PITTI SNAP by BEAMS 2016A/W ジャケット編
9月に入り店頭からセール品も無くなり、本格的に秋冬シーズンに変わりました。
7月、8月に入荷した秋冬モノが予想以上に売れたので、イタリアのバカンスが明けた途端バイヤー達も追加オーダーで大忙しです。
個人的に買おうと思っていたモノも完売で追加も不可。
嬉しい悲鳴と同時に秋冬のワードローブの計画を練り直しています。
取りあえずオーダーのスーツは2着オーダー済みなので、仕上がってきたらご報告します。
チェンジポケットとプリーツパンツのスーツだという事だけはお伝えしておきます。
今回は秋冬のバイイングを行った1月のPITTI UOMOで撮ってきた画像をもとに、秋冬の傾向も合わせてコメントしました。
秋冬のお買いものの参考になればと思いますので、じっくりご覧いただければと思います。
遠目にはブラウンの3ピースに見えますが、ジレとパンツが同素材のコーデュロイで、近い色目のグレンプレイドのジャケットを合わせたコーディネート。
ジレは4ボタンのダブルブレスト、パンツは2プリーツ、ジャケットは2ボタンのピークドラペルでポケットは両玉ポケットですがチェンジポケットが付いています。
秋冬のトレンドでもある ”サルトリア テイスト” を感じさせるコーディネートです。
今年の秋冬はコーデュロイがトレンドと素材として戻って来ているので、素材のトレンドもしっかり押さえています。
足元は敢えてミリタリーテイストのブーツというのもいいですね。
チェックのジャケットを着ても遠目にはスーツに見えるというのが、このコーディネートの狙いだったのだと思います。
かなりヘリテージ感が漂うツィードジャケットのコーディネート。
かなりクサい感じのツイードジャケットをオフホワイトのニットジレとホワイトのパンツを合わせることで洗練されてコーディネートに仕上げています。
パンツは2インプリーツでベルトレスのホワイトフランネル。
英国のビスポーク感漂うパンツです。
2インプリーツのパンツを穿いた人がかなり増えているのも今の流れです。
私がイタリアのパンツブランドをバイイングするようになってから、これほどインプリーツのパンツを穿いた人を見かけるのは初めてです。
イタリアのクラシックスタイルも英国的なテイストを取り入れるというのが、今の流れであるというのは間違いありません。
こちらもヘリテージ感漂うツイードジャケットのコーディネート。
こちらもクサい感じのツイードジャケットですが、ホワイトシャツ、エクリュのヴィンテージテイストのタイ、ホワイトのパンツというホワイトの分量を増やすことで洗練されたコーディネートになっています。
このパンツも2インプリーツのベルトレスのホワイトフランネル。
ドレススタイルが戻ってきているので、ホワイトフランネルのようなエレガントなパンツが注目されるのも自然な流れです。
因みに、BEAMSでもTAGLIATOREで2インプリーツのベルトレスでホワイトフランネルを展開していますが、既に品薄状態・・・
BEAMSのお客様、かなり早いです。
http://shop.beams.co.jp/item/brilla_per_il_gusto/pants/24230346248/
かなりクラシックな英国感のあるチェックジャケット。
ナチュラルなショルダーラインと少し短めの着丈、大きく開くカッタウェイフロントは、かなりサルトリアな雰囲気を感じさせるジャケットです。
パンツは少し股上の深い2プリーツのベルトレスでテーパードシルエット。
ベルトレスのパンツの場合、このようにニットをインする人がかなり多くなっています。
ジャケットがグレー系のチェックなので、ライトグレーのパンツと合わせてグレーのトーンでまとめるのは今年の秋冬らしいコーディネートとも言えますが、この場合ポイントカラーとしてグリーンのタートルを合わせたのが正解。
これでグレーのワントーンを意識しすぎてグレーのタートルを合わせたら全身がボヤけてしまいメリハリが全くないコーディネートになってしまいます。
計算された色使いですね。
因みに、80年代にダートマスグリーンと呼ばれた、このような英国を感じさせるグリーンも今年の秋冬のトレンドカラーと言えます。
ブルー×グレーのチェックジャケットがかなり洒落ています。
個人的にもかなり刺さる色柄のジャケットです。
パンツはチャコールグレーの2プリーツのベルトレスでテーパードシルエット。
少し股上の深いプリーツパンツにサスペンダーと言うのもバランスを考えています。
イタリアとアメリカと英国をミックスしたようなドレススタイルですが、こんな感じのひとつのテイストに縛られないミックス感のあるコーディネートも最近多くなっています。
因みに、このジャケットのような、グレー×色のチェックジャケットは、今年の秋冬らしい色使いの柄ジャケットと言えます。
こちらもグレーを多用したコーディネート。
ライトグレーのパンツ、グレー×ブルーのチェックジャケット、ブルーグレーのストールとグレーのトーンを微妙にづらしたコーディネートです。
ジャケットはFERLAの生地を使ったSTILE LATINOのダブルブレストです。
今年の秋冬はグレーがトレンドカラーなので、グレー×色のジャケットが多くなるというのも必然的な流れです。
私も今年の秋冬は久しぶりにグレーのウールのパンツを揃えたい気分です。
もちろん、プリーツ入りで。
全身をホワイト系でまとめたコーディネート。
春夏のホワイトのトレンドを引き継いで、秋冬もこのようにホワイトの分量を増やしたコーディネートが結構見られました。
パンツは2インプリーツのテーパードシルエットです。
パンツのウエスト部分がグレーの切り返しになっていますが、おそらくNICK WOOSTERのモノだと思われます。
足元がホワイトスニーカーと言うのも、このコーディネートもポイントです。
このように、クラシックなテイストとモード的なテイストとスポーツテイストをミックスするような、異質なモノをコーディネートするスタイルを ”ハイブリッド” と言って、今年の秋冬のトレンドのスタイルになっています。
ドレスのサルトリアテイストとは対照的に、このように自由に着こなすハイブリッドなスタイリングも1月のPITTIでは多く見られました。
因みに、この方、昨年の6月のPITTIではこんなスタイルでした。
パンツのシルエットが明らかに変わっているのがわかると思います。
全身をネイビーでまとめたコーディネート。
よく見るとジャケットとパンツが同素材にも見えるので、もしかするとブレザースーツかも知れません。
イタリアでクラシックなスタイルを好む人は黒はほとんど着ないので、黒の代わりになる色がこのような深いネイビーです。
なので、イタリア的なモノトーンコーディネートとも言えるスタイルです。
ゴールドのメタルボタンがクラシックな雰囲気を醸し出しているのがポイントになっています。
ボタンが同色のボタンであれば、少しモードっぽく見えるので、このコーディネートはゴールドのボタンがポイントになっています。
Tシャツに見えるインナーはハイゲージのクルーネックのニット。
ジャケットのインナーにTシャツを合わせるスタイルも一般的になりましたが、エレガントなスタイリングが戻ってきていることもあり、Tシャツではなく上質なハイゲージのクルーネックのニットをTシャツのように合わせる人が増えています。
個人的にも、このような上質感のあるオトナのカジュアルスタイルは注目しています。
因みに、私も昨年の秋冬は休日にJHON SMEDLEYのハイゲージのクルーネックをカジュアルなジャケットのインナーに合わせて着ていました。
オッサンはTシャツよりもニットの方がなんとなく落ち着く感じですね。(笑)
上の画像と同じ方。
この日は今年の秋冬のトレンドカラーであるキャメルを基調としたコーディネートでした。
このニットジャケット、ダブルブレストのショールカラ―というディティールもいいですね。
ホワイトのパンツを合わせたことで上半身が引き立ちます。
ベージュのパンツを合わせたら失敗ですね。
このコーディネートはホワイトパンツがポイントだと思います。
個人的にも真似したいコーディネートです。
少しドレス感が増しますが、ライトグレーのウールのパンツを合わせてもいいと思います。
因みに、このジャケット、BEAMSでも秋冬展開しています。
PITTIで見たときから刺さっていました。
これは今シーズン個人的にも欲しいニットジャケットです。
ジャケットコーディネートはタイドアップしたりタートルネックを合わせたコーディネートが増えているのが傾向です。
そして、やはりプリーツパンツを合わせる人が多くなっているのが傾向です。
プリーツはワンプリーツを通り越して2プリーツを穿いた人かなりも増えています。
インプリーツを穿いた人が多くなっているのも特筆すべき点でしょう。
イタリアはアウトプリーツが定番だったので、これほどインプリーツを穿く人が多いのは、私がイタリアのパンツをバイイングするようになってから初めてです。
また、ベルトレスのパンツがこれほど多いのも初めてです。
それだけイタリアのクラシックスタイルに対する解釈も幅が広くなったという事ではないでしょうか。
英国的なテイストやアメリカ的なテイストを積極的に取り入れるという傾向がジャケットスタイルに見られるというのが今の流れだと思います。
因みに、パンツの股上は浅いモノと深いモノがありますが、流れとしては徐々に股上が深くなる傾向だと思います。
パンツが太くなるとジャケットの着丈が長くなったり、構築的な仕立てになると予想されている方もいらっしゃるようですが、今のところそのような流れはありません。
ジャケットは従来通り柔らかな仕立てで、着丈も少し短めのモノが主流です。
この流れは来年の春夏も変わりません。
ですので、私も昨年まで着ていたジャケットは今シーズンも着ます。
ただ、パンツはプリーツの入ったパンツを合わせたいというのが気分ですね。
要は、サルトリアテイストも英国調というキーワードも、そのままリアルに表現するのではなく、あくまでもコーディネートによってそのようなイメージを表現することがポイントです。
ですので、イタリアのサルトリアや英国のサビルロウで仕立てたようなジャケットを着なければいけないという事ではありませんので誤解のないようにお願いします。
ジャケットの話が最後はパンツの話になりましたが、それだけ秋冬のジャケットコーディネートの中でパンツの役割が大きくなってくるという事です。
ノープリーツのパンツが古いという事ではないのですが、コーディネートを新しく見せるという事に関しては、プリーツパンツが必要になるというのは間違いないと思います。
プリーツのパンツはもうトレンドという事ではなく、定番化に向かっているのは確実です。
私もいま所有している秋冬のプリーツパンツは3本だけなので、今シーズンはしっかり揃えようと思います。
手持ちのジャケットを新鮮に見せるのもプリーツパンツなので、揃えないわけにはいけません。
3本購入してジャケット一着分?
そう考えると費用対効果が高いと言えるのかもしれませんね。(笑)
サングラス
サングラスにあまり縁がなかった私。
20歳の誕生日に新潟のメガネ屋で姉が御祝に買ってくれたもので、まだレイバンがアメリカ製だった頃の、通称 ”ボシュロム レイバン” です。
当時は雑誌のPOPEYE でレイバンンのウェイファーラ―が頻繁に取り上げられたことで空前のウェイファーラ―ブームでした。
今は使っていませんが、20歳の誕生日に買ってもらったモノなので、大切に保管してあります。
アメリカ製のレイバンがどれほど価値があるのかはわかりません。
その後、80年代後半にBEAMSでかなり推していたCUTLER & GROSS(カトラー & グロス)ボストンタイプのサングラスを購入しましたが、あまり使うことはありませんでした。
そして、数年前に眼の調子が悪くなり眼科に診てもらったところ、サングラスをするように勧められられ、20数年ぶりに購入したサングラスがコレです。
RAYBAN NEW WAYFARER
アジアンフィットと呼ばれるアジア人の顔の骨格に合わせたモデルです。
サングラスと言えば、すぐにレイバンかペルソールをイメージしてしまうのが我々の世代、しばらくサングラスから遠のいているうちに、レイバンも随分いろいろなバリエーションが増えました。
完全に浦島太郎状態です。(笑)
80年代のアメリカ製のレイバンと現行のイタリア製のものを比べると細かい仕様は違いがありますが、そこはマニアではないのであまり気になりません。
若い頃は、なんとなくスカしているようで気恥ずかしかったサングラス。
イタリアに仕事で行くようになってから、クラシックなスーツスタイルにサングラスをする欧米人がかなり多いのを目の当たりにしても、やはり日頃サングラスをするのは抵抗があったのですが、必要性にかられサングラスをするようになると手放せなくなり、今や必需品となりました。
50歳を過ぎて、なんとなくサングラスがサマになる歳になったのかなと、鏡を見て思えるようになったのも、サングラスをすることに抵抗がなくなった理由のひとつです。
そうなると、服に合わせてバリエーションを増やしたくなるのが私の性分。
BEAMSだけでもかなりのブランドのサングラスを展開しているのですが、街のメガネ屋でも色々なブランドのサングラスもチェックし、結果的に購入したのがこの2本。
まずは、BEAMS PLUS で展開しているアメリカのメガネブランド MOSCOT(モスコット)のサングラス。 http://shop.beams.co.jp/item/beams_plus/fashiongoods/11422792490/
少しブラウンがかったクリア グレーのフレームというのが珍しく、初めて見たときから刺さりました。
スタッフから薀蓄を聞くと、セルフレームの材質がデットストックで、それで作ったフレームだということ。
見たことがない微妙なトーンのクリア グレーで、現行品なのにデットストックのような趣があるのは、今では手に入らない材質を使っているからだというのも納得です。
サングラスには薀蓄を求めない私ですが、結果的にイメージどおりりの一本が手に入りました。
もう一本はドレスの店舗で展開しているイタリアのブランド SPEKTRE(スペクトレ)。
ブラウンの艶消しのフレームを探していたのですが、なかなか気に入ったものがなく、偶然見つけたのがBEAMSでも展開しているイタリアのブランド スペクトレ。
早速、ブリッラのディレクター無籐にお願いしてオーダーしてもらいました。
スペクトレは2009年にスタートした比較的新しいブランドですが、既にイタリアでは知名度が高く、特にファッション業界の人たちに愛用者が多いブランドです。
実際に私の知人のイタリア人達にもかなり多くの愛用者がいます。
控え目なブランドロゴと絶妙なトーンの艶消しブラウン、そして軽くてかけ心地も良い。
まさにイメージしていた通りのものが手に入りました。
因みに、もう一本迷ったのが同じスペクトレのこのモデル。
http://shop.beams.co.jp/item/brilla_per_il_gusto/fashiongoods/24670004289/
独特なオリーブグリーンのフレームがかなり刺さりましたが、結果的に艶消しのセルフレームに。
ですが、正直まだ迷っています・・・
こんな微妙なオリーブグリーンのフレームはなかなかないです。
今回サングラスを購入するにあたり、シェイプはウエリントンかボストン型と決めていたのですが、色々探しているうちにウエリントンとボストンの中間のようなボスリントン という型があることを知りました。
メガネ業界ではトレンドのシェイプとして既に定番となっているようです。
メガネのトレンドには疎かった私・・・
ダメですね。
ちゃんと勉強しないと・・・
ボスリントンという型に対してのコダワリはなかったのですが、色々試着しているなかで丸すぎるフレームは少しナードに見えてイメージと違い、スクエアなフレームもしっくりこなかったので、結果的に選んだこの2本は偶然ボスリントン型になりました。
ご覧のとおり。
ボストンやウエリントンのセルフレームでミラーレンズというのが、ここ数年イタリアのサングラスのトレンドというのは、現地で見ていればいくらサングラスのトレンドに疎い私が見ても明白です。
ですが、自分のイメージとは違うので、度付きのレンズを入れる際も普通のカラーレンズを入れました。
50歳を過ぎてサングラスに目覚めてしまった私。
来年の春夏はBEAMS のサングラスのバリエーションが増えるかもしれません。
展示会も真面目に見に行くことにします。
あくまで仕事です。
2016年秋冬のカタログが完成しました。
今回は私とBEAMS Fのディレクター西口がチョイスしたお勧めアイテムを紹介するページが6ページ組まれています。
8月27日から店頭で配布します。
是非ご覧ください。
秋冬のおすすめ。
MEN'S EX 9月号の特集 ”洒落者たちの「今買い」リスト”
7つのおすすめアイテムを掲載していただきましたが、その中でトップページで私が着用しているのがこのスーツ。
PAIDEIA(パイデア)のウィンドウペーン スーツ。
今シーズン個人的に着たいスーツが ”チェンジポケットの付いたスーツ”
このスーツは更に今シーズンのスーツの柄のトレンドであるウィンドウペン、そしてプリーツ入りのパンツと、まさに秋冬着たいスーツの要素を兼ね備えたスーツです。
パイデアはエルネストも手掛ける GIANFRANCO BOMMEZZADRI (ジャンフランコ ボメザドリ) が始めた新たなスーツブランド。
エクスクルーシブのヴィンテージ調の英国素材を使い、フルキャンバス(フル毛芯)の仕立てに拘った本格的なテーラード仕立てのスーツコレクションです。
ウィンドウペンだけでなく、ストライプもあります。
他のブランドでは見たことのないヴィンテージ調のストライプです。
とても雰囲気のあるフランネルのストライプです。
シングルだけでなく、ダブルブレストもあります。
もちろん、ダブルブレストもチェンジポケット付。
グレージュっぽいフランネルのグレンプレイドにオレンジがかったブラウンのウィンドウペン。
かなり洒落た生地です。
新しいブランドなので生地のバリエーションが少なく、ジャケットのような大柄の生地もあるので、意外と選べる生地が少ないのが惜しいところ。
バイイングはファーストシーズンなので、これ以外に2柄の計5柄での展開になります。
少ないバリエーションですが、モデルはBEAMSだけのエクスクルーシブモデルです。
ジャケットもパンツもBEAMS独自の修正を加えているので、他のショップが展開しているものとは全く違います。
新しいブランドや話題性だけで飛びつかないので、納得いかない部分はとことん突き詰めると言うのがBEAMSのアイデンティティーです。
インポートブランドでは ”GABRIELE PASINI” でもチェンジポケット付のスーツを展開しています。
ホームスパン調の生地も今シーズンのトレンドである ”ヘリテージ調” の生地なので、チェンジポケットとの相性がいいです。
これ以外にも同じモデルでこんな生地も。
オリーブグリーンのソラーロ。
今シーズントレンドのオリーブグリーンでさらにソラーロ。
服付きの人にはたまならい生地だと思います。
さらに、こんな生地も。
トレンドのグレーではこんなビンテージ調の生地をピックアップしています。
おそらくビンテージファブリックをリメイクしたものだと思われます。
ガブリエーレ本人がいかにも好きそうな生地ですね。
3ピース スーツもチェンジポケットが付いたモデルで展開します。
ジレは襟付きのダブルブレスト。
生地はやはり今シーズンのトレンド柄であるグレンプレイド。
敢えてオーソドックスな白黒のグレンプレイドをこのモデルにのせたのがポイントです。
本人が着ていたのと同じ柄です。
まさに、こんな感じのモノトーンっぽいコーディネートも今シーズンの気分です。
3ピースはブルー系もあります。
遠目には無地に見えるヘリンボーンのネイビーなので、ビジネスでも着ることができる柄です。
ビジネスマンの方でスーツスタイルに少しトレンドを取り入れたい方は、こんなスーツを選ばれると良いのではないでしょうか。
ダブルブレストのジレに抵抗のある方もいらっしゃると思いますが、ジレを外して2ピースで着れば普通にビジネスでも着られるスーツだと思います。
3ピースだと必ずベストを着なければならないと思われる方が多いと店舗スタッフからも聞いていますが、そんなことは全くないので、普段は2ピースで着て、必要に応じてジレを着るという使い方で全く問題ありません。
私自身もそのような使い方をしています。
パジーニのスーツはすべてワンプリーツのパンツが付きます。
今の流れを考えれば、彼のスーツのパンツにサスペンダーボタンが付いているのも理解できます。
オリジナルでもチェンジポケットのスーツを展開します。
BRILLA PER IL GUSTO のチェンジポケット付のスーツ。
生地は英国のHIELDの生地です。
ヴィンテージ感のあるグレンプレイドは、まさに今シーズンの気分です。
BRILLAのチェンジポケット付のスーツのパンツは2プリーツです。
長い持ち出しが特徴。
トレンドでもあるサルトリア テイストのディティールを取り入れていますが、こういう濃さがブリッラのスーツの特徴でもあります。
BRILLAのオリジナルはこれ以外にも3柄展開していますが、サンプルが無いのでお見せできません。
すみません。
ご興味のある方は最寄りの店舗にお問い合わせください。
もちろん、BEAMS F のオリジナルでもチェンジポケット付のスーツを展開しています。
ブラウンのグレンプレイドにブルーのウィンドウペンはCARLO BARBERA の生地です。
バルベラらしい絶妙なカラーリングと高級感あふれる素材感です。
さすがは、”ビエラの芸術品” と呼ばれるファブリックメーカーの生地です。
グレンプレイドと並び今シーズンのトレンドの柄であるハウンドトゥース。
普通の白黒のハウンドトゥースに見えますが、よく見るとグレー×白のハウンドトゥースなので柔らかな印象に見えます。
BARBERIS CANONICO の生地は定番的な柄でも一味違います。
大柄のグレンプレイドも展開しています。
このLOROPIANAの生地は、シルクが混紡されているので少し光沢感があります。
バルベラが英国的な雰囲気の生地が多いのに対して、ロロピアーナの生地はイタリアっぽい
艶感のある生地が多いです。
どちらもイタリアを代表する高級生地メーカーですが、目指す方向性が違うことは生地コレクションを見ると理解できます。
これは個人的にかなり気に入っている生地。
私が個人的に好きなファブリックブランドでもある、SCOTLANDのREID&TAILOR のグレンプレイド。
一見普通のグレーのグレンプレイドに見えますが、ウインドウペンがかなり綺麗なグリーンで、これは生地選びの段階で刺さった生地なので、一番気に入っているチェンジポケット付のスーツに乗せるのも自然な流れですね。
BEAMS F のチェンジポケット付のスーツにはワンプリーツのパンツが付きます。
オーダーで作る場合は、オプションでベルトレスやサイドアジャスターの仕様も可能ですのでご検討ください。
ドレスクロージングは英国調やクラシック回帰、サルトリアテイストといった流れがあります。
襟付やダブルブレストのジレ、プリーツパンツやベルトレス、サイドアジャスターのパンツ、チェンジポケット。
このようなディティールのスーツが増えてきているのも、それらの流れによるものだということは間違いないでしょう。
そして、私が個人的にチェンジポケットの付いたスーツに注目しているのは、英国的なディティールのスーツを着たいと言う気分によるところが大きいですが、それだけではありません。
それは、タイドアップだけでなく、スーツにタートルネックを合わせて着たいというのが今シーズンの気分だからです。
スーツにタートルネックを合わせたコーディネートは非常に見た目がシンプルな印象になるので、アクセントになるのがチェンジポケットです。
そして、チェンジポケットのスーツにトレンドのチェック柄を多く乗せているのも、タイドアップだけでなく、タートルとコーディネートすることも考えたうえでのチョイスです。
もともとチェンジポケットはスポーティーなディティールなので、タートルネックとの相性が良いのは言うまでもありません。
ということで、私も既に春夏チェンジポケット付のスーツを着ていました。
イタリアでも評判が良かったので、この色を選んでチェンジポケットを付けて正解でした。
秋冬も既にグレンプレイドでチェンジポケット付のスーツをオーダーしています。
チェンジポケットのスーツは、20数年前私がBEAMS Fのショップマネージャーだった頃よく着ていたので、個人的にはトレンドというよりもリバイバルという印象の方が強いです。
当時はスラントポケットでチェンジポケットの付いたベルトレスのスーツもありました。
長く続いたドレスクロージングのカジュアル化の反動で、ドレススタイルが再注目されると同時に、シルエットやディティールも過去にクラシックで主流だったものが再注目されてきているというのが今の傾向です。
それを通ってきていない人は、その流れを一過性のトレンドだと思うのは仕方のないことですが、流れが変わるときは、いつもこのような変化をなかなか受け入れられない人がいるのも事実です。
ここ10数年定番であったスリムなシルエットのジャケットや股上の浅いスリムなパンツが流行り始めた頃も今と同じ状況でした。
ただ、色々なところで変化が起きていますが、その変化を全てすぐに取り入れなくても良いと思います。
ご自身で取り入れられるものを見極めて、少しづつ取り入れながら、徐々に流れに合わせて行けば良いのではないでしょうか。
そういった意味でもチェンジポケットの付いたスーツは、今お持ちのシャツやタイと合わせて着られ、見た目は大きく変わらないものの、今の流れをいち早く取り入れられるスーツだと思います。
今シーズンスーツのご購入を検討されるている方は、是非チェンジポケット付のスーツをリストに加えてください。
これは後悔しないスーツだと思います。
トレンド解説動画、第四弾アップしました。
今回は2016年秋冬シーズンの ”色” の傾向について解説しています。
是非ご覧ください。
https://tatsuyanakamura.amebaownd.com/pages/471920/page_201605181948
夏休み
完全に日本海に対する偏見ですね。(笑)
MEN’S EX 連載 9月号
MEN’S EX 9月号 が発売されました。
9月号の特集はビジネスマンのスーツ装いテクニック。
ドレスクロージング全体の流れとして、スーツを中心としたドレススタイルが戻ってきているのは確実なので、シーズン前の予習としても読んでおきたい特集です。
私の連載 ”中村達也の今、買いのアイテム”
今回のテーマは ”クラシックシャツ” です。
以前にも何度かこのブログでもご紹介しましたが、長く続いたドレスクロージングのカジュアル化の反動で、ドレススタイルが再び注目されているのは確実な流れです。
スーツスタイルが注目されるだけでなく、ジャケットスタイルンもタイドアップしようという流れが強くなっていることもあり、ドレスシャツの襟型のバリエーションが増えているという傾向があることは間違いありません。
PITTIの会場でも、様々な襟型のドレスシャツを着た人達が増えていました。
ご覧のように、ラウンドカラ―、セミワイド、レギュラーカラ―、タブカラ―、ピンホールカラ―、ボタンダウン(襟のボタン外し) と、数年前に比べると確実にドレスシャツの襟型のバリエーションが増えているのがわかります。
数年前はワイドかカッタウェイを着た人が多く、それらの襟型を着ていれば安心と言う風潮があったのも確かですが、その流れは完全に変わったと言ってよいでしょう。
カジュアルスタイルが主流で、タイドアップしたスタイルがそれほど注目されていない時はそれでも良かったのですが、今のようにドレススタイルが注目され、タイドアップしたスタイルが重要になれば、ドレスシャツのバリエーションが重要になるのは自然な流れであると思います。
それでは、”ワイドスプレッドやカッタウェイのカラ―はもう古いのか?” と言うと、そんな事はありません。
現地の流れやサプライヤーの傾向を見たうえで、私なりに感じた基準のようなものがあるので、ご参考にしてください。
上の画像のようなタイドアップした時に襟の開きが180度(水平)か、それに近いほど開くカッタウェイは正直古臭く感じてしまうのは否めません。
事実、現地でこのような襟のドレスシャツを着た人がかなり少なくなってきているというのが実状です。
今後更に少なくなっていくのは間違いないでしょう。
ただし、タイドアップしないカジュアルなシャツに関しては、カッタウェイや開きの広いワイドが主流なのは変わりません。
そして、今の流れから考えると、理想的なワイドスプレッドはこのような感じではないでしょうか。
上の画像のような、カッタウェイほど開きが大きくなく、タイドアップした時に襟のラインが綺麗な弧を描くような襟が今のワイドスプレッド系のスタンダードではないかと思います。
つまり、ワイドスプレッド系の襟は ”英国的な雰囲気を持つ襟型” がスタンダードになっていると言えるのではないでしょうか。
因みに、BEAMSでも既に入荷している秋冬のワイドスプレッドの襟型の開きに少し変化があることにお気づきになっている方も多いと思いますが、それは、このような流れを反映させて少しだけ変化を加えているからです。
この ”小さな変化” をとらえてしっかり提案していく事が、BEAMSにとっては重要な事なのです。
ということで、秋冬ドレスシャツを選ばれる際は、バリエーションが増えた襟型にも注目して選ばれると良いと思います。
そして、ワイド系のシャツを選ぶときは、襟の開きに注意をして選ぶことをお勧めします。
襟型の変化はVゾーンの見え方にも変化をもたらすので、手持ちのスーツに合わせるだけで印象が大きく変わると思います。
そういった意味では、費用対効果も大きいと言えるのではないでしょうか。
BEAMSでも秋冬はかなり襟型のバリエーションが増えます。
私自身、タブカラ―やラウンドカラ―は既に着ていますが、こんなモノも使って襟の変化を楽しみたいと思っています。
懐かしい・・・
そうです。
懐かしいのが新鮮。
それが今の流れです。
トレンド解説動画、第二弾アップしました。
https://tatsuyanakamura.amebaownd.com/pages/471920/page_201605181948
2016年秋冬シーズン注目のコートは?
選ぶべきニットは?
是非ご覧ください。
パンツの股上
スリムなノープリーツのパンツからプリーツ入りのパンツに流れが移行している事は、これまで度々ご紹介してきましたが、パンツにプリーツが入ることによって股上の深さにも徐々に変化が見られるようになってきました。
プリーツ入りのパンツが出始めた一昨年あたりは、まだまだ股上の浅いプリーツパンツが多く見られましたが、今シーズンはプリーツパンツが定着したこともあり、PITTIの会場でも股上が深いプリーツパンツを穿く人が徐々に見られるようになってきました。
我々がPITTI の会場で独自に撮ってきた画像がありますのでご覧ください。
ご覧のように、スーツに関しては既にワンプリーツを飛び越して、2プリーツのパンツが主流になり、股上も深めになっているのがわかります。
ジャケットスタイルに合わせるパンツも股上が深くなっています。
ジャケットに合わせるパンツも2プリーツが増えているのはスーツと同じ傾向ですが、パンツ単品に関しては、インプリーツのパンツが増えているのも見逃せない傾向です。
そして、股上もご覧のように深めになっているのがわかります。
因みに、私が昨年の秋冬に購入したGTAの2プリーツも股上は深め。
購入した当初は股上が結構深いなという印象でしたが、今では全く違和感はありません。
逆に股上が浅いパンツを穿くと落ち着かないので、慣れと言うのは不思議なものです。
股上が徐々に深くなっている傾向を一過性のものだと思う方も多いと思いますが、ノープリーツが流行る以前、プリーツ入りのパンツが主流だった頃は股上の深いパンツが主流でした。
股上の深いプリーツパンツ → 股上の深いノープリーツ → 股上の浅いノープリーツ → 股上の浅いスーパースリムのノープリーツ → 股上の浅いプリーツパンツ → 股上の深いプリーツパンツ。
この15年くらいのパンツのディティールとシルエットの変化を見ても、流れは一巡して戻って来ているのは明確です。
この流れを見ても、プリーツパンツが戻ってくる過程で徐々に股上が深くなっていくのは自然な流れで、それが一過性のトレンドではない事はお分かり頂けると思います。
BEAMS Fのオリジナルスーツは、2000年代前半までは、2インプリーツで股上が深いパンツが付いていました。
その当時のブラックスーツを葬祭用にずっと着ていたのですが、さすがに古臭く感じて一昨年股上の少し浅いワンプリーツのパンツで新調しました。
しかし、今また15年前のブラックスーツが新鮮に感じて、それを直して再度着ることにしました。
パンツは深い2インプリーツで股上は深めでまさに今の気分。
裾幅は少し広いので細く修正。
上着は襟幅が広くウエストも今のモノと比べると多少ゆるいですが、それも今の気分なので修正はしません。
着丈は長いので1.5cmほど短くしました。
着丈が短めというのは変わらないのですか? と良く聞かれますが、これに関しては80年代のサルトリアの話からしなければならず、かなり深く長い話になるので、また別の機会に書きたいと思います。
ということで、プリーツパンツが主流になりつつある今、パンツの股上も徐々に深くなってきているのは確実な流れです。
特にスーツの組下やウールのドレス系パンツは、今後その傾向が顕著になりそうな感じです。
イタリア人も ”ピアノピアノ”(徐々に)という言葉をよく使いますが、急激な変化よりも徐々に変化していく方が我々のようなスタイルの服には合っていると思います。
そして、プリーツパンツがあっという間に広まったように、ファッショニスタ西口が穿いているようなハイウエストのパンツが近い将来主流になるかどうか。
今後の流れをしっかり見ながら、皆さんにまたご報告したいと思います。
ブログ、Facebook、instagramに続き、新たなコンテンツとして動画をスタートしました。
2016年秋冬のトレンド解説を毎週水曜日、動画で配信します。
全4回に渡るトレンド解説を見ていただければ、この秋のお買い物の予定も立てやすくなると思います。
是非ご覧ください。
https://tatsuyanakamura.amebaownd.com/pages/471920/page_201605181948
PITTI UOMO ミラノショールーム 続報3
国内の展示会も終盤を迎えました。
イタリアは8月に入ると1ヶ月バカンスに入るので、春夏のオーダーは7月末までにオーダー入れなければなりません。
イタリア出張から戻るのが6月末なので、7月の1ヶ月間でほとんどのオーダーを済ませないといけないというのが我々の業界の通例です。
簡単に言ってしまえば ”私たちは8月休みなのでオーダーは早く入れてくださいね” とイタリア人に言われているようなもの・・・
毎年の事ですが、なんとも複雑な心境です。
ということで、今月は朝から晩まで展示会まわり日々。
例年に比べると涼しいのが救いです。
プレコレクションから始まってPITTI UOMO、ミラノのショールームまわり、国内展示会と、全てを見ていると自分が予想していたり考えていた傾向が正しかったり間違っていたりと、色々な意味で確信がつかめてくるものです。
私にとっては自分の眼で見たモノが一番重要なので、ディレクターやバイヤー達と一緒に行動し意見を聞きながら現場感覚でディレクションを行うことも重要な事だと常々考えています。
今回もPITTI UOMO ミラノショールームの続報です。
BEAMSでも展開しているERICCO FORMICOLAのPITTIのブース。
今回は綺麗な色の製品染めのシャツを打ち出していました。
他のブランドでもこのようなカラフルなシャツの提案は見られました。
全体的な傾向も色が少し戻って来ているので正しい提案ではありますが、もう少しマイルドなトーンで取り入れるのが現実的かなという印象です。
ベージュ、ブラウン、ブルー、オレンジ、イエロー、テラコッタ、グリーンと傾向の色は全部押さえているので、プレゼンテーションの意味合いも強いのではないかという印象です。
エリッコ フォルミコラはシャツのブランドという印象が強いと思いますが、ネクタイとジャケット スーツのコレクションも展開しています。
特にネクタイは、フォルミコラ本人が以前KITONでネクタイの企画や営業を担当していて、その後長くLUIGI BORELLIのネクタイをデザインしていたこともあり、ナポリらしい綺麗な色柄のコレクションを展開しています。
ディスプレイもジャケットとシャツとネクタイのコーディネートのセンスがいいです。
ナポリのブランドはコーディネートのセンスが最悪なブースも多いのが真実です。
具体的に何処とは言えませんが・・・(笑)
色々な事情があり、彼のネクタイはBEAMSでは展開していないのですが、コレクションはいいのでブースに立ち寄った時は必ずチェックしています。
しばらくPITTIに出展していなかったFRANCO BASSI も今年の1月のPITTIから復帰。
フランコバッシと言えば、ここ数シーズン ヴィンテージ調の柄を打ち出して来ましたが、基本的な方向性は変えず、2016年の秋冬の流れを汲んだ大柄の小紋やペーズリー、グレンプレイドやハウンドトゥースの柄を積極的に打ち出していました。
上の画像にあるようなイエローやボルドーのトーンが新鮮だったので、オーダーの際は再度チェックしようと思っています。
BEAMSでも長く取扱いのあるミラノのネクタイブランド PETRONIUS のPITTIのブース。
創業90年の3代続く老舗ブランドで、世界的にも評価の高いハンドメイドのネクタイブランドです。
真面目でクラシックな色柄が多い印象のペトロニウスですが、近年はトレンドを上手く表現した上品な色柄のコレクションが増え、個人的にも再注目しているネクタイブランドです。
元々クオリティーの高さは良く知られていて、あのナポリの有名なネクタイブランドにも生地を供給していることはネクタイ業界では誰もが知る事実です。
今回も洒落た色柄が多く、ブースのプレゼンテーションだけ見れば、フランコバッシよりも良かった印象です。
コレクション全体を見ていないのでまだ分かりませんが、オーダーの際は今まで以上にじっくりチェックしたいと思っています。
ネクタイ全体に言えることは、プリントやジャガードで大柄の柄が増えていますが、ストライプはヴィンテージ調の柄以外は少なくなっています。
そして、ニットタイのバリエーションが増えているのも来春夏の傾向です。
ORIAN のPITTIのブースはいつもの感じでした・・・
毎シーズン テーマを決めて打ち出しているのですが、何故か毎シーズン同じように見えるのは私だけでしょうか・・・
良くも悪しくもオリアンらしいのですが、他のブランドと比べると ”トレンドの掴み” みたいなものがいまひとつというのが正直な印象です。
トレンドのシアサッカーも展開しているのですが・・・
派手な色柄ばかりで、おまけにシルクのシアサッカーしかなく・・・
元々BEAMSはコレクション以外からピックアップした生地やモデルも多いので、オーダーに向けて仕切り直しという感じです。
個人的にも先代のガエターノ氏からの付き合いなので頑張ってほしいところです。
PITTIに不参加のMACKINTOSH はミラノのショールームでチェック。
今回はデニムのコレクションが良かったです。
ウオッシュとリジッドの2タイプ。
生地は本格的な日本製のデニムなので、重くて硬いのは好き嫌いの分かれるところですが、裏地が無い一枚仕立てのコートなので、個人的には洗濯機でガンガン洗って着たい感じです。
モデルはトレンチとバルカラーがあります。
ステッチがオレンジなのも好き嫌いがわかれるところですが、これは同色ステッチに変えられるようです。
バルカラーの着丈は長めです。
このあたりはしっかりトレンドを押さえています。
デニム調の生地は他のブランドでも多かったのですが、本格的なデニムを使っていたのはマッキントッシュだけでした。
リアルデニムは色落ちの問題もあり、敬遠するサプライヤーも多いようですが、老舗ブランドがチャレンジしていることに意義があると思います。
今シーズン同様、ナイロン素材のモデルンもありました。
モノトーンのチェックは目を引きましたが、柄がちょっと大きいかなと・・・
ということで、ナイロン系の柄物は他のブランドで良いモノがあったので、そちらでオーダーすることになりました。
別の意味で目を引いたのがこの柄。
私が高校生の頃流行っていたモノトーンのバイアス柄。
ある意味レトロな柄とも言えますが、私は当時この柄を着ていた人たちの印象が悪いので、ちょっと引きました。(笑)
70年代後半から80年代に大流行した柄なのでリバイバルとも言えますが、この柄がマッキントッシュから出るとは・・・
ウィメンズならありかなと言うのが正直なところです。
PITTI UOMOの初日の報告から始まって9回のレポートでしたが、大きな流れに関してはお伝えできたのではないかと思います。
次の秋冬から継続する傾向も多いので、今後の更新の際にもお伝えしていきたいと思っています。
来週は7月最終週。
国内の展示会もラストスパートです。
そして、29日(金)は、代官山でお会いする方もいらっしゃるかと・・・
よろしくお願いいたします。
PITTI UOMO ミラノショールーム 続報 2
ミラノのショールームめぐりで欠かせないのがSLOWEARのショールーム。
スローウェアはPITTI UOMOに出展していないので、その全貌を見ることができるのはこのミラノのショールームだけです。
オーダーは東京のショールームでするのですが、全体の傾向と打ち出しをチェックするには、フルコレクションが揃うこのショールームでのチェックは欠かせません。
ということで、毎度のごとくミラノのセンターからタクシーに乗って30分弱の倉庫街にあるショールームに今回も行ってきました。
しかし遠い・・・
今回のテーマはヴェネチアにあるBRANO島がテーマ。
カラフルな家が立ち並ぶブラ―ノ島がテーマなので、エントランスもこんな感じの絵が飾られています。
2年前に私が実際にブラーノ島に行った時に撮った画像がこちら。
カラフルに塗られた家が立ち並び、想像していた以上にキレイな街並みでした。
シーフードも絶品でした。
少しでいいと言ったのに3人でこの量・・・
食べきれませんでした。
ブラーノ島がテーマという事は、当然色が重要になります。
ディスプレイはこんな風に綺麗な色が打ち出されていました。
今回のPITTIやミラノのショールームを見ると、ブルー系やブラウン系、ホワイトやナチュラルなカラ―が主流だった今シーズンと比べると色が出てきているのは間違いない傾向ですが、これほど積極的に色が打ち出されていたのはスローウェアだけでした。
正しい打ち出しであるとは思いますが、取り入れるべき色とそうではない色があるというのも正直な印象です。
INCOTEX はプリーツ入りのベルトレスのサイドアジャスターのモデルを打ち出していました。
次の秋冬からBEAMSでも展開するモデルですが、更にバリエーションが増えていました。
多くのパンツブランドやスーツブランドが、このタイプのモデルをコレクションに入れていたので、来春夏は更に広がるのではないかと思います。
ウールだけでなくカジュアルな素材でも、このようなベルトレスのサイドアジャスターのモデルが増えているのも来春夏の傾向です。
私自身、サイドアジャスターのベルトレスのパンツは注目しているので、既に ”秋冬の買うべきモノ” リストに入っています。
BEAMS別注のホームスパンのサイドアジャスターです。
http://shop.beams.co.jp/item/beams_f/suit/21230344716/
シルエットは適度にゆとりがありながらもインコテックスらしい美脚シルエット。
ディティール、シルエット、生地、色、どれをとっても秋冬を象徴したようなモデルです。
このようなパンツを流行りモノと思う方もいると思いますが、80年代の中頃から90年代の初め頃の英国調ブームの時にBEAMS Fでも展開していたモデルなので、私にとってはリバイバルという印象が強いです。
ドレスクロージングの流れは ”英国調” なので、このようなパンツが出てくるのは自然な流れだと思います。
復活の兆しのあるカーゴパンツも展開していました。
INCOTEX SLACKS のラインで展開していたカーゴパンツとショーツ。
シルエットも素材も加工も良かったのですが、ちょっと高い・・・
4万円のカーゴパンツはバイイングする立場でもちょっと躊躇しますね。
BEAMSでも今シーズンGTAのBAYRONのカーゴ が人気でしたが、来春夏はカーゴパンツを復活させているサプライヤーも多いので要チェックアイテムだと思います。
数年前に流行った頃に比べるとシルエットが少し太くなっているのが傾向です。
プリーツの入ったカーゴパンツも多いので、シルエットに関しては普通のパンツと同じ流れだと言えます。
ほとんどのサプライヤーが展開していたと言っても過言ではないドローコード入りのパンツ。
インコテックスもかなり多くのバリエーションで展開していました。
さすがにインコテックスなので、ドローコード入りのパンツもキレイに上品に仕上げています。
今年の春夏も少し見られたドローコード入りのパンツですが、来春夏は本格的にパンツのトレンドとして広まりそうです。
以前のような太いシルエットのモノはほとんどなく、適度に余裕のあるテーパードシルエットにドローコードを入れたようなモデルが主流です。
素材もカジュアルなコットンやリネンだけでなく、ビジネスで穿けるようなトロピカルウールを使ったものも見られ、プリーツ入りやベルトループが付いてクリースをしっかり入れたようなモデルも存在します。
カジュアルスタイルはリラックス感が求められる反面、リラックスしすぎない事も求められているように感じます。
PITTIの会場でも数年前にはあれほどいたショーツスタイルをほとんど見なくなり、このようなパンツが多く提案されていることを考えても、カジュアルシーンでドローコード入りのパンツが重要になるのは間違いなさそうです。
ZANONEはレトロポロの提案が多かったです。
ご覧のように、例年に比べてバリエーションを増やして展開していました。
素材はザノーネの代名詞でもある ”ICE COTTON”
来春夏は ”ドライタッチ” が素材のトレンドでもあるので、多くのサプライヤーがドライな素材を打ち出していました。
ザノーネはアイスコットンをいち早く展開していたので、その先駆者とも言えますが、これだけドライタッチのニットやカットソーが増えると、逆に競合が増えてしまったと言うのが正直な印象です。
アイスコットンのポロは、数年前に購入した時は少し身幅が緩いなと感じたのですが、ピタピタすぎるタイトなシルエットから適度なスリムフィットという流れになってきたので、来春夏の流れを考えると ”絶妙なフィット” という事になります。
今シーズン、MEN’S EXの連載でも取り上げたレトロポロですが、来春夏は更に広がることは間違いないでしょう。
GRANSHIRTSは襟型のバリエーションが増えていました。
ご覧のようにラウンドカラ―のモデルを打ち出していました。
ドレスシャツと同様にカジュアルシャツもワイド一辺倒の流れに変化が見られます。
小ぶりのゼミワイド、ラウンド、ボタンダウンとバリエーションが増えているのは明らかな傾向です。
という事で、私も早速このシャツを購入しました。
秋冬の新入荷のBORZONELLAのデニムのラウンドカラ―。
http://shop.beams.co.jp/item/brilla_per_il_gusto/shirt/24111264395/
ドレスだけでなく、カジュアルでもラウンドカラ―が重要になることは昨年の10月のプレコレクションの時点で予想していたので、秋冬絶対に展開すべきシャツでした。
ですので、先週入荷してすぐに購入しました。(笑)
プルオーバーのBDも展開していました。
個人的にはかなり刺さったのですが、選べる生地のバリエーションが少なく、おまけに日本製の生地を使っているので値段が3万円以上・・・
ちょっと残念でした。
来年の春夏は久しぶりにプルオーバーのシャツが戻ってきそうです。
カプリシャツやバンドカラーのプルオバーは多くのサプライヤーから提案されていました。
プルオーバーのシャツは被って着なくてはならないので、必然的にボディーのフィットはゆるくなり、裾は出して着ることになります。
着たときの見た目もリラックス感があるので、来春夏の流れに合うシャツと言えます。
私も10年以上前に購入したアンナマトッツォのプルオーバーのシャツを最近クローゼットの奥から引っ張り出して着ています。
小ぶりのセミワイド、前立て付、プルオーバー、ロングスリーブ、まさに今の気分ですね。
来春夏の傾向のひとつに ”レトロ リゾート” という流れがあります。
リネンのシャツやプルオーバーのシャツ、ドローコードのパンツ、レトロポロ、シアサッカーのジャケットやパンツなど、歴史的に見ても過去に定番であったリゾート的なアイテムや素材が再注目されているのも来春夏の傾向です。
”行き過ぎたカジュアル化の反動 ” という事を何度も書いていますが、その反動はカジュアルスタイルにも見られます。
それは、カジュアルなスタイリングであっても”節度のある上品さ”のようなものが求められる流れになってきているという事です。
そういった意味では、スローウェアのコレクションは今の時代感に合っていますね。
そして、ドレス的なパンツが戻って来ていることもインコテックスにとっては追い風でしょう。
カジュアル全盛のころは彼らにとっては厳しい時代だったのではないかと思います。
正直その頃は自分もインコテックスのクリーンで上品なドレス顔のパンツは退屈に感じることがありました。
しかし、ドレススタイルが見直される中、インコテックスのような王道系?のパンツが再び見直されるのは自然の流れだと思います。
持ち上げたり落としたりと一貫性のないような話でしたが、それだけスローウェアのブランドには注目しているということです。
特にインコテックスは、この先の流れを考えてもパンツブランドとしては重要な位置づけになってくるのではないかと思います。
彼らにとっては厳しい時期もあったと思いますが、そんな時も軸をぶらすことなくやってきたことで、今また注目される存在になっているのではないかと思います。
20年以上この仕事をしているとサプライヤーの状況も良く見えてきます。
いま人気のあるブランドも近い将来厳しくなるだろうなという予想が意外と的中することが多いです。
そうならないように持ち上げるだけでなく、厳しいことも言うのです。
サプライヤーだけでなく日本の代理店の人たちとも随分やりあいました。(笑)
今の立場になっても言うべきことは言います。
洋服に対してはいつも真剣ですから。
MEN’S EX 連載 8月号
MEN’S EX 8月号 が発売されました。
今回の表紙は江口洋介さん。
私、正直言って若い頃のロン毛の江口さん嫌いでした・・・
でも今の江口さんはカッコいいですね。
好きな俳優さんのひとりです。
先日のイタリア出張の時も ”救命病棟24時” を機内で全部見ました。
個人的には白い巨塔の里見助教授役も良かったですね。
正義感のある医師の役が似合う俳優さんです。
私の連載、”中村達也の今、買いのアイテム”
今回のテーマは番外編で ”先冬トレンド先取り徹底解説” と題して、次の秋冬ドレスのトレンドの中で特に重要な6項目のトレンドについて解説しました。
今回は本誌の内容を踏まえて、今年の1月のPITTIでBEAMSが独自に撮ってきた画像と共に秋冬の流れについて解説したいと思います。
画像も多く長文ですが、じっくり読んでいただければと思います。
TOPIC 1 英国的チェックスーツ
長く続いたドレスクロージングのカジュアル化の波の反動で、クラシックなスーツスタイルが見直されています。
PITTIの会場でもダブルブレストのスーツやスリーピース、プリーツ入りのパンツのスーツが多く見られ、クラシック回帰の流れが来ているのは明確です。
上の画像のようにグレンプレイドやウィンドウペーン、ハウンドトゥースと言った英国調の柄が注目されています。
もちろん、無地やストライプのスーツは定番としてありますが、チェックのスーツがトレンドであることは間違いないでしょう。
春夏はブルーのスーツが注目されていましたが、秋冬はグレーがトレンドカラーなので、現地でもグレーのスーツやグレーに見えるチェックのスーツを身に着けた人が明らかに増えていました。
ネイビーやブルーのスーツが古くなったわけではなく、もはや定番ともいえるので、秋冬にスーツを新調される方は、グレーやグレーに見えるチェックスーツを検討されると良いと思います。
TOPIC 2 クラシックシャツ
クラシックなスーツスタイルが注目されるのに伴って、シャツの襟型もバリエーションが増えているのが秋冬の傾向です。
ワイドやカッタウェイ一辺倒だった流れは確実に変化しています。
セミワイド、レギュラー、ラウンド、タブ、ボタンダウン(襟先のボタン外し)と、様々なクラシックな襟型のシャツを身に着けた人が増していました。
サプライヤーの提案も襟型のバリエーションが増えているは明確なので、この流れは間違いないでしょう。
タイドアップした時に180度やそれ以上に開くようなカッタウェイのシャツを着た人はかなり少なくなりました。
見た目も明らかに古臭く見えてしまうのは否めない印象です。
TOPIC 3 大柄 & 英国柄タイ
昨年から続くヴィンテージ調の流れは継続しつつ、柄が大きくなっているのが秋冬の傾向です。
グレンプレイドやハウンドトゥースの柄が増えているのも秋冬の傾向。
かなり多くのブランドのコレクションを見ましたが、ヴィンテージ調で大きめの柄、グレンプレドやハウンドトゥースといった英国調の柄のタイが増えているのは明確です。
地組織にもヴィンテージ調の意匠を施したものが非常に多く、”ヴィンテージ” や ”レトロ” と言ったキーワードを上げているブランドが多かったの見ても間違いない傾向だと思います。
更に、チェック柄のスーツがトレンドになっていることや、ジャケットもタイドアップしたスタイルが増えていることを考えると、無地のネクタイも重要になってくると思います。
TOPIC 4 プリーツ & ベルトレスパンツ
現地でもタイトなノープリーツを穿いた人が減り、プリーツ入りのパンツを穿いた人が更に増えていました。
サプライヤーの提案を見てもプリーツ入りのパンツが主流になってきていることは間違いありません。
ご覧のように、ジャケットもスーツもカジュアルも、プリーツパンツを穿いた人が春夏よりも更に増えています。
そして、上の画像のようなベルトレスのパンツが増えているのも明らかな傾向です。
プリーツ入りのパンツに対してまだ懐疑的な人もいると思いますが、流れは確実にプリーツパンツに移行しているのは間違いないです。
ノープリーツのパンツが主流になる前は、プリーツ入りのパンツが主流だった事は40代中以降の方はご存じの方も多いと思います。
つまり、プリーツ入りのパンツの流れは難しく考えるまでもなく、ディティールやシルエットが時代性を加味しながら戻ってきたと考えた方が良いかもしれません。
TOPIC 5 ロング丈コート
コートはタイトなシルエットから、ややリラックスしたフィットに移行していることもあり、丈も長めのタイプが増えています。
上の画像のように、膝下丈のコートを着た人が増えているのは事実ですが、膝下の短い日本人には難易度が高いのも事実。
我々日本人が取り入れる場合は、膝上10㎝くらいから膝丈くらいまでを目安にすると良いと思います。
いずれにしてもタイトフィットで短い丈のコートは、今の流れではなくなってきているのは事実です。
サプライヤーも従来のモデルの着丈を長く変更したり、新たなモデルに関しては少しリラックスしたフィットで長めの着丈のモノを提案しているのを見ても、この流れは間違いないでしょう。
因みに、PITTIでは、テーラードコートのボタンをしっかりとめて着る人が少なくなりました。
フロントを開ける事によってリラックスした雰囲気に見せことと、敢えてシルエットをタイトに見せないという意図があるようです。
タイトフィットが主流だったころは、フロントボタンをとめてタイトなシルエットを強調していたことを考えると、真逆の流れですね。(笑)
TOPIC 6 クラシックシューズ
クラシックなドレススタイルが戻って来ていることで、シューズもクラシックなドレスシューズが戻って来ています。
ここ数年は、クラシックなドレスシューズと言えばダブルモンク一辺倒という状況でしたが、その流れにも明らかな変化が見られます。
セミブローグやフルブローグ、モンクストラップなど、昔からあるオーソドックスな英国や米国のドレスシューズが見直されています。
実際にPITTIの会場で見ても、それらのドレスシューズを履いた人が確実に増えています。
アッパーのレザーもよりクラシックに見えるカーフが主流で、スーツにブラックカーフの靴を履いた人が増えているのも今の流れです。
一昔前ならブラックカーフはストイック過ぎると言う理由でブラウンシューズ一辺倒だったイタリアも状況が変わりました。
英国ブランドのオーソドックスなラウンドトウのドレスシューズやアメリカのブランドではALDENのドレスタイプが人気で、これまでのイタリアブランドで多かったロングノーズでスクエアトウといった艶のある靴は明らかに少なくなり、感度の高いイタリアブランドは既に英国や米国調のモデルを展開しているという状況です。
PITTIでもチャーチやオールデンのようなモデルを展開しているイタリアブランドがかなり増えていました。
今回は秋冬に向けて代表的な6項目のトレンドについて紹介させていただきました。
こうやって見ると、80年代中以降から90年代前半の英国調ブームの頃に流行ったアイテムやディティールがトレンドになっていることがわかります。
ちょうど私がBEAMS Fのショップマネージャーだった頃なので、その頃からBEAMSでお買い物をされている方には馴染みのあるアイテムやディティール、スタイルではないかと思います。
そう言った意味では、今のスタイルは当時のリバイバルとも言えるので、その当時を良く知る私にとっては馴染のあるものばかりで、トレンドと言えるほど大げさなモノでもないと言うのが正直な感覚です。
今回はドレスアイテムの代表的な傾向を解説しましたが、これ以外の傾向は今後連載ページやブログやFacebookで紹介していきたいと思います。
私も既に秋冬物のワードローブのプランを立て始めました。
ラウンドカラ―、タブカラ―、レギュラーカラ―のシャツ。 グレー系のチェックスーツ。 チェンジポケットの付いたスーツ。 サイドアジャスターのベルトレス プリーツパンツ。 グレンプレイドのタイ。 ミリタリーテイストのロングコート(膝丈)。
このあたりは確実に揃えようと思っています。
靴はかなり前に購入したクロケットやボナフェのオーソドックスなオックスフォードの靴を持っているので、そのあたりは手入れをしてスタンバイ済みです。
それに加えて別注したCHEANEYのブラックカーフのフルブローグは買おうと思っています。
秋冬モノを買う前に断舎利しないと・・・
もうクローゼットに入りきらなくて、部屋に飛び出しています。(笑)
ジャケットもスーツもコートも靴も既に限界です。
流れにも変化が見えてきたので、整理するモノと残すべきモノ、しばらく着ていなかったけど着られるモノが明確になったような気がします。
今月中に断舎利して、すっきりと秋冬を迎えようと思っています。
PITTI UOMO ミラノショールーム 続報
私がPITTI UOMOに行き始めた20数年前の6月のイタリアは毎年真夏のような暑さでした。
当時はクラシックスタイル全盛の時代ですから、スーツにタイドアップが基本。
読者の皆さんの中にはネットでアップされているスナップを見て一喜一憂している方もいると思いますが、それがリアルなスタイルなのかどうかを見極めることが大事だと思います。
この広場に集まって仕事をしていない業界人達も、派手な格好をさせられているモデルさん?達も、我々のように会場の中を駆けずり回って真面目に仕事をしている人達も、”暑くなくて良かった” ということだけが共感できることでしょうか。(笑)
生地選びが相変わらず ”ぶっ飛んでいます” (笑)
サンドベージュからブラウン、トレンドのオレンジ系からレッドと、ひと通りトレンドカラーは押さえていますが、今回も柄にとにかくインパクトがあります。
それも ERNESTO の不思議なところです。
もちろん、来春夏もBEAMSのスペシャルな生地をピックアップしているので、ERNESTOのコレクションと我々が独自にチョイスした生地をミックスしたバリエーションになります。
このジャケット、7月1日からセールになっていますが、気になっている方は再度お勧めします。
理由は、ネイビーとライトグレーのカラーコンビネーションもシアサッカーの素材感も来春夏のトレンドとマッチしているからです。
特にシアサッカーは来春夏の象徴的なトレンド素材なので、来春夏着ても絶対に古く見えることはありません。
むしろ来春夏の方が良いかもしれません・・・。
現地の人たちに ”どこのジャケット?” とよく聞かれました。
それはそうですよね。
オレンジ系やレッドの取り入れ方がマイルドなのはERNESTOと違うところです。
どちらも生地選びに特徴のあるブランドですが、今回はTHE GIGIの方が一般的に取り入れやすい色柄が多かったという印象です。
気付かぬうちにスナップ撮られていました。
ベルトレスがコレクションの中に入っているのは、もはや常識のような印象にさえ感じます。
今回のPITTIでは本当にドローコード入りのパンツが増えていました。
今までと違い、カジュアルなスタイルであってもテーラードに寄っていると言うのが来春夏の傾向なので、ドローコードのパンツをジャケットと合わせたり、スーツの組下に合わせると言う提案が増えるのは自然な流れだと思います。
このふたつのブランドに共通することは、”何処にも似ていない独自の世界観” があるところ。
彼らもビジネスですから。
でも、自分たちのアイデンティティーは大事に守っていきたい。
わかります。
大きいオーダーではないですが、応援していますよ。