ミラノ ショールーム STILE LATINO
LARDINI
PITTI UOMO 90 3日目 最終日
PITTI UOMO 90 2日目
PITTI UOMO 90 初日
MEN’S EX 7月号連載
”MEN’S EX 7月号” が発売されました。
今月の表紙は佐藤浩市さん。
このところ映画64の番宣が毎日のようにテレビでやっているので、佐藤浩市さんを毎日見ている感じですね。
佐藤浩市さんは1980年デビューで、1981年にブルーリボン賞新人賞を受賞した ”青春の門” が有名ですが、何故か私は1983年に放映されたTBSのテレビドラマ ”青が散る” の金子慎一役のイメージが強いです。
だれも知りませんよね。(笑)
私の連載 ”中村達也の今、買いのアイテム”
今回のテーマは ”パナマハット” です。
既に連載をご覧になられた方は ”パナマハットなんて本当に流行ってるの?” と思われている方も多いのではないでしょうか。
PITTIに行っているファッション業界の人たちは、パナマハットをかぶっている人達がどれだけいるのか会場内で実際に目の当たりにしているので実感はあると思います。
いっぽう、ファッション業界の人でもPITTIに行っていない人や一般の方は、パナマハットが現地でどれだけ流行っているのかほとんど実感はないのも仕方がないと思います。
実際にPITTIの会場の中庭を建物の上から見下ろすと、どれほどパナマハットをかぶっている人がいるのかというくらい、パナマハットを被った人達を見かけます。
実際に私が撮った画像です。
ご覧のように、人が集まるところには必ずパナマハットを被った人がいると言って良いほど、会場内はパナマハットだらけです。
私たちが撮ったスナップにも、こんなにパナマハットをかぶった人がいました。
ご覧のように、様々なスタイルでパナマハットをかぶった人が見られ、特に ”スナップを撮られたい人たち” にとっては、いまやパナマハットを被っていることがスナップを撮られることの重要な要素のひとつになっていると言っても過言ではありません。
因みに、ウチのイケメン達もパナマハットをかぶってスナップされていました。
彼らはもちろん日本の通勤時にもパナマハットをかぶっているので、私にとっては既に見慣れたスタイルです。
今日もバイヤーT のデスクの後ろにはパナマハットが掛かっています。
東海道線ではかなり目立ちますね。(笑)
私がPITTIに行き始めてから20数年になりますが、これほどハットが流行ったことは初めてです。
これまでかぶりモノと言えば、10年くらい前に冬のニットキャップが流行ったことがありました。
当時はドレススタイルにもカジュアルスタイルにもニットキャップをかぶったスタイルをPITTIの会場や街中でも良く見かけたモノです。
その後ドレスクロージングのカジュアル化の流れと共に、ニットキャップは現地では定番化されてきました。
そして近年、行き過ぎたカジュアル化の反動でクラシックなスタイルが見直されるとともに、冬はニットキャップからフェルトのハットをかぶる人が増え、夏にはパナハマッとをかぶる人が増え現在に至ります。
このパナマハット、BEAMSではBORSALINOを展開していますが、年々人気が増し、今シーズンは既に在庫もかなり少なくなりました。
昔からパナマハットを多く扱う老舗の洋品店では空前の人気のだと聞いています。
そして、連載ページを見ていただいても分かるように、今シーズンは多くのショップがパナマハットを展開しています。
取り入れ方は従来のクラシックなルールに縛られることはありません。
現地でもほとんどの人が自由に気楽にかぶっているという印象です。
ただ、Tシャツにスニーカーのような、あまりにもカジュアルなスタイルには合いませんので、その点だけは注意してください。
近年イタリアで人気のアイテムは、必ずと言っていいほど日本において人気が出ると言う流れがありますが、ハットに関しては、まだまだ街中でハットを被っている人を見かけることが少ないので、”少しハードルが高いな” と思われる方が多いのも確かでしょう。
パナマハットを取り入れるか取り入れないかは皆様次第。
冒頭でも書きましたが、皆さんが思っているよりも、はるかに現地でパナマハットが流行っている事実だけはお伝えしておきたいと思います。
そして、2016秋冬でもフェルトのハットが流行っていることを見ても、ハットのトレンドはしばらく続きそうな印象です。
私がハットを被っている印象は無いと思いますが・・・
2016年秋冬 プレス内覧会
先週2016年秋冬のプレス内覧会が行われました。
私にとっては半期に一度の大仕事。
いつものコレを片手に、次シーズンの傾向とBEAMSとしての打ち出しをメディア関係者の皆様に熱く語らせていただきました。
初日の夕方から終了時間までは3時間話しっぱなし。
さすがにヘトヘトになりました。
それでも今回はイケメン二人が手伝ってくれたので随分助かりました。
初日終了後の画像なので、私の顔が相当疲れています。(笑)
今回はそのプレス内覧会の内容を少しだけお見せしたいと思います。
今回のメインディスプレイは全てスーツ。
ここ数年のメインディスプレイはジャケットが多かったのですが、流れ的にはクラシックなスーツスタイルが戻って来ているので、今回はトレンドカラーでもあるグレーのトーンのスーツを前面に打ち出しました。
襟付きのダブルブレストの3ピースにはラウンドカラ―のクレリックとビンテージテイストの大柄のプリントタイ。
英国調のコーディネートですが、アメリカンブリティッシュ的な雰囲気もあるコーディネートです。
もう一体はストライプのタブカラ―に大柄のビンテージテイストのタイ。
シックな色目でまとめたVゾーンですが地味に見えないと言うのがポイントです。
タブカラ―とタイのマッチングにも気をつかいました。
3体ともジャケットのポケットはチェンジポケット付。
サルトリアテイストのスーツがトレンドでもあるので、チェンジポケットが久しぶりに新鮮です。
個人的にもチェンジポケットの付いたスーツが気分なので、既に秋冬モノでオーダーしています。
3体ともパンツはもちろんプリーツ入りのパンツが組まれています。
今回はジャケットコーディネートもタイドアップ。
ブラウンのハウンドトゥースのジャケットにキャメルカラ―のジレ、シャツはオックスフォードのラウンドカラ―にニットタイ。
ミディアムグレーの2プリーツのサイドアジャスターのパンツを合わせました。
今回はジャケットも敢えてタイドアップにウールのパンツというドレッシーなジャケットスタイルを打ち出しました。
自分にとってはBEAMS Fのマネージャー時代にしていたようなスタイルなので、懐かしさもあり新鮮です。
ドレスシャツはタブカラ―やラウンドカラ―、クレリック、セミワイド、レギュラーと、襟型のバリエーションを見せました。
このブログでも何度も書いていますが、クラシックなスーツスタイルが注目されると必然的にドレスシャツの襟型のバリエーションは重要になるので、ワイドスプレッドが主流だったこれまでの流れは確実に変化しています。
もちろん、今まで通りワイドスプレッドもしっかり展開していますのでご心配なく。
ネクタイの大きな打ち出しはこのふたつ。
グレンプレイドやハウンド トゥースのタイのバリエーションが豊富です。
ジャガードやプリント、素材もシルクだけでなくウールもあり、かなりバリエーションが充実しています。
個人的にはグレンプレイドのタイが気分なので、今から色々コーディネートを考えています。
もう一つはヴィンテージテイストの大柄のタイ。
柄はもちろんヴィンテージ感のある柄ですが、地組織や柄にもヴィンテージ調の意匠が施されているモノが多いです。
メインディスプレイに使われているふたつの柄は特に気に入っているので、個人的にも欲しいタイです。
もちろん、従来通りの小柄のモノやストライプや無地のバリエーションもしっかり展開しています。
グレーのトーンのバリエーションと白×黒のモノトーンのバリエーションが多いのも次シーズンの特徴です。
スーツ、ジャケット、コート、マフラー、タイ、ニット、シャツと、様々なアイテムでグレーのトーンとモノトーン柄のバリエーションが充実しています。
個人的にはモノトーン柄のコートは1着欲しいと思っています。
こんな感じで、グレーとモノトーンのコーナーを作りました。
正面掛けしているグレンプレイドの”T JACKET” は同柄でジレもあります。
これはなかなかいいです。
グレーがトレンドカラーなので、グレー単色だけでなく、この画像のように ”グレー×色” のコンビネーションの柄も多いです。
これは ”ERNESTO” のジャケットですが、ライトグレーとブラウンのコンビネーションがかなり洒落ています。
ブラウン以外にもグレー×ネイビーやグレー×ブルーの柄が秋冬は増えます。
特にジャケットは個人的にもお勧めしたい柄がいくつかありますので、今後少しづつご紹介していきたいと思います。
春夏に引き続きホワイトも重要なカラ―です。
全身のコーディネートの中でホワイトの分量を増やすことがポイント。
上のディスプレイは、グレーのヘリンボーンのコートにホワイトのタートルとコーデュロイのパンツ。
シンプルですが、かなり洒落たカジュアルスタイルです。
と言うことで、こんな感じのホワイトのコーナーを作りました。
春夏同様にホワイトの流れはピュアホワイトだけでなく、生成りやナチュラルなど、 ”白っぽく見える色” を含めてホワイトとされています。
因みに、BEAMSではこのような秋冬のホワイトの提案を ”ウィンターホワイト” と言っています。
と言いますか、私が勝手に言っているだけです。(笑)
キャメルも秋冬は重要なカラ―です。
様々なトーンのキャメルがあり、単色だけでなくキャメルベースの柄物もあるのが秋冬の傾向です。
グレーやホワイトなど、他のトレンドカラーとの相性も良いので、コーディネートを上品に格上げするキャメルはハズせないカラ―です。
ビンテージミリタリーも今シーズンの大きな打ち出しのひとつ。
昨年まではミリタリーと言えば、M65に代表されるフィールドジャケットが多かったですが、秋冬は上の画像のような ”オフィサーコート” に注目しています。
テーラードタイプのオフィサーコートやトレンチコートなど、ミリタリーグリーンやカーキのコートのバリエーションが充実しています。
ディスプレイ左のラックを見てもらうとわかりますが、ミリタリーグリーンだらけですね。(笑)
上の画像のように、綺麗目なコーディネートに敢えてヴィンテージテイストのコートを合わせるという提案です。
BEAMSのバイヤーチームの中で、昨年くらいから内輪で盛り上がっているスタイルなので、打ち出さないわけにはいかないアイテムです。
テーラードコートも充実しています。
定番的な無地のコートはもちろんしっかり展開していますが、プレス内覧会では敢えて柄物のコートのバリエーションを見せました。
これ以外もあるので、かなりのバリエーションです。
次の秋冬はディティールやシルエットなど変化が色々あるので、必然的にバリエーションは多くなっています。
転換期のような大事な時期にチマチマやっても打ち出しがわかりにくいので、思い切ってバリエーションをつけました。
”やるときはやる” それがBEAMSのアイデンティティーですから。
因みに、画像を見て気づかれた人もいると思いますが、着丈が長くなっています。
コレに関しては確実な流れなので、秋冬にコートを新調される方は着丈の長さを必ずチェックしてください。
今回のプレス内覧会は、10年以上続いたドレスクロージングのカジュアル化の反動からドレススタイルが最注目されていると言う流れは明確なので、敢えてドレス寄りのアイテムやスタイルを中心に見せましたが、従来のカジュアルテイストのアイテムも、もちろんしっかり展開しています。
それについては、今後秋冬シーズンに向けて少しづつ紹介していきたいと思います。
ゴールデンウィーク明けは、2017年春夏のプレコレクションや2016年秋冬の社内プレゼン、そしてプレス内覧会と大忙しでした。
来週は秋冬のカタログのコーディネートの打ち合わせ。
そして、13日(月)からはイタリア出張。
あっという間にPITTI UOMOが始まります。
仕事は秋冬と春夏が入り混じっていますが、意外と頭の中はクリアーです。
あまり器用な方ではないですが、ファッションに関しては意外とキレがある方です。
昔から好きなこと以外はまったくダメなので、キレが無くなってしまったらおしまいです。(笑)
お知らせです。
以下、弊社プレス安武からの紹介です。
BEAMSクリエイティブディレクター中村達也が発信す
人気ブログ”ELEMENTS of STYLE”をはじめ、FacebookやInstag
こちらもよろしくお願いいたします。
https://tatsuyanakamura.amebaownd.com/?frm_id=v.mypage-ownd--mysite--ownd
My ALDEN
最近作ったモノ 買ったモノ
久しぶりの更新です。
この時期は社内の重要な会議や海外のサプラーヤーとの来春夏の打ち合わせ、そして秋冬のプレス内覧会の準備が重なり、ブログを更新する余裕も全くありませんでした。
土日も休日出勤で今週は休みなし・・・
でも現場大好きなので、それほどストレス感じません。
今日は大事な仕事がひと段落したのでブログを書いています。
今回は最近オーダーしたモノや買ったモノを紹介したいと思います。
数年ぶりに ”CUSTOM TAILOR BEAMS” でシャツをオーダーしました。
BEAMSでオーダーいただいている方には馴染のあるパープルのネーム。
襟型はラウンドカラ―。
10年前くらいに作った古い襟型サンプルからピックアップしてオーダーしました。
セミワイドの襟先を丸く仕上げたようなマイルドなラウンドカラ―。
このくらいの襟であれば30年ぶりに着るラウンドカラ―も違和感が全くありません。
前立ては付けました。
ラウンドカラ―は英国や米国的なイメージなので、タイドアップするシャツでも前立が付いていた方が襟型の雰囲気に合っています。
生地がシャンブレーなので、素材とのマッチングも考えました。
ノータイで着ることもあるので、やはり前立ては必要ですね。
生地は日本製のシャンブレーです。
イタリア製のシャンブレーに比べると打ち込み強いので、生地がかなりしっかりしています。
因みに、生地は自分で手配しました。
当初はコットンスーツやジャケットに合わせようと思っていましたが、ネイビー系のスーツに合わせてもいいかなと思っています。
イメージはこんな感じでしょうか。
ミラノのお洒落番長。
流石です・・・
因みに、このシャツ。 次の秋冬BEAMSで展開します。
次はシャンブレーのタブカラ―が欲しいですね。
今シーズン個人的に欲しかったオリーブグリーンのコットンスーツ。
ナポリの ”DE PETRILLO” でオーダーしました。
今は日本でデ ペトリロのオーダーはやっていないのですが、今後スミズーラ会の開催も考えているので、個人的にお願いしてオーダーしました。
生地は英国の ”BRISBANE MOSS” のコットンツイル。
英国のコットンツイルはイタリアのものに比べると打ち込みがしっかりしているので、最初は硬い感じがしますが、反面着込んでいくと ”いい味” が出てきます。
”英国生地+ナポリ仕立て” と言うのが個人的に考えるテーラードの理想なので、この生地を選ぶのは当然の流れでした。
因みに、秋冬に向けてナポリのあるサルトリアでスーツをオーダーしているのですが、それも英国製の生地でオーダーしました。
サイズは既成の44でジャストサイズなので、袖丈以外は特に細かい指定はしませんでした。
拘ったのはポケットのディティール。
チェンジポケットをどうしても付けたかったので、これは絶対に間違えるなと念押しをしました。(笑)
チェンジポケットにして正解。
かなり気に入っています。
パンツは、もちろんワンプリーツ。
コットンスーツであっても個人的にプリーツは欠かせません。
最近はワンプリーツも普通に感じるので、2プリーツのパンツのスーツが着たくなってきました。
ノープリーツのパンツが流行る前は、プリーツ入りのパンツばかり穿いていたので、その時代を通っていない人に比べるとプリーツ入りのパンツに対する先入観や違和感は全くありません。
ワンプリーツに慣れれば、それも物足りなくなって2プリーツが穿きたくなるのは自然な流れですね。
因みに、次の秋冬はこのパンツを買うと決めています。
あるイタリアのパンツブランドに別注した2プリーツのサイドアジャスターのベルトレス。
サイドアジャスターのベルトレスもBEAMS Fのショップマネージャー時代に散々穿いたので、こういうパンツが穿きたくなるのも自然な流れです。
キャンセル待ちを入れてやっと購入することができた ”GTAのBAYRON” のデニム。
http://shop.beams.co.jp/item/beams_f/pants/21230319353/
読者の皆さんにはもう説明はいらないと思いますが、ここ数年のBEAMSで展開しているパンツの中で、このバイロンはベスト3に入る人気モデルです。
ワンプリーツの適度な腰回りのゆとりとテーパードのシルエットが絶妙です。
バイロンの裾はロールアップ風のダブルで上がっていますが、デニムの場合画像のように2トーンになってしまうので、3㎝幅の普通のダブルに仕上げることにしました。
ですが、ここで問題が・・・
裾を仕上げてから洗い加工をしているので、普通のダブルで仕上げると内側の色落ちしていない部分が表に出てきてダブルの部分が濃くなり、2トーンのような仕上がりになるとお直し屋さんから連絡が・・・
細かい事は気にしないので、そのまま直していただいてよかったのですが、コーダ洋服工房のコーダ社長から直々に連絡があり、裾をほどいた状態で確認して欲しいと戻されて・・・
確かに少しトーンが違いましたが、気にならないので予定通りダブルで。
1週間で上がる予定が2週間かかり、確かに良く見れば2トーンのような見えますが、気にならない程度なので全く問題なし。
コーダ社長、そんなにビビらなくても大丈夫ですよ。(笑)
実際に穿いてみると夏向きの軽いデニムにストレッチがきいていてとても履きやすい。
生地が薄くても型崩れしないので、綺麗なシルエットが一日中キープされるのも気に入りました。
今シーズンはダメージデニムと対極の ”ファインデニム” もトレンドなので、まさに今シーズンを象徴するパンツと言えると思います。
因みに、最近追加入荷がありましたので、今ならサイズが揃っていると思います。
ご興味のある方は是非最寄りの店舗で実物をご覧ください。
これでバイロン3本目。
ネイビーも取り寄せているので、明日買います。(笑)
来週は2016秋冬プレス内覧会。
今日はイケメンふたりと打ち出しのコーディネートを組んでいました。
なかなかいいモノが出来上がりました。
来週内覧会が終わったら皆さんにもお見せします。
MEN’S EX 6月号連載
MEN’S EX 6月号 が発売されました。
私もシャツ選びの基本のページで、台襟の形状と襟のロールについて解説しています。
実はBEAMSは、この部分にはかなり拘っています。
実際イタリア製のシャツでも、この部分が上手く出来ていないブランドも結構あります。
皆さんが知っている、あるナポリの人気ブランドのシャツも、過去にBEAMSの指示でこの台襟形状に変更しています。
今月号に出ているナポリにハンドメイドのシャツも今修整依頼をしています。
タイドアップする場合も、ノータイで着る場合も、この台襟の形状は非常に重要です。
私の連載 ”中村達也の今、買いのアイテム”
今回のテーマは ”レトロポロ” です。
レトロポロってなに? と言う方も多いと思いますが、簡単に言えば JOHN SMEDLEY のようなクラシックなニットポロの事を言います。
減らし目の入った襟、ちょうちん袖、リブ編みの裾などがクラシックなニットポロの特徴的なディティールですが、もう少し幅を広げて ”クラシックなニットポロに見えるもの” も含めてレトロポロと言われているのが今の流れです。
因みに、ボタンの付いていないスキッパーでもクラシックなニットポロに見えるものであれば、この部類に入ります。
イタリアでは一昨年あたりから見られたアイテムですが、昨年の6月のPITTIではレトロポロを着た人がかなり増えていました。
タキシード風のジャケットにJOHN SMEDLEYのイングランドカラ―のニットポロ。
襟をジャケットの中におさめれば、ボタンを全て開けても端正に見えます。
こちらもJOHN SMEDLEYのイングランドカラ―のニットポロ。
コットンのダブルブレストのスーツに襟出しスタイルで合わせています。
コレもおそらく JOHN SMEDLEY。
BEAMSで展開している台襟の付いたタイプのニットポロです。
ベージュのダブルのスーツに襟出しスタイルで合わせています。
こちらは台襟の形状から考えるとイタリア製。
軽い仕立てのジャケットに襟出しスタイルも台襟が付いていると雰囲気が違って見えます。
ほとんどのイタリアのニットブランドがニットポロを展開しているので、イタリアブランドのニットポロを着た人も多いです。
麻かコットンの3ピースにJOHN SMEDLEYのイングランドカラ―のニットポロ。
トップの画像と同人物ですが、このスタイルには襟を片方だけ出しています。
LARDINIの御曹司もチェックジャケットにニットポロ。
まだ20代の彼も2プリーツのパンツにニットポロと、しっかり流れを押さえた着こなしです。
サルトリア テイストのジャケットに台襟付のJOHN SMEDLEYのニットポロのボタンをしっかりとめたスタイリング。
ボタンを全てとめた着こなしはモード系の人に多いですが、クラシックなテイストの人がするとよりクラシックな印象が増します。
因みに、80年代にもJOHN SMEDLEYのポロが大流行したことがありましたが、当時はクラシックなテイストの人もモード的なテイストの人も、このようにボタンを全てとめて着るスタイルが一般的でした。
ラコステのようなスポーティーなポロはボタンを開けて、ジョンスメドレーのようなクラシックなポロはボタンをとめるというのが、当時のBEAMSでは決まりごとのようでした。
因みに、私が初めてニットポロを着たのは高校二年の時。
新潟でメンズショップを営んでいた叔父からもらったAVON HOUSEネームの赤×紺のボーダーのJOHN SMEDLEY。
何もわからず、随分上質な英国製のポロシャツだな思っていました。(笑)
このAVON HOUSEのジョンスメドレーの話で以前SHIPSの鈴木春生さんと盛り上がりました。(笑)
ちょっとした縁がありまして・・・
その話はまた別の機会に。
レトロポロが流行る背景には、ドレスクロージングのカジュアル化とクラシック回帰の流れが関係していると思います。
カジュアル化が進む中、ここ数年は製品洗いや後染めを施したカジュアルなポロシャツをジャケットと合わせるというコーディネートが極端に少なくなりました。
それに替わって急速に増えたのが、ジャケットにTシャツを合わせるコーディネート。
今や現地でもTシャツがカジュアルなポロシャツに替わって、春夏のジャケットスタイルの主流になっているのは間違いありません。
一方、行き過ぎたカジュアル化の反動で、クラシックなスタイルが見直されているのも確実な流れです。
そのような人たちが、夏の定番アイテムであるポロシャツをコーディネートに取り入れる場合、クラシックなニットポロに注目するのも自然な流れでしょう。
Tシャツやカジュアルなポロシャツとは違い、裾にリブが付いているので裾を出して着ても、きちっとした印象に見えるのもレトロポロが支持される理由だと思います。
タイト過ぎない適度なフィットが今の流れに合っているのもポイントだと思います。
このように、クラシックなニットポロが注目されているのは間違いない流れです。
今シーズン、ジャケットやスーツにポロを合わせるのであれば、レトロポロを合わせることをお勧めします。
BEAMSでもバリエーションを持って展開をしておりますが、既に品薄状態・・・
モデルやサイズによってはまだ在庫が有りますので、最寄りの店舗にお問い合わせください。
この流れは来年の春夏も続きそうです。
最近は懐かしいアイテムのリバイバルが多いです。
プリーツパンツ、サスペンダー、タッセル、タブカラ―、ラウンドカラ―、ニットポロ。
全て私がBEAMSに入社して30年の間にトレンドアイテムとして注目されたアイテムです。
私にとっては懐かしいアイテムですが、気を付けなければならないのは着こなしまで懐かしい感じになってしまう事。
このブログでも何度も書いていますが、クラシックなスタイルにも時代性は必要です。
レトロなアイテムであっても着こなしまでレトロになってはコスプレになってしまいますから・・・
マイサイズ完売だったGTAのBAYRONのストレッチデニム。
http://shop.beams.co.jp/shop/beamsf/goods.html?gid=9043378
お客様のキープがキャンセルになり、やっと購入できました。
裾の仕様は個人的にロールアップ風ではない方が好みなので、3㎝幅の普通のダブルにしました。
お直し屋さんから内側に織り込んである部分があまり色落ちしていないので、2トーンぽくなると何度も連絡をもらい実際に確認までさせられましたが、微差なので気にしません。(笑)
おかげで直し上がりまで2週間かかりました。
来週お直しが上がってきます。
楽しみです。
これからの季節、大活躍しそうです。
トレンドのダメージデニムに対して、こちらもトレンドの ”ファインデニム”
お勧めです。