アニメ映画「 遠い海から来たクー 」「 クマ王国の物語 」「 WXⅢ 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

またまた アニメ映画3作品。

 

「 ネタバレ 」あったり、なかったり。

 

 

 

「 Coo / 遠い海から来たクー 」

(日/1992)

 

 

フィジー島を舞台にした、少年と 絶滅したと 思われていた

首長竜( 水棲爬虫類 )・プレシオサウルスの子供、クーとの

交流を描いた、一応 冒険?サスペンス。

 

 

「 話 」は “ヌルそう” だったけど、

首長竜の子供・クー が見たかったので 鑑賞。

 

景山民夫の原作は「 第99回 直木賞 受賞 」作品なんですね。

 

ちなみに「 日テレ 開局40周年 記念作品 」で

「 ED曲 」も 松任谷由実『 ずっとそばに 』だったり

します。

 

てっきり『 ウォーター・ホース 』(07年)みたいな

「 首長竜との交流 」や「 捕獲・退治 絡み  」の内容だと思っていたんですが、

 

中盤以降「 アクション展開 」を経てから、

「 “原爆実験 絡み” の サスペンス 」に発展し、しばし茫然。

 

まあ、脚本に 岡本喜八 が クレジットされていたので もしや…とは 思ってましたけど。

 

あと「 時代を感じる 作画 」は 懐かしく 感慨深い気持ちになりましたが、

 

なぜか「 ショタ度 」、「 ガチムチ度 」が高く、少々 居心地が 悪いんですよね。

 

クーの描写 」は かなり良く、

序盤から「 カワイイ度数 」も クーッと上がったのですが、

 

中盤以降は クーの出番が ググっと減るため、それも どんどん

目減り、最終的には ほぼ「 ゼロ 」になっちゃいましたよ…。

 

でも、かわいい クーは 見れたから 取り敢えずは よかったと

言うべきなのかな。

 

 

〔『 Coo / 遠い海から来たクー 』 タイトル 〕

 

「 タイトル・デザイン 」は

首長竜の 首、体、尾が 水面から出ている イメージ?

 

 

〔『 Coo 』  「 へそ出し 」主人公・洋助

 

何故か “へそ出し”ルック…。

 

フィジーあたりでは 一般的な服装だったりする?

 

 

〔『 Coo 』  「 君に決めた 」&「 親に決めた 」〕

 

 

〔『 Coo 』  ガタイのいい 父親

 

「 海洋生物 学者 」の 父親は 危機的な状況でも かなり冷静で、 しかも 分野外の事も 意外と 詳しかったりと、少々 都合が良すぎる設定。

 

ちなみに 声は 伊武雅刀

 

 

〔『 Coo 』  謎の女性カメラマン

 

ショタと 体がデカい男 ばっかりだったので 彼女の登場に

ホッとしましたよ。

 

ちなみに 謎の女性カメラマンの 声は 山口智子

 

自然な感じで 上手かったですね。

 

 

〔『 Coo 』  クー

 

あと、イルカ夫婦も 出てきますよ。

 

 

〔『 Coo 』  海を泳ぐ クー

 

と、なかなか かわいらしい「 画 」では あるんですが…

 

 

〔『 Coo 』  「 サスペンス・アクション 」展開 〕

 

中盤頃から「 サスペンス・アクション 」、「 社会派 」の様相を見せ始め、徐々に クーも フェイドアウト…。

 

大人だって Qooと言いたいんだよ!(?)

 

 

〔『 Coo 』  終盤「 別れ 」〕

 

まあ、さすがに 最後は出てきますけど。

 

そういえば「 作画監督 補佐 」として 細田守 の名前がありましたね。

 

日テレ、たまには こっちも放送してみたら?

 

 

 

 

「 シチリアを征服したクマ王国の物語 」

(イタリア・フランス/2019)

 

「 児童文学 」を アニメ映画化。

 

クマの王・レオンスの息子、トニオ が行方不明に。

レオンスクマたちを 引き連れ 人間の住む シチリアに

トニオを捜しに行くが……。

 

 

「 児童文学 」だし、サムネの「 画 」にも 興味を引かれませんでしたが 一応 鑑賞。

 

…という事でしたが、まあまあ「 エンタメ 」だったし、

予想外に「 アートワーク 」が素晴らしかったしで とても面白く観れましたね。

 

前半部は ユーモラスな描写で描く「 クマたち大公陛下 」のバトル展開、

 

後半部は 少し深刻な展開を見せる「 レオンスによる統制 」と、

「 2部 」構成になってます。

 

シンプルな話では ありますが、純粋なクマが「 人間の業 」に

染まってしまう後半の展開は やるせないし、

 

クマ大公、両者で揺れる 魔術師の「 人間臭さ 」も

味わい深かったりで「 ドラマ 」としても 悪くなかったですよ。

 

個人的には それよりも 上記のように「 アート 」の部分が

愉しかったですけどね。

 

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』  タイトル 〕

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』

「 クマ王国の物語 」の クマの王・レオンス の紹介 〕

 

 

吹雪のため 洞窟に避難した 芸人の親娘が そこにいた 大クマ

「 クマ王国の物語 」を語る…みたいな 導入。

 

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』

トニオ行方不明 → 人間の住むシチリアへ… 〕

 

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』

大公と 危機を知らせる 魔術師( 教授 )〕

 

「 クマ & 山 」は シンプル だが、

「 人間サイド 」は “細かめ”の「 画 」。

 

このタッチの違いも 面白い。

 

キャラとしては 魔術師 が好きですね。

 

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』

「 山を下りてきた クマたち 」と「 迎え撃つ兵士たち 」〕

 

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』

「 雪玉 」(『 スノーブラザーズ 』)攻撃 〕

 

ここは 愉快だったな。

 

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』

クマたちを 襲う 巨大ネコ

 

まさかの「 怪物 」展開。

 

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』  巨大・海ヘビ

 

終盤は 巨大・海ヘビ も登場。

 

 

ここから アートっぽい「 画 」を 少し紹介。

 

〔『 シチリアを征服したクマ王国の物語 』  アートワーク 〕

 

なかなか イイ感じでしょ。

 

 

 

 

「 WXⅢ 機動警察パトレイバー 」

(日/2001)

 

かなり前の「 BS 」での 劇場版『 機動警察パトレイバー 』

3作品放送の時に 観たヤツです。

 

その時「 今回は いいかな 」と思い『1』は スルーしたんですが、

 

その後「 一応 録っておこう 」ということで『2』『3』

録画、結局 2つとも 鑑賞しましたよ。

 

『1』も 録っておけばよかったと 軽く後悔 )

 

『2』(93年)は「 ポリティカル・フィクション 」の

サスペンス で、テーマとしても “重め”っぽい感じ…ですが、

 

緊迫感はあるし、各々の思惑が絡む「 ドラマ 」もあったりで

普通に 面白いんですよね。

 

「 メカ関係 」や「 背景 」の作画も 素晴らしかったな。

 

でも「 動機 」が ボカされていて? モヤモヤが 残るが惜しい。

 

あと、もう少し「 アクション 」場面が見たかったというのも

正直 あります。

 

 

で、本題の『3』

 

こちらは 打って変わって「 怪物サスペンス( ホラー )」の話。

 

「 パトレイバーの意味ある? 」みたいな意見が多く出てる

作品で、個人的にも そう思いますが、

 

「 好きな( ジャンル的 )内容 」なんで “問題なし” ですよ。

 

(『 パトレイバー 』じゃなければ 企画は 通らなかったかも )

 

 

湾岸で起こった「 レイバー( 産業用ロボ )破壊 事件 」を発端とした ミステリー展開は 予想に反し? かなり地味ですが、

 

「 刑事モノ 」としては「 作画 」の 素晴らしさもあって 雰囲気は 凄くイイんですよね。

 

「 企業へのテロ 」と思いきや…の流れも スリリングだったし、意外と「 ホラー残酷 」な場面もあるのが よかったな。

 

「 ドラマ 」部分は ややオーソドックスでは ありますが、

「 刑事モノ 」としてみれば これくらいが ちょうどいいかと。

 

メイン?の「 怪物 」は「 暴れっぷり 」や「 動き 」が

楽しかったし、短めながら「 ラストバトル 」も 興奮。

 

作戦失敗の「 惨事 」が 好きなので 個人的には もう少し長く

「 討伐失敗 」場面が 見たかったですね。

 

ちなみに「 造形 」は「 装甲バージョン 」より「 生身 」の方が好きです。

 

 

〔『 WXⅢ 』  聞き取り捜査 〕

 

背景は『2』も 良かった。

 

 

〔『 WXⅢ 』  謎の生物 〕

 

〔『 WXⅢ 』  第2の「 レイバー破壊 事件 」〕

 

〔『 WXⅢ 』  「 惨殺事件 」〕

 

ついに 人が襲われ…

 

〔『 WXⅢ 』  「 怪物 」登場1 〕

 

怪物も 登場。

 

 

〔『 WXⅢ 』  「 怪物 」登場2 〕

 

本作は『 グエムル 漢江の怪物 』(06年)の「 元ネタ 」

なんて 言われてますね。

 

 

〔『 WXⅢ 』  発見された「 奇形 怪物 」〕

 

やたら 気合入っているデザインだな。

 

 

〔『 WXⅢ 』  「 怪物 」装甲バージョン 〕

 

後半は「 アーマー装備 」。

 

 

〔『 WXⅢ 』  イングラム怪物

 

最後に やっと イングラムの出番。

 

ここでは「 こんな画 」しか紹介してませんが、

 

( 重要人物 以前に 主人公すら まともに載せてない。

そもそも キャプっても いないしな… )

 

「 怪物の正体 」が絡む、悲しく 切ない「 喪失 」のドラマも ちゃんと あります。

 

 

という事で、『 パトレイバー 』という理由で 興味が湧かない人がいるかと 思いますが、

 

「 原作 」を知らなくても 楽しめる「 ドラマ 」になっていると 思うので 機会があったら 観てほしいですね。

 

私も「 原作 」と「 アニメ 」には ほとんど 接していませんし。

 

 

 

ちなみに「 小説 」が原作の「 マンガ 」を アニメ映画化した

『 神々の山嶺 』(21年 )

 

アメリカ「 西部開拓時代 」の少女の冒険を描いた、

『 カラミティ 』(20年)も「 映像 」など 含めて 面白かったですね。