昨年、私は「【法人税】三橋貴明に韓国批判の資格なし【最低賃金】」という記事を公開した。
三橋貴明の経済論と韓国の文政権の経済政策が似通っていると考えたからだ。
韓国が三橋経済論の社会実験をしている格好だ。
最近、「WiLL」(ワック)と「Hanada」(飛鳥新社)から韓国批判の特集号が出た。
両誌とも、三橋貴明の論説は載っていなかった(https://bit.ly/2lPPGiI、https://bit.ly/2lWvtrp)。
こういう日が来るとは、4,5年前では考えられなかっただろう。
三橋はもともと韓国批判が売りであり、保守系のメディアに重宝がられていた。
また、かつて三橋ブログは政治ブログランキングの不動の1位であったが、3位にまで落ちてしまった(15日時点)。
8月25日、私は三橋の3位転落に気が付いた。さすがにこれは一時的なものだろうと思いきや、私の知る限り、一度も浮上していない。
いやはや、驚きであり、感慨深い。
もはや「大復活」するのは難しいように思う(三橋ネタ。https://bit.ly/2lNhm82)。
三橋と共闘するMMT論者の池戸万作氏(山本太郎・れいわ新選組のブレーンの1人で、日本経済復活の会の幹事。同会はチャンネルAJERを運営しており、三橋はここに出演している。http://ajer.jp/)は、「(三橋には)リベラルなイメージが付いた方が良い」と言うが、果たしてどうか。
ちなみに、ホワイト国外しやGSOMIA破棄など、これだけ韓国の話題が豊富なのに、三橋は昨年4月28日を最後に「韓国経済関連」の投稿をしていない(https://amba.to/2lPEoem)。
かつての売りをかなぐり捨ててしまったらしい。
その一方で、「アベ・ショック」と、安倍叩きの記事を8月から10個以上も出している(https://bit.ly/2lS36uz)。
月刊WiLL(ウィル)2019年10月号別冊 ついに手を切る時がきた――さようなら、韓国!
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本日の三橋TV収録は、山本太郎さん率いるれいわ新撰組のブレーンのお一人でもある日本経済復活の会 幹事 池戸万作先生にお越し頂きました!
— こうけ (@koukenoa) August 26, 2019
緊縮リベラル派などについてもお話して頂きましたよ◡̈
公開されたらまたお知らせしますね☺︎ pic.twitter.com/G4Jj5HrGkY
私の場合は、そこまで保守派ではなく、リベラル的な感性も持ち合わせていますので、むしろリベラルなイメージが付いた方が良いと思っています。三橋さんに関しては、経済評論家の矜持として、正しい経済政策を言っている議員を党派を問わず、評価されているのではないでしょうか。 https://t.co/vg9r1cFOFq
— 池戸万作 (@mansaku_ikedo) August 27, 2019
ちなみに、わたくしは経済学者と経済評論家が、この世で最も不要な職業だと思っていますよ。(わたくしは経済評論家と紹介されることもありますが、実はただの経営者)
— 三橋貴明 (@TK_Mitsuhashi) November 1, 2017
※ 池戸氏は三橋には「経済評論家の矜持」があるという認識だが、三橋は経済評論家を唾棄しており、そんなものが三橋にあるわけがない。
「Hanada」の方に上念司氏の論説「韓国経済は生き地獄」が載っている。
上念氏によると、従来、韓国経済が崩壊を免れてきたのは、「日本とアメリカが助けたからだ」という(28ページ)。そして、日米は韓国を見捨てることが既定路線であり、韓国には「さらなる負のショックすら想定」されるという(38ページ)。
いやいやいや。
文政権は三橋経済論に近い。
そして、三橋は「令和の政策ピボット」を掲げ、「反グローバリズム」を打ち出している(https://bit.ly/2lC9ru1)。
ということは、韓国は反グローバリズムに向かい、日米から自立して「豊かになる」「経世済民」へと進んでいるに違いない(三橋ネタ。https://bit.ly/2kfmf9k、https://38news.jp/)。
三橋は法人税増税を推奨している。
法人税増税によって需要が喚起され、投資が促進され、経済成長をもたらすというのだ。
「資本主義と税制~第四の役割について~」 三橋貴明ブログ2017年10月9日
「 典型的な「誤ったレトリック」は、
(中略)「法人税が高いから、企業が投資をしなくなる」
「法人税が高いから、企業が外国に出ていく」
といったものです。
とんでもない。
累進課税により、「働けば働くほど、税金が増える」状況に陥った国民が何を考えると思いますか。働いても税金で取られるので、働かない。と、思うと思いますか。
違います。
「税金をいっぱい支払わなければならないので、より多額の所得を稼ごう!」
と、考えるのです。あるいは、企業にしても、法人税の増税で純利益を減らされた場合、
「内部留保としての現預金が貯まらないと不安だ。ならば、今以上に所得(利益)を稼がなければ」
と、青くなります。
また、ハジュン・チャン教授が明らかにした通り、企業は「ナショナル(国家」)から離れることはできません。法人税の高低に関わらず、企業は最終的には「ナショナル・カンパニー」として、国内で所得を稼ぐ(もちろん、輸出はありですが)しかありません。
とはいえ、企業や人間一人が稼げる所得には限度があるわけです。生産性の向上が起きない場合は。
というわけで、支払う税金が増えていいく以上、企業は、
「とにもかくにも、前年よりも所得(粗利益)を引き上げなければならない」
という、強迫観念の下で皆が仕事をすることになります。当然、生産性向上が可能な投資は惜しみません。
そして、「需要が存在する」という前提で、生産性の向上を達成すれば、我々は「増え続ける税収」を上回る所得を稼ぐことができ、現預金としての内部留保が増え、同時に政府の財政も改善していくことになるのです。これが資本主義における「経済成長」です。
もちろん、支払わねばならない税金が毎年、増えていくというのはキツイです。何しろ、「安心」の源である預金がなかなか増えません。
だからこそ、我々は自らの「富=ストック」を何とか蓄積するべく、生産性向上のために努力し、そのための投資を拡大していきます。そして、繰り返しになりますが、それこそが「経済成長」です。(中略)
普通に働き、税金を支払っているならば、
「所得税を増税すると、働く気がなくなる」
「法人税を引き上げると、企業が外国に出ていく」
といったレトリックが、単に所得税や法人税を引き下げるトリクルダウン政策であることが分かるはずです。
そして、竹中平蔵氏が断言した通り、トリクルダウンなど起きません。」
「消費税の廃止と、法人税の増税」 三橋ブログ2019年9月10日
「 法人税を増税すれば、利益に対する罰金が増えるため、企業は費用を増やす。人件費を、減価償却費を(投資)、交際費を増やす。結果、需要が増える。」
また、三橋はれいわ新選組の経済政策を「素晴らしい」「正しい」とし、最低賃金の引上げにも肯定的である。
最低賃金は地域差があるが、約50~80%の引上げが必要と考えると、文政権以上の上げ幅だろうな…。
三橋は従来、最低賃金への言及は少なかったが、デフレ脱却過程において実質賃金の低下を「貧困化」として殊更に問題視する姿勢(「実質賃金ガー」https://amba.to/2lJO1uQ)は、実質上、最低賃金の引上げを肯定するに等しい。
というのは、「実質賃金=名目賃金÷物価」であり、三橋はデフレ脱却(物価上昇)を掲げる以上、名目賃金の上昇が必要になる。
また、三橋は反新自由主義でトリクルダウン批判をし、実質賃金やエンゲル係数を持ち出して「貧困化」を問題視しているわけだから(https://amba.to/2mdFXmt)、高所得者の賃金増は望ましくないということだと解される。資本家へのルサンチマン(を煽りたい意図)が窺える。
とすると、実質賃金の増加は低所得者の賃金増によって達せられるべしということになり、最低賃金の引上げと結びついてくる。
三橋が最低賃金の引上げに特に反対したことはないというのは概ねその通りであろう。
ただし、平成22(2010)年、最低賃金への直接の言及はないが、三橋は貨幣錯覚を指摘し、格差や実質賃金は問題視しなくてよいという趣旨を述べており、整合性が怪しいところではある。ていうか、「実質賃金ガー」は矛盾である(日下公人、三橋貴明「アメリカ、中国、そして日本経済はこうなる」(ワック)220~223ページ。https://amba.to/2lZquX9にて引用。貨幣錯覚の説明につきhttps://bit.ly/2kg5St5)。
それにしても、ただでさえ人手不足が生じているのに、「「正規」の公務員を増やす」のが「正しい」とはどういうことだろう。外国人労働者の増加を加速させたいのだろうか。三橋は外国人労働者の増加に反対しており、矛盾していると思う(https://amba.to/2SEJM3I)。
「れいわ新撰組の経済政策」 三橋ブログ2019年7月2日
「 山本太郎参議院議員の政策の骨子は、後略部に書いてありますが、以下の通りです。
〇 消費税減税、法人税・所得税増税(累進を機動的にする)
〇 最低賃金を時給1500円に引上げ(政府の助成有り)
〇 首都直下型地震に備え、東京一極集中を解消する(地方都市を成長させる)
〇 公共投資拡大。水道、鉄道などの公共性の高いものに積極的に支出
〇 奨学金返済問題を解決
〇 世界主要国と比べて圧倒的に少ない「正規」の公務員を増やす
〇 農業を守り食料自給率を引き上げる
〇 日米FTA反対
ちなみに、わたくしは最低賃金引き上げは「政府による需要拡大とセットでなければならない」と主張していましたが、特に反対したことはありません。個人的には「政府の助成」より「政府の仕事創出」」とセットの方が良いように思いますが、まあ細かい話です。」
「「れいわ新撰組の『経済政策だけ』は素晴らしい。というよりも、正しい」」
文政権は、2017年12月5日、大企業の法人税率(最高税率)を22%から25%へ引き上げる法案を可決した(https://bit.ly/2kjlrAr。2018年1月開始の事業年度より適用?https://bit.ly/2kATjZO)。
また、文政権は、2018年に最低賃金を16.4%引き上げ、2019年には10.9%引き上げた(https://bit.ly/2lVNgPr)。
三橋経済論的には、法人税増税による「需要拡大とセット」で最低賃金を引き上げているのだから、正しいポリシーミックスである。
文政権の「所得主導成長」路線は三橋の「政府は実質賃金を引き上げる政策に舵を切れ!」と軌を一にすると言えよう(https://amba.to/2kLv4b7)。
池戸氏も文政権は「経済を分かっている」とする。
三橋は、平成26(2014)年7月1日、「安倍政権は…長続きさせてはまずいことになります」と、実質上、安倍政権打倒宣言をし(https://amba.to/2kkZ8dF)、以来、安倍叩きを続けている。
池戸氏も安倍政権打倒宣言をしている。
つまりこういうことだ。
「安倍はバカ。ムンジェインは正しい。ムンノミクスが韓国を救う。」
韓国の左派政権は経済を分かっていますね。ムン・ジェインは緊縮リベラル派かと思っていましたが、ここに来て反緊縮派に転じましたね。日本の反緊縮左派にとっても追い風が吹いたと言えるでしょう。松尾匡先生は喜んでスライドに入れそうです。 https://t.co/cMqVYZMfM9
— 池戸万作 (@mansaku_ikedo) August 30, 2019
何が見えてくるかも何も、緊縮財政の安倍政権を倒すの一点ですよ。緊縮財政・増税の安倍政権に対して、積極財政・減税の政策を掲げて、政権交代を行うまでです。 https://t.co/JJf0hDwplb
— 池戸万作 (@mansaku_ikedo) August 29, 2019
最低賃金も韓国の方が先に時給1500円に到達しそうですね。韓国の最低賃金は一律みたいですが、既に日本の島根県や鹿児島県より高いそうです。2、3年もすれば、東京都並になるでしょう。最低時給1000円は目の前ではないかと。 https://t.co/ueAwff8beE
— 池戸万作 (@mansaku_ikedo) August 30, 2019
韓国は三橋経済論(・MMT)の正しさを証明するに違いない。
と思いきや、なかなか厳しいようである。
「文政権、経済司令塔また交代 「所得主導」成果出ず」 日本経済新聞2019年6月25日
「【ソウル=鈴木壮太郎】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は大統領府の「経済ツートップ」の交代に踏み切った。金秀顕(キム・スヒョン)政策室長と尹●(たまへんに宗)源(ユン・ジョンウォン)経済首席秘書官が同時に退任。後任に金商祚(キム・サンジョ)公正取引委員長と李昊昇(イ・ホスン)企画財政省第1次官がそれぞれ就任した。
金秀顕氏は就任からわずか7カ月、尹氏も1年しかたっていない。大統領府は否定するが、「景気低迷の責任を問われた事実上の更迭人事」という見方が大勢だ。
金秀顕氏は文氏の最側近の1人で、看板政策である「所得主導の成長」を主導してきた。国民の所得を増やせば消費が増え、企業業績が拡大して投資も雇用も増える――。そんな好循環づくりを狙い、文政権は最低賃金を引き上げてきた。
だが、18年の就業者の増加数はリーマン・ショックの後遺症に見舞われた09年以来の低い伸びにとどまった。19年1~3月期の実質成長率は前期比0.4%減と、5四半期ぶりにマイナス成長に転落。成果は見えない。
(後略)」
投資について、韓国経済研究院は設備投資や消費に「鈍化の流れ」が見られるという(https://bit.ly/2kkJU8u)。国内設備投資は、今年第1四半期は16.1%の減少となった。
海外投資は5年前の3倍に膨らんだ一方、国内投資は3分の1に減少しているとのことだ(https://bit.ly/2lQotwj)。
韓国を代表する民間経済研究機関は経済成長率の見通しを続々と引き下げている(https://bit.ly/2lSy2eo)。
韓国では昨年6月までに全国の裁判所に寄せられた倒産申請は836件と過去最多を記録した(https://bit.ly/2kbEU5Q)。
このような流れは文政権以前からもあったようだが、少なくともムンノミクスがこの流れを食い止めるものにはなっていないようだ。
おかしい。
三橋経済論によれば、企業は国内で所得を稼ぐしかなく、法人税増税で企業をシバけば国内投資が増え、経済成長路線に入っているはずだが…。
「国内に目を向けるべき投資、海外に逃げる…雇用4万減少=韓国」 中央日報2019年6月27日
「 過去10年間、韓国製造業の海外投資増加率が国内設備投資増加率より2倍以上高かったことが分かった。この期間に製造業部門だけで4万2000余りに達する雇用が減った。外国は自国への海外投資を伸ばしている状況で韓国のみ投資が減っており、企業環境の改善を要求する声に力が加えられるものとみられる。
全国経済人連合会傘下の韓国経済研究院が27日、2009年から昨年まで国内外投資の流れを分析した結果、製造業の海外投資増加速度が国内設備投資の2.7倍に達したことが明らかになった。製造業の国内設備投資の規模は2009年99兆7000億ウォンから昨年156兆6000億ウォンへと年平均5.1%増えた。同期間における製造業の海外直接投資は51億8000万ドル(約5600憶円)から163億6000万ドルに拡大した。年平均13.6%増えたわけだ。
このような雰囲気は今年も続く見込みだ。国内設備投資増加率は昨年2016年以降再びマイナス(-1.6%)に転じ、今年第1四半期も16.1%減少した。2009年第1四半期(-19.4%)以降最低値だ。一方、韓国企業の海外投資は着実に増加している。先月、ロッテケミカルは米国でサッカー場152個の大きさの化学工場竣工式を開いた。事業費だけで計3兆7000億ウォン(約3400億円)程度が投じられた。
韓国経済研究院のホン・ソンイル経済政策チーム長は「昨年CJ第一製糖、今年にはロッテグループなどが米国に大きな投資をしたため、製造業の海外直接投資規模は今年も大幅に増えるだろう」とし、「最低賃金の急激な引き上げ、法人税率の引き上げなど国内投資環境が良くない状況で、企業の立場では製造原価を下げられる海外への投資誘因が大きくなるほかはない」と分析した。
製造業の海外直接投資が増えることで雇用流出も大きく増加した。昨年韓国に対する外国人直接投資(171億1000万ドル)金額の中で製造業部門は69億8000万ドル(約8兆ウォン)だったが、外国に対する海外直接投資(497億 8000万ドル)金額の中で製造業部門は163億6000万ドルを記録した。韓国経済研究院は昨年まで直接投資の純流出により製造業部門だけで直間接的な影響で4万2000の雇用が減ったと分析した。
(中略)
ホン・チーム長は「最近、韓国企業の海外投資の中で特に米国の割合が増えた理由はグローバルトレンドである保護貿易障壁の拡大のため」とし「例えば、米国が人件費は高いが、ユーティリティ費用(電力・水道など)や法人税の減免など企業投資に対する優遇を増やしており、韓国企業の投資金を急速に吸収している」と説明した。」
韓国は、8月12日、「Uターン企業支援法改正案」を発表し、法人税免除をも含む対策を打ち出した。
法人税増税の方針を転換・軟化させてしまった。
三橋的に「正しい経済政策」に取り組んでいたのに、嘆かわしい(三橋ネタ。https://bit.ly/2kAG2QZ)。
まぁ、法人税増税が投資や消費に悪影響をもたらすというのは、主流派経済学の通りである(https://amba.to/2lOKThu、https://amba.to/2kIXAdq)。
「6年間呼び続けたのに韓国に帰ってきた企業60社だけ…なぜ?」 中央日報2019年9月2日
「(前略)
「経済自強」を強調した文大統領がこのようにUターン企業を直接称賛したが、統計で見るとUターン企業は「不毛地」に近い。自由韓国党のチュ・ギョンホ議員が産業通商資源部から受けた資料によると、韓国政府が「海外進出企業の国内復帰支援に関する法律」(Uターン企業支援法)を施行した2013年12月から今年5月までに韓国国内にUターンした企業は60社だ。
(中略)
これに対し韓国企業が海外に新たに設立した法人はこの5年間で1万6578社に達する。急激な最低賃金引き上げ、経済協力開発機構(OECD)7位水準と高い法人税負担など、反企業・労働寄り政策と過度な規制のためと分析される。
産業通商資源部は先月12日にUターン企業支援法改正案を発表した。これまでUターン企業に認められるには海外事業所の生産量を50%以上減らさなければならなかったが、25%だけ減らしても認める内容だ。海外生産製品と国内復帰後に生産する製品が一致しなければならない基準を緩和する内容も含まれた。Uターン企業は法人税と所得税を7年間にわたり最大100%減免され、従業員1人当たり720万ウォンを限度に100人まで雇用補助金も受けられる。
だが企業の反応は冷ややかだ。昨年韓国経済研究院が海外事業所を持つ企業150社を対象に質問した結果、Uターンを考慮している企業は1.3%の2社にすぎなかった。ある中堅企業代表は「企業は利潤を追う所で、Uターンを止めても企業環境が良ければ帰ってくる。韓国に工場を作らないのは単純に人件費問題だけでなく、依然として企業環境が良くないと判断しているため」と話した。
Uターン企業支援と関連しては米国が手本に挙げられる。トランプ米大統領はUターン企業誘致を主要経済政策のひとつとして掲げた。法人税最高税率を35%から21%に引き下げ、規制1件を導入するたびに2件を廃止するという内容の大統領令に署名するなど、米国に企業を誘致するのに死活をかけた。日本はUターン企業に対して規制緩和に加え研究開発費を支援する。ドイツはスマート工場構築を支援する。日本のホンダとドイツのアディダスが一部工場を本国にUターンすることにした。」
最低賃金の引上げが雇用の悪化を招いた。
1月には失業率は4.4%となり、9年ぶりの悪い結果となった(https://bit.ly/2khbQdd)。3月、若年層の失業率に到っては約10%にまで上った(https://bit.ly/2lT1cty)。
7月、失業率は前年同月比0.2ポイント悪化の3.9%となり(https://bit.ly/2mhnyFD)、失業給付支給額が過去最高を更新した(https://bit.ly/2lLq1rr)。
5月、文大統領は最低賃金引上げは低所得者層のためにならないことを認め、その過ちを認めた。
そして、7月12日、来年の最低賃金の引上げ率を大幅に下げ、2.87%と決定した。これは最低賃金法が制定されて以来、史上3番目の低い引上率である(https://bit.ly/2mhcnwy)。
そのためか、8月の失業率は前年同月比1.0ポイント改善し、3.0c%となった(https://bit.ly/2kL6cjI)。
文政権による最低賃金の大幅な引上げは裏目に出た。
そして、最低賃金の引上げが貧困層のためにならないということは、やはり主流派経済学の通りなのである(https://amba.to/2lUHMV7、https://amba.to/2zhGwyr)。
「韓国、最低賃金抑制に転換 公約実現できず 20年2.9%増、過去3番目の低水準」 日本経済新聞2019年7月12日
「【ソウル=山田健一】韓国は12日、2020年の最低賃金を前年比2.9%増の8590ウォン(約790円、時給ベース)とすることを決めた。1988年の制度開始以来3番目に低い伸び率となる。文在寅(ムン・ジェイン)政権は「所得主導」の成長を掲げ、18年(16.4%)、19年(10.9%)と2桁上昇が続いたが、賃上げが雇用減を招いているため一転して抑制に転じる。
学識経験者と労使双方で構成する最低賃金委員会が12日、11日からの論議結果を発表した。李載甲(イ・ジェガプ)雇用労働相が8月5日までに正式に決定する見通しだ。
20年までに最低賃金を1万ウォンに引き上げる文政権の公約実現は「水泡に帰した」(聯合ニュース)。文大統領の任期である22年までの達成も困難との見方が多い。韓国労働組合総連盟は12日、論評を発表し「経済格差解消のスローガンは虚偽だった」と文政権を厳しく批判した。
文大統領は5月の韓国メディアのインタビューで「自営業者や低所得層の労働者が最低賃金の引き上げで困難を経験し、申し訳なく思う」と話した。その上で「1万ウォンの公約に縛られる必要は無い」と述べ、賃上げ率の抑制を示唆していた。
賃上げを起点に国内消費を活性化して景気をよくするという「所得主導成長」政策の成果が見えないことが理由だ。韓国の失業率は10.9%の賃上げが実行された1月に4.5%に上昇した。直近の6月は4%とやや改善したが、17年5月の就任時(3.6%)との比較では悪化した。
経営体力の弱い自営業者は、人件費負担増に耐えかねて雇用者を減らしている。さらに韓国経済は、半導体市場の低迷などで19年の経済成長率が2.5%と、6年ぶりの低水準となった18年(2.7%)を下回る見込み。経済をけん引する財閥傘下の大手企業の業績も悪化が見込まれ、大幅な賃上げは景気の一段の冷え込みにつながると懸念したとみられる。
(後略)」
韓国は、三橋経済論を社会実験してみたが、失敗した格好だと言えよう。
三橋に韓国批判の資格なしである。
が、三橋経済論にしてみれば、文大統領はヘタレである。
法人税増税が足りず、企業に対するシバき方が足りないから、需要拡大が足りず、最低賃金引上げの悪影響を吸収しきれないのだ。
上記の池戸氏のツイートを見るに、MMT的には最低賃金引上げは正しいと思われ、韓国の「ソリューション」はさらなる法人税増税だ(三橋ネタ。https://bit.ly/2kfGZOd)。
Uターン企業に限るとはいえ、法人税を減免するなんてどこのアベだろうか。
文政権は当初の方針に戻るべきである。
日本は文政権の後に続くべきである。
安倍政権打倒!
くらいの感覚のない人は、三橋から離れた方がいいと思う。
特に嫌韓保守の人は三橋に付き合っても利益はないと思う。
まぁ、順位を下げたとはいえ三橋は依然として政治ブログランキング3位なわけで、三橋を信じている人がいまだ大勢いるものだ。
法人税増税して、最低賃金を無理やり引き上げたらこうなるわな
— 山本博一(ひろ) (@hirohitorigoto) September 11, 2019
国内に目を向けるべき投資、海外に逃げる…雇用4万減少=韓国 | Joongang Ilbo | 中央日報 https://t.co/PdzE3eNpd6
BJ24649@bj24649偶然、三橋貴明信者と話すことになったが、マジ有害。 どこの世界線から来たのかと思うくらい事実認識がおかしい。 日本のために頑張ろうとしているのだろうが、努力の方向性が完全に間違っている。 保守系の人の善意を無駄遣いさせる三橋、そして彼を重用するチャンネル桜、罪深いと改めて思った。
2019年08月19日 20:10
三橋は反主流派経済学に立ち、MMTなる学説に傾倒している。
そして、7月、自らのYouTubeチャンネルにMMTの権威であるステファニー・ケルトン氏を招いて対談をした(https://youtu.be/sJG7gqRbsAI等)。
今月3日には「MMTの教科書」となる新著も出した(https://bit.ly/2kjIN95)。
国民を豊かにする令和の政策大転換
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ところが、なんと、10日、ケルトン氏から絶縁宣言が出てしまった(https://bit.ly/2lKOgpI)。
経済論とは関係なく、政治的立場・歴史観の違いが原因ではあるが(https://bit.ly/2lOnA7w、https://bit.ly/2mfyvaz。ケルトン氏は三橋の評判について知らずに出演したとのことだが、三橋にDVによる逮捕歴があることを知っていたのだろうか。政治的立場よりもこちらの方が問題だと思うが。https://bit.ly/2kIAXpu)。
それでも、三橋には今さらMMTから離れる選択肢はなく、ケルトン氏にすがらざるを得ない。15日、三橋はケルトン氏の発言をブログで紹介した(https://amba.to/2lQ4JJe)。
DVで逮捕歴がある三橋だけに、DVを受けているのに夫に依存してしまう妻のよう、などと思ってしまう。
「米中暫定合意へ?・MMTケルトン教授声明発表・日経平均2万2千円目前?!ジョネトラダムスウィークエンド 上念司 吉田渚【チャンネルくらら】」 YouTube2019年9月13日
https://youtu.be/hCJb-Dg1aXo?t=269
BJ24649@bj24649結局こうなったみたいねw https://t.co/g8RAOKDQU6 >Determined that she would not participate in any future events involving Mit… https://t.co/XQOCqlznp1
2019年09月13日 02:03
三橋およびMMT論者の悪影響が縮小していってほしいものである(関連記事としてhttps://amba.to/2kg2Uor、https://bit.ly/2kBat9E)。