『言語学バーリ・トゥード』 川添愛/著
今、成り行きで外国人の日本語学習を手伝ってる。ネットで知り合った人で、どこの国の人なのかも、性別も、年齢もなんにもわからない。何も知らない人だから、もちろん友達でもない。なんだそりゃ、と思うだろう?私もそう思う。日本語を外国語として学ぶのは大変だろうなと思う。なぜって、「一日」と書いて「いちにち」と「ついたち」とか、読み方がいくつもある言葉がたくさんある。それにだらだらと繋がってて、どこまでが一つの言葉かわかりづらい。辞書どうやって引くんだろうって、私が外国人だったら思うだろうな。それとか、主語が簡単に抜けて、日本人同士でもなんの事言ってるのかわからなくなる時があるよね。日本語が習得するのが難しい言語だからって事以外にも、協力した理由はある。コロナ禍のオリンピックで、日本のダメさ加減が世界に知れ渡っちゃったじゃない。あんな国の言葉を勉強する気になれないし、する必要もないって思われても全然おかしくないと思うのに、まだ日本を好きでいてくれるのか、って。どこのどなたか存じませんが、ありがとう。って思ったよ。政治はこの通りおかしいけど、日本楽しいなって思ってもらえたら嬉しいな。『言語学バーリ・トゥード』は正直、万人ウケはしないだろうなとは思う。でも日本語にこだわりがある人とか、薄い本のあとがきのフリートークを読むのが好きだった人は読んでもらいたいな。きっと難しく言おうとすれば専門用語がバンバン出てくるような難解な事が書かれてるんだと思うけど、著者の力ですね。とっつきやすい言葉で書かれた、面白い読み物として読める。堅苦しい感じは全然しない。なんせ副題が『AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか』だから。(笑)そして川添さんの文章はテンポが気持ちいいのよね。小説も書かれてるらしく、言葉選びにセンスがあるなぁとも思った。あと、例え話は全部プロレスネタだから、プロレス好きな人も楽しく読めるかも。言語学バーリ・トゥード: Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるかAmazon(アマゾン)1,870〜6,348円