ロココ美術に入ります
1717年 ルーブル美術館 PD
アントワーヌ・ヴァトー
(1684-1721)
1721 PD
ロココ様式の初期に活躍
明るい色彩と
優雅で軽やかな作風で
ロココの絵画スタイルを決定づけた画家です
17世紀の厳格な古典主義に反発するように
18世紀のフランスでは
ロココ美術が誕生します
「ロココ」の由来は
装飾用語の「ロカイユ」
もともとは16世紀の庭園に造られた
人工洞窟にはめ込まれた
小石や貝殻の装飾を表す言葉です
曲線と軽やかな色彩
装飾的で優美な貴族主義の様式です
シテール島は
愛の女神ヴィーナスが流れ着いた場所で
女神と愛の聖地
この島を独身者が巡礼すると
よい伴侶に出会えるといわれ
この作品は
若い男女が巡礼を終えて
帰路につくまでの様子が描かれています
ヴァトーはこの作品によって
「雅宴画(がえんが)の画家」として
アカデミー入会を認められています
「雅宴画」とは
男女が戸外で楽しむ愛の宴の情景
上流社会の風俗や
貴族趣味を反映したものです
シャルダン 《市場帰り》
1739年 油彩・キャンヴァス
47x38㎝ ルーブル美術館 PD
ジャン=パティスト・シメオン・シャルダン
(1699-1779)
自画像
1771年 ルーブル美術館 PD
ロココ隆盛期に活躍
静物画や風俗画の需要の高まりに答えました
ヴァトーのような
まさにロココ的な華やかさはないですが
繊細なタッチや
ぼかしの効果を使った彩色法
やわらかな光の表現など
オランダ絵画に影響を受けた写実描写で
温もりや優しさを感じる
静謐な絵を描いています
《シャボン玉》
1734 メトロポリタン美術館 PD
出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019
参考図書
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト (株)美術出版社 2019
続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018
増補新装 カラー版 西洋美術史 美術出版社 2021
芸術教養シリーズ6 盛期ルネサンスから十九世紀末まで 西洋の芸術史 造形篇II 水野千依編 幻冬舎 2013