現代の塩がサラサラなのは便利だ。
特に食卓塩という塩は、サラサラしている。
Bruno /GermanyによるPixabayからの画像
しかし、何とはなしに薄気味悪い添加物が入っている。
固化防止剤(こかぼうしざい)、またの名を、アンチブロッキング剤とも言う。
塩にはいくつか種類がある。
代表的なのは海水塩と岩塩だろう。
今住んでいる国は海に囲まれたところなので、まずもって海水塩以外は見かけない。
日本と同じだ。
イタリアに住んでいた時には、アルプスの岩塩ばかり使っていた。
日本ではもっぱら海水塩だったので、その味の違いには目を丸くしたものだ。
記憶をたどると、味がまろやかであまり塩辛くない。
使い慣れて日本に帰って海水塩を使うと、分量をうまく使いこなせなかったことをよく覚えている。
海水塩の場合、アルプスの岩塩並みの分量を入れると、塩辛すぎるのだ。
それを思い出して、最近、ヒマラヤの岩塩をネットで購入してみた。
使ってみると、アルプスの岩塩とは違い、少な目に使っても十分な感じがする。
感覚的には、普段使っている海水塩の3分の2ぐらい、あるいは半分の分量で、事足りる感じがする。
豊富なミネラルのためか味は良いが、塩味は少しキツイ感じがする。
話を戻そう。
このヒマラヤの岩塩、放っておくと固まる。
だいたい、既に届いた時点で袋の中で固まっている部分がある。
有機塩とでも言うのだろうか、固化防止剤が入っていないのだ。
その昔、子供心に不思議に思ったことがある。
家に置いてある塩入れが透明で、塩と一緒に米粒が入っていた。
「なぜ米粒が入っているのかな。」
しかも、生米とは異なり、透明感は全然なく、心なしかやや茶色い様だ。
その頃は、まだ固化防止剤が普及していなかったのだろう。
母親が、米粒を炒って入れていたのを見たか、説明してくれたのを、かすかに覚えていた。
一回だけ、実際にやっているのを見たことがある様な気がする。
フライパンで炒って、塩と混ぜてみると、これまた見事に固まらないのだ。
母親はきっと、母親の母親に教えてもらったのだろう。
大事な点は、下記の通り。
- フライパンは鉄製かステンレススチール製を使うこと
- 弱火で、やや気長に炒ること
- 炒った米を完全に冷まし切ってから塩と混ぜること