【三橋貴明】「「衰退途上国」化を食い止める唯一の道」?【中国】 | 独立直観 BJ24649のブログ

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流行に浮かされずに独り立ち止まり、素朴に真っ直ぐに物事を観てみたい。
そういう想いのブログです。

 先月16日、政治ブログランキング首位返り咲き宣言をツイートした三橋貴明

 余裕綽々に見えた。

 しかし、その後、徐々に勢いは落ち、先月末日には再び2位に落ちた。

 今月に入り、時折首位に復帰することもあるが、2位の時間が長くなっているように思う。

 ここまで早く三橋が失速するとは意外だった。

 

 

 

 

(10月31日0時)

 

(11月5日21時半)

 

 

 

 上記ツイートではAmeba作家・ライター部門が2位になったことも誇っているが、これも8,9位あたりまで順位を下げている(5日時点)。

 三橋のYouTubeチャンネルも、従来は3万回再生超えが多かったが、ここ3週間ほど、3万回再生に達する動画が出ていない。

 消費税増税特需が去り、台風特需が去り、三橋需要が落ちるのは分かる。

 しかし、従来より需要が落ちているということは、特需が去ったこと以外にも事情があると考えられる。

 先月25日、「正しい歴史認識」ブログが三橋ブログの「嘘」を批判したのが効いているのだろう(http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-7675.html)。

 ただ、三橋批判は「正しい歴史認識」ブログにもダメージだったのか、ポイントを伸ばせていない。

 また、MMTブームが一段落し、さらに、MMTの権威であるステファニー・ケルトン氏に絶縁宣言されたことが徐々に知れ渡ってきているのかもしれない(https://ameblo.jp/bj24649/entry-12524185551.html)。

 両ブログは共に失速し、「パチ倒応援」ブログが漁夫の利を得る格好になり、1位に返り咲いている。

 それにしても、上の政治ブログランキングの画像に出ているが、妻に対するDV事件で逮捕された三橋が「赤ちゃんがいっぱい生まれる国を目指そう!」とは、それ自体は否定しないとしても、虫酸が走るものがある…(https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12541489271.htmlhttps://ameblo.jp/bj24649/entry-12403153493.html)。

 

 

 

(11月5日)

 

(11月5日)

 

 

 

 ところで、三等兵さんから、三橋批判に「リソース」を割くのは勿体ないという主旨のご忠告をいただいた(https://twitter.com/santohe/status/1191322283270270977)。

 ありがたいことである。

 しかし、三橋の影響力は依然として強いというのが私の認識である。

 政治に意識の高い人と話していたら、その人の経済観が三橋(・藤井聡)のものだったということは実際にある。

 今は三橋人気は低下傾向だが、何がきっかけで再び息を吹き返すか分からない。

 三橋を批判しておく意義はまだあると考えている。

 私は元々は三橋応援の立場でこのブログを始めた(https://ameblo.jp/bj24649/entry-11438588391.html)。

 僅かではあるが、三橋の悪影響の拡大に私も力を貸してしまった。

 責務と言っては大袈裟だが、彼の悪影響は、見過ごすべきではないと考えている。

 とはいえ、人生において本当にやりたいことは何かということを考えたとき、三橋批判よりもやりたいことなどいくらでもある。

 上のご忠告はもっともである。

 9月・10月は、消費税増税の話題があり、三橋の悪影響が強まりそうだと考え、三橋(・中野剛志)批判の記事を連続して出したが、ずっとこのような調子で続けるつもりはない。

 実は、1月28日以来、9月まで、私は三橋批判の記事を出していなかった(https://ameblo.jp/bj24649/archive-201901.html)。

 

 

 

 前置きが長くなった。

 先月27日、三橋は「「衰退途上国」化を食い止める唯一の道」というブログ記事を公開したhttps://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12539746814.html)。

 三橋は、「「衰退途上国」化を食い止める」ための、すなわち経済成長のための「正しい知識」というやつを持っているらしい。

 その三橋だが、昨年8月15日、「嫌になるほど正しい中国の政策」というブログ記事を公開したhttps://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12397959968.html)。

 では、中国経済はどうなったのだろう。

 昨年のGDPの伸び率は「1990年以来、28年ぶりの低い水準」となったhttps://ameblo.jp/bj24649/entry-12435527549.html)。

 三橋的に「嫌になるほど正しい」政策を実施していたにもかかわらず、中国の経済成長は鈍化した。

 という結果が出ているにもかかわらず、三橋は、性懲りもなく、今年7月11日、「日米中のデータが証明する「MMT批判の嘘」」というブログ記事を公開したhttps://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12492647305.html)。

 中国の経済政策はMMT的に正しいということであるが、グラフの使い方が恣意的であり、欺瞞に溢れた内容であった(https://ameblo.jp/bj24649/entry-12531958025.html)。

 しかも、中国の4月から6月までの成長率は、「四半期ごとのデータが公表されている1992年以降では最も低」いものとなった(同上)。

 米中摩擦が言い訳にならないことはリブログ元の記事で述べた。

 三橋的には、「嫌になるほど正しい」、「MMT」的な政策を実施しているのに、中国の経済成長は鈍化している。

 おかしいではないか。

 三橋の示す「道」が「「衰退途上国」化を食い止める」ものであれば、三橋が褒め称える中国経済がこのような記録的な成長鈍化に陥るはずがないではないか。

 

 


 

 

 

 10月18日、中国の7月から9月までの四半期の統計が発表された。

 どうなったのだろうか。

 「「衰退途上国」化を食い止める」結果だったのか。

 なんと、「四半期ごとのデータが公表された1992年以降で伸び率が最も低」い成長率となってしまった。

 MMT的に正しい政策を実施しているはずなのに、設備投資が低調らしい。

 「6.0%でも十分に高いではないか」と思われる方もいるかもしれないが、中国の統計が中国共産党に都合よく粉飾されていることは、三橋も認識しているところである。

 そういう中国の統計ですらこの有様ということは、経済成長の鈍化を認めざるを得ない状況になっているということだろう。

 

 

 

 

「中国GDP7~9月 +6.0%にとどまる 過去最低」 NHKニュースウェブ2019年10月18日

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191018/k10012137701000.html

 

中国のことし7月から先月までのGDP=国内総生産は、去年の同じ時期に比べて6.0%のプラスにとどまり、四半期ごとのデータが公表された1992年以降で伸び率が最も低くなりました。長期化しているアメリカとの貿易摩擦を背景に、民間企業の設備投資が伸び悩んだことなどが主な要因です。

 

中国の国家統計局の発表によりますと、ことし7月から先月までの第3四半期のGDPは、去年の同じ時期に比べてプラス6.0%にとどまりました。
これは、四半期ごとのデータが公表された1992年以降最も低かった、前の3か月のプラス6.2%を0.2ポイント下回り、これまでで最も低い伸び率となりました。
また、GDPの伸び率が前の3か月を下回ったのは2四半期連続です。

これは、長期化しているアメリカとの貿易摩擦を背景に民間企業の設備投資が伸び悩んだことや、新車販売の低迷など消費の減速が続いていることなどによるものです。

中国政府は景気を下支えするため、地方政府の新規の債券の発行を前倒しするなどして、インフラ投資を増やしていますが、成長の減速を食い止めることができていません。

アメリカと中国は、今月行った閣僚級の貿易交渉で、一部の分野で合意に至ったものの、互いに高い関税をかけ合う現状は変わっておらず、日本など各国の経済に影響を及ぼす中国経済の先行きは不透明な状況が続きそうです。

経済再生相「輸出が弱含んでいる傾向を注視」

中国のことし7月から9月までのGDPが去年の同じ時期と比べて6.0%のプラスにとどまったことについて、西村経済再生担当大臣は閣議のあとの記者会見で、「さまざまな経済指標を見ても、特に輸出が弱含んでいるのがこのところの傾向で、非常に注視している。アメリカと中国の通商交渉がいい方向に向かっていることを期待しているし、中国もさまざまな対策を講じているところだ」と述べました。

中国 国家統計局「複雑で厳しい状況」

中国の国家統計局の毛盛勇報道官は記者会見で、「国内外とも経済は依然として複雑で厳しい状況だ。グローバル経済が減速して不確定要素も増えており、国内経済への下押し圧力も大きい」と述べ、貿易面での保護主義的な動きなど、国際環境の変化が中国の景気にマイナスの影響を与えているという認識を示しました。

また「民間も含めた製造業の投資の減速が、実体経済が多くの困難に直面していることを物語っている」と述べ、企業の設備投資が手控えられていることが景気減速の要因の1つだという見方を示しました。

そのうえで、毛報道官は「このところ米中の貿易交渉で段階的な成果が出たのはよいことであり、米中両国だけでなく世界経済にもよいシグナルとなるだろう」と述べ、アメリカとの貿易交渉の進展を評価する考えを示しました。」

 

「中国の最悪の輸出品 その6」 三橋貴明ブログ2009年8月10日

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10317879249.html

 

 何でこんなことを言っているのかといえば、1990年代の(いつかは忘れましたが、震災があった年です)GDP発表時に、中国政府が「二桁成長」で発表しようとした数値を、朱鎔基が、
「震災でこれほどまでに被害が出ているのに、こんな(二桁成長)数値を発表できるわけがないだろ! 少し下げろ」
 と、GDP成長率を9%台に落として発表させたという逸話を思い出したからです。
 結局何が言いたいのかといえば、中央政府だろうが地方政府だろうが、中国が発表した統計は信用できない。という、至極まっとうで当たり前すぎる結論になるわけですが。」

 

 

<追記>

「米中冷戦これからが本番? 安達誠司のマーケットニュース 江崎道朗【チャンネルくらら】」 YouTube2019年11月5日

https://youtu.be/Sh3RcE-gFvo?t=876

<追記ここまで>

 

 

 

 それにしても、三橋の作家デビュー3冊目の単行本は「本当にヤバイ!中国経済 バブル崩壊の先に潜む双頭の蛇」(彩図社、2008年)だった(http://keiseiron-kenkyujo.jp/profile/works2008/。同書にも「中国の数字は信用できない!」という項目がある。https://www.saiz.co.jp/saizhtml/bookisbn.php?i=978-4-88392-641-1)。

 10年後、中国の経済政策を褒め称えるようになっているとは、当の本人でも全く想像していなかったことだろう。

 

 

 

 

 

 

 三橋貴明を信じている人は、中国が順調に経済成長していると信じていることだろう。

 しかし、実際はそうではない。

 三橋を信じても、経済が分からなくなり、「道」を誤るばかりである。

 三橋は、「国民のレベルを引き上げ、政治に声を出すことこそが、我が国の「衰退途上国」化を食い止める唯一の道なのです」と述べる(https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12539746814.html)。

 しかし、三橋は反安倍煽動ブロガーの有様であり、彼に従って「政治に声を出す」べきではない(https://ameblo.jp/bj24649/entry-12529612723.htmlhttps://ameblo.jp/bj24649/entry-12264331800.htmlなど)。

 三橋は、保守勢力の「リソース」を無駄遣いさせる。

 三橋を信じて「リソース」を無駄遣いする人が1人でも減ってほしく思う。