ベルトレス | ELEMENTS OF STYLE

ベルトレス

 

前回のサスペンダーと同様に、ここ数年PITTIの会場でよく見かけるようになった”ベルトレス”

サスペンダーで吊るのもベルトレススタイルなのですが、ここで言うベルトレスとは、ベルトもサスペンダーもしないスタイルです。

 

今回は、ここ数年確実に増えているベルトレスのパンツのお話です。

 

 


まずは、2014年6月のPITTIのスナップをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご覧のように、2年前に既にベルトレスのパンツを穿く人が結構見られました。

単純にベルトループ付のパンツをノーベルトで穿く人が多かったのですが、このころから既にベルトループの無い完全なベルトレスデザインのパンツを穿く人も少しづつ増えて来ていました。

特にスミズーラのスーツを着た人に多かったので、このころからオーダーでスーツを作る人たちはベルトレスでオーダーする人が増えていたのだと思います。

 

 

 

そして、昨年の6月のPITTIでは更にベルトレスのパンツを穿いた人が増えていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ご覧のように、ベルトループの付いたパンツをノーベルトで穿いている人もいますが、ベルトレスのモデルを穿いた人が更に増えていたのは間違いありません。

 

昨年の6月のPITTIでは、行き過ぎたカジュアルスタイルの反動でドレスアップする人が増えていたという話は前回も書きましたが、上の画像のようにサルトリアテイストのジャケットやスーツを着た人たちも増えていて、そのような人達の中でも流れに敏感な人たちはプリーツの入ったベルトレスのパンツを積極的に取り入れていました。

 

 

 

ベルトレスが流行る背景は諸説あるのですが、私が現地の人達から聞いた話をまとめると、このような事情があるようです。

 

イタリア人のファッションアイコンでもあるラポ エルカンが、ジャンニ アニエッリが着ていたサルトリアのスーツを直して着ている話は有名ですが、そのスーツやパンツのディティールにベルトレスのパンツがあり、それを着ているのを見て影響されたファッション業界人たちが、ベルトレスを取り入れたという説が有力です。

そして、もうひとつは、ここ数年モードの世界でグルカパンツやセイラ―パンツのようなデザインのパンツが出てきていることで、その流れが数年してクラシックに影響を及ぼし、そのようなディティールのパンツが流行った50年代や70年代のサルトリアスタイルのスーツやパンツを穿く人が増えてきているという流れがあるようです。

 

 

 

この流れは、サスペンダーの流れと同様に確実に来ていますので、次の秋冬はほとんどのパンツブランドがベルトレス対応のモデルを積極的に提案していました。

 

 


 

 

 

ご覧のように、特にサイドアジャスターのモデルは多くのブランドで展開していました。

 

 

 

もちろん、次の秋冬はBEAMSでも展開しています。

 

 

 

 


チラ見せですが・・・


ベルトレスのパンツに馴染のない方が大半だと思いますが、80年代後半の英国調ブームの頃、BEAMSでも英国ブランドを中心にサイドアジャスターのベルトレスのパンツを展開していました。

 

インポートブランドだけでなく、オリジナルのウールパンツやスーツでもサイドアジャスターの付いたベルトレスのパンツを展開していたので、私と同年代でBEAMS Fのお客様だった方には懐かしディティールだと思います。

当時、BEAMS Fの店長兼バイヤーだった私にとっては、このようなパンツは定番だったので、今ベルトレスのパンツが流行るのは理解できますし、全く違和感もありません。

新しいディティールと言うよりは、リバイバルと言う印象の方が強いです。

 

 

 

既に次の秋冬を待てないスタッフは、普通のベルト付のパンツをお直しでループを取ったりして穿いているスタッフもいます。(笑)

 

BEAMSのカスタムテーラーでもベルトレスのパンツをオプションでオーダーすることができますので、ご興味のある方は店舗スタッフにお問い合わせください。

 

 

 

もちろん、私も穿きます。
と言うか、既に穿いていました。

 

 

 

このブログでも以前紹介した ”GTA DESIGN” の2プリーツのサキソニー。 ボタンでウエストが調整できるのでベルトレスでも穿いていました。

サイドアジャスターのパンツは昔よく穿いていので、何の違和感もないですね。

 

前回のサスペンダーと同様に、イタリアのスタイルも確実に多様化してきています。

その変化は、既にこの春夏から少し見えて来ていますが、次の秋冬は更にそれが顕著になってくると思います。

見慣れないディティールやシルエット、色やコーディネートなどが、次の秋冬は確実に増えていくと思います。

私自身少しづつ着たいモノの傾向が変わりつつあります。

それは・・・

詳細は今後少しづつご報告します。



 

私が監修したEDOX BEAMS 40周年記念限定モデル。

 

 

ブルーのカラーコンビネーションに拘った限定モデルです。

既に、MEN’S CLUB 編集長の戸賀さんのブログやウェブマガジン OPENERSで紹介されています。

 

3月15日からビームスハウス 丸の内店で販売されます。

是非実物をご覧になってください。




トガブロ

http://ameblo.jp/togablo/entry-12132593763.html

 

OPENERS

http://openers.jp/article/1471772