンド形の瞳、様式化された眉や目鼻立ち。

そして1907年半ばからはアフリカ・オセアニア美術に傾倒していく。

上下の端が尖った縦長の顔、長く伸びた鼻筋にはアフリカの影響を、そして黄色や青といった原色の使用にはオセアニアの影響を見ることが出来る。

 

パブロ・ピカソ、「《布を持つ裸婦》のための習作」(1907年) グアッシュ、ラミネート紙

 

パブロ・ピカソ、「裸婦(《アヴィニョンの娘たち》のための習作」(1907年) 油彩、カンヴァス

 

パブロ・ピカソ、「洋梨とリンゴのある果物鉢」(1908年) 油彩、板

 

パブロ・ピカソ、「丘の上の集落(オルタ・デ・エブロ)」(1909年) 油彩、カンヴァス

1909年夏、恋人フェルナンド・オリヴィエと共にスペイン、カタルーニャ地方の村、オルタ・デ・エブロに滞在し、キュビスムの風景画や人物画を多く描いた。

 

パブロ・ピカソ、「女の頭部(フェルナンド)」(1909年) ブロンズ

オルタ・デ・エブロからパリに戻り、カタルーニャで描いたフェルナンドの頭部を元に、立体彫刻を制作。

 

パブロ・ピカソ、「帽子の男/ジョルジュ・ブラックの肖像(通称)」(1909-10年) 油彩、カンヴァス

そうか、ブラックはこんな顔をしていたのか。

まるで「美女と野獣」の世界だ。

 

ブラックの以下の二作品は撮影禁止。

ジョルジュ・ブラック、「女のトルソ」(1910-11年) 油彩、カンヴァス : 東京国立近代美術館所蔵

ジョルジュ・ブラック、「静物」(1910-11年) 油彩、カンヴァス :国立西洋美術館所蔵

 

パブロ・ピカソ、「ポスターのある風景」(1912年) 油彩・エナメル、カンヴァス : 国立国際美術館所蔵

1912年夏に滞在した南仏ソルグの街並みを描いた作品。

モノトーンの細かく分割された画面構成は、「分析的キュビズム」の特徴。

一方、鮮やかな色彩や文字の導入は、続く「総合的キュビズム」の特徴。

二つの時代の橋渡し的な作品だ。

”KUB”は当時販売されていたキュービック・ブイヨンの商品名で、キュビズムとの掛け言葉なっている。

 

パブロ・ピカソ、「ヴァイオリン」(1912-13年) 木炭・鉛筆、紙

 

パブロ・ピカソ、「マ・ジョリ」(1914年) 油彩、カンヴァス

 

パブロ・ピカソ、「一房のブドウのある静物」(1914年) 油彩・木炭・木屑、厚紙

ブドウの実は木屑を貼り付けて表現されている。

 

ブラックのこの作品も撮影禁止。

ジョルジュ・ブラック、「パイプのある静物(ル・コティディアン・デュ・ミディ紙)」(1914年) 黒チョーク・木炭・油彩、カンヴァス

 

パブロ・ピカソ、「グラスとトランプのカードのある静物(マックス・ジャコブへのオマージュ)」(1914年) 鉛筆・グアッシュ・黒チョーク、パピエ・コレ、紙

パピエ・コレは、紙片などをカンヴァスなどに貼り付ける手法で、ブラックやピカソのキュビスムが起源。

 

パブロ・ピカソ、「アプサントのグラス」(1914年) 着彩されたブロンズと銀メッキのスプーン

 

パブロ・ピカソ、「トランプのカード、煙草、瓶、グラスのある静物(マックス・ジャコブへのオマージュ)」(1914年) 鉛筆・グアッシュ・黒チョーク、パピエ・コレ、紙

 

パブロ・ピカソ、「ギターと新聞」(1916年) 油彩・砂、カンヴァス

第一次世界大戦が始まりブラックが出征すると、ピカソは新たなキュビスムの方向性を模索した。

大戦中の作品は、1914年の作品群に較べ、より明快で構成的な造形となっている。

 

パブロ・ピカソ、「グラス、花束、ギター、瓶のある静物」(1919年) 油彩・カンヴァス

戦後になると、キュビスムの幾何学的な表現は和らげられ、次第に有機的な形が取り入れられてくる。

 

パブロ・ピカソ、「青いギターのある静物」(1924年) 油彩・カンヴァス

 

ピカソのキュビスム時代の絵画はこれで終了。

鑑賞記は第Ⅲ章に続きます。