ベルトレス
前回のサスペンダーと同様に、ここ数年PITTIの会場でよく見かけるようになった”ベルトレス”。
サスペンダーで吊るのもベルトレススタイルなのですが、ここで言うベルトレスとは、ベルトもサスペンダーもしないスタイルです。
今回は、ここ数年確実に増えているベルトレスのパンツのお話です。
まずは、2014年6月のPITTIのスナップをご覧ください。
ご覧のように、2年前に既にベルトレスのパンツを穿く人が結構見られました。
単純にベルトループ付のパンツをノーベルトで穿く人が多かったのですが、このころから既にベルトループの無い完全なベルトレスデザインのパンツを穿く人も少しづつ増えて来ていました。
特にスミズーラのスーツを着た人に多かったので、このころからオーダーでスーツを作る人たちはベルトレスでオーダーする人が増えていたのだと思います。
そして、昨年の6月のPITTIでは更にベルトレスのパンツを穿いた人が増えていました。
ご覧のように、ベルトループの付いたパンツをノーベルトで穿いている人もいますが、ベルトレスのモデルを穿いた人が更に増えていたのは間違いありません。
昨年の6月のPITTIでは、行き過ぎたカジュアルスタイルの反動でドレスアップする人が増えていたという話は前回も書きましたが、上の画像のようにサルトリアテイストのジャケットやスーツを着た人たちも増えていて、そのような人達の中でも流れに敏感な人たちはプリーツの入ったベルトレスのパンツを積極的に取り入れていました。
ベルトレスが流行る背景は諸説あるのですが、私が現地の人達から聞いた話をまとめると、このような事情があるようです。
イタリア人のファッションアイコンでもあるラポ エルカンが、ジャンニ アニエッリが着ていたサルトリアのスーツを直して着ている話は有名ですが、そのスーツやパンツのディティールにベルトレスのパンツがあり、それを着ているのを見て影響されたファッション業界人たちが、ベルトレスを取り入れたという説が有力です。
そして、もうひとつは、ここ数年モードの世界でグルカパンツやセイラ―パンツのようなデザインのパンツが出てきていることで、その流れが数年してクラシックに影響を及ぼし、そのようなディティールのパンツが流行った50年代や70年代のサルトリアスタイルのスーツやパンツを穿く人が増えてきているという流れがあるようです。
この流れは、サスペンダーの流れと同様に確実に来ていますので、次の秋冬はほとんどのパンツブランドがベルトレス対応のモデルを積極的に提案していました。
ご覧のように、特にサイドアジャスターのモデルは多くのブランドで展開していました。
もちろん、次の秋冬はBEAMSでも展開しています。
チラ見せですが・・・
ベルトレスのパンツに馴染のない方が大半だと思いますが、80年代後半の英国調ブームの頃、BEAMSでも英国ブランドを中心にサイドアジャスターのベルトレスのパンツを展開していました。
インポートブランドだけでなく、オリジナルのウールパンツやスーツでもサイドアジャスターの付いたベルトレスのパンツを展開していたので、私と同年代でBEAMS Fのお客様だった方には懐かしディティールだと思います。
当時、BEAMS Fの店長兼バイヤーだった私にとっては、このようなパンツは定番だったので、今ベルトレスのパンツが流行るのは理解できますし、全く違和感もありません。
新しいディティールと言うよりは、リバイバルと言う印象の方が強いです。
既に次の秋冬を待てないスタッフは、普通のベルト付のパンツをお直しでループを取ったりして穿いているスタッフもいます。(笑)
BEAMSのカスタムテーラーでもベルトレスのパンツをオプションでオーダーすることができますので、ご興味のある方は店舗スタッフにお問い合わせください。
もちろん、私も穿きます。
と言うか、既に穿いていました。
このブログでも以前紹介した ”GTA DESIGN” の2プリーツのサキソニー。 ボタンでウエストが調整できるのでベルトレスでも穿いていました。
サイドアジャスターのパンツは昔よく穿いていので、何の違和感もないですね。
前回のサスペンダーと同様に、イタリアのスタイルも確実に多様化してきています。
その変化は、既にこの春夏から少し見えて来ていますが、次の秋冬は更にそれが顕著になってくると思います。
見慣れないディティールやシルエット、色やコーディネートなどが、次の秋冬は確実に増えていくと思います。
私自身少しづつ着たいモノの傾向が変わりつつあります。
それは・・・
詳細は今後少しづつご報告します。
私が監修したEDOX BEAMS 40周年記念限定モデル。
ブルーのカラーコンビネーションに拘った限定モデルです。
既に、MEN’S CLUB 編集長の戸賀さんのブログやウェブマガジン OPENERSで紹介されています。
3月15日からビームスハウス 丸の内店で販売されます。
是非実物をご覧になってください。
トガブロ
http://ameblo.jp/togablo/entry-12132593763.html
OPENERS
http://openers.jp/article/1471772
タイドアップで素足履き
昨年から始めた店舗スタッフ向けの勉強会。
今週3回目の勉強会を行いました。
テーマは、”2016年春夏のトレンド” について。
23項目のトレンドを単純なトレンド報告というかたちではなく、様々なエピソードも含めて説明をしました。
今回は過去3回の中で一番質問が多く、特に若いスタッフから積極的に質問が出たので、とても充実した2時間でした。
その質問の中に、「スーツやジャケットでタイドアップしたしたコーディネートでも靴を素足履きしたスタイルが多く見られますが、今はそれが主流なのでしょうか」 という質問がありました。
自分のように毎シーズンPITTIに行っていれば、小さな変化も自然と目に入ってきて、すぐに目も慣れてくるのですが、現地に行ったことのないスタッフにとってみれば、そのような変化を感じるのもスナップ本やネット上の画像からだけで、それが本当に今の流れなのか半信半疑なのは仕方がないことです。
読者の皆さんの中にもショップスタッフと同じように、「そんな格好本当に流行ってるの?」 と半信半疑の方も多いのではないかと思います。
という事で、今回はタイドアップしたスタイルに素足履きというスタイルについて、少し詳しく説明したいと思います。
まず結論から言うと、タイドアップしたスタイルでもホーズやソックスを履いている人の方は少なく、素足履きが一般的になっているというのが実状です。
昨年6月のPITTI UOMOで撮った画像をお見せします。
ご覧のように、タイドアップしたジャケットスタイルでもレザーシューズに素足履きです。
それも、かなりクラシックなサルトリアスタイルでもホーズやソックスを履いていないと言うのが分かると思います。
スーツスタイルもこんな感じです。
ご覧のように、カジュアルなコットンスーツだけでなく、3ピースやネイビーのスーツでも素足履きです。
90年代のイタリアンクラシックブームの頃は、いかにドレスアップするかというスタイルが主流だったので、暑い6月のPITTI UOMOでもジャケットやスーツにタイドアップというのが基本でした。
当然、スーツやジャケットに素足履きなど有り得ない時代だったので、真夏でもホーズを履くと言うのが常識でした。
当時、スーツに素足履きだったのは、ニットブランド MALOのオーナーだったアルフレッド カネッサ氏とカネッサ氏にかぶれていた日本人のNさん。
二人ともフィレンツェのテーラー、リベラーノでオーダーしたスーツを着て、エレガントなイタリアンクラシックスタイルなのに、足元はエドワードグリーンやマンテラッシのドレスシューズをなぜか素足履き。
彼らにとってはクラシックスタイルのハズシだったのでしょうが、正直個人的には違和感があって真似する気にはなりませんでした。
2000年代に入って、ドレスクロージングのカジュアル化が年々進み、PITTI UOMOの会場でもスーツをノータイで着るスタイル(センツァ クラバッタ)やジャケットにポロシャツを合わせるようなスタイルが徐々に増えていき、それに伴って足元も軽くなっていきます。
このころから、ドライビングシューズやスニーカーを履く人たちが増えて行くのですが、それでもそれらのカジュアルな靴にさえホーズを合わせる人が、まだまだ多かったというのが当時の状況でした。
その後もカジュアル化の波は止まらず、PITTI UOMOに集まる業界人たちのスタイルもカジュアルなスタイルに傾倒していきます。
そして、2010年以降は、Tシャツやショーツという、イタリア人にとってはリゾートでしか着ないと以前は言われていたようなアイテムを着た人が急速に増えていきます。
そのような流れもあり、ここ10年くらいはレザーシューズも素足履きというスタイルが徐々に増えていき、業界人達の間では春夏の定番スタイルとなって広まっていきました。
もう一つの要因は、2000年代中ごろにブレークしたアメリカ人デザイナートムブラウンの影響もあるように思います。
短い丈のパンツにボリュームあるレザーシューズを素足履きというスタイルは、当初ナードなスタイルが嫌いなクラシック系のイタリア人達には敬遠されましたが、数年後に9分丈のパンツにトリッカーズを素足履きするスタイルが流行ったことを考えると、モード的なトレンドをゆっくり取り入れる彼らに少なからず影響を与えたことは間違いないでしょう。
昨年の6月のPITTI UOMOでは、行き過ぎたカジュアル化の反動で、エレガントなスタイルが見直されるという流れが見られました。
タイドアップする人が増え、暑い6月のPITTI UOMOでダブルのスーツや3ピースのスーツを着る人が増えたのも、その傾向を表しています。
エレガントな方向に向かっているのに、何故足元は素足履きなのか?
その理由は、おそらくパンツの丈が短いことが影響していると思われます。
パンツの丈が短いと、靴と裾の間のスペースが広くなります。そこにホーズを履いて色が入ってくると足元が重く見えます。
私自身もそうですが、カジュアルなスタイルで素足履きになれると、ホーズやソックスを履くと何故か野暮ったく感じることがあります。
特に春夏の軽快なスタイルでは、そう感じることが多いです。
彼らもおそらく、近年のカジュアル化の流れの中で、春夏ではホーズが見えるよりも足首が見える方が自然に感じるようになったのだと思います。
事実、私よりも上の世代の人たちは暑い時期でもホーズを履いている人が多く、その世代の人たちのパンツの丈も長めです。
そして、1月のPITTI UOMOでも素足履きの人を結構見かけるのも、そのような傾向による影響なのではないかと思います。
とは言っても、「スーツに素足履きで会社なんか行けないよ」 と言う方が大半だと思います。
そうなんです。イタリアでも普通の会社員で素足履きの人なんかいません。(笑)
これは、あくまでファッション業界人達の間で一般的になっているだけで、ビジネスでスーツを着る人には無理があると思います。
「ここまで書いてそのオチは無いだろ」と思われるでしょうが、特に6月のPITTI UOMOで見られるようなスタイルは、タイドアップしていたとしても日本のビジネスシーンにそのまま取り入れるのは難しいのは私も理解しています。
では、どうやって取り入れるかと言うと、日本ではここ数年クールビズでGW明け以降はカジュアルスタイルが許される方も多いと思いますが、服装の自由度が増すその時期に敢えてタイドアップしたジャケットスタイルやスーツスタイルをして、素足履きをしてみてはいかがでしょうか。
因みに、私もジャケットやスーツスタイルに素足履きはしますが、自分自身のルールとして素足履きはGW明け以降と決めています。
それは、いくら素足履きが流行っているからと言っても、肌寒い時期に素足履きは個人的になんとなくミスマッチな感じがするからです。
でも、それもあくまでも個人的な考えです。 ここ数年は、通年素足履きという人も多いので、スタイルの多様化は否定できません。
今後はスタイルの多様化はもっと進むと思うので、軸はぶらさず、時代性を取り入れていくのは今以上に重要になっていくのではないかと思っています。
次のバイイングが終盤にさしかかり、そんなことを考える今日この頃です。
久々にデニムを購入しました。
SIVIGLIAのリジッドデニム。
http://shop.beams.co.jp/shop/brilla/goods.html?gid=9347195
今シーズンはアメリカっぽいデニムが気分です。
生地感もオレンジのステッチもアメリカっぽくていいです。
イタリアブランドのデニムもアメリカっぽさが求められる。
そんな傾向のような気がします。
サスペンダー
数年前からPITTIの会場でも見かけるようになったサスペンダー。
一般的に広がるかどうか注目していましたが、昨年の6月のPITTIではサスペンダーを付けた人がかなり増えていました。
ご覧のように、ジャケットやスーツスタイルからカジュアルスタイルまで、サスペンダーをコーディネートに取り入れる人が明らかに増えていました。
日本でサスペンダーが注目されたのは、近年では80年代後半の英国調ブームの時。
当時はサスペンダーはアメリカ英語なので、英国的に”BRACES” (ブレイシーズ)と言わないと先輩たちに怒られたものです。(笑)
因みに、イタリアでは GIARETTIERE と言われています。
当時は英国のALBERT THURSTON(アルバート サーストン)が定番的なブランドでした。
特に帯がフェルトでエンドがガット(鯨筋)でできているモノが最も英国的だと言われ、BEAMSのスタッフの中でもマストアイテムと言われていました。
因みに、今はガットエンドのモノは作られていません。
英国ブランド以外でもアメリカのブランドのモノもあり、アメリカのモノは当時ラルフローレンやポールスチュアートで展開していたような、エンドがレザーメッシュのタイプのモノもありました。
そして、87年に公開されたアメリカ映画 WALL STREETでマイケルダグラスがサスペンダーをしていたこともあり、当時アメリカでもサスペンダーの人気が高かったようです。
その後、日本では90年代の中ごろにイタリアンクラシックブームに火が付くと、徐々にサスペンダーの人気も翳りが見えるようになります。
当時からイタリア人はベルトを重要なアクセサリーとして考えていたので、クロコダイルなどのエキゾチックレザーや、色モノ、帯幅が広いものなど、我々日本人から考えると主張の強いベルトをした人が多かったので、イタリアでサスペンダーをしている人を見るのは稀でした。
それから20数年、私がイタリアの製品をバイイングしてからは、おそらくPITTIでこれだけサスペンダーをした人を見かけるのは初めての経験です。
サスペンダーはパンツのラインを綺麗に見せる効果があるのですが、その話は長くなるので別の機会にしたいと思います。
現在のイタリアのサスペンダーのブームは、80年代に私がイギリス人や先輩たちから教わったサスペンダーのセオリーなどは考えずに、単純にアクセサリーとして取り入れている人が大半のように感じます。
サスペンダーというモノに対しての先入観がないぶん、その取り入れ方も様々であると言えます。
言い換えれば、イタリア人の定番的なアイテムでもある、ウオレットチェーンのような感覚で取り入れているようにも感じます。
ですので、我々日本人が敬遠しがちなクリップタイプをした人も多く、ジャケットを着ていても明らかにサスペンダーが目立つようにポーズをとっている人が多いのはスナップを見ても明らかで、実際に会場でもサスペンダーをアピールした人が多かったです。
今後プリーツ入りのパンツやベルトレスのパンツが増えていくと、サスペンダーが更に注目されるのは間違いなさそうです。
BEAMS Fのディレクター西口も、いち早くサスペンダーを取り入れています。
一番上の画像は、古着の501にリベットボタンを付けてサスペンダー仕様にしています。 このスタイルでPITTIの会場でかなりスナップを撮られていました。 ハットとサスペンダーはスナップを撮られる最強の組み合わせですね。(笑)
中段は、手持ちのSTILELATINOのスーツにサスペンダーボタンを付けています。 手持ちのスーツもサスペンダーを取り入れるだけで随分雰囲気が変わります。
下段は、オリジナルのスーツにサスペンダーをしています。 プリーツパンツにサスペンダーは相性がいいので、見た目もクラシックでエレガントな印象が増します。
西口は80年代の英国ブームをリアルに経験していない世代なので、先入観なく純粋にPITTIでサスペンダーをしている人を見て新鮮に感じ、それを自身のコーディネートにいち早く取り入れています。
今のサスペンダーの取り入れ方は、それでいいのではないかと思います。
サスペンダーは英国的なアイテムなので、我々世代は何かと色々薀蓄を考えがちですが、今の時代はイタリア人のようにアクセサリー感覚で自由に楽しめばいいのではないでしょうか。
もちろん、基本的な薀蓄やルールは知っておくに越したことはありません。
英国発信からイタリア発信へ。
サスペンダーは今確実に注目されるアイテムになっています。
今後は更に増えそうな感じです。
その根拠は、次の秋冬の流れを見ても明らか。
それについては、また別の機会に・・・
G ジャン
我々世代やアメカジ、渋カジ世代であれば一度は着たことのあるGジャン。
Gジャンとは和製英語で、正確にはJean Jacketと言うのが正しいとされていますが、ここでは敢えて分かりやすくGジャンと言います。(笑)
イタリアは日本に比べるとアメカジに対する知識が乏しいと言うのが実状です。
その分、アメカジに対するマニアックな先入観が無いので、良くも悪くもイタリア人のフィルターを通した様々なアメカジ的なブランドがこれまで幾度となく生まれては消えていくという繰り返しでした。
当然、日本人のように古着に詳しい人などは、ほんの一部のマニアだけなので、細かい時代考証やディティールなど全く気にしていない人がほとんどです。(笑)
そのような状況なので、現行のLEVISのGジャンに毛皮を付けたり、エルメスのスカーフを裏地に貼るなど、我々日本人にとっては正しくないリメイク?をするようなイタリア人も私の周りにはいました。
このように、今まではGジャンをお洒落に着る人が少なかったイタリアでしたが、ここ2年くらいは新しい着こなしをする人が徐々に増えてきて、着こなしにも少し変化が見られるようになりました。
MEN’S CLUB ITALIA SNAP 1009
MEN’S CLUB ITALIA SNAP 1009
MEN’S CLUB 世界スナップ1015
GLOBER Snap Vol 4
ご覧に様に、2年前くらいからPITTIの会場でもスリムなフィットのGジャンをアウターやコートやジャケットのインナーに合わせるコーディネートが多く見られるようになりました。
BEAMSのスタッフもGジャンをこんな風にコーディネートに取り入れています。
プレスの安武はDREW&COのガウンタイプのニットのインナーに。
BEAMS Fのディレクターの西口はSTILELATINOのダブルのジャケットのインナーに。
こちらも西口。BARBOUREのインナーに。
BRILLAのバイヤーの高田はPIOMBOのコートのインナーに。
ご覧のように、BEAMSのスタッフも既にGジャンをニットやジャケットやアウター、コートのインナーとしてコーディネートに取り入れています。
実は、既にBEAMSでも2年前からインポートブランドで隠れたヒットアイテムだったGジャン。 2015年の秋冬からは多くのバリエーションで展開しています。
C+ ストレッチデニム
BRILLA オリジナル ワンウオッシュ
BRILLA オリジナル ジャガード ペイズリー
BRILLA オリジナル リジッドデニム
ご覧のように、かなり多くのバリエーションで展開しています。
着こなしは自由にコーディネートした方がいいので、特に決まりごとは無いですが、上の画像のようにインナーとして取り入れると着こなしのバリエーションが広がると思います。
2015年の秋冬にもあった、MIXコーディネート的な合わせですね。
インナーとして取り入れるコーディネートは、私が大学生だった80年代中頃にも一度流行った事があるので、個人的には懐かしいコーディネートでもあります。
当時は、MA1やスタジャン、ツイードジャケットやブレザーのインナーに合わせるコーディネートが洋服好きの人たちの間で流行っていました。
それは、おそらく雑誌POPEYEの提案だったように記憶しています。
私も当時購入した古着のLEEの101JやWesuternerを持っているのですが、やはり今着てみると古臭さを感じてしまいます。
今はリアルなアメカジで着たいわけではないので、それは永久保存版コレクションにしつつ、新たなGジャンを購入しました。
それは、BRILLA オリジナルのリジッドタイプのストレッチデニムGジャン。
http://shop.beams.co.jp/shop/brilla/goods.html?gid=8124518
生地の風合い、ステッチの色、ボタン、ディティールもリアルなアメリカのGジャンの雰囲気ですが、シルエットは今の流れを取り入れてアップデートされています。
細身のシルエットですが、ストレッチがきいているのでノーストレスです。
もう少し暖かくなってきたら、このGジャンの上にダウンベストを着ようかなと思っています。
インナーとして使う場合は、K-WAYのナイロンパーカやスティレラティーノのナイロンのチェスター、アスペジのM65タイプのフィールドジャケット、チルコロのジャージジャケットなど、手持ちのアイテムと合わせられるので重宝しそうです。
また、アウターとして着る場合は、敢えてジレを合わせてもいいなと思っています。
このように、Gジャンを一枚持っていると、手持ちのアイテムと合わせてコーディネートの幅が広がるのが良いところです。
私にとっては、20数年ぶりの6ジャン。
何故かすごく新鮮です。
あとは似合うかどうか・・・
アメカジ風に着ない事がコーディネートのポイントだと思っています。
BLUE×WHITE
今日は暖かかったですね。
一日中オフィスワークだったので、ニットの上にコートを着て出社しましたが、ニットも脱いでシャツ一枚で仕事していました。
店舗も毎日のように春物の入荷があります。
先ほどBEAMS Fに行って店頭の入荷状況をチェックしていたら、既に春物をご試着いただいているお客様が何名もいらっしゃいました。
いつもありがとうございます。
春物の入荷も本格的にスタートしたので、これから少しづつ今シーズンのトレンドに関してもお伝えしていきたいと思います。
今回は、今シーズンのジャケットの柄についてお伝えしたいと思います。
今シーズンのバイイングを行った昨年6月のPITTI UOMOやミラノのショールームで打ち出されていたのが、WHITE×BLUEのカラーコンビネーションのジャケット。
ご覧のとおり、ほとんどのサプライヤーがホワイトとブルーのカラーコンビネーションの柄ジャケットを打ち出していました。
チェック、ストライプ、ジャガードと、様々なホワイト×ブルーの柄ジャケットが見られました。
今シーズンはホワイトとブルーが2大トレンドカラーなので、この2色のコンビネーションの柄が出てくるのは当然の流れだと言えます。
この流れは特にジャケットで多く見られましたが、アウターやシャツやジレ、パンツなど、他のアイテムでも多く見られました。
そのボリュームは、2015年秋冬のトレンドのカラーコンビネーション、アズーロ エ マローネに代わると言えるほどのボリュームです。
ホワイト×ブルーのコンビネーションの柄ジャケットがトレンドなのは明確なので、今シーズンBEAMSでも、かなりのバリエーションで展開しています。
TAGLIATORE
TAGLIATORE
TAGLIATORE
CIRCOLO
LARDINI
LARDINI
GABRIELE PASINI
GABRIELE PASINI
ERNESTO
THE GIGI
ご覧のとおり、上の画像は全て今シーズンBEAMSで展開しているインポートブランドのホワイト×ブルージャケットです。
更にオリジナルのバリエーションが加わりますので、相当なバリエーションがあります。
おそらく、これ以上バリエーションを展開しているショップは無いと思います。
明確なトレンドはチマチマ展開しても仕方がないので、明確に分かりやすく提案をするのがBEAMSのアイデンティティーです。
やるときはやるという感じでしょうか。(笑)
定番カラー2色のコンビネーションなのですが、柄が大きくなるとコントラストがハッキリするので、意外と派手なイメージになり、コーディネートが難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、コーディネートは難しい事はありません。
基本的にホワイトとブルーの2色でコーディネートすれば、今シーズンらしいコーディネートになるので、ジャケットが派手に感じる時は、ホワイトとブルーの分量だけを注意すれば難しいくはないと思います。
現地でもホワイト×ブルーの柄ジャケットを着る人は、2トーンでコーディネートをまとめる人がほとんどでした。
ご覧のとおり、コーディネートは至ってシンプル。
物足りない方は、ホワイトを生成りやオフホワイトにしたり、ブルーもネイビーのトーンを少しずらしたり、インディゴカラーを挿したりするとコーディネートの幅が広がると思います。
ホワイト×ネイビーの柄ジャケットは、手持ちのアイテムと合わせえるだけで今シーズンらしいコーディネートになるので、費用対効果が高いジャケットであるとも言えます。
今シーズン柄ジャケットの購入をお考えの方は、是非ホワイト×ブルーの柄ジャケットを試してみてください。
因みに、私は既に・・・
昨年InstagramやFacebookにアップしたホワイト×ネイビーのコーディネート。
今シーズンのトレンドだとわかっていたので、既に試してみました。
という事で、私も春夏はこのコーディネートを更に突き詰めようと思っています。
コーディネートのイメージは出来上がったので、先日ご紹介したこの2着はいく事に決めました。
コーディネートは、また後日・・・
意外と簡単です。
和テイスト?のジャケット
数年前にあるブランドで見つけたこの生地。
一見和テイストに見える柄が個人的にかなり刺さったのですが、残念ながら生地がコレクションから落ちてしまいオーダーはできないことに・・・
どうしても欲しかったので、サンプルの生地が残っていないか調べてもらったのですが、それも無し・・・
もう出会うことはないと完全に諦めていたら、オリジナル用のジャケット生地を展示会でピックアップしていた時に偶然同じ生地を見つけました。
別注生地だと思っていたら、イタリアの生地メーカーのコレクションに普通に入っていました。
その生地メーカーのコレクションは今まではチェックしていなかったので、まさに運命の出会いです。(笑)
その後、生地のサンプルを取り寄せて、オリジナルで使おうかとも思ったのですが、色々考えた末に、あるブランドのジャケットの雰囲気に合うなと思い、早速この生地を使ってオーダーできるか問い合わせたところ、快くOKをもらいました。
そして、2年越しでやっと実現したジャケットがコレです。
”ERNESTO”でオーダーしました。
和テイストのような柄と、ネイビーの部分がシアサッカーになった凝った生地です。
ネイビー×ホワイトのコンビネーションも今シーズンのトレンドなので、偶然が重なったとはいえ、やはりこのジャケットは展開すべきジャケットだったと勝手に思い込んでいます。(笑)
余談ですが、今シーズンは多色使いのカラフルな柄が少なくなり、ネイビーやブルーにホワイトを組み合わせて存在感を表現する柄が多くなっています。
先日紹介したこのジャケットも、その一例ですね。
多色使いでなくても充分に存在感がある柄です。
コーディネートが難しいと思う方も多いと思いますが、基本的にパンツはホワイトパンツかデニムと相性が良いので、悩むことは全くありません。
インナーも色々考えずにネイビーやデニムのシャツと合わせれば簡単にまとまります。
変化をつけたいときはネイビーやブルーのジレを合わせてもいいですね。
カジュアルに着るならネイビーのTシャツでもいいと思います。
あれこれ考えて色や柄を使うより、シンプルにブルーとホワイトの2トーンでまとめた方が今シーズンの雰囲気なので、手持ちのアイテムでコーディネートできるのも良いところです。
この和テイストのエルネスト。今週入荷してきましたので、もしご興味があれば最寄りの店舗で是非ご試着してみてください。
もちろん世界中でBEAMSだけの展開です。
限定20着です。
少ないと怒られるかもしれませんが・・・
和テイストのジャケットなんて初めてだったので、ちょっと慎重に行きました・・・
すみません。
MEN’S EX 連載 3月号
3月号の特集は ”春のビジネススタイル”
という事で、私の連載も今回はスーツの新しい流れについて紹介させていただきました。
今回のテーマは、”プリーツ入りのパンツのスーツ” についてです。
暫く続いたジャケットを中心としたドレスクロージングのカジュアル化の流れも、行きつくところまで行きついたという感じもあり、ファッション業界の人たちを中心にスーツスタイルに再び注目する人たちが増えています。
その様な流れの中でスーツスタイルに関しては、クラシック回帰やエレガントな着こなしというキーワードもあり、2015年の秋冬は3ピースやダブルブレストのスーツが注目されました。
そして、その流れは今シーズンも続いており、パンツに関してもクラシックでエレガントな雰囲気に見えるプリーツパンツが再び注目されています。
今シーズンのバイイングを行った昨年6月のPITTI UOMOでも、プリーツパンツのスーツを着用した人が急増していました。
ご覧の様に、業界の重鎮たちやスナップの常連の人たちも、プリーツの入ったパンツのスーツを着用しているのがわかります。
もともと、現在のイタリアのクラシックなスタイルが日本で知られるようになった90年代の頃は、スーツのパンツも単品パンツもプリーツ入りが一般的でした。
その後、イタリアのあるブランドが、”モッズスーツ” という細身の3ボタンにスリムなノープリーツのパンツのスーツを発表し話題になりました。
そして、そのようなシルエットを他のブランドも追随するようになり、モードなスーツはスリムなスーツという流れが定着しました。
クラシックの流れは、モード的な流れとは全く関係ないと思われている方も多いと思いますが、実はクラシック系のサプライヤー達は、モード的なトレンドを気にしながら、それを咀嚼してどのタイミングでどの程度取り入れようか模索しているというのが実状です。
少なからず、私がバイイングに関わるようになった、ここ20数年くらいは確実にそのような傾向があり、私自身もモード的なトレンドも気にしながら、次の流れを読んできました。
その後予想していたとおり、モード的なスリムスーツが数年後に徐々にクラシックなサプライヤーに影響を及ぼし、トレンドに敏感なスーツブランドが従来のクラシックなスタイルと並行して ”モーダライン” と称する、細身の3ボタンに細身のノープリーツのパンツの付いたスーツを提案するようになります。
当時、そのようなスーツは ”クラシコ モーダ” もしくは ”モーダ クラシコ” などとも言われ、クラシックの新しい潮流として広がりつつありました。
このような流れもあり、クラシックテイストの人の中でトレンドに敏感な人達は、ノープリーツのスーツを着る人が徐々に増えていくのですが、今考えるとその流れは非常に緩やかだったと思います。
その理由は、スーツのパンツはプリーツが入った方がエレガントに見えるので、ジャケットのパンツにはノープリーツを合わせても、スーツのパンツはプリーツ入りを穿くという人の方が多かった事によります。
その後、エレガントなスーツスタイルよりもリラックスしたジャケットスタイルに流れが変わるのと並行して、パンツ単品がノープリーツ全盛となり、モード的なのトレンドも、よりタイトにという流れが続いたことによって、スーツのパンツも細身のノープリーツというのが一般的になり、現在に至っています。
BEAMSでも2000年代初頭はパンツ単品はノープリーツでしたが、スーツはまだプリーツ入りのパンツが付いたモノが大半でした。
このように、今のノープリーツのスーツが全盛になる前は、スーツはプリーツ入りのパンツというのが、ある意味常識でした。
我々の先輩たちの中には、”エレガントなスーツにノープリーツのパンツは有り得ない” という人もいたくらいです。
そして、トレンドは廻ります。
今の流れは、ノープリーツのパンツが流行り始めたころとは逆の流れです。
スポーティーなカジュアルなスタイルからクラシックでエレガントなスタイルが注目されることによって、スーツスタイルもエレガントに見えるプリーツ入りのパンツが見直されるというのは必然的な流れだと思います。
そして、もうひとつはモード的な流れで、ここ数年はリラックスフィットという流れが出てきて、パンツに関してもゆったりしたシルエットのモノが出てきていることも、クラシックなスーツのサプライヤーに少なからず影響を与えているのではないかと思います。
プリーツ入りのスーツを選ぶポイントは、ジャケットのシルエットは今までと変わりません。
現地では2プリーツを穿いた人も多いですが、いきなりノープリーツから2プリーツに変えるのは、難易度が高いと感じる方も多いと思いますので、1プリーツのパンツが付いたスーツを選ぶと良いと思います。
シルエットは、今までのノープリーツのシルエットにプリーツを入れたようなモデルが多いと思いますので、丈の長さや裾の処理などは、今までとそれほど変わらないと思っていただいて良いと思います。
「ノープリーツのスーツは、もう古いのか?」 と思われる方も多いと思いますが、そんな事はありません。
今の流れは、ノープリーツとプリーツ入りのパンツが並行して、徐々にプリーツ入り増えて行っている状況です。
プリーツ入りからノープリーツに変わっていった過程でも、両者が並行して共存していた時期がありました。 現在も当時と同じような状況であると思います。
という事で、私は今シーズンこのスーツを購入しようと思っています。
DE PETRILLO のブルーのグレンプレイド。
プレスルームのサンプルを見て、これに決めました。
もちろん、パンツはワンプリーツです。
そして、次号のテーマは、プリーツ入りの単品パンツです。
スーツの組下よりも、さらに色々なバリエーションがありますので、様々な角度からパンツのトレンドを解説したいと思います。
しかし、来月号を待たずして既にBEAMSではプリーツ入りのパンツが人気で、入荷早々完売のモデルや予約で完売というモデルも・・・
BEAMSのお客様は本当に早い。
いつも本当にありがとうございます。
PITTI UOMO ミラノショールーム 続報2
PITTI UOMOと聞くと、イタリアのブランドばかりの展示会だと思っている方も多いと思いますが、実際は世界中から様々なブランドが集まる展示会です。
最近は日本のブランドの出展が多いのは、ファッション業界の人達には知られていますが、一般の方にはほとんど知られていないのではないでしょうか。
イタリア以外だと特に英国のブランドの出展が多く、英国ブランドが集まるエリアもあります。
今回のPITTIは、先日ご報告したグレンフェルのように、英国ブランドでなかなか良いモノがありました。
その流れで、今回はPITTIで気になった英国ブランドについて更にご報告します。
日本でも既に展開のある英国ブランド ”PRIVATE WHITE V.C.”
デザイナーは、90年代中頃にBEAMSでも大人気だった英国ブランド ”NICK ASHLEY” のデザイナーだったニックアシュレイご本人。
あの”ローラアシュレイ”の息子さんですね。
懐かしい・・・。
私もブランドの取り扱いを始める際に、彼のロンドンのアトリエを訪問したので、彼と会うのは20年ぶりでしょうか。
彼も久しぶりのBEAMSのスタッフの訪問に、終始ご機嫌でノリノリでした。(笑)
英国の伝統的なアウターをベースに、最新の機能素材を使用したアウターは、今でこそ多くのブランドが採用していますが、当時は革新的な試みでした。
元々ニックアシュレイは、バイク乗りだった彼が 「バイクを降りてそのままレストランに行ける服がない」 という理由で始めたブランドでした。
このプライベートホワイトは、その精神を受け継ぎつつ、 ”モダンブリティッシュ・ミリタリー” をコンセプトに、英国のファクトリーで英国の素材のみを使い、”MADE IN ENGLAND” に拘ったブランドです。
コットン100%の機能素材であるベンタイルを使ったトレンチコートとバルカラー。
以前の英国ブランドのようなルーズなシルエットとは違い、今の時代感を感じさせるモダンなシルエットです。
ツイードのバルカラーコートもモダンなシルエットです。
サンプルサイズは2サイズアップぐらいを着ていますが、ボディーのシルエットも袖の太さも、今の時代感を捉えたラインが出ています。
素材は昔からあるブラックウォッチのオイルドクロスを使っています。
フロントのディティールやバックルのデザインに特徴があり、フロントジップを取り外すことによってタイトにもルーズにも着られるという、ブランドのアイコン的なジャケットです。
英国の伝統的なアウターに新しさを加えると言う、往年のニックアシュレイを彷彿させるデザインです。
アメリカ的なボマージャケットタイプのブルゾンも展開しています。
笑いながらも、ちょっとドヤ顔のニック。(笑)
必要以上にアピールはしませんが、英国製に対するプライドのようなモノを強く感じました。
そして、ここも私が注目している英国ブランド。
”BEGG & CO”
英国マニアの方には "ALEX BEGG" と言った方が馴染みがあるでしょうか。
元々は1866年創業の老舗ブランドですが、3年前にりブランディングして、ブランド名もBEGG & COになりました。
スコットランドの老舗ブランドにありがちな、クラシックな厚手のビーバータイプだけの退屈なコレクションではありません。
イタリアのスカーフのような軽くて薄手のタイプも多く、ウオッシュの加工を施したモノまであります。
色や柄に関しても旧来の英国ブランドのような古さはなく、時代性を感じさせるバリエーションです。
スコットランド製でありながら、トレンドに敏感なスカーフやマフラーと言うのは、このべグが初めてです。
既にBEAMSでもクオリティーの高さと、旧来のスコットランドブランドにはない色柄が人気で、毎シーズン早い時期に完売してしまうほどの人気ブランドになっています。
因みに、私も薄手のブラックウオッチのカシミアスカーフを含め、数枚所有しています。
少し前の英国ブランドは、”どんな流れが来ようが我が道を行く”的なところがありましたが、ここ数年は ”媚びない程度にトレンドに寄せる” というようなブランドも増えてきました。
一方、今のトレンドの流れは、今までの艶っぽいイタリア血中度の高いイタリアンスタイルは古くなってきているので、イタリアブランドも英国的な要素を取り入れるケースが増えています。
その様な流れもあり、元々英国テイストが大好きなイタリア人達も英国ブランドのそのような流れを歓迎しているように感じます。
もちろん、私も英国ブランドが時代性を取り入れることに関しては、とても好意的に思っています。
英国製のモノは、やはりイタリア製と比べるとプライスが高いと言うのは実状です。
イタリア人は英国ブランドに対しての憧憬が強いので、英国ブランドの製品は高くても売れます。
日本は90年代に起こった、いわゆる ”クラシコイタリアブーム” 以降、靴などの一部のアイテムを除いては、英国製はイタリア製のモノに比べると ”地味なモノ” というイメージがついてしまったように感じます。
”高くて地味なモノ” というイメージでは、多くの小売店が英国製品を積極的に展開しようとは思わないというのは仕方ないことだと思います。
しかし、今回のPITTIで時代性を取り入れた英国ブランドが多くなってきているのを見ると、今後英国ブランドの存在と新たな展開が楽しみになってきました。
元々20年以上前は英国ブランドをメインにバイイングしていた私。
イタリア製にバイイングをシフトしてからは、”魂を売った” とか ”流行りに乗った” とか、社内、社外から散々言わた時期もありましたが、実はそれにはヨーロッパのファッション業界の深い事情があった事はあまり知られていません。
と言いますか、自ら語っていません。(笑)
それを語ると、本が一冊書けるくらいになるので、今後英国製品に触れる際に少しづつお伝えできれば思っています。
あまり昔の事をばかり語ると、歳をとったなと最近感じてしまうこともあるので・・・
ホワイトスニーカーが流行りなのはわかっているのですが・・・
へそ曲がりなので、ネイビースニーカーを購入しました。
”adidas CAMPUS” のネイビースエード。
http://shop.beams.co.jp/shop/beams/goods.html?gid=6928857
BEAMSではブラックしか展開していなかったので、アディダス ショップで買いましたが、カジュアルセクションのシューズバイヤーに聞いたら2月末にネイビーも入荷してくるとのこと・・・
2月末まで待てないと自分に言い聞かせ、早速履いています。
2月末まで待っていただける方は、是非BEAMSでご購入お願いします。
コレはいいです。
色々なスタイルに合わせられる、まさに ”大人のスニーカー” です。
PITTI UOMO ミラノショールーム続報
先週の金曜日に無事帰国しました。
今回は不覚ながら? 日本食を4回も食べてしまいました。(笑)
20数年海外出張に行ってますが、一回の出張で4回も日本食を食べたのは初めて。
冬場は出張は汁ものが恋しくなります。
イタリアンにもスープ(ズッパ)はあるのですが、どちらかと言えば ”ぬるい煮込み” みたいな感じなので、汁ものとは程遠い感じ・・・
なので、そばやうどんやラーメンを食べると、かなり元気が出ます。
と言うことで、帰国して数日ですが、すでにイタリアンも食べられそうな勢いです。(笑)
今回はイタリア出張中にアップできなかった、PITTI と ミラノショールームの続報で、読者の皆さんも注目されている方が多いと思われる ”LARDINI” のコレクションについてご報告します。
色に関しては、他のブランドでも多く見られたキャメルをラルディーニでも積極的に提案していました。
コートもジャケットもアウターもキャメルのバリエーションが多かったです。
そして、これも多くのブランドで打ち出されていたグレーのバリエーション。
ラルディーニでは、どちらかと言えばニットやニットジャケットのコレクションでグレーが打ち出されていました。
グレーは単色だけでなく、グレーとのコンビネーションの柄モノが多いのも来年の秋冬の傾向。
ラルディーニでも、こんな感じのグレー×ブラウンのコンビネーションを打ち出していました。
この生地は英国の生地メーカーのツィードですが、個人的にかなり好きな生地感と色柄です。
ベージュやキャメルにブラックやネイビーのカラーコンビネーションもトレンドの色づかい。
ラルディーニでもPITTI のブースのディスプレイに使われていました。
”シックなトーンを使っても地味に見えない柄物”
来秋冬は、こんな感じのチェックが増えている印象です。
因みに、コーディネートでもネイビー×キャメルを打ち出していました。
アズーロ エ マローネの進化系と言う感じでしょうか。
シックな色目が中心なのは間違いないですが、こんな色目のモノもあります。
特にブラウン×レッドというカラーコンビネーションは、他のブランドでも多く見られました。
もちろん、アズーロ エ マローネのチェックも展開しています。
このチェックは個人的にも好きな感じです。
ジャケットの上にニットアウターという提案も多く見られましたが、ラルディーニからもしっかり提案されていました。
PITTI のブースではブラウンのスーツに合わせて。
ミラノのショールームではジャケットとコーディネートしていました。
着丈の長いロングカーディガンやラップカーディガンは、2015秋冬ではカジュアルコーディネートでよく見られましたが、来秋冬はこんな感じのジャケットやスーツに合わせた提案も多く見られました。
ただ、個人的にはタイドアップのスーツには無理があるかなと言う感じです。
スーツの場合はタートルネックに合わせたカジュアルなスーツスタイルに合わせた方が良いと思います。
そして、これも来秋冬のトレンドであるヴィンテージ ミリタリーですが・・・
ちょっと直球すぎるかなと・・・
我々日本人がコレを着たら完全にコスプレですね。(笑)
気持ちは分かりますが、ちょっと無理があるかなと言う感じです。
そして、数シーズン前から展開の始まったパンツは、やはりプリーツ入りが多く提案されていました。
もはやプリーツ入りのパンツはトレンドと言う枠だけでは語れない感じです。
プリーツ入りのパンツからノープリーツに移行した頃の状況と非常に似ています。
ラルディーニのスタッフは2年くらい前からプリーツ入りのパンツのスーツを着ていたので、パンツ単品でプリーツ入りを提案するのは自然な流れですね。
PITTI のブースやミラノのショールームを見ても、今回はインパクトのある柄の提案が少なかったように感じました。
実際にコレクションの生地を見てみると、そんな事は無いのですが、恐らくラルディーニ自体のヴィジュアルの気分が少し落ち着いた方向性だったのかなと言う印象を受けました。
いずれにしても、コレクション自体はトレンドを押さえた打ち出しで、独自性のある生地も多かったのでオーダーはしっかりとできました。
ラルディーニ好きの皆さんには、かなり刺さるバリエーションだと思います。
諸々の事情でオーダーした生地はお見せできませんが・・・
すみません。
今シーズン個人的なお勧めのストライプジャケット。
”THE GIGI ”のジャガードストライプ。
ジジにしかない独特なストライプです。
難しいと思う方も多いと思いますが、ネイビーのシャツやホワイトパンツと合わせてもいいと思います。
”DEPETRILLO” のインディゴとグレーのストライプ。
今シーズンから本格的に展開を始める芯なしのモデル。
軽い仕立てなので、ファイブポケットやデニムのスラックスと合わせてもいいですね。
購入するかどうかはまだ決めていませんが、とりあえずこの二つは個人的にかなり気になっています。
もしご興味があれば、店舗にお問い合わせください。